JPS6365569B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、輪転印刷機の自動給紙機であつて、
懸吊部材によつて昇際可能にかつ水平面内で移動
可能に懸吊された、積紙を支持するための支持部
材と、枚葉紙搬送方向でみて積紙の左右位置を位
置調整するためのストツパと、積紙の前方に設け
られ、かつ鉛直に配置された、積紙の前縁を当て
付けるためのガイドレールとを備え、積紙の左右
位置を位置調整する際に上記支持部材が懸吊部材
によつて積紙の左右方向移動を許すように構成さ
れた形式のものに関する。

従来技術 西ドイツ国特許出願公開第2200755号明細書に
は積紙を自動的に位置調整するための装置が記載
されている。該装置では積紙を位置調整するため
に積紙の搬送方向でみて左右両側にストツパが設
けられている。このストツパによつて例えば搬送
方向に対して側方（＝左右位置）にずれた積紙を
位置調整して自動給紙機に送ることが可能であ
る。この装置では積紙の搬送方向でみて前方の面
はガイドレールにピタツと当て付けられる。機械
の運転中に積紙を持上げる際にも残りの積紙は完
全に消費されるまで前方のガイドレールに当て付
けられている。

公知の構成の欠点は、積紙が前方のガイドレー
ルに不動に当て付けられているために、積紙の左
右方向移動が別個のモータを使用して著しい力を
作用させなければ可能でないことである。更にこ
の構成では突出した枚葉紙各層の前方範囲が積紙
の左右方向移動によつて破損させられる危険があ
る。著しい構造費用および制御費用にもかかわら
ず、公知の構成では積紙を側方で精密に位置調整
することは達成されない。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、輪転印刷機の自動給紙機にお
いて積紙の左右位置の位置調整を僅かな技術的費
用を用いて実施することであり、自由な左右方向
移動がきわめて僅かな力を用いて可能であり、両
側に設けられた、積紙を位置調整するストツパで
十分に積紙を移動させることができ、しかもガイ
ドレールによる積紙前縁の損傷を心配する必要が
ないようにすることである。

問題点を解決するための手段 上記の課題を解決するための本発明の手段は、
冒頭に記載の形式の自動給紙機において上記ガイ
ドレールが積紙の左右方向の移動に自動的に追従
できるように機械フレームの側板に対して相対的
に水平に左右に移動可能に機械フレームに支承し
たことである。

第１実施例 第１図に示された自動給紙機１は公知の形式で
給紙テーブル２を介して輪転印刷機の印刷機構３
に接続されている。図示の実施例はオフセツト印
刷機であつて、給紙胴５を介して枚葉紙が供給さ
れる圧胴４とゴム胴６と版胴７とを備えており、
版胴７には湿し装置８およびインキ装置９が配属
されている。

自動給紙機１内の積紙１０は普通はパレツト２
７上に置かれ、支持部材によつて支持されてい
る。支持部材は本実施例では支持プレート１１で
あり、４本のチエーン１２によつて懸吊されてい
る。積紙表面から枚葉紙が取去られると直ちに、
支持プレート１１は積紙表面がほぼ同じ高さに来
るまで自動的に持上げられる。各枚葉紙を取上
げ、これを給紙テーブル２へ送るための機構は一
般的に知られているので図示しない。

上層の枚葉紙を側方向で位置調整するためには
ストツパ１３が設けられている。この場合側方向
とは第１図で給紙テーブル２上を移動する、矢印
で示される枚葉紙搬送方向でみて左右方向を指
し、したがつて第１図の図平面に対して垂直の方
向である。該ストツパ１３は高さ位置を調節可能
にホルダー１４に固定されている。ホルダー１４
は側方に移動調節可能に横ビーム１５に固定され
ており、横ビーム１５は機械フレームの側板１
６，１７に固定されている。したがつてストツパ
１３を処理すべき紙判に合わせ、しかも積紙表面
に応じて高さを調節することが可能である。これ
らの調節実施後ストツパ１３は固定ガイドとして
働く。

ビーム１５上の２つのストツパ１３は処理すべ
き当該枚葉紙の紙幅に等しい相互間隔を持つよう
に調節される。２つのストツパ１３の側方の位置
がこのように調節されていると、機械に走入する
枚葉紙は、所望通りその左右位置がストツパ１３
によつて調整される。例えば幅102cmの枚葉紙を
処理する場合には２つのストツパ間の距離を102
cmに調節する。次いでこの固定のストツパによつ
て積紙上方部分の自動的な位置調整が行なわれ、
支持部材１１がガイドレール２０と一緒に枚葉紙
の必要なその都度の左右方向の位置調整運動に自
動的に追従する。

