JPS639466Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のバンパ構造に関するものであ
る。

第１図に示すように、板金製のバンパ１、バン
パの衝突時の保護、傷付きを防止するためバンパ
１の前面上部及び上面全域を覆うポリプロピレ
ン、ウレタン、ポリカーボネート等の樹脂又はゴ
ムのような軟性材料製のバンパプロテクタ２、及
びバンパの保護、傷付き防止のためバンパプロテ
クタ２の下面に近接してバンパ１の前面下部の左
右２個所に取付けられたバンパガード３を具備す
る自動車のバンパ構造において、従来では、第２
図に示すように、バンパプロテクタ２とバンパガ
ード３は間隙Ｅを存してバンパ１に取付けられて
おり、バンパガードはバンパに取付ける際必ずし
もバンパプロテクタに対して平行とならず若干傾
いて取付けられることもあり、自動車の正面から
見た場合間隙Ｅが不均一となり外観を悪くしてい
た。また、バンパガード３の上面の縁部はバンパ
１に単に接しているだけであるので、バンパガー
ドの成形時やバンパへの取付後の経時変化により
バンパガードの上面が第３図の破線で示すように
変形し、間隙Ｅが不均一となり外観を悪くしてい
た。

本考案は、上記不具合を解消するため、板金製
のバンパ、同バンパの前面上部及び上面全域を覆
う軟性材料製のバンパプロテクタ、及び同バンパ
プロテクタの下面に近接して上記バンパの前面下
部に取付けられたバンパガードを具備するバンパ
構造において、上記バンパプロテクタの下縁部及
びバンパガードの上縁部の一方の縁部と、上記バ
ンパ前面との間に車両前後方向に間隙を設けると
共に、上記両縁部の他方に上記間隙内に挿入され
るフランジを形成したことを特徴とする自動車の
バンパ構造を提案している。

以下、本考案の実施例を第４図ないし第７図を
参照して詳細に説明する。

第４図ないし第６図に示す本考案の実施例にお
いて、バンパプロテクタ２はその下面４の縁部に
切欠き５を形成されている。バンパプロテクタ２
はまたその上面６の縁部に数個所設けられたクリ
ツプ係止部７及び前面８の裏側に数個所設けられ
たクリツプ取付基部９によつて支持されたクリツ
プ１０を具えている。

バンパガード３はその上面１１の縁部をバンパ
１の形状に沿つて上方に延在されてフランジ１２
を形成し、このフランジはバンパプロテクタ２の
切欠き５内に挿入できるようになつている。バン
パガード３はまたその両側面上部に設けられた取
付基部１３にねじ１４によつて取付けられた板金
製ブラケツト１５及び下面１６にねじ１７によつ
て取付けられた板金製ブラケツト１８を具えてい
る。

バンパ１にバンパプロテクタ２及びバンパガー
ド３を取付ける場合、バンパプロテクタ２がバン
パ１上に配置され、クリツプ１０がバンパの貫通
孔１９内へ挿通されると共に、バンパとクリツプ
係止部７に設けられた整合する貫通孔２０内へク
リツプ２１が挿通され、バンパプロテクタがバン
パに固定される。次に、バンパガード３のフラン
ジ１２が切欠き５によつて限界されるバンパ１と
バンパプロテクタ２の下面４の縁部との間の間隙
内に挿入され、バンパガード３に予め取付けられ
たブラケツト１５と１８を介しねじ２２によつて
バンパガードをバンパ１に固定する。

このように、本考案によるバンパ構造によれ
ば、バンパガード３の上面１１の縁部に上方に向
かつてフランジ１２を形成したことにより、バン
パガードの上面の剛性が高くなり、成形時の熱応
力による歪みや経時変化（主に熱履歴及び太陽光
線の直射）による変形を防止でき、バンパプロテ
クタ２とバンパガード３との間の間隙が不均一と
なることによる外観の悪化を防止することができ
る。

また、フランジ１２を切欠き５によつて限界さ
れるバンパ１とバンパプロテクタ２との間の間隙
内に挿入することにより、バンパプロテクタによ
りフランジを押え、バンパガード３のバンパへの
取付時における位置決めや仮取め及び取付後にお
ける補助的な固定の役目を果すことができ、結果
としてバンパプロテクタとバンパガードとの間の
間隙の調整を容易に行うことができると共に、上
記間隙の不均一による外観の悪化を防止すること
ができる。

さらに、フランジ１２はバンパプロテクタ２と
バンパガード３との間の隙間を覆うので、外観の
向上に寄与するものである。

さらに、フランジ１２はバンパガード３と容易
に一体成形できるので、上記バンパ構造を廉価に
提供できる。

上記実施例においては、フランジ１２が挿入さ
れるバンパプロテクタ２とバンパ１との間隙はバ
ンパプロテクタに設けられた切欠き５によつて限
界されているが、切欠きを設けずに、バンパプロ
テクタ２とバンパ１との間隙を自動車の車幅全体
にわたつて設けるようにしてもよい。

また、第７図に示す本考案の変更例において
は、フランジ１２をバンパプロテクタ２の下面４
の縁部に形成し、切欠き５をバンパガード３の上
面１１の縁部に形成しており、この変更例におい
ても上記実施例と同等の効果を奏することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるバンパ構造を備えた自動
車の部分斜視図、第２図は従来のバンパ構造を示
す断面図、第３図は第２図のバンパガードの斜視
図、第４図は第１図の線Ａ−Ａに沿つた断面図、
第５図は取付前の状態におけるバンパプロテクタ
とバンパガードの斜視図、第６図は第１図の線Ｂ
−Ｂに沿つた断面図、第７図は本考案によるバン
パ構造の変更例を示す第４図と同様な断面図であ
る。 １……バンパ、２……バンパプロテクタ、３…
…バンパガード、５……切欠き、１０，２１……
クリツプ、１２……フランジ、１４，１７，２２
……ねじ、１５，１８……ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板金製のバンパ、同バンパの前面上部及び上面
   全域を覆う軟性材料製のバンパプロテクタ、及び
   同バンパプロテクタの下面に近接して上記バンパ
   の前面下部に取付けられたバンパガードを具備す
   るバンパ構造において、上記バンパプロテクタの
   下縁部及びバンパガードの上縁部の一方の縁部
   と、上記バンパ前面との間に車両前後方向に間隙
   を設けると共に、上記両縁部の他方に上記間隙内
   に挿入されるフランジを形成したことを特徴とす
   る自動車のバンパ構造。