JPS6361425B2 - - Google Patents
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- JPS6361425B2 JPS6361425B2 JP55153326A JP15332680A JPS6361425B2 JP S6361425 B2 JPS6361425 B2 JP S6361425B2 JP 55153326 A JP55153326 A JP 55153326A JP 15332680 A JP15332680 A JP 15332680A JP S6361425 B2 JPS6361425 B2 JP S6361425B2
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Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Description
本発明は、ウオータージエツトルームによる製
織方法に関する。詳しくは糊付けしていない糸を
経糸としてウオータージエツトルームで製織する
に際し、該経糸に二価の脂肪族エステルを含む油
剤を付与して製織する方法に関する。 糊付を行なわない糸即ち無糊付糸を用いてウオ
ータージエツトルームで製織する方法はその高い
生産性の故に、今まで多くの研究がなされ、既に
一般に広く行なわれている。そして該製織の際、
経糸に使用する無糊付糸は多くの場合織糸間の抱
合性を高めるため交絡処理が施されている。 この無糊付の経糸に付与する油剤に関して太デ
ニールのポリアミド系合成繊維の場合は鉱物油、
一価の脂肪酸エステル等を主成分とした通常の紡
糸油剤を用い、原糸製造工程において一般的な注
意を払えば充分製織に耐えるものが得られる。し
かしポリアミド系合成繊維でも単糸デニールが2
〜3デニール以下の細デニールのものや、ポリエ
ステル系合成繊維などを製織に供しようという場
合、通常の紡糸油剤の付与ではどうしても原糸製
造工程で糸条の単糸の毛羽、糸切の発生し易いこ
とに加え、これら糸条が経糸として綜絖、筬を通
過する際に、糸−糸間の摩擦により単糸の毛羽、
糸切が多発し、これがため織機の停台回数が増
え、最終的には製織効率の低下につながつてしま
うという問題点があつた。この点を改善するた
め、糸−糸間の耐摩耗性を向上する目的で、紡糸
油剤に高分子量のアルキレンオキサイドの共重合
体などを混合したりあるいは延伸糸に追油するこ
とがしばしば行なわれている。しかしこの高分子
量のアルキレンオキサイドの共重合体は、確かに
乾燥状態での糸−糸間の耐摩耗性は向上させる
が、ウオータージエツトルームのような糸条通過
部に水分の多い織機においては、その効果はその
水溶性の故に余り望めず、さらにこの高分子量の
アルキレンオキサイドの共重合体は、繊維油剤と
してはかなり高粘度の物質であり、また他の油剤
成分との相溶性も一般に悪いので、原糸製造工
程、交絡付与工程、製織準備工程等において、糸
の摩擦の増加、油剤の脱落などが起り易く、逆に
毛羽、糸切等を増加させてしまうという欠点があ
つた。 本発明者らは、糸−糸間の耐摩耗強度を高め、
かつ原糸製造工程、交絡付与工程、製織準備工程
等で糸に毛羽、糸切等を生じない方法を鋭意研究
した結果、油剤のベースオイルとして分子量550
以上の二価の脂肪族エステルを使用すると、鉱物
油、一価の高級アルコール高級脂肪酸エステルな
ど通常のベースオイルとして使われている成分を
ベースオイルとした油剤に比べ、はるかに糸−糸
間の耐摩耗性が良いこと、更に摩擦係数も低く、
一般的な多くの界面活性剤との相溶性もよく、糸
道へ油剤が脱落しない配合油剤が容易に出来、従
つて原糸の毛羽、糸切の少ない糸が製造出来るこ
とを見い出し、本発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、ウオータージエツトルームに
よる製織中に、経糸の毛羽、糸切等による停台が
少ない即ち製織効率の良い経糸を使用する製織方
法を提供することにある。 即ち本発明は、糊付けしていない糸を経糸とし
てウオータージエツトルームで製織するに際し、
該経糸として交絡糸を用い、更に分子量550以上
で二価の脂肪族エステルを油剤の有効成分中に10
〜95wt%を含む油剤を付与して製織することを
特徴とするウオータージエツトルームによる製織
方法にある。 ここでいう分子量550以上の二価の脂肪族エス
テルとは、具体的には、エチレングリコールジオ
レート,ジエチレングリコールジオレート,ポリ
エチレングリコールジオレート,ブタンジオール
ジオレート、1・6ヘキサンジオールジイソステ
アレート,ネオペンチルグリコールジオレート,
ジイソセチルアジペート,ジオレイルアジペー
ト,ジイソセチルアゼレートなどの、脂肪族二価
アルコールの脂肪酸ジエステル、脂肪族二塩基酸
の脂肪族アルコールジエステル、ポリアルキレン
グリコールの脂肪酸ジエステルなどで、分子量が
550以上のものをいう。ただしポリアルキレング
リコールの脂肪酸ジエステルは、アルキレングリ
コールの部分が大きくなると親水性が増して、ウ
オータージエツトルームのウオータージエツト水
による油剤の脱落が多くなり、ウオータージエツ
トルーム用油剤としては不利になつてくるので、
HLBが少ないもの、具体的にはHLBが12未満、
好ましくは5以下のものであることが望ましい。
なおここでいうHLBとは、下式の定義で示され
るものをいう。 HLB= 親水基部分の分子量/親水基部分の分子量+疎水基部分
の分子量×20 通常油剤成分として一価の脂肪族エステルがよ
く使用されるが、これら成分は分子量が低く、糸
−糸間耐摩耗性能が低い。また三価以上のエステ
ルでは、高分子量のものが得られ、糸−糸間耐摩
耗性能は、高くなるが、分子形態が嵩高くなるた
め糸の摩擦係数が増加して、原糸の毛羽、糸切等
を、増加させてしまうという欠点を有する。 その点二価の脂肪族エステルは、後にも示すよ
うに一価の脂肪族エステルに比べ、一般に分子量
が高く、糸−糸間耐摩耗性能が高い。また分子形
態が直鎖あるいはそれに近く粘度も比較的低いた
め、充分な平滑性を有するので、原系製造工程上
のトラブルは少ない。 分子量に関して同じ二価の脂肪族エステルでも
上にも述べたように一般に分子量が小さいほど糸
−糸間耐摩耗性能は低下し、製織上の大きな障害
となるため、分子量は550以上のものが望ましい。
ただし分子量が550以上でも室温で固体状態のも
のは、水中のエマルジヨンにした場合の乳化安定
性、糸道への油剤脱落等の点で時にトラブルが起
きる可能性があるので、好ましくは融点が15℃以
下のものがよい。 本発明でいう脂肪族二価エステルをベースオイ
ルとして使用する場合、その目的とする効果を得
るためには、ベースオイルが油剤の有効成分中に
占める割合は、最低10wt%は必要で、また精練
性、制電性を確保するために乳化剤、制電剤等も
必要となるため、最高で95wt%以内であること
が必要で、好ましくは30〜80wt%の範囲が望ま
しい。糸に対する油剤付着量は、0.2wt%未満だ
と糸−糸間耐摩耗性あるいは平滑性不足による毛
羽、糸切などの問題があり、5wt%を越えると糸
道上への油剤脱落、平滑性の低下などによる種々
のトラブルが起つてくるため、0.2〜5wt%が適当
であり、好ましくは0.4〜3wt%の範囲が望まし
い。 本発明に使用する油剤は、通常紡糸工程でエマ
ルジヨンの形で付与するのが最もやり易いが、延
撚・交絡・整経の各工程中あるいはその前後で、
エマルジヨンあるいはストレートで付与するのも
もちろん可能である。またウオータージエツトル
ームで製織する際経糸は抱合力付与のため交絡糸
であることが望ましいが、緯糸は交絡糸でも非交
絡糸でもよい。 このような本発明のウオータージエツトルーム
による製織方法によれば、優れて高い製織効率で
製織が可能となる。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例 1 常法によつて溶融紡糸したポリエチレンテレフ
タレートマルチフイラメントヤーンに、第1表に
示す如き配合割合(重量部)で種々の油剤成分を
配合して調製した7種の油剤A〜Gを油剤付着量
が1.2wt%(対繊維)になるようにエマルジヨン
の形でオイリングローラーを用いてオイリング
し、しかる後延伸して50d/24fのマルチフイラメ
ントヤーンを得、続いて交絡度〔注(1)〕が15個/
mになるように交絡処理を施した。次にかくして
得られた交絡糸の摩擦係数と糸−糸間耐摩耗性を
測定し、更にこれらを分速450回転でウオーター
ジエツトルームにて製織テストを行なつた。なお
この時の緯糸は、50d/24fの非交絡糸を使用し、
それぞれ経糸と同じ油剤を付与した。結果は第2
表に示す通りである。
織方法に関する。詳しくは糊付けしていない糸を
経糸としてウオータージエツトルームで製織する
に際し、該経糸に二価の脂肪族エステルを含む油
剤を付与して製織する方法に関する。 糊付を行なわない糸即ち無糊付糸を用いてウオ
ータージエツトルームで製織する方法はその高い
生産性の故に、今まで多くの研究がなされ、既に
一般に広く行なわれている。そして該製織の際、
経糸に使用する無糊付糸は多くの場合織糸間の抱
合性を高めるため交絡処理が施されている。 この無糊付の経糸に付与する油剤に関して太デ
ニールのポリアミド系合成繊維の場合は鉱物油、
一価の脂肪酸エステル等を主成分とした通常の紡
糸油剤を用い、原糸製造工程において一般的な注
意を払えば充分製織に耐えるものが得られる。し
かしポリアミド系合成繊維でも単糸デニールが2
〜3デニール以下の細デニールのものや、ポリエ
ステル系合成繊維などを製織に供しようという場
合、通常の紡糸油剤の付与ではどうしても原糸製
造工程で糸条の単糸の毛羽、糸切の発生し易いこ
とに加え、これら糸条が経糸として綜絖、筬を通
過する際に、糸−糸間の摩擦により単糸の毛羽、
糸切が多発し、これがため織機の停台回数が増
え、最終的には製織効率の低下につながつてしま
うという問題点があつた。この点を改善するた
め、糸−糸間の耐摩耗性を向上する目的で、紡糸
油剤に高分子量のアルキレンオキサイドの共重合
体などを混合したりあるいは延伸糸に追油するこ
とがしばしば行なわれている。しかしこの高分子
量のアルキレンオキサイドの共重合体は、確かに
乾燥状態での糸−糸間の耐摩耗性は向上させる
が、ウオータージエツトルームのような糸条通過
部に水分の多い織機においては、その効果はその
水溶性の故に余り望めず、さらにこの高分子量の
アルキレンオキサイドの共重合体は、繊維油剤と
してはかなり高粘度の物質であり、また他の油剤
成分との相溶性も一般に悪いので、原糸製造工
程、交絡付与工程、製織準備工程等において、糸
の摩擦の増加、油剤の脱落などが起り易く、逆に
毛羽、糸切等を増加させてしまうという欠点があ
つた。 本発明者らは、糸−糸間の耐摩耗強度を高め、
かつ原糸製造工程、交絡付与工程、製織準備工程
等で糸に毛羽、糸切等を生じない方法を鋭意研究
した結果、油剤のベースオイルとして分子量550
以上の二価の脂肪族エステルを使用すると、鉱物
油、一価の高級アルコール高級脂肪酸エステルな
ど通常のベースオイルとして使われている成分を
ベースオイルとした油剤に比べ、はるかに糸−糸
間の耐摩耗性が良いこと、更に摩擦係数も低く、
一般的な多くの界面活性剤との相溶性もよく、糸
道へ油剤が脱落しない配合油剤が容易に出来、従
つて原糸の毛羽、糸切の少ない糸が製造出来るこ
とを見い出し、本発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、ウオータージエツトルームに
よる製織中に、経糸の毛羽、糸切等による停台が
少ない即ち製織効率の良い経糸を使用する製織方
法を提供することにある。 即ち本発明は、糊付けしていない糸を経糸とし
てウオータージエツトルームで製織するに際し、
該経糸として交絡糸を用い、更に分子量550以上
で二価の脂肪族エステルを油剤の有効成分中に10
〜95wt%を含む油剤を付与して製織することを
特徴とするウオータージエツトルームによる製織
方法にある。 ここでいう分子量550以上の二価の脂肪族エス
テルとは、具体的には、エチレングリコールジオ
レート,ジエチレングリコールジオレート,ポリ
エチレングリコールジオレート,ブタンジオール
ジオレート、1・6ヘキサンジオールジイソステ
アレート,ネオペンチルグリコールジオレート,
ジイソセチルアジペート,ジオレイルアジペー
ト,ジイソセチルアゼレートなどの、脂肪族二価
アルコールの脂肪酸ジエステル、脂肪族二塩基酸
の脂肪族アルコールジエステル、ポリアルキレン
グリコールの脂肪酸ジエステルなどで、分子量が
550以上のものをいう。ただしポリアルキレング
リコールの脂肪酸ジエステルは、アルキレングリ
コールの部分が大きくなると親水性が増して、ウ
オータージエツトルームのウオータージエツト水
による油剤の脱落が多くなり、ウオータージエツ
トルーム用油剤としては不利になつてくるので、
HLBが少ないもの、具体的にはHLBが12未満、
好ましくは5以下のものであることが望ましい。
なおここでいうHLBとは、下式の定義で示され
るものをいう。 HLB= 親水基部分の分子量/親水基部分の分子量+疎水基部分
の分子量×20 通常油剤成分として一価の脂肪族エステルがよ
く使用されるが、これら成分は分子量が低く、糸
−糸間耐摩耗性能が低い。また三価以上のエステ
ルでは、高分子量のものが得られ、糸−糸間耐摩
耗性能は、高くなるが、分子形態が嵩高くなるた
め糸の摩擦係数が増加して、原糸の毛羽、糸切等
を、増加させてしまうという欠点を有する。 その点二価の脂肪族エステルは、後にも示すよ
うに一価の脂肪族エステルに比べ、一般に分子量
が高く、糸−糸間耐摩耗性能が高い。また分子形
態が直鎖あるいはそれに近く粘度も比較的低いた
め、充分な平滑性を有するので、原系製造工程上
のトラブルは少ない。 分子量に関して同じ二価の脂肪族エステルでも
上にも述べたように一般に分子量が小さいほど糸
−糸間耐摩耗性能は低下し、製織上の大きな障害
となるため、分子量は550以上のものが望ましい。
ただし分子量が550以上でも室温で固体状態のも
のは、水中のエマルジヨンにした場合の乳化安定
性、糸道への油剤脱落等の点で時にトラブルが起
きる可能性があるので、好ましくは融点が15℃以
下のものがよい。 本発明でいう脂肪族二価エステルをベースオイ
ルとして使用する場合、その目的とする効果を得
るためには、ベースオイルが油剤の有効成分中に
占める割合は、最低10wt%は必要で、また精練
性、制電性を確保するために乳化剤、制電剤等も
必要となるため、最高で95wt%以内であること
が必要で、好ましくは30〜80wt%の範囲が望ま
しい。糸に対する油剤付着量は、0.2wt%未満だ
と糸−糸間耐摩耗性あるいは平滑性不足による毛
羽、糸切などの問題があり、5wt%を越えると糸
道上への油剤脱落、平滑性の低下などによる種々
のトラブルが起つてくるため、0.2〜5wt%が適当
であり、好ましくは0.4〜3wt%の範囲が望まし
い。 本発明に使用する油剤は、通常紡糸工程でエマ
ルジヨンの形で付与するのが最もやり易いが、延
撚・交絡・整経の各工程中あるいはその前後で、
エマルジヨンあるいはストレートで付与するのも
もちろん可能である。またウオータージエツトル
ームで製織する際経糸は抱合力付与のため交絡糸
であることが望ましいが、緯糸は交絡糸でも非交
絡糸でもよい。 このような本発明のウオータージエツトルーム
による製織方法によれば、優れて高い製織効率で
製織が可能となる。 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例 1 常法によつて溶融紡糸したポリエチレンテレフ
タレートマルチフイラメントヤーンに、第1表に
示す如き配合割合(重量部)で種々の油剤成分を
配合して調製した7種の油剤A〜Gを油剤付着量
が1.2wt%(対繊維)になるようにエマルジヨン
の形でオイリングローラーを用いてオイリング
し、しかる後延伸して50d/24fのマルチフイラメ
ントヤーンを得、続いて交絡度〔注(1)〕が15個/
mになるように交絡処理を施した。次にかくして
得られた交絡糸の摩擦係数と糸−糸間耐摩耗性を
測定し、更にこれらを分速450回転でウオーター
ジエツトルームにて製織テストを行なつた。なお
この時の緯糸は、50d/24fの非交絡糸を使用し、
それぞれ経糸と同じ油剤を付与した。結果は第2
表に示す通りである。
【表】
【表】
東洋精機製作所のラビングテスターを用い1本
のマルチフイラメントヤーンについて交又角40゜、
ねじり回数1回の交点3個を作り試料マルチフイ
ラメントヤーンに500gの荷重をかけて摩擦回数
100回/分の速度で繰返し摩擦を行ない、試料が
摩耗して単糸毛羽を発生するまでの摩擦回数(n
=10本の平均)で示す。乾状態とは23℃65%RH
の雰囲気下で測定したもの、湿状態とは試料マル
チフイラメントの交点上に摩擦回数100回毎に水
滴を落して測定したものである。 第2表により明らかな如く、A油剤を使用した
糸は摩擦係数が高いため原糸の毛羽・糸切もやや
多く、糸−糸間耐摩耗度も低いため製織性が悪
い。G油剤を使用した糸は、糸−糸間耐摩耗度が
高いにもかかわらず、原糸の毛羽・糸切が多いた
め製織性が悪い。B,F油剤を使用した糸は、原
糸の毛羽・糸切はわずかだが、糸−糸間耐摩耗度
が低いため製織性が悪い。しかし本発明例である
C,D,F油剤を使用した糸は、原糸の毛羽・糸
切がほとんどなく、糸−糸間耐摩耗度も高いた
め、製織性も良好である。 実施例 2 実施例1におけるNo.2,6,7の交絡糸にそれ
ぞれ本発明における油剤C,D,Eを0.8wt%
(対繊維)整経工程で追油して、これを経糸とし
て(緯糸は50d/24fの非交絡糸で、それぞれ油剤
はB,F,Gのまま)ウオータージエツトルーム
で製織したところ、第3表に示したように、No.7
の糸では既に原糸が毛羽・単糸切の多いものであ
つたため、製織効率は75%で追油の効果は認めら
れなかつたが、No.2,6の糸は製織効率96〜97%
で良好な結果を示した。即ち原糸の毛羽・糸切が
多くなければ本発明における油剤は追油しても良
好な結果が得られることが分つた。
のマルチフイラメントヤーンについて交又角40゜、
ねじり回数1回の交点3個を作り試料マルチフイ
ラメントヤーンに500gの荷重をかけて摩擦回数
100回/分の速度で繰返し摩擦を行ない、試料が
摩耗して単糸毛羽を発生するまでの摩擦回数(n
=10本の平均)で示す。乾状態とは23℃65%RH
の雰囲気下で測定したもの、湿状態とは試料マル
チフイラメントの交点上に摩擦回数100回毎に水
滴を落して測定したものである。 第2表により明らかな如く、A油剤を使用した
糸は摩擦係数が高いため原糸の毛羽・糸切もやや
多く、糸−糸間耐摩耗度も低いため製織性が悪
い。G油剤を使用した糸は、糸−糸間耐摩耗度が
高いにもかかわらず、原糸の毛羽・糸切が多いた
め製織性が悪い。B,F油剤を使用した糸は、原
糸の毛羽・糸切はわずかだが、糸−糸間耐摩耗度
が低いため製織性が悪い。しかし本発明例である
C,D,F油剤を使用した糸は、原糸の毛羽・糸
切がほとんどなく、糸−糸間耐摩耗度も高いた
め、製織性も良好である。 実施例 2 実施例1におけるNo.2,6,7の交絡糸にそれ
ぞれ本発明における油剤C,D,Eを0.8wt%
