JPS6366184B2 - - Google Patents
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- JPS6366184B2 JPS6366184B2 JP6793585A JP6793585A JPS6366184B2 JP S6366184 B2 JPS6366184 B2 JP S6366184B2 JP 6793585 A JP6793585 A JP 6793585A JP 6793585 A JP6793585 A JP 6793585A JP S6366184 B2 JPS6366184 B2 JP S6366184B2
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はアルコール飲料や清涼飲料水等に花を
混入し、観賞性を付加した花入り飲料とその製造
方法に関する。
混入し、観賞性を付加した花入り飲料とその製造
方法に関する。
酒類や清涼飲料水等の嗜好飲料、或いはミネラ
ルウオータ等の種々の飲料が製造され、夫々に固
有の用途で飲用に供されている。また、これら飲
料については夫々の立場から技術の研鑽がなされ
ているが、その方向としては何れも固有の特性を
純化向上することを目的とし、且つその範囲に留
まつているのが実情である。
ルウオータ等の種々の飲料が製造され、夫々に固
有の用途で飲用に供されている。また、これら飲
料については夫々の立場から技術の研鑽がなされ
ているが、その方向としては何れも固有の特性を
純化向上することを目的とし、且つその範囲に留
まつているのが実情である。
日本酒、特に清酒を例に考えてみると、長年に
亘る酒造の歴史の中で製造者が情熱を傾注したの
は、まろやかさ、豊穣な味覚、コク、爽やかな酔
い心地等、何れも清酒本来の品質向上を追求する
ものであつた。しかも、その手法はあくまで醸造
技術そのものの向上を尊び、異物を混入すること
はむしろ禁忌とするもので、現代においてもその
観念は根強く残つている。近年では豊穣な味わい
といつた伝統的な特性よりも、むしろ軽い酔い心
地を追求する新たな方向が生まれてはいるが、こ
れも清酒の本質的な特性の範囲内で現代の嗜好変
化に適合しようとするものに外ならない。
亘る酒造の歴史の中で製造者が情熱を傾注したの
は、まろやかさ、豊穣な味覚、コク、爽やかな酔
い心地等、何れも清酒本来の品質向上を追求する
ものであつた。しかも、その手法はあくまで醸造
技術そのものの向上を尊び、異物を混入すること
はむしろ禁忌とするもので、現代においてもその
観念は根強く残つている。近年では豊穣な味わい
といつた伝統的な特性よりも、むしろ軽い酔い心
地を追求する新たな方向が生まれてはいるが、こ
れも清酒の本質的な特性の範囲内で現代の嗜好変
化に適合しようとするものに外ならない。
他方、酒席での飲み方についてみると事情は若
干異なつている。例えば花見酒等において杯に満
たした酒に花弁を浮かべ、情趣を楽しむといつた
飲酒のし方が古来行なわれており、花鳥風月を愛
する日本人的趣味感に沿つた飲酒の方法として容
易に首肯し得るものである。にもかかわらず、製
造の段階で清酒に花を混入することは未だ何人に
よつても実施されたことはない。
干異なつている。例えば花見酒等において杯に満
たした酒に花弁を浮かべ、情趣を楽しむといつた
飲酒のし方が古来行なわれており、花鳥風月を愛
する日本人的趣味感に沿つた飲酒の方法として容
易に首肯し得るものである。にもかかわらず、製
造の段階で清酒に花を混入することは未だ何人に
よつても実施されたことはない。
これは既述のように異物、それも固形物の混入
を禁忌とする酒造家の伝統的な風潮が影響してい
ると思われるが、より直接的には次に述べる理由
によると思われる。
を禁忌とする酒造家の伝統的な風潮が影響してい
ると思われるが、より直接的には次に述べる理由
によると思われる。
なお、清酒以外の酒類、清涼飲料水等の他の飲
料の場合にも事情は同じで、花を混入したものは
未だ何人によつても製造されたことはない。
料の場合にも事情は同じで、花を混入したものは
未だ何人によつても製造されたことはない。
花を混入した飲料が従来存在しなかつた具体的
な理由として、次の問題が上げられる。
な理由として、次の問題が上げられる。
即ち、花にはセルロース等の植物繊維、植物蛋
白等、花の実体を構成する物質の外、色素等の水
