JPS6365604A - 鉄系磁性体膜 - Google Patents
鉄系磁性体膜Info
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- JPS6365604A JPS6365604A JP61207871A JP20787186A JPS6365604A JP S6365604 A JPS6365604 A JP S6365604A JP 61207871 A JP61207871 A JP 61207871A JP 20787186 A JP20787186 A JP 20787186A JP S6365604 A JPS6365604 A JP S6365604A
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Landscapes
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は磁気ヘッドを構成する磁極の材料に係り、更に
詳しくは高密度磁気記録に好適で、優れた性能を有する
磁気ヘッド用磁極の磁性体膜に関する。
詳しくは高密度磁気記録に好適で、優れた性能を有する
磁気ヘッド用磁極の磁性体膜に関する。
[従来の技術]
従来、磁気記録用磁気ヘッドを構成する磁極の磁性体と
してはFe、Go、Niを主成分とする合金が使用、さ
れ、飽和磁束密度10KG以上、またFe−8L系合金
では18KG以上の飽和磁束密度をもち、高密度記録用
の磁気ヘッドの磁極材料として開発が進められている(
特開昭59−182938号)。高密度記録のためには
急・峻な分布をなす磁界を得るため、磁気ヘッドの磁極
の先端部の厚さは0.5μm以下にする必要がある。
してはFe、Go、Niを主成分とする合金が使用、さ
れ、飽和磁束密度10KG以上、またFe−8L系合金
では18KG以上の飽和磁束密度をもち、高密度記録用
の磁気ヘッドの磁極材料として開発が進められている(
特開昭59−182938号)。高密度記録のためには
急・峻な分布をなす磁界を得るため、磁気ヘッドの磁極
の先端部の厚さは0.5μm以下にする必要がある。
この部分では磁束密度が高くなるので、高飽和磁束密度
でかつ高透磁率、低保磁力の磁性体膜が必要になる。さ
らにこの部分の膜厚は薄いために磁気飽和を生ずるので
、0.5μm以下の膜厚のためには15KG以上の高飽
和磁束密度と1000以上の高比透磁率、10e以下の
低保磁力が必要とされる。
でかつ高透磁率、低保磁力の磁性体膜が必要になる。さ
らにこの部分の膜厚は薄いために磁気飽和を生ずるので
、0.5μm以下の膜厚のためには15KG以上の高飽
和磁束密度と1000以上の高比透磁率、10e以下の
低保磁力が必要とされる。
従来、磁性体膜は高周波スパッタリング法等で形成され
ており、磁性体膜の磁気特性はFeを主成分とした材料
を用いる場合は15KG以上の高飽和磁束密度を有して
いた。しかし、その比透磁率は700以下と低い値を示
しており、高飽和磁束密度、高比透磁率の両特性を兼ね
備えた磁性体膜を形成することは極めて困難であった。
ており、磁性体膜の磁気特性はFeを主成分とした材料
を用いる場合は15KG以上の高飽和磁束密度を有して
いた。しかし、その比透磁率は700以下と低い値を示
しており、高飽和磁束密度、高比透磁率の両特性を兼ね
備えた磁性体膜を形成することは極めて困難であった。
一方、このような高飽和磁束密度、高比透磁率を目的と
した磁性体膜へして近年磁性体膜を中間層を介して積層
した多層磁性体膜が研究され始めた(特開昭59−99
05)、このような多層磁間 性体膜では主磁性体の間に挿入する中2層の材質によっ
てその磁気特性が変化し、一般的には高透磁率の磁性材
料を中間層として用いることが好ましい。
した磁性体膜へして近年磁性体膜を中間層を介して積層
した多層磁性体膜が研究され始めた(特開昭59−99
05)、このような多層磁間 性体膜では主磁性体の間に挿入する中2層の材質によっ
てその磁気特性が変化し、一般的には高透磁率の磁性材
料を中間層として用いることが好ましい。
