JPS6364825B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） この出願の発明は、円板状記録担体を使用する
記録又は再生装置、とくに同装置における記録担
体のセンターコアに対する押圧部材又は記録担体
走行安定部材の移動機構を簡単にする手段に関す
る。

（背景技術） 円板状記録担体を使用する記録又は再生装置に
おいて、磁気シート等の記録担体を収納するカセ
ツト等の収納容器を記録担体回転駆動部に装隊着
する機構は種々提案されている。この出願の発明
は、これらのうちスライド部材の移動に伴つて記
録担体収納容器を記録担体回転駆動部に装着し
（ローデイング）又はこの装着をはずす（アンロ
ーデイング）構成の記録又は再生装置に適用され
るものである。

この種の記録又は再生装置においては、両方向
に移動可能なスライド部材にカム溝が設けられ、
記録担体収納容器支持部に植立されたピンが、別
途フレームに設けられた長孔を介してこのカム溝
に係合、スライド部材の正逆いずれかの向きの移
動に伴つて記録担体収納容器の支持部を記録担体
回転駆動部の方向に上下いずれかの向きに移動さ
せることにより、収納容器のローデイング及びア
ンローデイングを行うよう構成されている。

一方、例えば静止画記録又は再生装置では、高
精度の位置再現性が要求されるため記録担体収納
容器のローデイングに際し、これを回転駆動部に
確実に取りつけ、かつ記録担体をその所定の取り
つけ面に正確に位置させることが必要であり、そ
のための手段として押圧部材により記録担体のセ
ンターコアを回転駆動部に対して押しこみ、且つ
従来のフロツピーデイスク（例えば特開昭50−
91306号、特開昭54−31728号）等のように、記録
担体を装填後も押圧したまま回転させるのもので
はなく、記録担体の装填後は、センターコアより
離間して回転負荷とならないようにした装置が、
例えば本出願人による特願昭58−50037号等によ
つて提案されている。また記録又は再生時に記録
担体を安定に走行させ、記録担体と記録又は再生
ヘツドとの対接を良好に保つための安定部材、い
わゆるパツドが用いられている。しかしながらこ
れらの押圧部材や安定部材をその作動位置に移動
させるための駆動源は、従来の通常の技術手段に
よれば、記録担体収納容器のローデイング等の駆
動源とは別個のものが必要となるため、装置が複
雑になり、かつローデイング動作が完了し、その
駆動源がオフになつてから押圧部材等を作動位置
へ移動させることになるので、ローデイング時間
が全体として短縮されないという問題が生ずる。

（目的） したがつて、この出願の発明は、前述の問題点
を解決し、記録担体収納容器のローデイング又は
アンローデイング動作に関連して作動させる必要
がある部材（第１の発明ではセンターコア押圧部
材、第２の発明ではセンターコア押圧部材および
安定部材の移動機構を簡単化し、かつそれらの部
材の移動タイミングを適切にし、全体としてロー
デイング又はアンローデイングの時間を短縮する
ことができるとともに、前記押圧部材が前記記録
担体の回転状態において回転駆動部側の負荷とな
らないようにする手段を有する記録又は再生装置
を提供することを目的とする。

（実施例による説明） 以下図面に示す実施例によつて上記の目的を達
成するためこの出願の発明において講じた手段に
ついて例示説明する。なおこの明細書において、
記録担体とは磁気的、光学的又は静電容量形の記
録又は再生方式における円板状可回転記録担体を
いい、その記録トラツクは同心円状又は渦巻状に
形成されるものとする。またローデイング及びア
ンローデイングとは、それぞれ記録担体収納容器
を記録担体回転駆動部に装着する動作及びその装
着をはずす動作をいう。下記の説明は記録担体が
磁気シートである例について行う。

第１図はこの出願の発明に係る記録又は再生装
置の実施例の斜視図、第２図はその平面図、第３
図及び第４図はれぞれの右側面図（第２図の下方
からみた側面図）及び左側面図（同じく上方から
みた側面図）、第５図はその正面図である。

