JPS639507B2 - - Google Patents

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JPS639507B2
JPS639507B2 JP55111855A JP11185580A JPS639507B2 JP S639507 B2 JPS639507 B2 JP S639507B2 JP 55111855 A JP55111855 A JP 55111855A JP 11185580 A JP11185580 A JP 11185580A JP S639507 B2 JPS639507 B2 JP S639507B2
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JP
Japan
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manufacturing
sodium
dimercaptopropane
carried out
sulfonate
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JP55111855A
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JPS5668662A (en
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Paaru Borufugangu
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Hairu Hemitsushe Fuarumatsuoiteitsushe Fuaburitsuku Unto Co KG GmbH
Original Assignee
Hairu Hemitsushe Fuarumatsuoiteitsushe Fuaburitsuku Unto Co KG GmbH
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Publication date
Application filed by Hairu Hemitsushe Fuarumatsuoiteitsushe Fuaburitsuku Unto Co KG GmbH filed Critical Hairu Hemitsushe Fuarumatsuoiteitsushe Fuaburitsuku Unto Co KG GmbH
Publication of JPS5668662A publication Critical patent/JPS5668662A/ja
Publication of JPS639507B2 publication Critical patent/JPS639507B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C319/00Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C319/02Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of thiols
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P39/00General protective or antinoxious agents
    • A61P39/02Antidotes

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は下記構造式を有する2,3−ジメル
カプトプロパン−1−スルホン酸およびその塩の
製造法に関する。
2,3−ジメルカプトプロパン−1−スルホン
酸およびその塩は毒性金属塩による中毒の治療に
有用である。これは特にナトリウム塩(以下、単
にNa−DMPSと略記する)の場合その作用は顕
著である。この治療の対象となる金属毒としては
水銀、カドミウムおよび鉛塩である。さらに、ア
ンチモン、ヒ素の化合物に対しても有用である。
この発明で得られる化合物、特にNa−DMPSは
高い薬理指数を有し、上述の中毒の治療に用いら
れている他の解毒剤よりも毒性が小さい。
ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサイアテイ
1307(1955年)(M.S.JoharyおよびL.N.Owen)
にはNa−DMPSの製法として2,3−ジブロモ
プロパン−1−スルホン酸中間体とチオ酢酸ナト
リウムとの反応を開示している。その方法の欠点
はチオ酢酸ナトリウムが極めて高価であることで
