JPS6357688B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に、ごみの焼却に有用な炉に関す
るものであり、更に詳細には、このような焼却炉
に対する火格子機構に関するものである。

本発明が関係している形式の炉は、通常、少な
くとも１個の火格子軌道又は火格子領域から成立
つており、これは静止火格子棒の列と可動火格子
棒の列とを有し、各列は炉を通過する材料の流れ
の方向に隣接する重なり合つている状態に配置さ
れた多数の斜めに傾斜された火格子棒を設けられ
ている。可動火格子棒を作動させるために旋回レ
バー装置を設けられている駆動機構が、火格子棒
の列の下方に置かれた燃焼帯の外部に延びている
ねじり軸の上に配置されている。

ベルギー特許第2446724号及びドイツ特許第
2547155号公報から知られる火格子は、焼却され
るべきである材料の流れの方向に傾斜するように
配置されており、また、それらの火格子は、静止
火格子棒の列と、可動火格子棒の列とを有する供
給火格子として構成されている。可動火格子棒の
列は、本質的に、只一つの駆動ユニツトによつて
組合わされると共にそれによつて働かされる多数
の列から成立つている。これによつて、火格子棒
の運動が制限され、限定され、これによつて、処
理されるべき特定の材料に関する炉の焼却挙動の
理想的な調節が達成されることができないように
なることとなる。可動火格子棒の例を働かすため
に使用される駆動機構の、例えば、軸受、支持要
素又は案内要素等の可動要素の多くが燃焼室の近
くに配置されるので、また、この領域においては
それらの可動要素は損傷を受ける可能性が多いの
で、火格子棒の列の運動の有効性が一層制限され
る。

本発明は、可動火格子棒の列を働かすための簡
単で且つ作動が確実である駆動機構の利用が可能
である上述の形式の火格子機構を得るという課題
に基礎を置くものである。本発明においては、可
動火格子棒の列は、処理されるべき材料に応じて
炉の焼却態度の調節のために、個々にも、一緒に
組合わされても、随意に駆動されることができ
る。これによつて、可動火格子棒の連続する列
を、火格子領域の内部において、前方及び反対方
向に、時間遅延を有して、又は、任意の選択され
たシーケンスで同期的に動かすことが可能とな
る。

要約すると、本発明は、列に配置された静止及
び可動火格子棒から成立つている火格子装置を有
しており、火格子棒は、本質的に炉を通過する材
料の流れの方向に隣接されて重なり合つている関
係の多数の斜めに傾斜された火格子棒から成立つ
ている焼却材料のための炉用の火格子組立体であ
ると、述べられることができる。燃焼領域が火格
子装置の下方に形成され、駆動装置が可動火格子
棒を働かすために設けられている。旋回レバー装
置を含んでいるレバー装置が駆動装置と可動火格
子棒との間に介装されており、また、レバー系統
と火格子棒との間に介装されたねじり棒が、燃焼
領域の外部まで延びると共に旋回レバー装置に連
結されている。滑べり案内アタツチメントが火格
子棒と駆動装置との間に介装されており、また、
これらの滑べり案内アタツチメント及び駆動装置
は燃焼領域の外部に置かれている。本発明による
と、従来技術の欠点が、旋回レバー系統の旋回レ
バーによつて回転されることのできるねじり軸
と、例えば、水圧シリンダであつても良い駆動装
置とが、可動火格子棒の近似直線運動を生じさせ
るための滑べり案内アタツチメントを設けられて
いることによつて、克服される。燃焼領域の外部
に要素を配置することによつて、改善された作用
及びより容易な手入れが可能とされる。

本発明を特徴づける新規性の種々の特長が、特
に、特許請求の範囲の記載中に指摘されている。
本発明、その作動上の利点及びその使用によつて
得られる特殊な長所をより良く理解するために、
以下の本発明の実施例を示す添附図面についての
説明を、参照されたい。なお、以下の図面には、
同様の部材には、同一の参照番号が付けられてい
る。

