JPS6410584B2 - - Google Patents
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- JPS6410584B2 JPS6410584B2 JP17242080A JP17242080A JPS6410584B2 JP S6410584 B2 JPS6410584 B2 JP S6410584B2 JP 17242080 A JP17242080 A JP 17242080A JP 17242080 A JP17242080 A JP 17242080A JP S6410584 B2 JPS6410584 B2 JP S6410584B2
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Landscapes
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
Description
本発明は成形加工用Al−Mg−Zn系合金及びそ
の製造法に関する。 従来より、高強度成形加工用Al合金としてMg
を2.4〜6%含有するAl−Mg合金(5454、5083、
5182等)の軟質材が実用化されている。 このAl−Mg合金の軟質材は、Mg含有量を多
くすることにより、強度、及び、伸びを高め成形
加工性を向上させている。しかし、成形加工時
に0.2〜2%の引張加工を受けた場合にリユーダ
ースマークが発生し易く、成形加工性(伸び)
を向上させるには、Mg含有量を増加すればよい
が、Mg含有量7%を越ると工業的に製造するこ
とができず、現在ではAl−Mg合金の軟質材の伸
びは高くても、27%程度にしかならずプレス成形
性が劣るという欠点がある。 現在まで、成形加工時に発生するリユーダース
マークを防止する対策として、460℃以上の高
温で焼鈍し、水冷する方法、仕上焼鈍後10%以
下の冷間圧延を行ない、引続き回復焼鈍を実施す
る方法等が行なわれているものの、軟質材よりも
伸びが低く成形加工性が劣るという欠点がある。 また、一方、成形性、即ち、伸びはAl−Mg系
合金においてMg含有量が増加するにつれて向上
するが、延性等の製造性よりみて、Mg含有量は
7%が上限であり、この場合の伸びは27%位が略
限界である。 上記した事実から、プレス成形が主体で成形後
の表面性状の厳しさが要求される材料、例えば、
自動車パネルの外板や、その他のプレス成形品へ
のAl−Mg合金の使用が妨げられており、従つ
て、成形加工性に優れ、かつ、リユーダースマー
クの発生しないAl合金が要望されている。 本発明は、上記に説明したAl合金、特に、Al
−Mg合金の問題点を、鋭意研究を重ね解消する
ことに成功したものであり、リユーダースマーク
の発生しない成形加工用Al−Mg−Zn系合金、及
び、その製造法である。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金、
及び、その製造法(以下単に本発明に係る合金、
及び本発明に係る方法ということもある。)は、
(1)Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25%、
Ti0.01〜0.1%含み、残部Al、及び、不純物とし
てMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、
V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以下、
Si0.3%以下からなるリユーダースマークが発生
しない成形加工用Al−Mg−Zn系合金を第1の発
明とし、(2)Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜
0.25%、Ti0.01〜0.1%含み、残部Al、及び、不
純物としてMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%
以下、V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以
下、Si0.3%以下からなるAl合金鋳塊を450℃〜
515℃で均質化処理することを特徴とするリユー
ダースマークが発生しない成形加工用Al−Mg−
Zn系合金の製造法を第2の発明とし、(3)Mg3.5〜
7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25%、Ti0.01〜0.1
%を含み、残部Al、及び、不純物としてMn0.1%
以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、V0.1%以下で
合計0.12%以下、Fe0.3%以下、Si0.3%以下から
なるAl合金を450゜〜515℃で均質化処理し、さら
に、熱間圧延、冷間圧延後の最終処理として450゜
〜550℃で3分以下加熱後、150℃まで1000℃/分
以下の平均冷却速度で冷却する処理を行なうこと