支持部材１１のための懸吊部材は積紙の左右方
向の運動を許し、ガイドレール２０は水平に左右
方向に移動可能に支承されているので、ストツパ
１３が積紙を位置調整するに際して左右方向に移
動させると、支持部材１１と、積紙前縁でガイド
レール２０に当付いているために積紙とガイドレ
ール間の摩擦力によつてガイドレール２０とは積
紙の運動に自動的に追従する。したがつて枚葉紙
を左右方向に動かすために実際に力を必要とせ
ず、そのための別個の手段を必要としない。すな
わちストツパ１３が積紙を位置調整するときに必
要な、きわめて小さな側方向の力を積紙に導入す
る。例えば積紙が上方の側縁と下方の側縁との間
に１cmのずれを持つてパレツト上に置かれたと仮
定する。このずれが左右方向の移動を、しかも該
積紙が機械で処理されるまでの間にわたつて積紙
に導入する。

積紙１０を自動的に持上げるための装置は公知
であり、該装置は直接チエーン１２に作用する。
チエーン１２は本実施例では横ビーム１９に配置
されたスプロケツト１８を介して持上げ装置に向
けて変向せしめられている。

支持部材１１の垂直運動は次のように行なわれ
る：積紙全体を置くためにチエーン１２を介して
先ず降下せしめられる。積紙１０の上面は各枚葉
紙を取出すためには供給テーブル２とほぼ同一の
高さになければならない。積紙１０の上面の高さ
位置をほぼ一定に保つためにチエーン１２を介し
て積紙１０は、したがつて支持部材１１は枚葉紙
が上面から１枚ずつ取出されるのにしたがつて連
続的に上昇させられる。この垂直方向の昇降運動
は側方向に水平面内で行なわれる振り子運動とは
無関係である。

自動給紙機１に新しい積紙１０が供給されると
この積紙１０は各枚葉紙の搬送方向でみて前方範
囲（第１図でみて積紙１０の左側）で鉛直に配置
されたガイドレール２０に当て付けられ、同時に
位置調整される。新しい積紙１０を供給するばあ
いには支持プレート１１は側方向の移動を行なう
ことができる。しかし積紙１０は前方範囲でもつ
てガイドレール２０に当て付けられているので、
ガイドレールが不動に支承されている場合には積
紙の側方向移動は著しく制動される。

第２図からは鉛直のガイドレール２０が条片２
１を介して互いに結合され、安定したフレーム構
造を構成していることが判る。本実施例では各ガ
イドレール２０は３つの条片２１に固定され、フ
レーム構造全体が軸受２２，２３および軸受ボー
ルブツシユ２４を介して側方向へ移動可能に横ビ
ーム２５に支承されている。この自由な移動可能
性は側方で弱いストツパばね２６によつて制限さ
れる。ストツパばね２６は両側で側板１６，１７
に支承された横ビーム２５に配置されている。し
たがつてガイドレール２０と条片２１から成るフ
レーム構造は側板１６，１７、横ビーム２５に対
して相対的に側方向へ運動可能である。ストツパ
ばね２６は積紙が載つていない時にはフレーム構
造を中央位置に保持しており、かつばねブロツク
を形成してフレーム構造の側方運動を制限する。
したがつて鉛直のガイドレール２０は積紙１０が
支持プレート１１と一緒に左右方向へ移動する際
に積紙１０との摩擦力によつて積紙の移動に追従
し、その際にほとんど制動作用を発生させない。
したがつてストツパ１３は、例えば積紙全体が斜
めに置かれている場合にも積紙１０全体の位置調
整を行なうことができる。しかもそのために要す
る力はきわめて小さいもので十分である。

印刷者が例えばストツパ１３に対して積紙を予
備位置調整するために積紙を手で側方へ移動させ
るためには、ねじ付スピンドル２８が軸受２３に
係合している。ねじ付スピンドル２８には係止部
材２９が設けられており、この係止部材２９をね
じ付スピンドル２８の切欠に係合させると、ハン
ドル３０を介してねじ付スピンドル２８を回動さ
せ、鉛直のガイドレール２０および該ガイドレー
ル２０とともに積紙１０を側方へ移動させること
ができる。次いで係止部材２９を外すと、ねじ付
スピンドル２８はその支承部内で軸受ボールブツ
シユ３１を介して積紙１０の側方移動に自由に追
従することができる。