溶性または脂溶性の成分が含まれており、これら
成分が貯蔵中に溶出することである。特に、清酒
のように既に完成された嗜好飲料の場合、これら
溶出物質の混入は味覚および風味を著しく損な
い、且つ色素の溶出による着色によつて商品価値
を失つてしまう問題がある。
白等、花の実体を構成する物質の外、色素等の水
溶性または脂溶性の成分が含まれており、これら
成分が貯蔵中に溶出することである。特に、清酒
のように既に完成された嗜好飲料の場合、これら
溶出物質の混入は味覚および風味を著しく損な
い、且つ色素の溶出による着色によつて商品価値
を失つてしまう問題がある。
この問題は清酒以外の酒類の場合も同じで、ま
た清涼飲料水やミネラルウオータ等の場合も同様
である。
た清涼飲料水やミネラルウオータ等の場合も同様
である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、清
酒や清涼飲料水等の本来的な使用価値をそのまま
維持し、且つ花を混入することにより観賞性を付
与した花入り飲料とその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
酒や清涼飲料水等の本来的な使用価値をそのまま
維持し、且つ花を混入することにより観賞性を付
与した花入り飲料とその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
上記の課題を達成するための本発明の構成は次
の通りである。
の通りである。
まず、本発明による花入り飲料は、色素、臭気
物質その他の溶出成分を予め除去した自然花を、
飲料用液体中に混入したことを特徴とするもので
ある。
物質その他の溶出成分を予め除去した自然花を、
飲料用液体中に混入したことを特徴とするもので
ある。
また、本発明による花入り飲料の製造方法は、
自然花を抽出用液体で処理することにより色素、
臭気物質等の溶出成分を除去した後、これを飲料
用液体中に混入することを特徴とするものであ
る。
自然花を抽出用液体で処理することにより色素、
臭気物質等の溶出成分を除去した後、これを飲料
用液体中に混入することを特徴とするものであ
る。
本発明において、飲料中に混入する花として
は、例えば桜、桃、バラ等、どのような花を用い
てもよい。ただし、花の形状に特徴のあるもの、
また適当な大きさで、あまり大きすぎないものが
望ましい。これらの花は花弁だけを用いてもよ
く、顎部やツルを付けたまま用いてもよい。
は、例えば桜、桃、バラ等、どのような花を用い
てもよい。ただし、花の形状に特徴のあるもの、
また適当な大きさで、あまり大きすぎないものが
望ましい。これらの花は花弁だけを用いてもよ
く、顎部やツルを付けたまま用いてもよい。
本発明は清酒やワイン等の酒類、炭酸飲料水等
の清涼飲料、ミネラルウオータ等に適用すること
ができる。
の清涼飲料、ミネラルウオータ等に適用すること
ができる。
本発明の製造方法において、自然花を処理する
抽出用液体としては、水、アルコール、エーテル
等の通常の抽出溶媒を用いることができる。しか
し、抽出効率の点からはアルコールが好ましい。
また、抽出処理した花を飲料中に混入することか
ら、食用アルコール(例えば95%食用エタノー
ル)を用いるのが最も望ましい。
抽出用液体としては、水、アルコール、エーテル
等の通常の抽出溶媒を用いることができる。しか
し、抽出効率の点からはアルコールが好ましい。
また、抽出処理した花を飲料中に混入することか
ら、食用アルコール(例えば95%食用エタノー
ル)を用いるのが最も望ましい。
抽出操作としては、上記の抽出用液体中に花を
浸漬するだけでよく、場合によつては適宜撹拌を
施す。抽出に要する時間は花の種類および抽出溶
媒の種類によつても異なるが、浸漬するだけの場
合には一般的に3〜4日程度である。
浸漬するだけでよく、場合によつては適宜撹拌を
施す。抽出に要する時間は花の種類および抽出溶
媒の種類によつても異なるが、浸漬するだけの場
合には一般的に3〜4日程度である。
こうして抽出処理された自然花は、色素その他
の溶出成分が抽出除去されているため、これを冷
風乾燥すると脱色された紙状を呈する。こうして
抽出処理された花を清酒等の飲料中に適量混入す
ることにより、目的の花入り飲料が得られる。な
お、場合によつては上記抽出処理された花に再度
着色を施して混入することも可能である。当然な