これらの図において、１は記録担体の一例であ
る磁気シートであつてこの例では記録トラツクが
同心円状に形成されるものとする。２は記録担体
１の収納容器であるカセツト、３は記録担体１の
中心部に設けられたセンターコアであつて記録担
体回転駆動部、例えばシート回転モータのスピン
ドルに嵌合させられる。４はカセツト２の中心に
センターコア３に対応して設けられた開口部であ
つてカセツト２の裏側にも同様のものが形成され
ている。５は後述の安定部材３１を記録担体１に
対接させるための窓で、カセツト２の裏側に記録
又は再生ヘツド、例えば磁気ヘツド（第５図の３
９）を記録担体１に対接させるために同様の窓が
設けられている。６，７はカセツト２を装置本体
に装着した際に位置決めをするための位置決め用
穴、６′，７′（第２図）は本体側に植立されたピ
ンでカセツト２の装着時にそれぞれ６，７に係合
してカセツト２の位置決めをする。８はカウンタ
であつて記録トラツク番地を指示するものであ
る。

９はカセツト２を支持するホルダーであつてカ
セツト２は第１図Ｃ方向に挿入され、その逆方向
に取り出される。ホルダー９の側板には左右各２
本づつピン１４が植設されている。１０は装置本
体のシヤーシ（第３図〜第５図の４３）に不図示
のねじ等により固定されたフレームで第１図で上
下方向に延びる長孔１３が設けられ、ピン１６が
植設されている。１１はフレーム１０に沿つて第
１図Ａ―Ｂ方向にスライド可能なスライド部材で
あり、ラツク１２、カム溝１５、Ａ―Ｂ方向に延
びる長孔１７が設けられている。ホルダー９に植
設されたピン１４は長孔１３を介してカム溝１５
に係合し、後述のようにスライド部材１１のＡ―
Ｂの移動に伴ない、ピン１４が長孔１３に沿つて
Ａ―Ｂ方向と直交する方向に移動するようになつ
ている。フレーム１０に植設されたピン１６は長
孔１７に係合し、これによりスライド部材１１を
フレーム１０に沿つてスライド可能に保持し、ま
たその移動量を制限する。なおフレーム１０及び
スライド部材１１はその付設部材とともに左右１
対設けられている。

１８はウオームギアであつて駆動モータ２２に
より駆動される。１９はホイールであつてウオー
ムギア１８とかみ合い、これと同軸のギア２０が
ギア２１とかみ合い、ギア２１はスライド部材の
ラツク１２とかみ合つている。なおギア２１の軸
（第２図の４２）は反対側のスライド部材１１ま
で延びてそのラツク１２とかみ合い、左右のスラ
イド部材１１を同期してスライドさせるようにし
ている。

上述の構成を有するカセツト２のローデイング
及びアンローデイング機構の作用を説明すると、
ローデイング動作については、カセツト２を手動
操作あるいはなんらかの機械的手段により、第１
図中Ｃ方向にホルダー１１に挿入すると、図示し
ないスイツチがこれを検知してモータ２２が起動
する。これに応じてスライド部材１１がＢ方向に
スライドする。ピン１４はカム溝１５に沿つて移
動するが、Ａ―Ｂ方向の運動は長孔１３に阻止さ
れるので、長孔１３に沿つて下方へ移動する。こ
れに伴つてホルダー９及びこれに支持されるカセ
ツト２が所定位置まで下降する。この場合、例え
ば、カセツト２の下降動作を不図示のスイツチ等
により検知して押圧部材（例えば第５図の２３の
ような部材）を動作させ、記録担体１のセンター
コア３を回転駆動部であるシート回転モータのス
ピンドルに強制的に押しこみ、その後復帰ばね等
により押圧部材をセンターコア３から離脱させ、
さらに前述の安定部材をその所定位置まで移動さ
せるような構成が可能である。

アンローデイング動作については、不図示のイ
ジエクトキーの操作により、安定部材をその作動
位置から復帰させた後、モータ２２がローデイン
グ時と逆方向に回転し、スライド部材１１がＡ方
向にスライドし、ホルダー９及びカセツト２は初
期位置まで上昇し、なんらかの手段によりカセツ
ト２を装置外にとり出す。