[発明が解決しようとする問題点]
従来技術においては高周波スパッタリング法等で磁気ヘ
ッド用磁極の磁性体膜が形成されており。
ッド用磁極の磁性体膜が形成されており。
この方法で形成した磁性体膜はかなり飽和磁束密度の高
いものが得られるが、比透磁率が低い値を示すので、高
密度記録用の磁気ヘッドとしては使用できないという問
題があった。
いものが得られるが、比透磁率が低い値を示すので、高
密度記録用の磁気ヘッドとしては使用できないという問
題があった。
本発明の目的は上述した従来技術の問題点を解消し、高
飽和磁束密度をもち、かつ高比透磁率を示す磁性体膜を
提供するものであり、さらには高保磁力の高密度磁気記
録用の媒体に対して優れた記録再生特性を示す垂直もし
くは面内記録用磁気ヘッドの磁極に好適な磁性体膜およ
びこれを用いた薄膜磁気ヘッドを提供することにある。
飽和磁束密度をもち、かつ高比透磁率を示す磁性体膜を
提供するものであり、さらには高保磁力の高密度磁気記
録用の媒体に対して優れた記録再生特性を示す垂直もし
くは面内記録用磁気ヘッドの磁極に好適な磁性体膜およ
びこれを用いた薄膜磁気ヘッドを提供することにある。
[問題点を解決するための手段]
本発明はFeを主成分とする高飽和磁束密度を有する磁
性体膜がFeに浸入型で固溶する元素をることによって
保磁力の減少、さらに比透磁率の増加を行なわしめ、1
5KG以上の飽和磁束密度、1000以上の比透磁率を
得ることを骨子とするものである。
性体膜がFeに浸入型で固溶する元素をることによって
保磁力の減少、さらに比透磁率の増加を行なわしめ、1
5KG以上の飽和磁束密度、1000以上の比透磁率を
得ることを骨子とするものである。
本発明の磁性体膜に添加する元素としては、Feに侵入
型で固溶するB、N、C,Pより選ばれる1種類以上の
元素を用いることが望ましい。
型で固溶するB、N、C,Pより選ばれる1種類以上の
元素を用いることが望ましい。
また、この磁性体膜を高透磁率材料であるNi−Fe合
金や非晶質磁性合金を挿入して多層化することによりさ
らに比透磁率を大幅に増加させることが可能になる。
金や非晶質磁性合金を挿入して多層化することによりさ
らに比透磁率を大幅に増加させることが可能になる。
[作用]
本発明者らは従来の磁性体膜を詳細に検討してきたが、
鉄を主成分とする飽和磁束密度の高い磁性体膜も保磁力
の減少、耐蝕性の向上を図るために、第2もしくは第3
の元素を添加すると、磁気モーメントが希釈されて飽和
磁束密度の減少が生じることが明らかになった。さらに
、これらの磁性体膜の膜構造をX線回折法や透過電子顕
微鏡によって詳細に調べた結果、これらの磁性膜は強い
Feの(1105回折X線ピークが主回折ピークとして
現われ、その透過電子顕微鏡は300〜500人の径の
柱状結晶粒からなる薄膜であることが確認された。これ
ら対し9本発明者らはこの検討の中で、Fsに侵入型で
固溶する元素を添加した鉄を主成分とする磁性体膜は飽
和磁束密度を下げることなく、保磁力を減少させ、これ
に伴なって比透磁率を増加できることに気がついた。こ
れらの磁性体膜をx1回折法や透過電子顕微鏡によって
&1察した結果、上述した従来の鉄もしくは鉄を主成分
とする磁性膜と異なるam造になっていることを発見し
た。すなわち、これらの磁性体膜のX線回折ピークは極
めてブロードになり、従来の磁性体膜に比べて非晶質に
近いことが明らかになった。さらにこの膜を透過電子顕
微鏡によってamすると、従来の磁性膜と異なり、結晶
粒界は不明確となり、結晶粒内には歪に基づくモアレ像
が多数観察されることがわかった。したがって、この時
の結晶粒径を測定することは極めて困難であるが、わず
かに異なる粒界のコントラストから粒径を測定すると、
はぼ従来の磁性膜と同様300〜500人になっている
ことがわかった。
鉄を主成分とする飽和磁束密度の高い磁性体膜も保磁力
の減少、耐蝕性の向上を図るために、第2もしくは第3
の元素を添加すると、磁気モーメントが希釈されて飽和
磁束密度の減少が生じることが明らかになった。さらに