を特徴とするリユーダースマークが発生しない成
形加工用Al−Mg−Zn系合金の製造法を第3の発
明とする3つの発明よりなるものである。 以下本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合
金、及び、その製造法について詳細に説明する。 先づ、本発明に係る合金の含有成分、成分割合
について説明する。 Mgは含有量の増加に比例して、強度、及び、
伸びを向上させるが、一方、熱間、及び、冷間圧
延性を低下させるもので、含有量が3.5%未満で
は強度、及び、伸びが低くなり、また、7%を越
えて含有されると工業的に圧延が不可能となる。
よつて、Mg含有量は3.5〜7%とする。 ZnはMg3.5〜7%含有するAl基合金に含有さ
せると、強度、及び、伸びを向上させ、強度は
Znの含有量に比例して向上するが、含有量が0.5
%未満ではこの効果が小さく、また、伸びは0.2
〜2%の範囲の含有量であれば向上するが、2%
を越えて含有されると伸びの効果は逆に低下し、
成形性が低下する。よつて、Zn含有量は0.5〜2
%とする。 CuはMg3.5〜7%、Zn0.5〜2%含有するAl基
合金に含有されると、強度を向上させ、リユーダ
ースマークの発生を防止する効果がある。強度は
Cuの含有量に比例して向上するが、0.1%未満で
はこの効果は小さく、また、リユーダースマー
ク、及び、応力腐食割れはCu含有量が0.3%を越
えると発生し、さらに、Cu含有量0.3%を越える
と鋳造割れ、及び、圧延中の割れが発生して製造
上問題がある。よつて、Cu含有量は0.1〜0.25%
とする。 Tiは組織を微細均一化となし伸び、即ち、成
形性を向上させるが、含有量が0.01%未満ではこ
の効果は期待できず、また、0.1%を越えて含有
されると組織は微細均一となるが粗大な晶出化合
物が生成するため伸びが低下し、成形性を悪くす
る。よつて、Ti含有量は0.01〜0.1%とする。な
お、Tiを含有させるには、Al−Ti中間合金、又
は、Al−Ti−B中間合金を使用する。 なお、本発明に係る合金には、Mn、Cr、Zr、
V、Fe、Siが不純物として含有されることがあ
る。しかして、Mn、Cr、Zr、Vは再結晶粒を微
細にし、伸びを向上させる効果はあるけれども、
本発明に係る合金においては、これらの元素は
0.12%以上含有されると晶出物を形成して伸びを
低下させたり、リユーダースマークを発生させた
りするので、これら、Mn、Cr、Zr、Vは0.1%未
満となるように抑制することが望ましく、また、
Fe、Siは0.3%を越えて含有されると晶出物を生
成し伸びを低下させるようになり、Feは0.25%未
満、Siは0.2%以下に抑制するのが望ましい。 次に、本発明に係る方法について説明する。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金の
鋳塊を450゜〜515℃の温度で均質化処理を行なう
のであるが、この温度範囲が伸びが最も高く、
450℃未満、515℃を越える温度では伸びの効果は
期待することができない。また、この均質化処理
の時間は0.5〜48時間が効果的である。 この均質化処理を施した板厚0.3〜2.0mmの合金
板を450゜〜550℃で3分以下(望ましくは、10〜
90秒)加熱するのであるが、550℃を越える温度
では巨大結晶粒が生成し、かつ、バーニングが生
じて強度、及び、伸びが低下し、かつ、3分を越
えるとこれらの不都合なことがより助長されるよ
うになる。 次いで、この高温短時間加熱を終了した合金板
を150℃まで1000℃/分以下の冷却速度で徐冷す
るのであるが、この冷却速度とすることによつて
伸びが向上し、かつ、リユーダースマークを発生
しないものとなる。この場合、従来の350゜〜450
℃×30分加熱後の水冷、又は、徐冷に比して、伸
びは2〜3%向上する。 なお、上記した熱処理終了後、必要に応じて、
レベラー、スキンパス等の手段により板の歪を除
去するが、この時の加工率は3%以下としなけれ
ばならない。これは、3%を越えると成形性が劣
化するからである。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金、
及び、その製造法について実施例を説明する。 実施例 1 第1表に示す含有成分、成分割合となるように
Al−Mg−Zn系合金を通常の方法により溶製し、
鋳塊とする。この鋳塊を500℃の温度で8時間の
均質化処理を行なつてから製造した0.8mmtの板
を530℃の温度で60秒間加熱する高温短時間加熱
をし、その後、150℃まで800℃/分の冷却速度で
冷却し、室温に30日放置した後の本発明に係る合
金と比較合金の材料特性を第1表に示す。
の製造法に関する。 従来より、高強度成形加工用Al合金としてMg
を2.4〜6%含有するAl−Mg合金(5454、5083、
5182等)の軟質材が実用化されている。 このAl−Mg合金の軟質材は、Mg含有量を多
くすることにより、強度、及び、伸びを高め成形
加工性を向上させている。しかし、成形加工時