ところで前記の押圧部材を移動させてセンター
コア３を記録担体回転駆動部に押しこみ、又は前
記の安定部材をその作動位置まで移動させるため
には、従来の通常の技術手段によれば、ローデイ
ング及びアンローデイング動作の駆動源であるモ
ータ６とは個の駆動源が必要となるが、このよう
な構成によると装置が複雑になるとともに、前記
の押圧部材又は安定部材の移動を仮にプランジヤ
によつて行うとすれば、ローデイング時にスライ
ド部材１１のＢ方向の移動によりカセツト２がそ
の所定の位置に下降して駆動モータ２２が停止し
た後にプランジヤの作動スイツチをオンにするこ
とになるので全体としてローデイング時間にロス
を生じ、これを短縮することができないことにな
る。

この出願の発明は、前述のスライド部材の移動
に伴つて前記の押圧部材又は安定部材を移動させ
る手段を設けることにより、上記の問題点を解消
しようとするものであつて、その具体化手段の一
例について、第１図中今まで説明しなかつた部分
及び第２図〜第５図を参照して詳細に説明する。

これらの図において、２３はセンターコア押圧
部材、２４は押圧部材２３に植立されたピンでそ
の先端はＲ形状をなし、一方のスライド部材１１
に固定されたカム２５に対してばね２６により付
勢されている。ばね２６の一端は押圧部材２３に
明けられた穴２７に、その他端はフレーム１０の
折り曲げ部２８に明けられた穴２９に掛けられて
いる。３０は押圧部材２３を軸支する軸であり、
押圧部材２３は軸３０を中心に回動する。

３１は記録担体１を安定に走行させるための安
定部材、３２は安定部材３１を上下に移動させる
ための案内軸（第５図参照）、３３は安定部材３
１に植立されたピンであり、ピン３３は第３図に
示すように一方のフレーム１０に設けられた長孔
３４を介してスライド部材１１に設けられたカム
溝３５に係合している。したがつてスライド部材
１１がＡ―Ｂ方向にスライドすることによりピン
３３及び安定部材３１が上下方向に移動する。

３９は記録又は再生ヘツド、４０は記録担体回
転駆動源である、例えばシート回転モータ、４１
はそのスピンドルであり、カセツト２のローデイ
ング時スピンドル４１に前述のセンターコア３が
嵌合させられる。４２は左右のギア２１を連結す
る軸、４３は装置本体のシヤーシである。

上記の装置における押圧部材２３の作用を説明
すると、押圧部材２３は、通常は第５図に２点鎖
線で示す位置にあるが、カセツト２のローデイン
グ時にスライド部材１１が第１図でＢ方向へ移動
すると、カセツト２が前述の下降位置に達してい
る状態でピン２４が第２図のカム面２５ａによつ
て軸３０を中心に第５図でＤ方向へ回動し、セン
ターコア３をスピンドル４１に対して強制的に押
しこみ、センターコア３をスピンドル４１のフラ
ンジ面４１ａによつて規定される所定の取りつけ
面に正確に位置させる。スライド部材１１がさら
に移動すると、ピン２４はカム面２５の第２図で
２５ａで示す部分に接するようになるので、押圧
部材２３は、ばね２６の付勢により少しく第５図
でＥ方向へ回動し、センターコア３から離れる。
したがつて記録又は再生時に押圧部材２３及びそ
の作動機構がシート回転モータ４０に対し余分な
負荷となることはない。アンローデイング時に
は、押圧部材２３は上記と逆の動作により原位置
に復帰する。

次に安定部材３１の動作については、同じくス
ライド部材１１の前記Ｂ方向への移動に伴つて安
定部材３１に植立されたピン３３がカム溝３５に
沿つて移動するが（第３図）、Ａ―Ｂ方向の動き
は長孔３４によつて阻止され、単に長孔３４に沿
つて下降する。第３図はこの下降した状態を示し
ている。上記の動作により安定部材３１もその所
定位置に下降し、記録担体１の回転時この安定部
材３１と記録担体１との間に空気層を所望の厚さ
に形成するようにし、これにより記録又は再生ヘ
ツド３９と記録担体１との対接を良好な状態に保
ちつつ記録担体１を安定に走行させる。アンロー
デイング時には、安定部材３１は上記と逆の動作
で原位置に復帰する。