、これらの磁性体膜の膜構造をX線回折法や透過電子顕
微鏡によって詳細に調べた結果、これらの磁性膜は強い
Feの(1105回折X線ピークが主回折ピークとして
現われ、その透過電子顕微鏡は300〜500人の径の
柱状結晶粒からなる薄膜であることが確認された。これ
ら対し9本発明者らはこの検討の中で、Fsに侵入型で
固溶する元素を添加した鉄を主成分とする磁性体膜は飽
和磁束密度を下げることなく、保磁力を減少させ、これ
に伴なって比透磁率を増加できることに気がついた。こ
れらの磁性体膜をx1回折法や透過電子顕微鏡によって
&1察した結果、上述した従来の鉄もしくは鉄を主成分
とする磁性膜と異なるam造になっていることを発見し
た。すなわち、これらの磁性体膜のX線回折ピークは極
めてブロードになり、従来の磁性体膜に比べて非晶質に
近いことが明らかになった。さらにこの膜を透過電子顕
微鏡によってamすると、従来の磁性膜と異なり、結晶
粒界は不明確となり、結晶粒内には歪に基づくモアレ像
が多数観察されることがわかった。したがって、この時
の結晶粒径を測定することは極めて困難であるが、わず
かに異なる粒界のコントラストから粒径を測定すると、
はぼ従来の磁性膜と同様300〜500人になっている
ことがわかった。
この結果から、本発明者らは鉄を主成分とする磁性体膜
が非晶質部を含有することにより、高飽和磁束密度を保
ちつつその保磁力を下げ、比透磁率を増加させること、
さらにこのためには鉄に侵入型で固溶する元素を添加す
ることによってなされることを見出した。ここで、非晶
質部を含有することによって保磁力が下がり、比透磁率
が増加する理由は明確ではないが、本発明者らは非晶質
化することにより、結晶磁気異方性エネルギーが減少し
たことによるものと推察している。また、高飽和磁束密
度が保たれる理由も明らかではないが、Feの格子中に
侵入型で他の元素が固溶する場合はFeの磁気モーメン
トが他の元素によって希釈されることがないものと推察
される。
が非晶質部を含有することにより、高飽和磁束密度を保
ちつつその保磁力を下げ、比透磁率を増加させること、
さらにこのためには鉄に侵入型で固溶する元素を添加す
ることによってなされることを見出した。ここで、非晶
質部を含有することによって保磁力が下がり、比透磁率
が増加する理由は明確ではないが、本発明者らは非晶質
化することにより、結晶磁気異方性エネルギーが減少し
たことによるものと推察している。また、高飽和磁束密
度が保たれる理由も明らかではないが、Feの格子中に
侵入型で他の元素が固溶する場合はFeの磁気モーメン
トが他の元素によって希釈されることがないものと推察
される。
[実施例コ
以下1本発明を実施例により詳しく説明する。
(実施例1)
鉄を主成分とする磁性体膜の形成はイオンビームスパッ
タリング法によって行なった。本実施例で使用したイオ
ンビームスパッタリング装置はデュアルイオンビーム装
置であり、イオンガスが2台あり、片方でターゲットの
スパッタリングを行ない、スパッタ粒子を基板に被着さ
せる。また。
タリング法によって行なった。本実施例で使用したイオ
ンビームスパッタリング装置はデュアルイオンビーム装
置であり、イオンガスが2台あり、片方でターゲットの
スパッタリングを行ない、スパッタ粒子を基板に被着さ
せる。また。
片方のイオンガンは基板を直接イオン照射することがで
き、通常低加速エネルギー(500V以下)のイオンを
基板に当てて、被着膜の膜構造を制御することができる
。
き、通常低加速エネルギー(500V以下)のイオンを
基板に当てて、被着膜の膜構造を制御することができる
。
高飽和磁束密度、高比透磁率、低保磁力をもつ磁性体膜
を形成するためのスパッタリング条件は検討の結果、以
下の条件であった。
を形成するためのスパッタリング条件は検討の結果、以
下の条件であった。
第1イオンガン加速電圧・・・・・・1000−140
0 V第1イオンガンイオン電流・・・・100〜12
0mA第2イオンガン加速電圧・・・・・・200〜4
0 (J V第2イオンガンイオン電流・・・・ 30
〜60mAAr圧力 ・・・・2〜2.
