JPS6364804B2

JPS6364804B2 -

Info

Publication number: JPS6364804B2
Application number: JP57066679A
Authority: JP
Priority date: 1982-04-20
Filing date: 1982-04-20
Publication date: 1988-12-13
Also published as: JPS58185058A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はテープカセツトを用いるテープレコー
ダに関し、特に磁気ヘツドを固定することにより
大幅な小型化を実現することを目的としたテープ
レコーダにおいて有用な構成を提供するものであ
る。

従来のテープカセツトを用いるテープレコーダ
は、停止状態を第１図に、録音再生状態を第２図
に示すように、装着されたテープカセツトに対し
て磁気ヘツド、ピンチローラが進退可能な構成で
あつた。すなわち、１は装着されたテープカセツ
ト、２は基板（図示せず）から植立したキヤプス
タンである。３はヘツド座４上に固定された磁気
ヘツド、５はピンチローラアーム６に回転自在に
保持されたピンチローラ、７は磁気ヘツド３より
テープ走行方向（図中矢印Ａ方向）に関して上流
側に設けられるテープガイドであり、これら磁気
ヘツド３のヘツド座４、ピンチローラアーム６、
テープカセツト７はひとつのヘツド基板８上に固
定されている。このヘツド基板８は動作モードに
応じて磁気ヘツド３がテープカセツト１の前面開
口窓に対して進退可能に摺動するように構成さ
れ、第１図に示す停止状態から、録音、または再
生の操作を行なうと、モータ等の駆動部、回路部
が所定の動作状態になるとともに、ヘツド基板８
が矢印Ｂ方向に摺動し、第２図に示すようにテー
プカセツト１の所定の前面開口窓から磁気ヘツド
３、ピンチローラ５、テープガイド７がそれぞれ
進入しテープに当接する。この状態から停止操作
を行なうとヘツド基板８は後退し第１図に示す停
止状態となる。なお早送り、巻戻しの動作状態に
おいてもヘツド基板８は第１図に示す位置にあ
る。

上記従来の構成ではテープカセツト１の装着、
取り外しのためにヘツド基板８が必ず後退した位
置をとる必要があり、すなわち第１図に示すヘツ
ド基板８の移動ストロークｌは必要不可欠であつ
た。

そこで上記の欠点をなくすために、磁気ヘツド
を固定となし、磁気ヘツド前面に対してほぼ直角
方向からテープカセツトを挿入してテープカセツ
トの前面開口窓に前記磁気ヘツドを進入させ、こ
の磁気ヘツドにテープ当接させるとともに、磁気
ヘツド近傍に設けたパツド位置制御部材により停
止及び早送り、巻戻し状態ではテープカセツト内
のパツドを磁気ヘツドから離間させる構成とすれ
ばテープレコーダのテープカセツト幅方向につい
て小型化を実現できるものである。ここに磁気ヘ
ツドは固定してあるがアジマス調整を行なうと磁
気ヘツドがホルダーに対して傾き、磁気ヘツド近
傍に設けたパツド位置制御部材がその傾きに追従
しなければ、相対的位置関係が変化したままとな
つて前記テープカセツト内のパツドの位置制御が
円滑に行なわれないという欠点があつた。

本発明は上記の欠点を解消するものでカセツト
ホルダーに固定される磁気ヘツドのヘツド座にパ
ツド位置制御部材を設け、アジマス調整はこのヘ
ツド座を傾けることにより行なつて、常に磁気ヘ
ツドに対するパツド位置制御部材の移動を円滑に
したものである。

以下本発明の一実施例を第３図以下の図面にも
とづいて説明する。第３図は本実施例のテープレ
コーダの斜視図であり、テープカセツト１の挿入
方向をＣで示す。９はテープレコーダの本体、１
０は軸１１のまわりに開閉自在に構成され、前記
挿入方向Ｃからのテープカセツト１を保持するホ
ルダー１２（後述）を内面に設けたカセツト蓋で
ある。第４図は挿入されたテープカセツト１を保
持したカセツト蓋１０を閉めてテープ走行可能な
状態のテープレコーダを示したものである。