ある。さらにその方法は純度が低く、かつ収率も
悪い。しかし、2,3−ジメルカプトプロパン−
1−スルホン酸およびその塩の有用性から鑑み、
高純度で経済的に収率の高い、この化合物の製法
が強く要請されている。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
つて、高純度、高収率の2,3−ジメルカプトプ
ロパン−1−スルホン酸およびその塩の製法を提
供することを目的とする。
すなわち、この発明は (a) ハロゲン化アリルと硫化物とを反応させ、相
応する2−プロペン−1−スルホン酸塩を形成
せしめ、 (b) その生成物を臭素化して2,3−ジブロモプ
ロパン−1−スルホン酸ナトリウムを形成せし
め、 (c) この(b)工程の生成物を硫化水素ナトリウムの
アルカリ溶液を以つて2,3−ジメルカプトプ
ロパン−1−スルホン酸ナトリウムに変換せし
め、 (d) ついで、これをPb+2塩で析出せしめ又は、 (d′) 上記(c)工程の生成物をHg+2、Cd+2、Sn+2
Cu+2、Ni+2、Co+2およびZn+2から選ばれる
カチオンの塩へ変換せしめ、ついでアルコー
ルで析出せしめ、 (e) 上記(d)又は(d′)工程の生成物を硫化水素と
反応させて分解せしめ、 (f) 得られた2,3−ジメルカプトプロパン−1
−スルホン酸又はその塩を分離し、 (g) 90%アルコール溶液を用いて再結晶させるこ
とを特徴とする2,3−ジメルカプトプロパン
−1−スルホン酸又はその塩の製法を提供する
ものである。
この発明において上記(e)工程の硫化水素との反
応は無水媒体中でおこなうことが好ましい。すな
わち、この反応を10倍量のアルコール、特にメタ
ノール中でガス状の硫化水素と反応させることが
好ましい。
(e)工程の反応後、PH値を4.0から5.5、特に好ま
しくは4.5に調整する。このPHの調整は固体状の
重炭酸ナトリウム又は重炭酸アンモニウム塩など
所望の塩に応じて選択しておこなわれる。
また、(f)工程で得られた2,3−ジメルカプト
プロパン−1−スルホン酸又はその塩はろ液を真
空下で蒸発乾燥させて分離することが好ましい。
工程(g)における再結晶は90%エタノール又はイ
ソプロパノール、より好ましくは10倍量の90%エ
タノールを用いておこなう。
工程(d′)の析出はPHを4.5に調整したのち、
おこなうことが好ましい。特にこの析出は40〜70
%メタノール溶液を用いておこなうことが好まし
い。特に好ましい方法としては析出を加熱下で始
め、そののち50%メタノール溶液を用いて完了さ
せる。
工程(a)において、臭化アリルは好ましくは硫化
ナトリウムと反応させ、ナトリウム−2−プロペ
ン−1−スルホネートを生成させる。また、工程
(b)において硫化ナトリウムを添加し余分の臭素を
除去することが好ましい。
工程(c)の反応は温度0℃ないし40℃、特に好ま
しくは室温で10〜30時間をかけておこなう。
さらに好ましくは(a)工程の反応は約50゜〜100℃
の温度で水中でおこなう。
また、(b)工程において余分の臭素を除去したの
ち、PHを水酸化ナトリウムで4.5ないし8に調整
することが好ましい。
好ましい金属塩は酢酸塩、塩化水銀()、塩
化カドミウム、塩化錫、硫酸亜鉛である。最も好
ましいものは塩化水銀()のメタノール溶液で
ある。
この発明における2,3−ジメルカプトプロパ
ン−1−スルホン酸の塩としては薬品として許容
し得る塩、たとえばナトリウム、カリウム又はア
ンモニウム塩、第1、第2、第3アミンの塩、た
とえばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチ
ルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン;ポリ
カチオン性塩、その他、人体に無害な無機又は有
機カチオンの塩などが含まれる。
この発明の(d)工程における変換において、ナト
リウムジメルカプトプロパンスルホン酸および鉛
()塩は下記の如き二重塩を形成するものと思
われる。
本発明の(d′)工程において、下記の錯体が形
成するものと思われる。
ここで、MeはHg+2、Cd+2、Sn+2、Cu+2
Ni+2、Co+2又はZn+2を表わす。
この発明の方法は従来法の欠点を回避すること
ができる。本発明によれば所望の医薬として条件
に合致する高純度のものを高収率で得ることがで
きる。
本発明の方法は単一の容器内でおこなうことが
でき、(b)工程における余分の臭素は蒸留の代りに
硫化ナトリウムを用いて還元することにより除去
することができる。その結果、2,3−ジブロモ
プロパン−1−スルホン酸の生成反応が急速に完
了し、エネルギーの節約にもなる。発泡を防止す
るため、炭酸ナトリウムの代りに苛性ソーダあく
を用いて中和してもよい。