がら、着色剤は生理的に許容され得るもので、且
つ適用対象である飲料本来の味覚を損なわないも
のでなければならない。このような着色方法の一
例としては、上記抽出処理により脱色された花を
赤ワイン中に浸漬して赤く着色し、これを白ワイ
ン中に混入するといつた方法が可能である。
の溶出成分が抽出除去されているため、これを冷
風乾燥すると脱色された紙状を呈する。こうして
抽出処理された花を清酒等の飲料中に適量混入す
ることにより、目的の花入り飲料が得られる。な
お、場合によつては上記抽出処理された花に再度
着色を施して混入することも可能である。当然な
がら、着色剤は生理的に許容され得るもので、且
つ適用対象である飲料本来の味覚を損なわないも
のでなければならない。このような着色方法の一
例としては、上記抽出処理により脱色された花を
赤ワイン中に浸漬して赤く着色し、これを白ワイ
ン中に混入するといつた方法が可能である。
本発明により得られる花入り飲料では、混入さ
れている自然花に本来含まれていた色素等の可溶
成分が予め除去されているから、長期間貯蔵して
も飲料の品質低下を防止することができる。即
ち、溶出物で飲料本来の味が損われたり、好まし
くない着色で商品価値がなくなつてしまうといつ
た事態を防止することができる。
れている自然花に本来含まれていた色素等の可溶
成分が予め除去されているから、長期間貯蔵して
も飲料の品質低下を防止することができる。即
ち、溶出物で飲料本来の味が損われたり、好まし
くない着色で商品価値がなくなつてしまうといつ
た事態を防止することができる。
しかも、本発明の製造方法によれば特別な装置
を必要とすることなく、容易に目的とする花入り
飲料を製造することができる。
を必要とすることなく、容易に目的とする花入り
飲料を製造することができる。
以下、本発明を清酒に適用した一実施例を説明
する。
する。
(a) 顎部およびジクが付いたままの桜花(染井吉
野)6gを95%食用エタノール1.8中に浸漬
して放置した。この間、抽出溶媒に用いた95%
食用エタノールは徐々に着色し、60日後にはピ
ンク色ないし黄桃色に変化した。そこで、、着
色した抽出溶媒を廃棄し、新しい95%食用エタ
ノール1.8を補充した上で更に60日間浸漬し、
抽出操作を完了した。
野)6gを95%食用エタノール1.8中に浸漬
して放置した。この間、抽出溶媒に用いた95%
食用エタノールは徐々に着色し、60日後にはピ
ンク色ないし黄桃色に変化した。そこで、、着
色した抽出溶媒を廃棄し、新しい95%食用エタ
ノール1.8を補充した上で更に60日間浸漬し、
抽出操作を完了した。
(b) こうして抽出処理された桜の花を冷風乾燥し
たところ、花弁は脱色されて漂白された紙状と
なり、また顎部やジクの部分も脱色されてい
た。
たところ、花弁は脱色されて漂白された紙状と
なり、また顎部やジクの部分も脱色されてい
た。
(c) 上記の抽出処理および乾燥された桜の花0.7
gを清酒900ml中に混入し、透明容器に入れて
保存した。こうして透明容器に入れられた花入
り酒は、清酒の中に桜の花が浮遊して視覚的に
情趣をそえる外観を有していた。
gを清酒900ml中に混入し、透明容器に入れて
保存した。こうして透明容器に入れられた花入
り酒は、清酒の中に桜の花が浮遊して視覚的に
情趣をそえる外観を有していた。
この透明容器中に保存した花入り酒を3ケ月
間、通常の条件下に貯蔵した後、下記の要領でパ
ネラーズテストによる味覚試験を行なつた。
間、通常の条件下に貯蔵した後、下記の要領でパ
ネラーズテストによる味覚試験を行なつた。
パネラー数;
30人(男10人、女20人)
試験方法;
〓き酒と同じ手法により、上記実施例の花入り
酒と、花を混入しなかつた同一種類の清酒とを比
較させた。なお、花入り酒の容器は外側を布で覆
い、内部が見えないようにして行なつた。
酒と、花を混入しなかつた同一種類の清酒とを比
較させた。なお、花入り酒の容器は外側を布で覆
い、内部が見えないようにして行なつた。
試験結果;
上記実施例の花入り酒について着色、味覚の劣
化を指摘したパネラーは皆無であつた。
化を指摘したパネラーは皆無であつた。
以上詳述したように、本発明によれば各種飲料
の本来的な品質を低下させることなく、その中に
花を混入して観賞性を付与することができる。特
に清酒に適用した場合には、祝儀酒、花見酒等の