上記の装置においては、スライド部材１１の移
動という単一の動作に応じて押圧部材２３及び安
定部材３１をその作動位置に移動させることがで
き、またカム２５及びカム溝３５の位置及び形状
とカム溝１５の位置及び形成の選定により、押圧
部材２３及び安定部材３１の作動タイミングを設
定することができ、ローデイング時間を全体とし
て短縮することができる。なお押圧部材２３及び
安定部材３１をそれぞれの原位置に復帰させるに
は、スライド部材１１に連動せず他の手段によつ
て行つてもよい。また押圧部材２３はカム面２５
による過剰回動（Ｄ方向）を吸収しうるように弾
性を有する部材をもつて形成することを可とする
ものである。

（効果） 以上詳細に説明したように、この出願の発明に
よれば、記録担体収納容器のローデイング動作の
ために必要なスライド部材の移動に伴つて記録担
体のセンターコアを回転駆動手段へと押圧する押
圧部材をその作動位置へ移動させ（第１の発明）、
又は押圧部材及び記録担体走行安定部材をそれぞ
れその作動位置へと移動させる（第２の発明）よ
うに構成したので、押圧部材又は安定部材を移動
させるための特別な駆動源を省略することができ
るとともに、これらの部材をタイミングよく移動
させ、ローデイング時間を全体として短縮するこ
とが可能となる。また記録担体の装填時にセンタ
ーコアを押圧して回転駆動手段へと装着した後
は、押圧部材をセンターコアより離間させる（第
１及び第２の発明）ようにしたので、記録担体の
回転状態において記録担体及び回転駆動手段に、
不要な負荷を与えることがなく、回転ムラのない
安定な回転状態を得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの出願の発明に係る記録又は再生装置
の実施例を示し、第１図は斜視図、第２図は平面
図、第３図は右側面図、第４図は左側面図、第５
図は正面図である。 図中１は記録担体、２はその収納容器であるカ
セツト、３はセンターコア、９は記録担体収納容
器のホルダー、１０はフレーム、１１はスライド
部材、１３は長孔、１４はピン、１５はカム溝、
２３はセンターコア押圧部材、２４はピン、２５
はスライド部材に設けられたカム、３１は記録担
体走行安定部材、３３はピン、３４は長孔、３５
はスライド部材に設けられたカム溝、４１はモー
タスピンドルである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 記録担体を受け入れ可能な第１の位置と、前
   記記録担体を所定の装填位置に装填せる第２の位
   置との間を移動可能に配されたホルダーと、 前記ホルダーを前記第１の位置から前記第２の
   位置へ、あるいはその逆へと移動せしめるスライ
   ド部材と、 前記記録担体を駆動する回転駆動部と、 前記回転駆動部へと前記記録担体を装着すべく
   該記録担体のセンターコアを押圧する押圧部材
   と、 前記スライド部材のスライド動作に伴つて前記
   押圧部材を動作位置へと移動して前記センターコ
   アを押圧した後、その押圧を解除すべく非動作位
   置へと移動制御する制御手段と、 を具えてなる記録又は再生装置。 ２ 前記制御手段は、前記スライド部材に設けら
   れたカムにより前記スライド部材の移動に伴つて
   前記押圧部材を移動させる手段であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の記録又は再
   生装置。 ３ 記録担体を受け入れ可能な第１の位置と、前
   記記録担体を所定の装填位置に装填せる第２の位
   置との間を移動可能に配されたホルダーと、 前記ホルダーを前記第１の位置から前記第２の
   位置へ、あるいはその逆へと移動せしめるスライ
   ド部材と、 前記記録担体を駆動する回転駆動部と、前記回
   転駆動部へと前記記録担体を装着すべく該記録担
   体のセンターコアを押圧する押圧部材と、 前記記録担体の走行を安定させるための安定部
   材と、 前記スライド部材のスライド動作に伴つて前記
   押圧部材を動作位置へと移動して前記センターコ
   アを押圧した後その押圧を解除すべく非動作位置
   へと移動制御するとともに、前記安定部材をその
   作動位置へと移動する制御手段と、 を具えてなる記録又は再生装置。 ４ 前記制御手段は、前記スライド部材に設けら
   れたカムにより前記スライド部材の移動に伴つて
   前記押圧部材と前記安定部材を移動させる手段で
   あることを特徴とする特許請求の範囲の第３項に
   記載の記録又は再生装置。