JPS636571A - 加熱定着トナ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は画像担体表面に形成した静電荷像の現像に使用
する静電荷像現像用トナーに関するものであり、熱ロー
ラー定着時にオフセットを生じないと共に耐環境安定性
を改良した加熱定着用トナーに関するものである。

［従来の技術１ 情報処理装置の出力形態として使用される電子写真方法
においては、画像担体表面に形成した静電荷像を例えば
トナーを含有する現像剤からなる磁気ブラシによって現
像後、普通紙等の記録媒体へ転写し、熱若しくは圧力手
段を介して定着するのが一般的である。熱によりトナー
を定着する方法としては、オーブンやフラッシュランプ
によりトナーを加熱溶融する方法があるが、これらの方
法は高速、大型の装置に用いられており、小型の装置は
熱ローラーを用いて熱及び圧力により定着させる方法が
多い。

この熱ローラーによる定着法はトナー像が直接熱部に接
触するために、効率が良く、電力の省力化、火災の防止
などの多くの利点を有しているが。

反面、トナー像の一部が熱ローラー側へ融着するいわゆ
るオフセットと呼ばれる現象が起こり、画質の低下や熱
ローラー定着機の寿命を縮減するなどの不合理を生ずる
。しかして、上記電子写真方式において使用する熱ロー
ラー定着用加熱定着トナーとしては、このオフセット現
象の起こりにくいという特性が要求される。更に、トナ
ーとして最も重要である画質が良好であり、特に温度や
湿度の外部環境の如何によらず安定な画像が得られるこ
とが要求される。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記乾式現像剤として使用される、オフセット現象を生
じにくいトナーとしては、例えば低分子量ポリオレフィ
ンを加える方法があるが、この方法によるトナーは、流
動性、耐フィルミング性の点で必ずしも満足できる特性
とはならないという欠点があった。また、日本特許第１
，００５，０３１号に知られているごとくスチレン−ブ
タジエン共重合体に塩素化パラフィンを加える方法や、
特開昭５７−１７２３４８号公報に記載のある特定のス
チレンブタジェン共重合体を用いる方法があるがこれら
の方法によりオフセット現象の起こりにくにトナーは得
られるものの、トナーに要求される総合的な特性、すな
わち画質、帯電性が外部環境によらず安定であるという
特性を同時に満足さける特性を得ることは困難であった
。またトナーに供せられる添加剤として、例えば、特開
昭５６−１２８９５７号公報に知られているごとく、あ
る種の難水溶性無ｎ塩類を用いることにより帯電の比較
的安定したトナーが得られることは公知であるが、それ
だけで耐環境性は必ずしも十分ではなかった。また、ど
の様な樹脂と組み合わせても、特性の優れたトナーが得
られるわけではなく、この場合、樹脂と添加剤の特性の
組み合わせが要求される。

［問題点を解決するための手段］ 上記問題点を解決するために、本発明においては、少く
とも結着用樹脂および着色剤を含み熱ローラーにより定
着可能な静電潜像現像用トナーであって、結着用樹脂が
スチレン成分を７０〜９５モル％含むスチレン−ブタジ
エン共重合体であり、添加剤として、比抵抗１０　　Ω
・ｃｍ以上の難水溶性無ｎ塩類を含むという技術的手段
を採用したのである。

〔作　用１ トナーの定着性、耐オフセット性および耐熱ブロッキン
グ性は、トナー中に含まれる結着用樹脂の性質に大ぎく
依存し、これらのトナーの特性は互いに相反する性質を
結着用樹脂に要求している。

すなわち、トナーの特性としては、より低い温度で良好
な定着性を持つことが、高速化、消費電力の省力化の点
で望ましく、従って結着用樹脂は分子」が比較的小さく
、低軟化温度を有することが要求される。これに対し、
トナーの耐オフセット性は十分高い温度まで保証される
ことが望ましく、結着用樹脂の性質としては、分子量が
ある程度大きくトナーの凝集力が大きいことが必要であ
る。

また、トナーの耐熱ブロッキング性は、トナーの表面形
状にもある程度左右されるが、結着用樹脂の性質として
は樹脂の第２次転移温度（ガラス転移温度：ＴＱ＞に大
きく依存している。スチレン−ブタジエン共重合体はト
ナーの結着用樹脂の中でこれらの要求特性をほぼ満足す
る特性を有しているが、本発明で示した節回の樹脂を用
いることにより、トナーとしての基本的な要求特性を満
たすことが可能である。すなわら、スチレン成分の含有
率が７０〜９５モル％であること、さらに好ましくは、
８０〜９２モル％であるスチレン−ブタジエン共重合体
を用いることが望ましい。ここで、スチレン含量が、７
０モル％以下であると、樹脂のガラス転移温度が低下し
、十分な耐熱ブロッキング性を（りてなくなる。逆にス
チレン倉出が９５モル％を越えるとオフセットを起こし
やすくなるという問題が生じる。また、該樹脂の分子量
としては、重量平均分子ａｓｏ、ｏｏｏ〜２００，００
０の節回にあることが望ましく、重量平均分子ｆＪ　（
Ｍｗ　）と数平均分子量（Ｍｎ　）の比は３．５以上で
あるのが良い。