第５図は第３図の矢印Ｄ方向から見たホルダー
部の斜視図である。１３は磁気ヘツドでありヘツ
ド座１４上に固定され、このヘツド座１４はさら
にホルダー１２に固定されている。１５はパツド
位置制御御部材（以下パツドシフターと呼ぶ）で
磁気ヘツド１３の前方部を囲むうに構成されたパ
ツド押圧部１５ａとこのパツド押圧部１５ａに一
体に形成された支持部１５ｂとからなり、支持部
１５ｂはヘツド座１４に植設されたピン１６に回
動自在に軸支されている。１７はパツドシフター
１５にパツド押圧部１５ａが磁気ヘツド１３の前
方部からこの磁気ヘツド１３に近づく方向への回
動付勢力を与えるコイル状のばねであり、ピン１
６に対してパツド押圧部１５ａと反対側の支持部
１５ｂ上に設けられ、一端がこの支持部１５ｂに
係止され、他端がホルダー１２に固定されたテー
プガイド１８の一部に係止されている。

１９はパツドシフター１５及びピンチローラの
位置を制御する制御アームであり、磁気ヘツド１
３に関して前記パツドシフター１５の支点となる
ピン１６と反対側でホルダー１２に設けられたピ
ン２０に回動自在に軸支されている。この制御ア
ーム１９にはピン２０にほぼ平行となるように曲
げられた係止部１９ａが設けられている。２１は
ピン２０に嵌挿されたコイル状のばねで、一端が
ホルダー１２に係止固定され他端が制御アーム１
９の係止部１９ａに係止されており、このばね２
１の回動付勢力により制御アーム１９の先端に設
けた押圧部１９ｂは前記パツドシフター１５の支
持部１５ｂを前記ばね１７に抗して押圧する。こ
こで前記ばね１７による付勢力に比べて、ばね２
１による押圧部１９ｂへの付勢力が十分大である
ため、通常は第５図に示すようにパツドシフター
１５のパツド押圧部１５ａは磁気ヘツド１３の前
方へ突出されている。

さらに第６図、第７図は磁気ヘツド１３および
パツドシフター１５を示す拡大図である。１３ａ
は磁気ヘツド１３のヘツドギヤツプ、１３ｂは磁
気ヘツド１３の前面の上端、下端に設けた切欠部
である。前記パツド押圧部１５ａはパツドシフタ
ー１５が後方に回動した時には前記切欠部１３ｂ
に入りこむように構成されている。テープカセツ
ト１がホルダー１２に挿入された時、ばね２１の
付勢力によつてパツドシフター１５のパツド押圧
部１５ａは前方に突出したところにあり、テープ
カセツト１内のパツドの幅よりもこのパツド押圧
部１５ａの上下の開口幅が小であるので、パツド
はテープから離間されるように後方へ押圧され
る。また、録音再生状態においては第７図に示す
ようにパツド押圧部１５ａは切欠部１３ｂに入り
こみ、早送り、巻戻し、停止状態では前記のよう
に前方に突出し、テープカセツト１内のパツドを
変位させる。

上記のような構成において、回動可能なパツド
シフター１５を設けた独自の構成により磁気ヘツ
ド１３はテープカセツトの装着時および全ての動
作モードで進退はしないが、アジマス調整によつ
てホルダー１２に対して傾くことはあり、磁気ヘ
ツドの前方部を囲んだパツドシフター１５がアジ
マス調整後も自在かつ円滑に回動しなければなら
ない。