に0.2〜2%の引張加工を受けた場合にリユーダ
ースマークが発生し易く、成形加工性(伸び)
を向上させるには、Mg含有量を増加すればよい
が、Mg含有量7%を越ると工業的に製造するこ
とができず、現在ではAl−Mg合金の軟質材の伸
びは高くても、27%程度にしかならずプレス成形
性が劣るという欠点がある。 現在まで、成形加工時に発生するリユーダース
マークを防止する対策として、460℃以上の高
温で焼鈍し、水冷する方法、仕上焼鈍後10%以
下の冷間圧延を行ない、引続き回復焼鈍を実施す
る方法等が行なわれているものの、軟質材よりも
伸びが低く成形加工性が劣るという欠点がある。 また、一方、成形性、即ち、伸びはAl−Mg系
合金においてMg含有量が増加するにつれて向上
するが、延性等の製造性よりみて、Mg含有量は
7%が上限であり、この場合の伸びは27%位が略
限界である。 上記した事実から、プレス成形が主体で成形後
の表面性状の厳しさが要求される材料、例えば、
自動車パネルの外板や、その他のプレス成形品へ
のAl−Mg合金の使用が妨げられており、従つ
て、成形加工性に優れ、かつ、リユーダースマー
クの発生しないAl合金が要望されている。 本発明は、上記に説明したAl合金、特に、Al
−Mg合金の問題点を、鋭意研究を重ね解消する
ことに成功したものであり、リユーダースマーク
の発生しない成形加工用Al−Mg−Zn系合金、及
び、その製造法である。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金、
及び、その製造法(以下単に本発明に係る合金、
及び本発明に係る方法ということもある。)は、
(1)Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25%、
Ti0.01〜0.1%含み、残部Al、及び、不純物とし
てMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、
V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以下、
Si0.3%以下からなるリユーダースマークが発生
しない成形加工用Al−Mg−Zn系合金を第1の発
明とし、(2)Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜
0.25%、Ti0.01〜0.1%含み、残部Al、及び、不
純物としてMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%
以下、V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以
下、Si0.3%以下からなるAl合金鋳塊を450℃〜
515℃で均質化処理することを特徴とするリユー
ダースマークが発生しない成形加工用Al−Mg−
Zn系合金の製造法を第2の発明とし、(3)Mg3.5〜
7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25%、Ti0.01〜0.1
%を含み、残部Al、及び、不純物としてMn0.1%
以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、V0.1%以下で
合計0.12%以下、Fe0.3%以下、Si0.3%以下から
なるAl合金を450゜〜515℃で均質化処理し、さら
に、熱間圧延、冷間圧延後の最終処理として450゜
〜550℃で3分以下加熱後、150℃まで1000℃/分
以下の平均冷却速度で冷却する処理を行なうこと
を特徴とするリユーダースマークが発生しない成
形加工用Al−Mg−Zn系合金の製造法を第3の発
明とする3つの発明よりなるものである。 以下本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合
金、及び、その製造法について詳細に説明する。 先づ、本発明に係る合金の含有成分、成分割合
について説明する。 Mgは含有量の増加に比例して、強度、及び、
伸びを向上させるが、一方、熱間、及び、冷間圧
延性を低下させるもので、含有量が3.5%未満で
は強度、及び、伸びが低くなり、また、7%を越
えて含有されると工業的に圧延が不可能となる。
よつて、Mg含有量は3.5〜7%とする。 ZnはMg3.5〜7%含有するAl基合金に含有さ
せると、強度、及び、伸びを向上させ、強度は
Znの含有量に比例して向上するが、含有量が0.5
%未満ではこの効果が小さく、また、伸びは0.2
〜2%の範囲の含有量であれば向上するが、2%
を越えて含有されると伸びの効果は逆に低下し、
成形性が低下する。よつて、Zn含有量は0.5〜2
%とする。 CuはMg3.5〜7%、Zn0.5〜2%含有するAl基
合金に含有されると、強度を向上させ、リユーダ
ースマークの発生を防止する効果がある。強度は
Cuの含有量に比例して向上するが、0.1%未満で
はこの効果は小さく、また、リユーダースマー
ク、及び、応力腐食割れはCu含有量が0.3%を越