この発明において力学的調査の結果、SH基交
換反応は室温で24±5時間後に完了し、2,3−
ジメルカプトプロパン−1−スルホン酸の最大の
収率が得られることが判定された。温度が高くな
るにつれ、又、反応時間が長くなるにつれて好ま
しくない副生成物、すなわち、主として二硫化
物、四硫化物の混合物の生成が多くなり、最終収
率に悪影響を与え、その化学的、物理的性質か
ら、その分離が困難である。
この発明は従来法と比較して、中間生成物とし
て得られる析出鉛塩を直ちに得ることができ、不
純物を含まないものであるという利点を有する。
これをさらに処理する場合、鉛塩を10倍量のアル
コール、好ましくはメタノール中に懸濁させ硫化
水素と反応させる。この析出した硫化鉛をろ過に
よつて除去し、メタノールで抽出し最終収率を向
上させる。ろ液のPHを重炭酸ナトリウムを用いて
PH4.5に調整し、ついで真空下で蒸発、乾燥させ
粗生成物を得る。この粗生成物には82%以上のジ
メルカプトプロパンスルホン酸が含まれている。
この発明のこの具体例では鉛塩をアルコール媒
体中で硫化水素と反応させるということである。
アルコール媒体を使用することにより、水媒体を
使用する場合と比較して収率および純度が高くな
る。
この発明において、粗生成物の再結晶をアルコ
ール−水・混合物、好ましくは90%のエタノール
又はイソプロパノールを含むものを用いておこな
い高純度のものを得るようにすることが好まし
い。この粗生成物を90%エタノール水溶液の10倍
量(重量)を用いて再結晶することにより薬学的
に純粋な最終製品を容易に得ることができよう。
この発明の他の具体例としては中間2,3−ジ
メルカプトプロパン−1−スルホン酸の変換を硫
化水素の金属()塩、特に塩化水銀()、塩
化カドミウム()、塩化銅()および塩化錫
()、さらに、硫化アンモニウムの金属()
塩、特に、硫酸亜鉛()、塩化ニツケル()
および塩化コバルト()を用いておこない、構
造式()の相応する錯体をのちに分離する。
この具体例で得られる金属()ジメルカプト
プロパンスルホン酸は全て1:1の錯体であり、
鉛塩とは対照的に易水溶性である。これらはPHを
4.5に調整し、加熱下でアルコールを用いて析出
させることにより水溶液から分離される。このア
ルコール水溶液は40〜70%、好ましくは50%のメ
タノール水溶液を用いる。析出物は真空ろ過によ
り分離し、共存するおそれのある無機塩を分別す
るため50%メタノール水溶液を用いて再結晶させ
る。しかし、この再結晶は硫化水素との反応後に
その無機塩が溶解しない状態に留まつているの
で、必ずしも絶対的なものではない。この発明の
方法の利点は簡単な方法でジメルカプトプロパン
スルホン酸の安定な金属錯体を得ることができる
ことであり、これは毒性学的および生態学的に無
害な金属のみを含むものとして製造することがで
きる。
この金属()DMPS錯体の以降の工程は上
記鉛塩の場合と同様であり、その結果、薬学的に
純粋なジメルカプトプロパンスルホン酸およびそ
の塩の結晶を得ることができる。
実施例 2,3−ジメルカプトプロパン−1−スルホン
酸のナトリウム塩の製造。
(a) Pb−2,3−Pb−ジメルカプトプロパン−
1−スルホン酸塩 蒸留したての臭化アリル121g(1.0モル)を
硫化ナトリウム139g(1.1モル)と水1中に
て4時間還流させ単一の混合物相を得た。この
冷溶液をヘキサンで2度抽出し、未反応の臭化
アリルを除去し、有機相を廃棄した。ついで、
1 1/2〜2時間を要して約200gの臭素を室温、
撹拌下で導入し、黄色生成物を得た。ついでへ
らの先で少量の硫化ナトリウムをこの稀黄色溶
液に加え過剰の臭素を減少させた。25%水酸化
ナトリウム溶液を用いて、この無色溶液(PH=
0.5)をPH6.5に調整した。つぎに25%水酸化ナ
トリウム溶液を硫化水素で飽和させて得た29%
硫化水素ナトリウム溶液280gをこの温さの残
つた溶液中に撹拌下で徐々に添加した。室温で
撹拌しながら16時間反応をおこなつたのち、こ
の混合物のPHを、濃酢酸で5に調整し、ついで
過剰の硫化水素を真空下で除去した。
サンプルを抜き取り、SH基含有率を沃素還
元滴定により測定した(DMPSに対し0.67モ
ル)。ついで、2水酢酸鉛379g(1モル)を水
1.5中に溶解し、60℃に加温した。反応溶液
も同様に60℃に加温し、これに酢酸鉛溶液を撹
拌下で添加した。60℃で撹拌を1時間おこな
い、ついで鉛塩をろ過によつて除去し、60℃の
水で水洗し、ついで真空ろ過した。この湿つた
鉛塩を温度60℃で水1中に懸濁させ、撹拌
し、ろ過し、水およびメタノールで洗滌し、最
後に乾燥させた。
収量は222gで滴定したジチオールを参照し、
収率は理論値の66.8%であつた。定量分析の結
果、Pb62%(理論値62.6%)であつた。