第３図の成分断面図に示された変更実施例にお
いては支持プレート１１には折曲げ部の形のガイ
ド突起３３を有するガイド条片３２が取付けられ
ており、該ガイド条片３２はガイド突起３３でも
つて外側のガイドレール２０に当て付けられてい
る。ガイド突起３３の端部は、ピン３５を介して
外側のガイドレール２０に固定されたガイドレー
ル３４によつて取囲まれている（第１図）。すな
わちガイドレール２０，３４、ピン３５はＵ字形
ガイドを成し、このＵ字形ガイドは支持プレート
が鉛直方向に移動する際に支持プレートをガイド
条片３２、ガイド突起３３を介して側方でガイド
する。支持プレートが側方向に移動する際にＵ字
形ガイド、すなわちガイドレール２０も同期して
側方向に移動する。この同期化は、高さの低い積
紙を載せ、かつこの積紙をストツパ１３に対して
ハンドル３０を介して手動で位置調整する場合に
は特に有利である。

ガイド条片３２は両端に滑り案内片３２′を保
持しており、滑り案内片３２′はガイドレール３
４に沿つた側方のガイドをする。支持部材１１と
ガイドレール２０との間のこれらの連結によつて
積紙１０の左右方向の運動可能性が得られる。

第３図から判るように、ガイド条片３２はねじ
によつて支持プレート１１に固定されている。そ
の場合第３図の左側に示されたねじはきつく締め
られ、右側に示されたねじはねじ頭とガイド条片
との間に若干の距離を有している。これによつて
折り曲げ部３３はガイド条片３２の外側の範囲と
ともに弾性的に支持プレート１１から離れる方向
に運動可能である。このような運動可能性は積紙
１０にガイドレール２０に当付いた前縁でもつて
同様に若干斜めにずれている場合に必要かつ有利
である。この弾性作用によつて積紙は枚葉紙の搬
走方向でガイドレール２０に当付くことができ
る、すなわち適合することができる。

ガイド条片３２を備えた支持プレート１１とガ
イドレール３４を備えたガイドレール２０との間
では滑り案内片３２′によつて精確な滑り案内が
得られる。このことは積紙１０が支持プレート１
１上に載つているといないとに無関係である。し
たがつて支持プレート１１が空の場合に支持プレ
ートはガイドレール２０と結合して両側のばね２
６が許す範囲内においてチエーン１２で自由に側
方向に移動可能である。この移動自体のためには
実際に何の力も必要としない、それというのもボ
ール軸受ブツシユ２４が十分に摩擦なく働くから
である。積紙１０が若干斜めにおかれると、積紙
は問題なくストツパ１３によつて所定位置へ動か
すことができる。

第４図には詳細な構造が判るようにハンドル３
０を用いた手動調節機構が拡大されて示されてい
る、本実施例ではガイドレール２０のフレーム構
造は係止部材２９が係合させられていない状態で
は新しい積紙を置く前に、中央位置決め作用によ
つて支持プレート１１と一緒に自動的に中央位置
を占める。

第２実施例 本実施例では、ガイドレール２０と条片２１と
を有するフレーム構造が軸受ボールブツシユ２４
を介して横ビーム２５に支承されているのではな
く、外側のガイドレール２０に板ばね３６が連接
板３７を介して固定され、該連接板３７が鉛直に
配置された板ばね３６の上端部に作用するように
なつている。板ばね３６の下端部には支承ブロツ
ク３８が設けられており、支承ブロツク３８は側
板１６，１７に固定されたレール３９に配置され
ている。板ばね３６がフレーム構造に対して直角
に配置されていることによつて、板ばね３６はガ
イドレール２０を有するフレーム構造の側方向移
動を許す。板ばね３６の幅はガイドレール２０に
対して垂直方向のガイドレールの移動を阻止す
る。左側への移動は図面の右上部の板ばねのとこ
ろで一点鎖線で示してある。フレーム構造には全
部で４つの板ばねが作用するので、ガイドレール
２０の側方向移動は両方向に平行に行なわれる。
出発位置では板ばね３６はガイドレール２０を有
するフレーム構造を自動的に中央位置にもたらす
ように作用する。この構成は特にコスト的に有利
であり、かつ前記の実施例と同じ利点をもたら
し、またハンドル３０を用いた手動調節も可能に
する。本実施例においてもストツパ１３によつて
加えられる調節力はきわめて小さいので、真直ぐ
でない側縁を持つた積紙を確実に位置調整し、か
つ正確に装置に供給することができる。