えると発生し、さらに、Cu含有量0.3%を越える
と鋳造割れ、及び、圧延中の割れが発生して製造
上問題がある。よつて、Cu含有量は0.1〜0.25%
とする。 Tiは組織を微細均一化となし伸び、即ち、成
形性を向上させるが、含有量が0.01%未満ではこ
の効果は期待できず、また、0.1%を越えて含有
されると組織は微細均一となるが粗大な晶出化合
物が生成するため伸びが低下し、成形性を悪くす
る。よつて、Ti含有量は0.01〜0.1%とする。な
お、Tiを含有させるには、Al−Ti中間合金、又
は、Al−Ti−B中間合金を使用する。 なお、本発明に係る合金には、Mn、Cr、Zr、
V、Fe、Siが不純物として含有されることがあ
る。しかして、Mn、Cr、Zr、Vは再結晶粒を微
細にし、伸びを向上させる効果はあるけれども、
本発明に係る合金においては、これらの元素は
0.12%以上含有されると晶出物を形成して伸びを
低下させたり、リユーダースマークを発生させた
りするので、これら、Mn、Cr、Zr、Vは0.1%未
満となるように抑制することが望ましく、また、
Fe、Siは0.3%を越えて含有されると晶出物を生
成し伸びを低下させるようになり、Feは0.25%未
満、Siは0.2%以下に抑制するのが望ましい。 次に、本発明に係る方法について説明する。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金の
鋳塊を450゜〜515℃の温度で均質化処理を行なう
のであるが、この温度範囲が伸びが最も高く、
450℃未満、515℃を越える温度では伸びの効果は
期待することができない。また、この均質化処理
の時間は0.5〜48時間が効果的である。 この均質化処理を施した板厚0.3〜2.0mmの合金
板を450゜〜550℃で3分以下(望ましくは、10〜
90秒)加熱するのであるが、550℃を越える温度
では巨大結晶粒が生成し、かつ、バーニングが生
じて強度、及び、伸びが低下し、かつ、3分を越
えるとこれらの不都合なことがより助長されるよ
うになる。 次いで、この高温短時間加熱を終了した合金板
を150℃まで1000℃/分以下の冷却速度で徐冷す
るのであるが、この冷却速度とすることによつて
伸びが向上し、かつ、リユーダースマークを発生
しないものとなる。この場合、従来の350゜〜450
℃×30分加熱後の水冷、又は、徐冷に比して、伸
びは2〜3%向上する。 なお、上記した熱処理終了後、必要に応じて、
レベラー、スキンパス等の手段により板の歪を除
去するが、この時の加工率は3%以下としなけれ
ばならない。これは、3%を越えると成形性が劣
化するからである。 本発明に係る成形加工用Al−Mg−Zn系合金、
及び、その製造法について実施例を説明する。 実施例 1 第1表に示す含有成分、成分割合となるように
Al−Mg−Zn系合金を通常の方法により溶製し、
鋳塊とする。この鋳塊を500℃の温度で8時間の
均質化処理を行なつてから製造した0.8mmtの板
を530℃の温度で60秒間加熱する高温短時間加熱
をし、その後、150℃まで800℃/分の冷却速度で
冷却し、室温に30日放置した後の本発明に係る合
金と比較合金の材料特性を第1表に示す。
【表】
この第1表から明らかであるが、従来より高
成形合金として多用されている比較合金No.5
(5182)に比して、本発明に係る合金は強度、
伸びが高く、リユーダースマークの発生がなく
優れていることがわかる。 また、本発明に係る合金は、リユーダースマ
ークの発生、及び、応力腐食割れの発生がない
が、Cu含有量の多い比較合金ではリユーダー
スマーク、及び、応力腐食割れが発生してい
る。 実施例 2
成形合金として多用されている比較合金No.5
(5182)に比して、本発明に係る合金は強度、
伸びが高く、リユーダースマークの発生がなく
優れていることがわかる。 また、本発明に係る合金は、リユーダースマ
ークの発生、及び、応力腐食割れの発生がない
が、Cu含有量の多い比較合金ではリユーダー
スマーク、及び、応力腐食割れが発生してい
る。 実施例 2
【表】
第2表に示したものは、実施例1で製造した本
発明に係る合金No.1の鋳塊の均質化処理条件と材
料特性の関係である。 材料を0.8mmtの板となし、530℃×60秒の高温
短時間加熱後800℃/分の冷却速度で150℃まで徐
冷し、室温で30日間放置した後の値である。 即ち、伸びは均質化処理温度が430℃未満では
低く、温度が高くなるに従つて伸びは高くなり、
530℃を越えると再び低くなることがわかる。ま
た、引張強さ、及び耐力はあまり温度の影響を受
けないようである。従つて、均質化温度は450゜〜
515℃が最適温度ということができる。 実施例 3 第3表には、実施例1及び2で使用したと同じ
本発明に係る合金No.1を使用して、500℃×8時
間の均質化処理を施した0.8mmtの板について、
450゜〜560℃×60秒の高温短時間加熱後、150℃ま
での冷却速度と材料特性との関係を示す。なお、
熱処理後室温で30日放置後の値である。この第3
表からみて次のことが明らかである。