(b) ジメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム
(Na−DMPS) 鉛塩222gをメタノール2中に懸濁させ、
これを強く撹拌しながら飽和に達するまで硫化
水素を導入した。析出した硫化鉛を別し、目
的物の収率を増加させるため、メタノール500
を用いて撹拌し、再びろ過した。ろ液を一緒
にし重炭酸ナトリウムでPHを4.5に調整し、つ
いで硫化水素を再び導入した。この溶液のPHを
4.5に調整したのち、溶液をろ過し、透明なろ
液を真空下で乾燥に至るまで蒸発させた。
収量は86.5g(鉛塩に基づく理論値の91.8
%)であつた。
沃素滴定分析の結果SH基は88.3%であつた。
この粗生成物を90%エタノール865gを用いて
再結晶をおこない、重量が一定するまで乾燥し
た。収量は65.0g(鉛塩に基づく理論値の69.0
%、滴定ジチオールに基づく理論値の46.2%)
であつた。
元素分析の結果は下記の通りであつた。
C H S Na 実験値 17.29 3.33 45.5 10.57 計算値 17.13 3.35 45.75 10.93 沃素滴定分析:99.0% SH基 実施例 2,3−ジ−メルカプトプロパン−1−スルホ
ン酸アンモニウム塩の製造 2,3−ジメルカプトプロパン−1−スルホン
酸の鉛塩30gを実施例(a)と同様にしてつくり、
これを実施例(b)と同様にして溶解させ、得られ
たろ液を重炭酸アンモニウムでPH4.5に調整した。
ついで再びろ過し、ろ液を真空下で蒸発乾燥させ
た。
収量は8.1g(鉛塩に基づく理論値の65.3%)
であり、沃素滴定分析の結果、84.1%SH基が認
められた。イソプロパノールの90%溶液90mlを用
いて再結晶し5.5gの製品を得た(鉛塩に基づく
理論値の44.4%)。沃素滴定分析の結果:95.4%
SH。元素分析値(C3H11S3O3Nとして): C H S N 実験値 17.28 5.42 45.93 6.55 計算値 17.55 5.40 46.83 6.82 実施例 2,3−ジメルカプトプロパン−1−スルホン
酸のカリウム塩の製造 実施例(b)およびの方法に従い、等量の原料
を用い、重炭酸カリウムでPHを4.5に調整し、粗
製品10g(鉛塩に基づく理論値の73.2%)を得
た。沃素滴定分析値は88.3%SHであつた。
87.5%のイソプロパノール溶液100mlを用いて
再結晶をおこない、ジメルカプトプロパンスルホ
ン酸カリウム(K−DMPS)8g(鉛塩に基づ
く理論値の58.7%、96.5%SH)を得た。
元素分析値(C3H7S3O3Kとして): C H S K 計算値 15.92 3.12 42.49 17.27 実験値 16.09 3.11 40.9 17.10 実施例 水銀錯体からのナトリウムジメルカプトプロパ
ンスルホン酸の製造 (a) Na−2,3−Hg−ジメルカプトプロパン−
1−スルホン酸塩 実施例(a)の方法のSH基の付加に至るまで
工程を繰り返した。その結果、溶液1.4中の
ジメルカプトプロパンスルホン酸塩は沃素滴定
により0.55モルであつた。この溶液を塩化水銀
−のメタノール400ml溶液中で反応させた。
この溶液のPHを約1であつた。このPHを固形重
炭酸ナトリウムで4.5に調整し、透明な溶液を
60℃に温め、撹拌下でメタノール1を添加し
た。この溶液をついで冷却し、水銀錯体を別
し、乾燥した。粗製品の収量は207gであつた。
これをさらに精製するため、その187g粗製
品を水1.7に加え、メタノール1.7で分解さ
せ、加熱撹拌下で溶解させた。冷却後、水銀錯
体をろ過により除去し、乾燥させた。
収量:157g(滴定ジチオールに基づく理論値
の70%)。
少量のサンプルを水/メタノール中で2回再結
晶したのち、元素分析したところ、下記の如き結
果が得られた。
元素分析値(C3H5S3O3HgNaとして): C H S Hg Na 計算値 8.81 1.23 23.53 45.06 5.62 実験値 8.85 1.38 21.52 50.0 5.85 (b) ジメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム
(Na−DMPS) 実施例(a)で得た水銀錯体をメタノール1.5
中に懸濁させ、撹拌下に飽和に至るまで硫化
水素を導入した。析出した硫化水銀をろ過によ
り取り除き、最終収率を上げるため、硫化水銀
をメタノール500ml中に懸濁させ、撹拌し、ろ
過により取除いた。ろ液を集め、重炭酸ナトリ
ウムでPH4.5に調整し、再びろ過し、真空下で
蒸発乾燥させた。
収量:67g(水銀錯体に基づく理論値の82.9
%)。
沃素滴定分析:88.5%SH。
90%のエタノール溶液670mlを用いて再結晶
し、DMPS55.8g(水銀錯体に基づく理論値の
