JPS639877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦装置に関するものである。

レコードプレーヤの押釦装置として機械的なも
のと電気的なものがある。例えば機械的押釦装置
を用いたリジエクトスイツチは第１図に示すよう
な構成であつた。第１図に於いて、１は基板、２
は基板１を折曲或いは別に形成し取付けられたガ
イド部、１ａ，２ａは基板１及びガイド部２に設
けられたガイド用透孔、３はストツパー３ａが形
成されたレバー、４はレバー３に接着等で固定さ
れた押釦、５は一端がレバー３の下端に当接し、
螺子６により回動自在に取付けられた回動レバ
ー、７は一端を基板１、他端を回動レバー５に取
付けられたバネ、８は一端を回動レバー５に取付
けられたスプリングワイヤである。斯様な構成の
押釦装置の動作は、押釦４を押圧し、レバー３を
ストツパー３ａが基板１に当接するまで矢印Ａ方
向へガイド用透孔１ａ，２ａに沿つて摺動させ
る。故に、レバー３の下端が回動レバー５を押
し、回動レバー５は螺子６を中心にバネ７の付勢
に抗して回動する。この回動に伴いスプリングワ
イヤ８は矢印Ｂ方向へ摺動する。押釦４の押圧を
解除すると、バネ７の収縮力により回動レバー５
が反時計方向へ回動されレバー３を反矢印Ａ方向
へ摺動させると同時にスプリングワイヤ８を反矢
印Ｂ方向へ摺動させ、初期の位置に復帰させてい
た。然し乍ら、斯様な機械的押釦装置に於いて
は、部品点数が多い為組立工程が多くなると共に
金属音や異常振動音の発生又はガタ等を生じて滑
らかな操作感が得られないという欠点を有してい
た。

そこで、本考案の目的は上記の欠点を解決する
押釦装置を提供するものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例につい
て詳述する。

第２図は本考案押釦装置を示す図である。第２
図に於いて、１１はキヤビネツトにスライド自在
に取付けられる第１部分、１１ａは第１部分１１
に設けられた長孔、１２は下部に押圧部１２ａを
設けられた第２部分、１３は押釦等が取付けられ
る第３部分、１４は第３部分１３に接着等により
取付けられた押釦、１５は第１部分１１と第２部
分１２を回動自在に接続する第１肉薄部、１６は
第２部分１２と第３部分１３と回動自在に接続す
る第２肉薄部、１７は弾性鋼材よりなる押動桿で
ある。ここで、第１部分１１、第２部分１２、第
３部分１３及び第１肉薄部１５、第２肉薄部１
６、押圧部１２ａはポリプロピレンにて一体成型
されている。

次に、動作について説明する。リジエクトスイ
ツチの押釦１４を押すと、第３図ａの如く押釦１
４は矢印方向へ移動し、第３部分１３に取付けら
れた係合部材とキヤビネツト１８に取付けられた
ストツパーとの係合位置にて停まる。この時、第
２部分１２は第３部分１３の矢印方向への動きに
伴い、第１肉薄部１５を中心にして反時計方向
（図中矢印方向）へ回動し、押動桿１７を矢印方
向へ押す。それと同時に、第１部分１１が螺子２
０及び長孔１１ａに沿つて矢印方向へスライドし
て押圧部１２ａのストロークを大きくしている。
即ち、押圧部１２ａのみの回動ストロークでは充
分でない為確実に押圧が出来ない場合が考えら
れ、確実な動作を得る為に第１部分１１をスライ
ドさせ押圧部１２ａのストロークを大きくさせて
いる。この押圧部１２ａの押圧により第３図ｂに
示す如く押動桿１７はコイル部１７ａが取付けら
れた軸１９を中心に時計方向へ回動し、この回動
がリジエクト機構（図示せず）に伝達されリジエ
クト動作が行なわれる。ここで、リジエクトスイ
ツチの操作によるリジエクト動作は特公昭50−
9168等に開示されている為、その詳細な説明は省
略する。尚、本考案をレコードプレーヤのリジエ
クトスイツチに用いた場合について説明したが、
他の押釦装置に用いてもよい。

本考案は上述したように、取付用長孔が設けら
れた第１部分と、該第１部分と第１肉薄部を介し
て折曲自在に連結されＬ字状押圧部が下部に設け
られた第２部分と、該第２部分と第２肉薄部を介
して折曲自在に連結され押釦が取付けられる第３
部分とを合成樹脂にて一体に成型し、前記第１部
分をキヤビネツト内の取付軸に取付用長孔が組み
合つて横方向にスライド自在に設けると共に前記
第２部分のＬ字状押圧部に押動桿を当接し、前記
第３部分に取付けられた押釦をキヤビネツト外に
突出させて縦方向に押圧可能に設け、前記押釦と
ともに第３部分を縦方向に押圧することにより第
２部分を回動させながら第１部分を横方向にスラ
イドさせると同時にＬ字状押圧部を回動させ、前
記押動桿に所定のストロークを与えるように構成
したものであるから、Ｌ字状押圧部のストローク
は、第２部分の回動に伴うストロークだけでなく
第１部分のスライドストロークも加えられるので
増大されることになり、Ｌ字状押圧部により押圧
される押動桿の動作を確実に行なうことが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の押釦装置を示す図、第２図は本
考案押釦装置の一実施例を示す図、第３図は本考
案押釦装置をキヤビネツトに取付けた図で、同図
ａはキヤビネツトを切断して示す側面図、同図ｂ
はキヤビネツトの裏側から見た概略図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付用長孔が設けられた第１部分と、該第１部
   分と第１肉薄部を介して折曲自在に連結されＬ字
   状押圧部が下部に設けられた第２部分と、該第２
   部分と第２肉薄部を介して折曲自在に連結され押
   釦が取付けられる第３部分とを合成樹脂にて一体
   に成型し、前記第１部分をキヤビネツト内の取付
   軸に取付用長孔が組み合つて横方向にスライド自
   在に設けると共に前記第２部分のＬ字状押圧部に
   押動桿を当接し、前記第３部分に取付けられた押
   釦をキヤビネツト外に突出させて縦方向に押圧可
   能に設け、前記押釦とともに第３部分を縦方向に
   押圧することにより第２部分を回動させながら第
   １部分を横方向にスライドさせると同時にＬ字状
   押圧部を回動させ、前記押動桿に所定のストロー
   クを与えるように構成したことを特徴とする押釦
   装置。