発明に係る合金No.1の鋳塊の均質化処理条件と材
料特性の関係である。 材料を0.8mmtの板となし、530℃×60秒の高温
短時間加熱後800℃/分の冷却速度で150℃まで徐
冷し、室温で30日間放置した後の値である。 即ち、伸びは均質化処理温度が430℃未満では
低く、温度が高くなるに従つて伸びは高くなり、
530℃を越えると再び低くなることがわかる。ま
た、引張強さ、及び耐力はあまり温度の影響を受
けないようである。従つて、均質化温度は450゜〜
515℃が最適温度ということができる。 実施例 3 第3表には、実施例1及び2で使用したと同じ
本発明に係る合金No.1を使用して、500℃×8時
間の均質化処理を施した0.8mmtの板について、
450゜〜560℃×60秒の高温短時間加熱後、150℃ま
での冷却速度と材料特性との関係を示す。なお、
熱処理後室温で30日放置後の値である。この第3
表からみて次のことが明らかである。
【表】
高温短時間加熱後、150℃まで1000℃/分以
下の冷却速度で冷却したものの材料特性、特
に、伸びは、本発明に係る合金の方が従来の方
法に比して2〜3%高くなつている。 高温短時間加熱温度が560℃を越えるように
なると、巨大結晶粒の発生、及び、バーニング
により、伸び、強度が低下している。従つて、
高温短時間加熱温度は450゜〜550℃が最適な温
度である。 尚実施例1、2、及び3においてリユーダース
マークの発生試験、及び、応力腐食割れ試験の方
法はそれぞれ次の通りである。 (1) リユーダースマーク発生試験 30mm幅のタンザク試験片を作り、5mm/分の
引張速度で0.5〜2%の引張歪を与え、板表面
を肉眼で発生の有無を確認判定。 (2) 応力腐食割れ試験 15mm幅×100mmのタンザク試験片を作り、
#320のエメリーペーパーで研磨し、試験片の
中心を内側曲げ半径8tで180゜に曲げ、一方を拘
束した状態で、ASTM法に準じ、R.T.の3.5%
NaCl水溶液中に浸漬し、試験片をに、鉛板
をに接続し、40mmA/in2の電流を900分まで
通電し、割れるか否かで評価判定。 以上説明したように、本発明に係る成形加工用
Al−Mg−Zn系合金、及び、その製造法は上記の
ような構成を有しているものであるから、成形加
工性に優れたAl−Mg−Zn系合金であり、かつ、
成形加工時にリユーダースマークが発生しない
Al−Mg−Zn系合金を得ることができるという効
果を奏するものである。
下の冷却速度で冷却したものの材料特性、特
に、伸びは、本発明に係る合金の方が従来の方
法に比して2〜3%高くなつている。 高温短時間加熱温度が560℃を越えるように
なると、巨大結晶粒の発生、及び、バーニング
により、伸び、強度が低下している。従つて、
高温短時間加熱温度は450゜〜550℃が最適な温
度である。 尚実施例1、2、及び3においてリユーダース
マークの発生試験、及び、応力腐食割れ試験の方
法はそれぞれ次の通りである。 (1) リユーダースマーク発生試験 30mm幅のタンザク試験片を作り、5mm/分の
引張速度で0.5〜2%の引張歪を与え、板表面
を肉眼で発生の有無を確認判定。 (2) 応力腐食割れ試験 15mm幅×100mmのタンザク試験片を作り、
#320のエメリーペーパーで研磨し、試験片の
中心を内側曲げ半径8tで180゜に曲げ、一方を拘
束した状態で、ASTM法に準じ、R.T.の3.5%
NaCl水溶液中に浸漬し、試験片をに、鉛板
をに接続し、40mmA/in2の電流を900分まで
通電し、割れるか否かで評価判定。 以上説明したように、本発明に係る成形加工用
Al−Mg−Zn系合金、及び、その製造法は上記の
ような構成を有しているものであるから、成形加
工性に優れたAl−Mg−Zn系合金であり、かつ、
成形加工時にリユーダースマークが発生しない
Al−Mg−Zn系合金を得ることができるという効
果を奏するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25
%、Ti0.01〜0.1%を含み、残部Al及び不純物と
してMu0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、
V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以下、
Si0.3%以下からなるリユーダースマークが発生
しない成形加工用Al−Mg−Zn系合金。 2 Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25
%、Ti0.01〜0.1%を含み、残部Al及び不純物と
してMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、
V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以下、
Si0.3%以下からなるAl合金鋳塊を450℃〜515℃
で均質化処理することを特徴とするリユーダース
マークが発生しない成形加工用Al−Mn−Zn系合
金の製造法。 3 Mg3.5〜7%、Zn0.5〜2%、Cu0.1〜0.25
%、Ti0.01〜0.1%を含み、残部Al及び不純物と
してMn0.1%以下、Cr0.1%以下、Zr0.1%以下、
V0.1%以下で合計0.12%以下、Fe0.3%以下、
Si0.3%以下からなるAl合金鋳塊を450〜515℃で
均質化処理し、更に熱間圧延、冷間圧延後の最終
熱処理として450〜550℃で3分以下加熱後、150
℃までを1000℃/分以下の平均冷却速度で冷却す
る処理を行なうことを特徴とするリユーダースマ
ークが発生しない成形用Al−Mg−Zn系合金の製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17242080A JPS5798648A (en) | 1980-12-06 | 1980-12-06 | Al-mg-zn alloy for forming and its manufacture |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17242080A JPS5798648A (en) | 1980-12-06 | 1980-12-06 | Al-mg-zn alloy for forming and its manufacture |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5798648A JPS5798648A (en) | 1982-06-18 |
JPS6410584B2 true JPS6410584B2 (ja) | 1989-02-22 |
Family
ID=15941626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17242080A Granted JPS5798648A (en) | 1980-12-06 | 1980-12-06 | Al-mg-zn alloy for forming and its manufacture |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5798648A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6050864B2 (ja) * | 1982-03-31 | 1985-11-11 | 住友軽金属工業株式会社 | 曲げ加工性に優れた成形加工用アルミニウム合金材料およびその製造法 |
US4808247A (en) * | 1986-02-21 | 1989-02-28 | Sky Aluminium Co., Ltd. | Production process for aluminum-alloy rolled sheet |
JPH0663060B2 (ja) * | 1986-06-09 | 1994-08-17 | スカイアルミニウム株式会社 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
JPH0668146B2 (ja) * | 1986-09-09 | 1994-08-31 | スカイアルミニウム株式会社 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
JPS6389649A (ja) * | 1986-10-03 | 1988-04-20 | Kobe Steel Ltd | 張り出し成形加工用Al―Mg―Zn合金材の製造方法 |
US4897124A (en) * | 1987-07-02 | 1990-01-30 | Sky Aluminium Co., Ltd. | Aluminum-alloy rolled sheet for forming and production method therefor |
JPH0257655A (ja) * | 1988-08-24 | 1990-02-27 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 表面処理特性にすぐれた成形用アルミニウム合金板材の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53103914A (en) * | 1977-02-22 | 1978-09-09 | Sumitomo Light Metal Ind | Highhstrength aluminum alloy for formed products and articles |
-
1980
- 1980-12-06 JP JP17242080A patent/JPS5798648A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5798648A (en) | 1982-06-18 |
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