発明の効果 本発明の効果は、ガイドレールを側方向へ移動
可能に構成したことによつて、付加的な制御手段
または大きな力を使うことなく機械の運転中に積
紙の自動的な位置調整を実施できることである。
また枚葉紙の破損防止も簡単に達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は印刷機に配置された自動給紙機の側面
図、第２図は本発明の自動給紙機の第１実施例を
第１図の矢印Ａの方向で見た図、第３図は第２図
のＢ−Ｂ線に沿つた部分横断面図、第４図は第２
図のＣ−Ｃ線に沿つた部分横断面図、第５図は本
発明の自動給紙機の第２実施例を第１図の矢印Ａ
の方向で見た図である。 １……自動給紙機、２……給紙テーブル、３…
…印刷機構、４……圧胴、５……給紙胴、６……
ゴム胴、７……版胴、８……湿し装置、９……イ
ンキ装置、１０……積紙、１１……支持プレー
ト、１２……チエーン、１３……ストツパ、１４
……ホルダー、１５……横ビーム、１６，１７…
…側板、１８……スプロケツト、１９……横ビー
ム、２０……ガイドレール、２１……条片、２
２，２３……軸受、２４……軸受ボールブツシ
ユ、２５……横ビーム、２６……ストツパばね、
２７……パレツト、２８……ねじ付スピンドル、
２９……係止部材、３０……ハンドル、３１……
軸受ボールブツシユ、３２……ガイド条片、３
２′……滑り案内片、３３……ガイド突起、３４
……ガイドレール、３５……ピン、３６……板ば
ね、３７……連接板、３８……支承ブロツク、３
９……レール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 輪転印刷機の自動給紙機１であつて、懸吊部
   材１２によつて昇降可能にかつ水平面内で移動可
   能に懸吊された、積紙１０を支持するための支持
   部材と、枚葉紙搬送方向でみて積紙１０の左右位
   置を位置調整するためのストツパ１３と、積紙１
   ０の前方に設けられ、かつ鉛直に配置された、積
   紙１０の前縁を当て付けるためのガイドレール２
   ０とを備え、積紙１０の左右位置を位置調整する
   際に上記支持部材１１が懸吊部材１２によつて積
   紙の左右方向移動を許すように構成された形式の
   ものにおいて、上記ガイドレール２０が積紙１０
   の左右方向の移動に自動的に追従できるように機
   械フレームの側板１６，１７に対して相対的に水
   平に左右に移動可能に機械フレームに支承されて
   いることを特徴とする、輪転印刷機の自動給紙
   機。 ２ ガイドレール２０が条片２１を介して互いに
   結合され、かつ一緒に軸受ボールブツシユ２４を
   介して側板１６，１７に固定された横ビーム２５
   に支承されており、横ビーム２５の両側にストツ
   パばね２６が設けられている、特許請求の範囲第
   １項記載の自動給紙機。 ３ ガイドレール２０が条片２１を介して互いに
   結合され、かつ一緒に鉛直に配置された板ばね３
   ６の上端部に支承されており、該板ばね３６が支
   承ブロツク３８を介して側板１６，１７に固定さ
   れ、かつガイドレール２０が中央位置から左右両
   側へ移動できるようになつている、特許請求の範
   囲第１項記載の自動給紙機。 ４ ガイドレール２０がねじ付スピンドル２８を
   介して手動で左右方向で移動調節可能であり、か
   つねじスピンドル２８が係止部材２９を有してお
   り、該係止部材２９の係止解除後にガイドレール
   ２０が自由に左右方向に移動できる、特許請求の
   範囲第１項記載の自動給紙機。 ５ 積紙１０を支持するための水平に自由に移動
   可能な支持部材１１が両側にガイド突起３３を有
   しており、該ガイド突起がガイドレール２０にお
   けるＵ字形ガイド２０，３４，３５に係合してい
   て、支持部材１１とガイドレール２０とが一緒に
   左右方向移動を行なうようになつている、特許請
   求の範囲第１項記載の自動給紙機。