各種の酒席により一層の情趣を添えることができ
る等、顕著な効果を奏するものである。
の本来的な品質を低下させることなく、その中に
花を混入して観賞性を付与することができる。特
に清酒に適用した場合には、祝儀酒、花見酒等の
各種の酒席により一層の情趣を添えることができ
る等、顕著な効果を奏するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 色素、臭気物質その他の溶出成分を予め除去
した自然花を、飲料用液体中に混入したことを特
徴とする花入り飲料。 2 前記飲料用液体がアルコール飲料であること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の花入り
飲料。 3 前記アルコール飲料が清酒であることを特徴
とする特許請求の範囲第2項記載の花入り飲料。 4 自然花を抽出用液体で処理することにより色
素、臭気物質等の溶出成分を除去した後、これを
飲料用液体中に混入することを特徴とする花入り
飲料の製造方法。 5 前記抽出用液体がアルコール水溶液であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の花入
り飲料の製造方法。 6 前記抽出用液体が食用エチルアルコール水溶
液であることを特徴とする特許請求の範囲第4項
記載の花入り飲料の製造方法。 7 前記飲料用液体が清酒であることを特徴とす
る特許請求の範囲第4項、第5項または第6項記
載の花入り飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60067935A JPS61227772A (ja) | 1985-03-31 | 1985-03-31 | 花入り飲料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60067935A JPS61227772A (ja) | 1985-03-31 | 1985-03-31 | 花入り飲料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61227772A JPS61227772A (ja) | 1986-10-09 |
JPS6366184B2 true JPS6366184B2 (ja) | 1988-12-20 |
Family
ID=13359280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60067935A Granted JPS61227772A (ja) | 1985-03-31 | 1985-03-31 | 花入り飲料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61227772A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03290179A (ja) * | 1990-04-06 | 1991-12-19 | Kamiyama Kenichi | 香料入り酒 |
KR100389096B1 (ko) * | 2001-01-22 | 2003-06-25 | 한국화장품주식회사 | 피부미백기능을 가지는 장미꽃잎추출물 및 이를 함유한피부미백화장료 조성물 |
KR100755190B1 (ko) | 2006-01-24 | 2007-09-04 | 주식회사 참선진 종합식품 | 장미꽃잎 열수추출물 및 이를 이용한 기능성음료 제조방법 |
CN104970420B (zh) * | 2015-07-13 | 2017-04-19 | 杨正书 | 一种玫瑰花果固体饮料及其制备方法 |
JP6337991B1 (ja) * | 2017-06-19 | 2018-06-06 | 株式会社豊幸園 | アルコール飲料添加用の花の製造方法、アルコール飲料の製造方法、及び容器入りアルコール飲料 |
-
1985
- 1985-03-31 JP JP60067935A patent/JPS61227772A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61227772A (ja) | 1986-10-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |