JPS6341405Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組み立ての簡単な巻取ドラムの軸受装
置に関する。

従来巻取ドラムを台枠に支持させるには、巻取
ドラムに中心軸を突設し、この中心軸を台枠に設
けた軸受に支承せしめていたからこの軸受部の構
造は存外複雑化し、その組み立てが厄介となる欠
点があつた。

本考案はかかる欠点を解消しようとするもの
で、次にその構成を添付図面に示す一実施例を参
照して詳述する。

台枠１上部の左右に固定された軸受２に内端に
止鍔３を有する軸筒４を廻動自在に嵌着する。

図面は軸筒４の中程を軸受２に廻動自在に嵌着
した場合を示している。

この軸筒４の止鍔３側にドラム５の軸受孔６の
内周面に形成したスプライン溝７に係合するスプ
ライン突条８を突設する。

軸筒４の外端部外周にスプライン突条９と強い
押圧力を加えた時へこむ係止爪１０を形成する。

図面は２個の係止爪１０を軸筒４の外端部外周
の対向位置に形成した場合を示している。

このスプライン突条９が嵌合するスプライン溝
１１をハンドル腕１２の基部に設けた嵌着孔１３
の内周面に形成し、且つ前記係止爪１０が嵌合係
止する係止孔１４を嵌着孔１３の適合位置に穿設
する。

係止爪１０を押圧して軸筒４をドラム５の軸受
孔６と台枠１に固定された軸受２とに内側より外
側へ嵌挿する。

この軸筒４の突出端部にハンドル腕１２を係止
爪１０により抜止状態に嵌着固定する。

図中符号１５はハンドル腕１２の摘子である。

本考案は上述の様に構成したから組み立てに当
たつては、先ずドラム５を左右の軸受２の間に配
して軸受２の軸孔にドラム５の軸受孔６を合わ
せ、次に係止爪１０を押圧しながら軸筒４を止鍔
３を内にしてドラム５の軸受孔６と軸受２の軸孔
に内側から外側へ嵌挿する。

この場合、ドラム５の軸受孔６の内周面にはス
プライン溝７があり、軸筒４にはスプライン突条
８があるのでこのスプライン溝７とスプライン突
条８とを係合させて軸受孔６に軸筒４を嵌挿する
ものであるから、ドラム５が軸筒４に回り止め状
態に固定され、また軸受２に対しては軸筒４が廻
動自在の状態に懸架されることとなる。

第３に、軸受２から突出した軸筒４の突出端部
に係止爪１０を押圧しながらハンドル腕１２を嵌
着固定する。

この場合軸筒４の外端部外周にはスプライン突
条９があるのでこのスプライン突条９を嵌着孔１
３のスプライン溝１１に合わせてハンドル腕１２
を押し込むものであるからハンドル腕１２は軸筒
４に回り止め状態に固定される。

またこの際、係止爪１０は嵌着孔１３の係止孔
１４に嵌合係止するためハンドル腕１２は軸筒４
に対して抜け止め状態となり、組立が簡単に終了
する。

この状態で、ハンドル腕１２を回動すると、軸
筒４がハンドル腕１２と一体の状態で軸受２に対
しては回動すると共に、軸筒４とドラム５とが一
体の状態で回動することとなり、ドラム５の軸受
装置が組み立てられることとなる。

また、軸筒４と軸受２とハンドル腕１２とのそ
れぞれは、プラスチツク成形により容易に形成す
ることが出来るからその分低コストで製作を行い
得ることとなる。

かように本考案は、各部材の製作を低コストで
なし得て而かもそれらの組み立ても簡単な巻取ド
ラムの軸受装置を提供するととなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜視図、第２図は軸受部の断面図、第
３図はその分解斜視図である。 １……台枠、２……軸受、３……止鍔、４……
軸筒、５……ドラム、６……軸受孔、７……スプ
ライン溝、８，９……スプライン突条、１０……
係止爪、１１……スプライン溝、１２……ハンド
ル腕、１３……嵌着孔、１４……係止孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台枠上部の左右に固定された軸受に内端に止鍔
   を有する軸筒を廻動自在に嵌着し、この軸筒の止
   鍔側にドラムの軸受孔の内周面に形成したスプラ
   イン溝に係合するスプライン突条を突設し、軸筒
   の外端部外周にスプライン突条と強い押圧力を加
   えた時へこむ係止爪を形成し、このスプライン突
   条が嵌合するスプライン溝をハンドル腕の基部に
   設けた嵌着孔の内周面に形成し、且つ前記係止爪
   が嵌合係止する係止孔を嵌着孔の適合位置に穿設
   し、係止爪を押圧して軸筒をドラムの軸受孔と台
   枠に固定された軸受とに内側より外側へ嵌挿し、
   この軸筒の突出端部にハンドル腕を係止爪により
   抜止状態に嵌着固定した事を特徴とする巻取ドラ
   ムの軸受装置。