−方、トナーに要求される帯電性としては、帯電が摩擦
によってすみやかに起こることと、生じた帯電が、温度
、湿度等の影響を受けにりく、安定であることが要求さ
れる。物質が帯電する線描については金属の接触帯電等
については、有用な知見が１％られているが、トナーの
様な粉体の摩擦帯電気については、系が複雑であり、不
明な点が多い。しかしながら、このトナーの帯電につい
てｔＡ意研究を重ねた結果、樹脂としてスチレン−ブタ
ジエン共重合体を用い、さらに比抵抗１０　　Ω以上の
難水溶性無機塩類を同時に含むトナーにより、帯電性が
長期に亘って安定であり、温度、湿度の変化に対しても
、帯電量の変化が極めて少ないことを見出した。スチレ
ン−ブタジエン共重合体の帯電が、安定である理由とし
ては、酸素、窒素等の極性を有する元素を含まないこと
が１つはその理由として考えられる。また、比抵抗１０
　　Ω以上の難水溶性無機塩類は、着色剤、Ｖ１電制御
剤の分散性を良好にするため帯電性が安定になると考え
られる。着色剤として、カーボンブラックの様な数ｍμ
ないし十数ｍμの微粒子状物質を用いた場合、２次凝集
を起しやすく、トナー中に均一な分散を図るには特殊な
混線方法を用いるなど、工程。

装置が複雑になりコスト高になるばかりでなく、分散状
態にバラツキの少ないトナーを製造することが困難とな
る。トナー中にカーボンブラック等導電性の粒子が凝集
していると、この部分が粉砕時に表面に露出した場合、
帯電性を失い画像のちり、がぶり等画質低下の原因とな
る。特に高湿度環境で画質低下の度合が大きい。ここで
比抵抗１０’Ω以上の難水溶性無機塩類を加えることに
より、該粒子はボールミルのボールの様に働き、着色剤
。

荷電制御剤のトナー中への均一分散が図られるのである
。なお、比較抵抗１０．以上の難水溶性！ｔ　ｉ塩類に
は次の例があげられる。カルシウム、バリウム、マグネ
シウムそれぞれの炭酸塩、ビロリン酸塩、ポリリン酸塩
、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン
、二酸化ケイ素、オルトケイ酸マグネシウム等がある。

これらの無機塩類表面は、樹脂との親和性向上のために
、脂肪酸。

ポリアクリル酸などの有機酸、チタンカップリング剤、
シランカップリング剤等で処理しても良い。

また、これらは比抵抗性が１０　　Ω以上であることが
望ましく、金属やその酸化物等、比較的低い抵抗を持つ
粒子によっては、本発明の目的を満たすことができない
。該難水溶性無機塩類の粒径は０．０１〜１．０μｍの
ものが使用可能であるが、トナー中に分散させるには０
．０１〜０．１μｍがさらに好ましい。粒径が小さすぎ
る場合は、２次凝集が起きやすく、１．０μｍを越える
とトナー粉砕時に遊離し感光体を傷つける原因となる。

該難水溶性無機塩類がスチレン−ブタジエン共重合体を
結着用樹脂とするトナーに含まれる割合としては、樹脂
１０６Ω重量部に対して０．１重量部から２０重組部で
あることが望ましい。なぜなら、０．１ｉ　置部より少
ない割合では、分散性は改良されず、逆に２０重８部を
越えると、トナーの定着性が悪化し不都合である。本発
明によるトナーには、上記のスチレンーブダジエン共重
合体の他に結着用樹脂として、本発明の目的である耐オ
フセット性、耐環境性を損わない範囲で画質、粉砕性等
の向上のために公知の樹脂を添加することは可能である
。すなわち、ポリスチレン、ポリｐ−クロルスチレン。

ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単
重合体：スチレン−ｐ−クロルスチレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体
、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−ア
クリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体
。

スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−ア
クリル−アミノアクリル系共重合体、スチレン−アミノ
アクリル系共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチ
レン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニ
ルメチルケトン共重合体、スヂレンーイソブレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、スチレンーマイレン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体；ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂
、０ジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂
、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂。

塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独或い
は混合して使用できる。

また、トナーにおいては任意の適当な顔料や染料が、着
色剤として使用可能である。例えば、カーボンブラック
、鉄黒、フタロシアニンブルー。

群青、キナクリドン、ベンジジンイエローなどの公知の
染顔料がある。

荷電制御剤として、アミノ化合物、第４級アンモニウム
化合物、および有機染料、含金属染料等を添加しても良
い。さらに本発明のトナーは、磁性粉を添加することに
より、−成分現像用、Ｉｌ性トナーとして用いても良い
。

