JPS6363Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、カム操作杆と操作レバーの結合構
造を改善した魚釣用スピニングリールに関する。

従来スピニングリールのローター逆転止めを
ON・OFFする操作レバーとカム操作杆の結合は
実公昭55−39976号公報の第３図のようにビス２
１の螺合によつておこなつていた。ビス螺合結合
だと、釣中にビスが緩むと操作レバーで逆転止め
のON・OFF操作が出来ず、獲物を釣糸の巻き上
げで引き寄せるとき不便であつた。これを上記公
報では第５図のように操作レバー９を、逆転止め
爪の押圧操作部１０と、Ｕ字状のバネ１１が押圧
される欠円凹部の位置決め部１２と、リール本体
の軸承部に支持される軸部１４と、軸部と同一径
の周壁に欠円を有する杆部２４と、操作レバー部
１５とを一体に成形し、リール本体の外側から挿
入して位置決め部にＵ字状のバネを係合し、操作
レバーを脱着可能に結合した提案がなされてい
る。しかし、魚釣操作中に釣糸を急ぎ繰り出すべ
く操作レバーが回動されてかつ第６図にようにｃ
位置に操作レバーが回動されると、その後操作レ
バーが分解容易であるから抜け落ちる欠点があ
る。又リール本体にＵ字状のアンチレバーバネを
固定するときには彎曲されたバネを開いてビスで
固定することになるから組み立てが面倒であると
共に、バネ圧が変化して操作杆の押圧力が商品に
よつて一定しない欠点がある。又カム操作杆と操
作レバーが別体の場合には実施出来ない。

本考案の目的は、別体のカム操作杆と操作レバ
ーをビスを用いずに容易に結合抜け止めできる魚
釣用スピニングリールを提案することにある。

以下、図示の実施例によつて本考案を説明する
と、第１図、第２図で魚釣用スピニングリールは
リール本体１の前端に突出された回転軸筒２とス
プール軸３に夫々ローター４とスプール５が固定
されている。回転軸筒２の外周のローター４より
リール本体側には中空軸付鳴き歯車６と逆転止め
爪車７が嵌合固定されている。逆転止め爪車７の
外側のリール本体前端には逆転防止爪８が支軸９
で回動自在に軸承され、逆転防止爪の一端の爪８
ａは逆転止め爪車７の歯先に係脱自在に配設され
ている。逆転防止爪の他端作動片８ｂにはカム操
作杆１０のカム部１１が臨まされている。上記カ
ム操作杆１０の他端１０ａはリール本体１の前端
に穿設された透孔１ａからリール本体内の後側方
向に挿入され、カム部１１側の一端１０ｂは透孔
１ａで軸承されている。リール本体１の後端には
透孔１ｂが穿設され、透孔１ｂからリール本体内
に操作レバー１２の回動軸部１２ａが挿入されて
上記カム操作杆１０の他端１０ａと結合されてい
る。

上記カム操作杆１０の他端１０ａには第３図、
第４図のように外周に周溝１０ｃとスリ割り面１
０ｄが形成されている。

上記操作レバー１２の回動軸部１２ａには前端
に穴１２ｂが穿設されると共に、穴壁にはスリ割
り突出面１２ｃが設けられて上記カム操作杆１０
の他端１０ａに形成されたスリ割り面１０ｄと嵌
合係合されている。回動軸部１２ａの外周には周
溝１２ｄと周溝と同位置に穴１２ｂに達するスリ
割り透孔１２ｅが形成されている。上記周溝１２
ｄとスリ割り透孔１２ｅにはＤ字形に屈曲された
係止発条１３が嵌合されている。

上記カム操作杆１０の他端１０ａと操作レバー
１２の回動軸部１２ａが結合されるときには、他
端１０ａが穴１２ｂにスリ割り面１０ｄとスリ割
り突出面１２ｃが位置合わせされて嵌合され、第
３図、第５図のように他端１０ａの周溝１０ｃ
に、スリ割り透孔１２ｅから穴１２ｂ内に顕出さ
れた係止発条１３の直線部分１３ａが係合される
ように押し込まれる。

上記カム操作杆１０の他端１０ａと操作レバー
１２の回動軸部１２ａが結合されると、回動軸部
１２ａの周方向の回動はスリ割り面１０ｄとスリ
割り突出面１２ｃの結合で他端１０ａが一体に回
動され、軸線方向の力は係止発条１３と周溝１０
ｃの係合で結合されて抜け止めされる。

上記カム操作杆１０の他端１０ａ先端が円形に
形成されると、穴１２ｂに他端１０ａを位置合わ
せして嵌合し、押し込むことで係止発条１３が押
し上げられて結合が容易になる。

本考案は上述のように構成されたから、構成が
簡単で、回動軸部の周溝とスリ割り透孔に係止発
条を嵌合してリール本体後端よりリール本体内に
挿入し、リール本体前端よりリール本体内に挿入
されたカム操作杆の他端と位置合わせ嵌合して押
し込む操作で両者が抜け止め結合されるので組み
立てが極めて容易であり、係止発条を押し拡げな
い限り両者が分離することがないので、釣中に釣
糸の繰り出し操作が出来なかつたり、操作レバー
を紛失する等の事故が発生しない等実用上優れた
効果を奏する魚釣用スピニングリールが提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例が示され、第１図は魚
釣用スピニングリールの要部断面正面図、第２図
はリール本体前端の説明図、第３図はカム操作杆
と操作レバーの拡大一部断面説明図、第４図はカ
ム操作杆と操作レバーの要部分解斜視図、第５図
は第３図の−線断面説明図である。 １……リール本体、１ａ……前端の透孔、１ｂ
……後端の透孔、１０……カム操作杆、１０ａ…
…他端、１０ｂ……一端、１０ｃ，１２ｄ……周
溝、１０ｄ……スリ割り面、１２……操作レバ
ー、１２ａ……回動軸部、１２ｂ……穴、１２ｃ
……スリ割り突出面、１２ｅ……スリ割り透孔、
１３……係止発条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リール本体前端の透孔からカム操作杆を挿入し
   て一端を軸承し、リール本体後端の透孔から操作
   レバーの回動軸部を挿入して該回動軸部に設けた
   穴に上記操作杆の他端を嵌合し、該カム操作杆の
   他端外周に周溝とスリ割り面を形成し、上記回動
   軸部の穴壁にスリ割り突出面を設けると共に外周
   の同位置に周溝と上記穴に達するスリ割り透孔を
   設けて係止発条を嵌合し、上記カム操作杆のスリ
   割り面と回動軸部のスリ割り突出面で回り止めす
   ると共に、上記操作杆の周溝と回動軸部のスリ割
   り透孔と係止発条とでリール本体外側から挿入し
   た回動軸部とカム操作杆を抜け止め結合した魚釣
   用スピニングリール。