5X10 Pa基板表面温度 ・・・・5
0〜100℃基板回転数 ・・・・20〜6
0RPM以上の条件でFeターゲット表面に第1表に示
す各種材料を固定した複数ターゲットを用いて、ガラス
基板上にFeを主成分とする各種磁性体膜を形成した。
0 V第1イオンガンイオン電流・・・・100〜12
0mA第2イオンガン加速電圧・・・・・・200〜4
0 (J V第2イオンガンイオン電流・・・・ 30
〜60mAAr圧力 ・・・・2〜2.
5X10 Pa基板表面温度 ・・・・5
0〜100℃基板回転数 ・・・・20〜6
0RPM以上の条件でFeターゲット表面に第1表に示
す各種材料を固定した複数ターゲットを用いて、ガラス
基板上にFeを主成分とする各種磁性体膜を形成した。
この結果得られた各種磁性体膜に含まれる元素の含有量
はプラズマ発光分光法(溶液法)およびオージェ電子分
光法によって計測した。また、これらの磁性体膜の磁気
特性は300℃で熱処理を行なった後、飽和磁束密度を
振動試料磁束計、比透磁率をベクトルインピーダンスメ
ーター。
はプラズマ発光分光法(溶液法)およびオージェ電子分
光法によって計測した。また、これらの磁性体膜の磁気
特性は300℃で熱処理を行なった後、飽和磁束密度を
振動試料磁束計、比透磁率をベクトルインピーダンスメ
ーター。
保磁力をB−Hカーブトレーサーによって測定した。
以上の測定で得られた結果を第1表に示す、また、第1
図にはBを添加した場合の飽和磁束密度および比透磁率
の変化を示す。第1図から明らかなように、比透磁率は
Bの含有量が増大するにしたがって増加する傾向を示し
、比透磁率が500以上の値を示すB含有量は5at%
以上である。また、飽和磁束密度はB含有量が増加する
にしたがって減少する傾向を示し、20KG以上の飽和
磁束密度を示すB含有量は20at%以下である。すな
わち、好ましいB含有量はS〜20at%であった。
図にはBを添加した場合の飽和磁束密度および比透磁率
の変化を示す。第1図から明らかなように、比透磁率は
Bの含有量が増大するにしたがって増加する傾向を示し
、比透磁率が500以上の値を示すB含有量は5at%
以上である。また、飽和磁束密度はB含有量が増加する
にしたがって減少する傾向を示し、20KG以上の飽和
磁束密度を示すB含有量は20at%以下である。すな
わち、好ましいB含有量はS〜20at%であった。
得られたFe−B基磁性体膜をx1回折法で観察した結
果、Feの(110)回折ピークがBの含有量が増加す
るにしたがって小さくなり、かつブロードになった。B
含有量が10at%ではほとんどピークが消滅し、X線
的には非晶質状態にあることを示した。また、この膜の
断面を透過電子顕vII鏡によって観察した結果、個々
の結晶粒の粒界が明確にa察されず、歪によるモアレの
みが見られる非晶質に近い磁性体膜になっていることが
明らかになった。
果、Feの(110)回折ピークがBの含有量が増加す
るにしたがって小さくなり、かつブロードになった。B
含有量が10at%ではほとんどピークが消滅し、X線
的には非晶質状態にあることを示した。また、この膜の
断面を透過電子顕vII鏡によって観察した結果、個々
の結晶粒の粒界が明確にa察されず、歪によるモアレの
みが見られる非晶質に近い磁性体膜になっていることが
明らかになった。
さらに、添加物をBの代わりに他の鉄に侵入型で固溶す
る元素に代えた場合も、飽和磁束密度。
る元素に代えた場合も、飽和磁束密度。
比透磁率ともに、含有量が5〜20at%の範囲で良好
な値を示すことがわかった。なお、第1表の添加物はイ
オンビームスパッタリングにおいてFeターゲット上に
固定した材料を示しており。
な値を示すことがわかった。なお、第1表の添加物はイ
オンビームスパッタリングにおいてFeターゲット上に
固定した材料を示しており。
形成された膜中に化合物の形で含まれているわけではな
い。また、この結果はFeに侵入型で固溶する元素を1
種類のみならず2種類以上添加しても良いことを示すも
のである。
い。また、この結果はFeに侵入型で固溶する元素を1