69.0%、滴定ジチオールに基づく理論値の48.3
%)を得た。
沃素滴定分析の結果SH基は99.6%であつた。
実施例 カドミウム錯体からのジメルカプトプロパンス
ルホン酸ナトリウムの製造: (a) Na2,3−Gd−ジメルカプトプロパン−1
−スルホン酸塩 ジメルカプトプロパンスルホン酸(DMPS)
0.38モルを含有する溶液2に対し、撹拌下
で、一水塩化カドミウム(CdCl2・1H2O)77
g(水100mlに溶解させたもの)を加えた。こ
の結果得られた溶液のPHを重炭酸ナトリウムを
用いて4.5に調整した。ついで、この溶液を60
℃に加温し、メタノール2.1を用い撹拌下で
分解させた。冷却後、得られたカドミウム錯体
をろ過により除去し、メタノール/水(50:
50)で洗滌し、乾燥させた。粗製品の収量は
124g(無機塩を含む)であつた。
これを水/メタノール(50:50)中で再結晶
し、カドミウムについて元素分析したところ
33.8%(理論値35.05%)であつた。
(b) ジメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム
(Na−DMPS) 実施例(b)の方法に従い、等量の原料を用
い、124gの粗Na−2,3−Cd−ジメルカプ
トプロパン−1−スルホン酸塩から粗製品65g
(滴定ジチオールに基づく理論値の81.4%)を
得た。
沃素滴定分析:81%SH。
90%エタノール溶液650ml中で再結晶し、ジ
メルカプトプロパンスルホン酸塩(DMPS)
39.5g(滴定ジチオールに基づく理論値の49.5
%)を得た。沃素滴定分析値は98.3%SHであ
つた。
実施例 錫錯体からのジメルカプトプロパンスルホン酸
ナトリウムの製造: (a) Na−2,3−Sn−ジメルカプトプロパン−
1−スルホン酸塩 実施例(a)の方法でSH基付加までの工程を
繰り返した。この溶液2中のジチオール量は
沃素滴定分析から0.42モルであることが測定さ
れた。実施例(a)の方法に従い(ただし、塩化
錫−81.6gを使用)、相応する錫錯体を得た。
粗生成物の収量:100g(無機塩を未だ含むも
の)。
再結晶を繰り返したのちのサンプルの分析の
結果37.52%の錫を含んでいた(理論値は36.3
%)。
(b) ジメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム
(Na−DMPS)。
実施例(a)ないし(a)と同様にして錫錯体を
硫化水素と反応させ分解させた。ついで実施例
(b)の方法に従つてNa−DMPSを生成させた。
収量:58.5g(滴定ジチオールに基づく理論値
の66.3%)。
90%エタノール溶液585mlで再結晶し、
DMPS42.1g(滴定ジチオールに基づく理論値
の47.7%)を得た。
沃素滴定分析値:98.2%SH。
実施例 Na−DMPSの亜鉛錯体からの製造 (a) Na−2,3−Zn−ジメルカプトプロパン−
1−スルホン酸塩 SH基付加に至るまでの工程として実施例
(a)の工程に従つた。得られた溶液2を沃素滴
定により測定し、ジチオール0.32モルが含まれ
ていることを判定した。ついで、実施例(a)の
方法に従い、硫酸亜鉛()92gを用いて亜鉛
錯体を得た。
収量:粗製品104g 水/メタノールを用いて再結晶した結果、亜
鉛23.47%(硫論値23.89%)であつた。
(b) ジメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム
(Na−DMPS) 亜鉛錯体100gをメタノール1に懸濁させ、
高濃度アンモニアでアルカリ性とし、硫化水素
を導入して分解させた。析出した硫化亜鉛をろ
過により除去し、500mlメタノールで撹拌し、
ろ液を集めた。酢酸でこれをPH4.5に酸性化し、
得られた溶液を蒸発、乾燥させた。
収量:43g(滴定ジチオールに基づく理論値の
63.9%)。
沃素滴定分析:83.2%SH。
この粗製品を90%メタノール溶液430mlで再
結晶させた。
収量:31.3%(滴定ジチオールに基づく理論値
の46.6%)。
沃素滴定分析:97.5%SH。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) ハロゲン化アリルと硫化物とを反応させ
    て相応する2−プロペン−1−スルホン酸塩を
    形成せしめ、 (b) (a)工程の生成物を臭素化してナトリウム−
    2,3−ジブロモプロパン−1−スルホン酸塩
    を生成せしめ、 (c) (b)工程の生成物をナトリウム硫化水素とアル
    カリ性媒体中で反応させて、ナトリウム−2,
    3−ジメルカプトプロパン−1−スルホン酸塩
    を生成せしめ、 (d) ナトリウム−2,3−ジメルカプトプロパン