第８図は磁気ヘツド１３をパツドシフター１５
が囲んだ部分の断面図を示す。磁気ヘツド１３は
ヘツド座１４に固定されており、ヘツド座１４は
段付きビス２３に嵌挿されたばね２２によつて押
圧されている。アジマスの調整は磁気ヘツド１３
の中心線上に位置する２４をてこの支点として磁
気ヘツド１３の反対側に設けた調整ビス２５によ
つてヘツド座１４を変位させて行なわれる。一
方、パツドシフター１５はヘツド座１４に植立し
たピン１６に回動自在に軸支されている。ここで
半円状の突起部１５ｃがパツドシフター１５内の
磁気ヘツド１３に当接する面に設けられ、当該突
起部が磁気ヘツド１３に対するパツドシフター１
５の変位移動の摺動部となる。従つて第９図の
ア，イ図に示すように磁気ヘツド１３がアジマス
調整によつて支点を２４として傾いてもパツドシ
フター１５はヘツド座１４上に軸支されているた
め磁気ヘツド１３とともに傾き、両者の相対位置
関係は第８図の場合と全く同様で変化しない。そ
のためパツドシフター１５は突起部１５ｃを摺動
面として磁気ヘツド１３に対し同様に円滑に回動
することができる。またてこの支点２４が磁気ヘ
ツドの中心線上にあるためアジマスを調整しても
磁気ヘツドのギヤツプ面のホルダー１２に対する
高さ位置はほとんど変化しない。

以上のように本発明によれば、磁気ヘツドを固
定しているヘツド座はカセツトホルダーに設けた
てこ支点を中心として傾斜可能とするアジマス調
整機構にて支持されており、磁気ヘツドは上記て
こ支点に対応する位置に固定されており、一方パ
ツド位置制御部材は上記ヘツド座に設けられ上記
アジマス調整機構のためのヘツド座の支持部分と
は異なる独立した回動支軸に支持されているた
め、磁気ヘツドとパツド位置制御部材の相対位置
関係はヘツド座の傾きに対して変わらない。した
がつて、アジマス調整はヘツド座全体を傾けて磁
気ヘツドを傾けることにより行なうことになり、
この時、パツド位置制御部材はどのようなアジマ
ス調整角度であつても何の外力を受けることなく
磁気ヘツドに対して円滑な動作を行なうことがで
きるものである。これによつてパツド位置制御部
材は当初の各操作に応じたテープカセツト内のパ
ツド位置の制御を行なうことができるものであ
る。そしててこの支点を磁気ヘツドのほぼ中心線
上に位置させたことによりアジマス調整後におい
てもホルダーに対してヘツドギヤツプの高さがほ
とんど変わらずテープ上のトラツクに対して高い
精度を維持したままトレースすることができ、録
音再生特性も向上するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープレコーダの停止状態を示
す上面図、第２図は同再生状態を示す上面図、第
３図は本発明の一実施例のテープレコーダにおい
てテープカセツトの挿入時を示す斜視図、第４図
はテープカセツトの装着時を示す斜視図、第５図
は本実施例のホルダー部の斜視図、第６図は早送
り、巻戻し、停止状態の磁気ヘツド部の斜視図、
第７図は録音・再生状態の磁気ヘツド部の斜視
図、第８図は本実施例の要部正面図、第９図ア，
イはアジマス調整状態を説明するための要部正面
図である。１２……ホルダー、１３……磁気ヘツド、１３
ｂ……切欠部、１４……ヘツド座、１５……パツ
ドシフター、１５ａ……パツド押圧部、１５ｂ…
…支持部、１５ｃ……突起部、１６……ピン。

Claims

【特許請求の範囲】

１カセツトホルダーに設けたてこ支点を中心に
傾斜可能なように上記カセツトホルダーに対して
ヘツド座を支持するアジマス調整機構と、上記て
こ支点に対応するように上記ヘツド座に固定さ
れ、テープカセツトの装着によりそのテープカセ
ツトの前面開口窓から進入してテープに当接する
磁気ヘツドと、前記テープカセツトの装着時にそ
の前面開口部から磁気ヘツドとともに進入され、
テープカセツト内で磁気テープを磁気ヘツドに押
圧するパツドを変位させるためのパツド位置制御
部材と、上記アジマス調整機構のためのヘツド座
の支持部分とは異なる位置に独立するよう上記ヘ
ツド座に設けられ、前記パツド位置制御部材を回
動可能に支持する回動支軸とを備え、録音再生状
態では前記パツドにより磁気テープを磁気ヘツド
に圧接し、早送り、巻戻し、停止状態ではパツド
を変位させて磁気テープを磁気ヘツドに圧接させ
ないように移動する構成としたことを特徴とする
テープレコーダ。