一方、本発明によるトナーと組み合わせて使用されるキ
ャリアとしては、例えば、表面酸化または未酸化の鉄、
ニッケル、コバルト、マンガン。

クロム、銅、バリウム、希土類等の金属およびそれらに
合金または酸化物であるフェライトなどが使用できる。

また、これらキャリアの表面に樹脂。

染顔料、荷Ｗ　Ｉ制御剤、フィラー等を単独或いは複数
で固着させた、いわゆるコーティングキャリアとして使
用しても良い。

［実施例１ 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。

実施例１ エマルション重合により合成されたスチレン−ブタジエ
ン共重合体くスチレン：ブタジェン＝８５：１５、　Ｍ
Ｗｉ平均分子ｍ　１５０，０００．数平均分子量１２．
５００）　　　　　　　　　　　　　　　８０重υ部ボ
リエヂレンワックス　　　　　　　　４重石部〈三片石
油化学工業製Ｈｉｗａｘ　２００ｐ　）カーボンブラッ
ク　　　　　　　　　１０重石部（三菱化成製　＃４４
） 染料　　　　　　　　　　　　　　　１小出部（オリエ
ント化学製　ボントロンＥ−８１）炭酸カルシウム（白
石工業（株）製　ホルカル−［）、　　０．１μ欲、　
　１０　　Ω−ａｍ）　　　　　５重量部上記のものを
乾式混合し、ニーダ−で１５０℃の温度で溶融混練した
。生成した混合物を冷却固化後、ジェットミルにより２
０μｍ以下の粒子に粉砕した。次にこの粉砕粉を風力分
級機を介して分級し５〜２０μｍの粒度分布を有するト
ナーとした。

さらに上記トナーに疎水性コロイダルシリカ（日本アエ
ロジル（株）ｔＪＲ９７２）　　０．５重量部を外添し
、ヘンシェルミキサーで混合しトナー表面に付着させト
ナー１を作成した。

実施例２ 前記トナー１にお１ノる炭酸カルシウムに代えて、酸化
アルミニウム（日本アエロジル（株）製Ａ　ｌｕｍｉｎ
ｕｍ　　ＯｘｉｄｅＣ）を５重色部加えた以外は前記ト
ナー１と同一条件でトナー２を作成した。

実施例３ 前記トナー１における炭酸カルシウムに代えて、酸化チ
タン（日本アエロジル（株）％ＪＴ８０５）を５重色部
加えた以外は前記トナー１と同一条件でトナー３を作成
した。

［比較例］ 下記以外は前記トナー１および２と同一条件で作成した
トナーをトナー４〜６とした。

（トナー４） 結着用樹脂としてスチレン含有比が、スチレン：ブタジ
ェン＝　６５　：　３５であるスチレン−ブタジエン共
重合体を用いたもの。

（トナー５） 結着用樹脂として、ポリ（スチレン−ｎブチルアクリレ
ート＞　＜ｍ倉化成（株）製トｌＴＲ−０３）を用いた
もの。

（トナー６） 難水溶性無機塩類として、酸化亜鉛（０，１μｍ。

１０４Ω−ｃｍ）を用いたもの。

上記トナー１〜５とキャリア（日立金属製ＫＢＮ−１０
６Ω）とを混合してトナー濃度５％の現象剤とし、市販
の複写機（小西六写真工業￥ＪｔＪｂｉｘ　−３０００
）を使用して両象評価を行った結果を第１表に示ず。

なお、表中における帯電量変化は、初期と２万枚コピー
時のブローオフ帯電量を粉体帯電量測定装置（（株）東
芝ケミカル製ＴＢ−２００）により測定した値の差を示
したものである。この差は、トナーの寿命の点からでき
るだけ小さいことが望ましい。

第　　１　　表 表から明らかなように、比較例におけるトナー４は、耐
環境性は良いが、ブタジェン成分の割合が多いために、
保存性が劣る結果となっている。

トナー５は、スチレン−アクリル系樹脂を用いているが
、この場合やや耐環境性に劣る結果となっている。トナ
ー６は、比較的比抵抗値の低い、難水溶性無機塩類を用
いているが、やはり、耐環境性に劣る結果となっている
。この場合、水溶性の無機塩類を用いても同様の結果で
あった。これに対し、実施例におけるトナー１．２．３
は何れの特性も良好であり、多数枚のコピーに亘って帯
電性も安定なトナーであることがわかる。

［発明の効果］ 本発明の加熱定着用トナーは、以上記述のような構成お
よび作用であり、耐オフセット性は勿論のこと、定着性
、保存性も良好であり、さらに耐環境性が良好な長寿命
の現像剤を提供できるという効果がある。

以上

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）少くとも結着用樹脂および着色剤を含み、熱ロー
   ラーにより定着可能な静電潜像現像用トナーであつて、
   結着用樹脂がスチレン成分を７０〜９５モル％含むスチ
   レン−ブタジエン共重合体であり、さらに比抵抗１０＾
   ６Ω以上の難水溶性無機塩類を含むことを特徴とする負
   帯電型の加熱定着トナー。
2. （２）該難水溶性無機塩類の粒径が０．０１〜１．０μ
   ｍであるところの特許請求の範囲第１項記載の加熱定着
   トナー。