    −1−スルホン酸塩を鉛()塩として;又は
    水銀、カドミウム、錫、銅、ニツケル、コバル
    トおよび亜鉛から選ばれる2価の金属イオンと
    の錯体として析出せしめ、 (e) (d)工程の生成物を硫化水素と反応させ、 (f) その結果、得られた2,3−ジメルカプトプ
    ロパン−1−スルホン酸又はその塩を分離せし
    め、 (g) この生成物をアルコール媒体中で再結晶させ
    る、 ことを特徴とする構造式、 で示される2,3−ジメルカプトプロパン−1−
    スルホン酸又はその塩の製造方法。 2 ナトリウム−2,3−ジメルカプトプロパン
    −1−スルホン酸塩を工程(c)から鉛塩−として
    析出させる特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。 3 工程(c)からのナトリウム−2,3−ジメルカ
    プトプロパン−1−スルホン酸塩を水銀、カドミ
    ウム、錫、銅、ニツケル、コバルトおよび亜鉛か
    ら選ばれる2価金属との錯体とし、ついで、これ
    にアルコールを加え、その錯体を析出させる特許
    請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 工程(e)の硫化水素との反応を無水媒体中でお
    こなう特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 反応を10倍量のアルコール中で硫化水素ガス
    を用いておこなう特許請求の範囲第4項記載の製
    造方法。 6 アルコールがメタノールである特許請求の範
    囲第5項記載の製造方法。 7 工程(e)における硫化水素との反応後、反応混
    液のPHを4.0〜5.5に調整する特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。 8 PHの調整を重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモ
    ニウムおよび重炭酸カリウムから選ばれる重炭酸
    塩を用いておこなう特許請求の範囲第7項記載の
    製造方法。 9 PHを4.5に調整する特許請求の範囲第7項記
    載の製造方法。 10 工程(f)において、2,3−ジメルカプトプ
    ロパン−1−スルホン酸又はその塩を工程(e)から
    の溶液をろ過することにより分別し、ろ液を真空
    下で蒸発、乾燥させる特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。 11 粗生成物をエタノール又はイソプロパノー
    ルの90%溶液の10重量倍を用いて再結晶させる特
    許請求の範囲第10項記載の製造方法。 12 折出をPH4.5に調整したのちおこなう特許
    請求の範囲第3項記載の製造方法。 13 析出を40〜70%のメタノール溶液を加える
    ことによつておこなう特許請求の範囲第12項記
    載の製造方法。 14 最初の析出を温かい溶液中でおこない、つ
    いでこの析出物を50%メタノール溶液(メタノー
    ル:水=50:50)中で再結晶させる特許請求の範
    囲第12又は第13項記載の製造方法。 15 臭化アリルを工程(a)において硫化ナトリウ
    ムと反応させてナトリウム−2−プロパン−1−
    スルホン酸塩とする特許請求の範囲第1項記載の
    製造方法。 16 反応を水性媒体中でおこなう特許請求の範
    囲第15項記載の製造方法。 17 反応を50〜100℃でおこなう特許請求の範
    囲第16項記載の製造方法。 18 工程(b)において過剰の臭素を硫化ナトリウ
    ムの添加により除去する特許請求の範囲第1項記
    載の製造方法。 19 過剰の臭素を除去したのち溶液のPHを水酸
    化ナトリウムにより4.5〜8に調整する特許請求
    の範囲第16項記載の製造方法。 20 工程(c)の反応を0〜40℃で10〜30時間おこ
    なう特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 21 工程(c)の反応を室温でおこなう特許請求の
    範囲第18項記載の製造方法。 22 工程(d)の析出を酢酸鉛、塩化水銀()、
    塩化カドミウム、塩化錫および硫酸亜鉛から選ば
    れるものを加えることによりおこなう特許請求の
    範囲第1項記載の製造方法。 23 析出をメタノール中で塩化水銀()を添
    加しておこなう特許請求の範囲第21項記載の製
    造方法。
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