(対繊維)整経工程で追油して、これを経糸とし
て(緯糸は50d/24fの非交絡糸で、それぞれ油剤
はB,F,Gのまま)ウオータージエツトルーム
で製織したところ、第3表に示したように、No.7
の糸では既に原糸が毛羽・単糸切の多いものであ
つたため、製織効率は75%で追油の効果は認めら
れなかつたが、No.2,6の糸は製織効率96〜97%
で良好な結果を示した。即ち原糸の毛羽・糸切が
多くなければ本発明における油剤は追油しても良
好な結果が得られることが分つた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 糊付けしていない糸を経糸としてウオーター
ジエツトルームで製織するに際し、該経糸として
交絡糸を用い、更に分子量550以上の二価の脂肪
族エステルを油剤の有効成分中に10〜95wt%含
む油剤を付与して製織することを特徴とするウオ
ータージエツトルームによる製織方法。 2 脂肪族エステルが15℃以下の融点を有するも
のである特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 油剤が経糸重量に対し0.2〜5wt%付与される
特許請求の範囲第1又は2項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55153326A JPS5777350A (en) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | Weaving method by water jet loom |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55153326A JPS5777350A (en) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | Weaving method by water jet loom |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5777350A JPS5777350A (en) | 1982-05-14 |
JPS6361425B2 true JPS6361425B2 (ja) | 1988-11-29 |
Family
ID=15560040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55153326A Granted JPS5777350A (en) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | Weaving method by water jet loom |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5777350A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61296175A (ja) * | 1985-06-21 | 1986-12-26 | 帝人株式会社 | ノ−サイジング強撚糸 |
KR100245073B1 (ko) * | 1996-12-26 | 2000-03-02 | 구광시 | 에어백 및 그의 제조방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49132393A (ja) * | 1973-04-04 | 1974-12-19 | ||
JPS5345498A (en) * | 1976-10-01 | 1978-04-24 | Toyo Boseki | Oil agent for synthetic fiber and production of synthetic fiber treated with same |
-
1980
- 1980-10-30 JP JP55153326A patent/JPS5777350A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49132393A (ja) * | 1973-04-04 | 1974-12-19 | ||
JPS5345498A (en) * | 1976-10-01 | 1978-04-24 | Toyo Boseki | Oil agent for synthetic fiber and production of synthetic fiber treated with same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5777350A (en) | 1982-05-14 |
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