種類のみならず2種類以上添加しても良いことを示すも
のである。
(実施例2)
回転式ターゲットホルダーを有するイオンビームスパッ
タリング装置のターゲットホルダーの片側に実施例1で
用いた鉄系磁性体膜用のターゲットを設置し、一方のタ
ーゲットホルダーにNi−19wt%FeもしくはCo
−7wt%Zrターゲットを設置した。実施例1と同様
のスパッタリング条件で上記鉄系磁性体膜を主磁性体膜
として950人、、Ni−19wt%FeもしくはGo
−7wt%Zr膜を中間層として50人を順次積層し、
9層とした多層磁性体膜を形成した。
タリング装置のターゲットホルダーの片側に実施例1で
用いた鉄系磁性体膜用のターゲットを設置し、一方のタ
ーゲットホルダーにNi−19wt%FeもしくはCo
−7wt%Zrターゲットを設置した。実施例1と同様
のスパッタリング条件で上記鉄系磁性体膜を主磁性体膜
として950人、、Ni−19wt%FeもしくはGo
−7wt%Zr膜を中間層として50人を順次積層し、
9層とした多層磁性体膜を形成した。
得られた多層磁性体膜の磁気特性を第2表に示す。表か
ら明らかなように、飽和磁束密度はいずれも19KG以
上を示し、多層化することによりFeの磁気モーメント
が希釈されることはなかった。一方、比透磁率はいずれ
も実施例1の結果に比べて大幅に向上し、1500以上
の値を示した。
ら明らかなように、飽和磁束密度はいずれも19KG以
上を示し、多層化することによりFeの磁気モーメント
が希釈されることはなかった。一方、比透磁率はいずれ
も実施例1の結果に比べて大幅に向上し、1500以上
の値を示した。
すなわち、多層化することによって単層膜の柱状結晶祷
造が細かく分断され、微結晶粒からなる磁性体膜が形成
され、比透磁率が増加したものと考えられる。また、N
i−19wt%Fe(パーマロイ)やCo−7+++t
%Zr(非晶質磁性合金の1種)が多層化の中間層とし
て、飽和磁束密度を減少することなく、比透磁率を増加
させる効果を有することを明らかにすることができた。
造が細かく分断され、微結晶粒からなる磁性体膜が形成
され、比透磁率が増加したものと考えられる。また、N
i−19wt%Fe(パーマロイ)やCo−7+++t
%Zr(非晶質磁性合金の1種)が多層化の中間層とし
て、飽和磁束密度を減少することなく、比透磁率を増加
させる効果を有することを明らかにすることができた。
上述の単層もしくは多層磁性体膜を垂直および面内磁気
記録用磁気ヘッドの磁極に用いた結果、従来の磁気記録
密度の80KBPI (キロビット/インチ)を上ま
わる100KBPI以上の記録密度を得ることができた
。
記録用磁気ヘッドの磁極に用いた結果、従来の磁気記録
密度の80KBPI (キロビット/インチ)を上ま
わる100KBPI以上の記録密度を得ることができた
。
[発明の効果]
以上説明したごとく、本発明による鉄系磁性体膜は高飽
和磁束密度(19KG以上)を有し、比透磁率が単層の
場合500以上、多層の場合15oO以上と高い値を示
す。したがって、この磁性体膜を磁気記録用の磁気ヘッ
ドの磁極として用いた場合には0.2μm程度の薄膜に
しても磁気飽和を起こすことなく、磁極の先端に強い磁
界を発生させることができ、超高密度磁気記録を達成す
ることができる。
和磁束密度(19KG以上)を有し、比透磁率が単層の
場合500以上、多層の場合15oO以上と高い値を示
す。したがって、この磁性体膜を磁気記録用の磁気ヘッ
ドの磁極として用いた場合には0.2μm程度の薄膜に
しても磁気飽和を起こすことなく、磁極の先端に強い磁
界を発生させることができ、超高密度磁気記録を達成す
ることができる。
以上の効果が生ずる理由はまだ明確になっていないが、
鉄に侵入型で固溶する元素がFe中にあってもFeの磁
気モーメントを希釈せず、結晶粒の成長を防止し、非晶
質部を生じさせるという特有の性質を有するためではな
いかと推察される。
鉄に侵入型で固溶する元素がFe中にあってもFeの磁
気モーメントを希釈せず、結晶粒の成長を防止し、非晶
