JPS6374943A - 吹付けコンクリート用セメント組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、コンクリート構造物、鋼構造物の補修、補強
、掘削法面の保護、トンネルの覆工等に用いられる吹付
はコンクリート用セメント組成物に関する。

（従来技術） 吹付はコンクリートは、圧縮空気によってモルタルやコ
ンクリートを施工面へ吹付ける特殊な施工法で得られる
コンクリートである。その特徴は、多くの場合型枠を用
いることなく施工でき、広い面積で厚さの薄いコンクリ
ートの施工に適している。また斜面やオーバーハングし
た面に対しても施工が可能で、コンクリート構造物の表
面補修、鋼構造物の表面被覆などの他、掘削法面やトン
ネルの天端についてもコンクリート施工を型枠なしに吹
付は面との付着を良好におこなうことができる。

なおトンネル、地下大空洞掘削工事に使用する吹付はコ
ンクリートの場合には、上向き施工時に自重によって付
着したコンクリートが剥離するのを防ぎ、さらに軟弱な
地山では吹付は施工侵短時間で地圧に抵抗できる強度を
有し、硬岩において要であり、急結剤の使用が不可欠と
なっている。

（発明が解決しようとする問題点） 吹付はコンクリートに要求される性質は、圧縮強度を主
体とした強度特性及びはね返りを主体とした施工性であ
る。しかし従来の吹付はコンクリートは、急結剤を用い
た場合、短時間に所定の初期強度を得ることができるが
、長期強度はかなり低下する。すなわち吹付はコンクリ
ートが従来の仮設部材のみならず永久部材として利用さ
れつつあり、長期強度の確保や耐久性の向上が重要な課
題となっている。

また吹付はコンクリート工法の最大の欠点であるはね返
りは、材料の損失とともに、施工時間の増大、作業環境
の悪化につながり、これをいかに少なくするかが重要な
課題となっている。

さらにコンクリートは圧送過程において管内の速度分布
から材料分離を起しやすく、極端な場合完全に層状分離
して吹付けられるため、吹付は面が不均一で仕上りも不
良となる問題がある。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、強度発現性に優れ、はね返り率を低減
でき、しかもコンクリートの耐久性に優れているセメン
ト組成物を提供することにある。

（問題を解決する技術手段） 本発明は、粉砕されたガラス質スラグを分級することに
より得られたブレーン比表面積　６０００〜１４０００
ＣＩ２／ｇノスラク粉末５〜７０重量部と、アルカリ性
材料９５〜３０重量部とからなるセメント組成物である
。また、好ましくはアルカリ性材料は普通ポルトランド
セメントである。さらに必要により、スラグ粉末、アル
カリ性材料に加えて、更に組成物を急速に凝結、硬化さ
せる急結剤を添加している。この場合、スラグ粉末とア
ルカリ性材料との混合物１００重量部に対して急結剤を
３〜１０重量部添加するのが好ましい。

（発明の詳細な説明） 本発明で使用するブレーン比表面積６０００ｃｍ２　／
ｇ〜１４０００ｃｉ２　／　Ｑのスラグ粉末は従来公知
の手段によって粉砕されたガラス質高炉スラグから分級
手段によって得られたものである。従来公知の粉砕手段
としては、ボールミル、０−ラーミルなどであり、分級
手段としては気流分離機などが挙げられる。本発明でス
ラグ粉末度を上記範囲に限定した理由は、６０００ｃｍ
２　／　Ｑ未満では、本発明で技術的に重要である強度
発現性、水存在下における粘着性が顕著でないことによ
る。また１４０００Ｃ１２／Ｑを越えると、強度発現性
、粘着性とも一般には微細な粉であるほど強いことから
も特性としては良好であるが、１４０００ｃｏ＋２　／
　Ｑを越える微細なスラグ粉末を製造することは経済的
な効果が少なくなるためである。実際３８００〜４００
００１２／　Ｑを越えるものを得ようとする場合、分級
点を５μｍ以下といった小さいところにおかなければな
らず、その存在量、収率も少なくならざるを得ない、従
ってその製造コストが著しく高くなる点を考慮して、ブ
レーン比表面積の上限を上記範囲とした。このガラス質
高炉スラグはセメント組成物中に５〜７０１１部含まれ
るのが好適である。

配合割合を上記範囲に限定した理由は、５重量部未満で
は、強度発現効果が著しく小さくなり、また７０重量部
を越えると粘着性の向上が見られず、また水和効果させ
るために添加するアルカリ性材料の配合割合が少なくな
り、強度発現性（初期、長期強度）が著しく低下するた
めである。この配合範囲のうち、長期の強度発現性とは
ね返りの低減に有効な粘着性を得ようとするならば、ス
ラグ粉末２０〜６０重量部が好適である。また急結剤の
添加や施工方法の改善などによりはね返りが著しく低減
していて、初期、長期の強度発現性のみの特性を得よう
とする場合、スラグ粉末１０〜４０重量部が好適である
。

またアルカリ性材料はスラグを水和硬化させるために添
加している。アルカリ性材料としては、普通ポルトラン
ドセメント、超早急ボルトランドセメント、中庸熱ポル
トランドセメントなどの各種ポルトランドセメント、高
炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント
などの混合セメント、アルミナセメント、石灰アルミナ
セメントなどのアルミナセメント及び消石灰などを挙げ
ることができる。これらの内でポルトランドセメント、
特に普通ポルトランドセメントが一般的であり、好適に
使用できる。このアルカリ性材料は、本発明のスラグ粉
末の残部、即ちセメント組成物中に９５〜３０重量部含
まれる。

