JPS638362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ○イ 産業上の利用分野 本考案はガス式あるいは電気式の炊飯器に係
り、特に炊飯中に発生する蒸気を外部へ導く蒸気
案内路の改良構成に関するものである。

○ロ 従来技術 第３図は従来から使用している蒸気案内路の要
部断面図で、この蒸気案内路２６の外側を構成す
る案内筒３０は内壁を直線状となし且つ弁体３５
を支持する支持部材３１の上面も略平坦面となし
ていたため、炊飯器本体内からこの支持部材３１
の流入開口孔Ａを介して流入してくる水蒸気は直
接流出開口孔Ａから外部へ排出されるとともに、
支持部材３１上面に溜つたオネバも前述の水蒸気
の勢いで流出開口孔Ｂから外部へ流出してしま
い、蓋体１２の表面を汚す欠点があつた。

○ハ 考案の目的 本考案は蒸気案内路内に露溜部を形成して、蓋
体の上面にオネバが流出しないようにすることを
目的とする。

○ニ 考案の実施例 １は炊飯器本体で円筒状の外フレーム２と上面
開口の有底筒状の内フレーム３と、図示しないが
前記内フレーム３の内底部に配設される炊飯ヒー
タと、前記内外フレーム２，３内に収設された断
熱材４と、から構成されている。５は外フレーム
２の上縁と内フレーム３の上縁とを連結する環状
の枠体である。６は前記本体１内に挿脱自在に収
納される鍋で、上面を開口している。７は前記鍋
６の上面開口部を閉塞する内蓋で、略中央部に透
孔８を穿設するとともに周囲適所に複数個の流通
孔９を穿設している。前記透孔８には挿通孔１０
を穿設したリング状の弾力性を有するパツキン１
１を嵌入してある。１２は前記本体１の上面開口
部を閉塞する外蓋で、上面板１３と放熱板１４そ
して断熱材１５とで構成されている。１６は前記
上面板１３と放熱板１４との外周縁を連結するフ
レームカバーである。１７は外蓋１２を施蓋した
ときに前記鍋６の上周縁に圧接する環状シール部
材で、この圧接時に密閉空間Ｓを形成する。前記
放熱板１４の上面には保温ヒータ１９を設けてい
る。また前記放熱板１４の下面中央に取付ビン２
０を垂設している。この取付ビン２０は前記パツ
キン１１の挿通孔１０内を挿脱可能としている。
前記取付ビン２０には押圧板２１を遊嵌し、この
押圧板２１と前記放熱板１４との間にスプリング
２２を配設している。前記パツキン１１の上面周
囲には前記外蓋１２の下面に圧接する筒状体２５
を一体形成し、この筒状体２５にて前記スプリン
グ２２を覆い込むようにしている。前記押圧板２
１はパツキン１１の上面に位置するようにしてい
る。２６は前記外蓋１２を貫通して形成された蒸
気案内路で、前記外蓋１２に形成した貫通孔２７
と、シール材２８を介して前記貫通孔２７内に嵌
合された案内筒３０と、この案内筒３０の下面開
口部を閉塞する閉塞部材３１等で構成されてい
る。前記閉塞部材３１には開口部３２を内方へ突
出した形で形成して、この開口部３２の周囲には
露溜部３３を形成している。前記露溜部３３には
環流孔３４を穿設している。３５は前記開口部３
２を開閉する球形状の弁体で、炊飯中には開放
し、保温中には閉塞するように構成している。前
記案内筒３０には複数個の開口部３７を穿設する
とともに前記露溜部３３と対向する部分に段差部
３８を形成している。

従つて斯る構成によれば、スプリング２２や取
付ビン２０の取付部に侵入しようとする蒸気はパ
ツキン１１にて阻止されて錆などで劣化すること
がない。しかもパツキン１１の筒状体２５にて安
定した状態で内蓋７を押圧することができる。

また、炊飯中に発生する水蒸気の水滴は段差部
３８にて阻止されて露溜部３３に溜められ、蓋体
の外へ飛散して汚すことがなくなる。そして、溜
められた水滴は環流孔３４から再び戻されるもの
である。

○ホ 考案の効果 蒸気案内路内で確実に蒸気分と水滴分とが分離
され、水滴分は環流され蒸気分のみが外部へ流出
するため、従来のように水滴分で蓋体の表面を汚
すといつた事態は解消されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案炊飯器の概略断面図、第２図は
従来の炊飯器の要部拡大断面図である。 １２……蓋体、２６……蒸気案内路、３３……
露溜部、３８……段差部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 炊飯器本体の上面開口部を閉塞する蓋体に遊
   動自在な弁体を内装し且つ上下面に開口を有す
   る蒸気案内路を形成したものにおいて、前記蒸
   気案内路の下部開口の周囲に露溜部を形成する
   とともにこの露溜部と対向する上方に段差部を
   形成したことを特徴とする炊飯器。 露溜部に環流孔を穿設したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の炊飯器。