質部を生じさせるという特有の性質を有するためではな
いかと推察される。
この結果が比透磁率の増加を生ずるものと思われる。
第1図は本発明の実施例で得られた鉄系磁性体膜の飽和
磁束密度および比透磁率を与えるB含有量の影響を示す
図である。 δ金屑量(諾幻
磁束密度および比透磁率を与えるB含有量の影響を示す
図である。 δ金屑量(諾幻
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、Fe又はFeを主成分とする磁性体膜にFeに侵入
型で固溶する元素を添加してなることを特徴とする鉄系
磁性体膜。 2、上記鉄に侵入型で固溶する元素がB、N、C、Pよ
り選ばれる1種以上の元素であり、その含有量が5〜2
0at%であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の鉄系磁性体膜。 3、Fe又はFeを主成分とする磁性体膜にFeに侵入
型で固溶する元素を添加してなる鉄系磁性体膜を主磁性
体膜とし、これを中間層を介して多層化したことを特徴
とする鉄系磁性体膜。 4、上記中間層がNi−Fe合金もしくは非晶質磁性合
金であることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
鉄系磁性体膜。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61207871A JPS6365604A (ja) | 1986-09-05 | 1986-09-05 | 鉄系磁性体膜 |
KR1019870005245A KR960004065B1 (ko) | 1986-05-30 | 1987-05-27 | 자성체막 및 이것을 사용한 자기 헤드 |
EP87304718A EP0247868B1 (en) | 1986-05-30 | 1987-05-28 | Magnetic film and magnetic head using the same |
DE87304718T DE3787401T2 (de) | 1986-05-30 | 1987-05-28 | Magnetischer Film und denselben verwendender Magnetkopf. |
CN87103907.9A CN1006107B (zh) | 1986-05-30 | 1987-05-30 | 磁膜以及使用这种磁膜的磁头 |
US07/056,114 US4858049A (en) | 1986-05-30 | 1987-06-01 | Magnetic film and magnetic head using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61207871A JPS6365604A (ja) | 1986-09-05 | 1986-09-05 | 鉄系磁性体膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6365604A true JPS6365604A (ja) | 1988-03-24 |
Family
ID=16546930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61207871A Pending JPS6365604A (ja) | 1986-05-30 | 1986-09-05 | 鉄系磁性体膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6365604A (ja) |
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- 1986-09-05 JP JP61207871A patent/JPS6365604A/ja active Pending
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