また初期硬化を必要とする場合には、急結剤を更に添加
する。急結剤としては、アルミン酸ナトリウムなどのア
ルミン酸塩、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、アルミ鉱物
を主体とする急硬性セメント鉱物などを挙げることがで
きる。この急結剤は、ガラス質高炉スラグとアルカリ性
材料との混合物１００重量部に対して３〜１０ｍ！１部
添加するのが好適である。

なお本発明にかかる吹付はコンクリートは、上述したセ
メント組成物に細骨剤、粗骨剤を配合し、必要に応じて
コンシスチンシー向上のための減水剤及び耐凍結融解性
向上の ためのＡＥ剤、ＡＥ減水剤などのコンクリート用混和剤
を添加することも可能である。

（発明の効果） 本発明にかかるセメント組成物は、強度発現性に優れ、
はね返り率を低減でき、またコンクリートの耐久性に優
れており、吹付はコンクリート用として極めて有効であ
る。

即ち、このセメント組成物は、普通ポルトランドセメン
トに比べ強度発現性に優れ、高強度のコンクリート硬化
体を得ることができる。また急結剤を用いた場合、従来
のセメント組成物では長期強度の低下は避は得ないが、
本セメント組成物を用いることにより、その低下を小さ
くすることができる。

また本発明セメント組成物は、水とのペースト状態で高
い粘着性を有し、普通ポルトランドセメントを用いた場
合に比べはね返り率を低減することができる。そしては
ね返り率の低減により、材生むとともに作業環境の向上
も図ることができる。

さらに本発明セメント組成物を用いたコンクリートは、
アルカリ骨材反応の抑制や耐塩素透過性に対し効果があ
り、耐久性の優れた硬化体を得ることができる。

（実施例） つぎに本発明を実施例により説明する。

ガラス質高炉スラグをボールミルで粉砕し、気流分離機
により分級し、比表面積がブレーン値で（Ａ）　　１２
０００ｃｍ２　／Ｑ、　　（Ｂ）８０００ｃｍ＋２／Ｃ
Ｊのスラグ粉末を得た。各スラグ粉末を１０．２０゜４
０．６０．８０１ｉ量部と普通ポルトランドセメント９
０，８０．６０．４０．２０１暴部とを混合して１０種
類のセメントを調整した。これらのセメントと普通ポル
トランドセメント単味について、モルタルによりＪＩＳ
Ｒ５２０１に従った圧縮強度及びはね返り率の測定を行
った。モルタルは、水セメント比０．５、砂は天然川砂
（Ｆ、Ｍ。

２．４７）を用い、砂セメント比３とした。急結剤は無
機アルミン酸化合物（８曹マスターとルダーズ株式会社
製、ＱＰ−５００１＞を用い、その添加ｌはセメント１
００重量部に対して６重量部とした。また急結剤を添加
しない場合には、ＪＩＳＲ５２０１に従ってモルタルの
調整を行ない、急結剤を添加する場合には、ＪＩＳＲ５
２０１に従ってモルタルの調整を行った後急結剤を添加
してＪＩＳＲ５２０１に準拠したモルタルミキサで低速
５秒、高速５秒で練り混ぜて測定用試料とした。はね返
り率は、上記調整したモルタルを圧縮空気でコンクリー
ト壁面に吹付けて、はね返った農を測定し、［はね返り
率／全吹付けＭＸ１００］をはね返り率とした。第１図
乃至第３図に、圧縮強度の測定結果を材令（３，７，２
８日）との関係を、第４図にはね返り率の測定結果を示
す。

圧縮強度は、急結剤を添加しない場合には材令３．７日
では、スラグ配合量が２０％で最大となり、材令２８日
では同４０％で最大となった。スラグ配合量が８０％と
多くなると、強度低下が大きくなり、書通ポルトランド
セメント単味よりも強度は小さくなる。急結剤を添加し
た場合、全体的に強度は小さくなるが、添加しない場合
と同様の傾向を示した。またこの場合もスラグ配合量が
８０％になると普通ポルトランドセメントよりも強度は
小さくなる。急結剤を添加する場合も添加しない場合も
、いずれも８０％以下のスラグを配合すれば、普通ポル
トランドセメントを上回る強度が得られ、スラグ配合の
効果が大きいことがわかった。

はね返り率は、スラグ配合量が多くなるに従って小さく
なる。急結材を併用すれば、さらにはね返り率を小さく
することができる。以上の如く分級した微粉のスラグ粉
末を含むセメント組成物は、吹付はコンクリート用セメ
ントとして好適であることがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はスラグ粉未配合量と圧縮強度との関
係を各材令ごとに示す特性図である。第４図はスラグ粉
未配合量とはね返り率との関係を示す特性図である。 スラグ粉未配合量　■ 第１図 スラグ粉未配合量　（％） 第２図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）粉砕されたガラス質スラグを分級することにより
   得られたブレーン比表面積６０００〜１４０００ｃｍ＾
   ２／ｇのスラグ粉末５〜７０重量部と、アルカリ性材料
   ９５〜３０重量部とからなるセメント組成物。
2. （２）アルカリ性材料は普通ポルトランドセメントであ
   る特許請求の範囲第１項記載のセメント組成物。
3. （３）スラグ粉末、アルカリ性材料に加えて、更に組成
   物を急速に凝結、硬化させる急結剤を具備してなる特許
   請求の範囲第１項記載のセメント組成物。
4. （４）スラグ粉末とアルカリ性材料との混合物１００重
   量部に対して急結剤を３〜１０重量部添加してなる特許
   請求の範囲第３項記載のセメント組成物。