本発明による火格子設備を有している炉が、第
１及び２図に示されている。この炉は、焼却され
るべき材料が炉内に供給され、処理後排出される
ように入口領域Ｅと排出シユートＡとを有してい
る。炉は、第１図に示されるように、本質的に、
２個の火格子部分又は段１及び２を形成されてい
るが、それらは炉を通過する材料の流れの方向に
階段状に、水平に対して下方に向けられた傾斜β
を有して配置されている。火格子の段は、個々の
火格子棒から成立つているが、それらは火格子棒
の列に配置され、静止火格子棒の列と可動火格子
棒の列とから形成されている。第１図に示された
炉は、可動火格子棒の列４と、静止火格子棒の列
３とから成立つている。可動火格子棒の列４は、
その運動の一般的な方法を現わすために、二重矢
印を付けられている。

可動火格子棒の列４は、駆動装置５によつて動
かされるが、図には明瞭にするために、それら駆
動装置の内のほんのわずかが略図で示されている
だけである。駆動装置５は、後に、第４〜８図に
ついて、より詳細に説明される。

第１図には、駆動装置５と、ねじり軸６との間
に介装されてレバー系統が備えられた駆動装置５
が示されている。第１図に示されるように、ねじ
り軸６は、可動火格子棒の列４を動かすように作
動し、また、全部で12個のねじり軸６が設けられ
ている。

図示された火格子組立体は、本発明の炉の一部
分を形成しており、また、火格子棒の列３及び４
は、火格子棒の列の下方に置かれた下方の燃焼領
域の上方の境界を形成しているが、燃焼領域は、
この領域を閉塞している壁７によつて両側上を境
界されている。ねじり軸６が側壁７を貫いて延び
ているという事実のために、駆動装置５を火格子
棒の列の下方に置かれた燃焼領域の外部の上に配
置することが可能となる。その結果、本発明によ
ると、保守を必要とする、例えば、軸受、案内装
置、レバー系統の継手のような部品のすべてを、
それらが容易に接近可能である箇所に置き、それ
故、保守を容易とさせることができる。側壁７を
貫いて延びているねじり軸６は、燃焼室を、例え
ば、ベロー漏れ止めのような適当な手段によつて
閉塞するために、側壁７に対して容易に且つ確実
に漏れ止めされることができる。これらの利点の
ために、可動火格子棒の列４のそれぞれに対し
て、個々の駆動装置５を備えることも可能であ
り、また、同時に、装置の運転における確実性を
増すことも可能となる。

駆動装置５の配置が第２及び３図に更に詳細に
示されている。火格子の基礎わく８の上には、持
ち上げ装置が設けられているが、これは、例え
ば、基礎１０の上に旋回自在に支持されている水
圧持ち上げシリンダ装置９から成立つていても良
い。持ち上げシリンダ９のピストン棒１１は、ね
じり軸６に固着された旋回レバー１２に作用す
る。押しレバー１５がねじり軸６に固着されてい
るが、第３図には、その内の１個が描かれている
だけである。ねじり軸６は、軸受支持体の中に取
付けられており、また、ねじり軸６は、回転運動
に加えて、滑べり運動を行なうこともできるよう
になつている。

押しレバー１５は、火格子ばり１７を支持して
いるが、このはり１７は、可動火格子棒の列４の
全長の上に延びており、また、その上には、火格
子棒２０のそれぞれに対する火格子棒支持部材２
１が取付けられている。各可動火格子棒２０は、
支持板２２を設けられており、これによつて、火
格子棒２０は、火格子棒保持部材２１の中に旋回
自在に支持される。

静止火格子棒の列３の静止火格子棒２５は、火
格子ばり２６に同様の方法で固着されているが、
このはり２６は、火格子組立体のわくの上に支持
されている。

持ち上げシリンダ９が働かされる時は、押しレ
バー１５の端部は直線状運動を行なうが、この運
動は、第４図に最も良く見られるように、直線案
内アタツチメント又は滑べり案内アタツチメント
機構１８によつて達成される。

旋回レバー１２、持ち上げシリンダ９のピスト
ン棒１１の上に固着された板２６及び補助レバー
２７が、ピン３０によつて相互に連結されてい
る。旋回レバー１２は、ねじり軸６に連結されて
いるが、補助レバー２７は、わく３１の上に旋回
自在に支持されており、また、わく３１それ自体
は、支持部材１６によつて側壁７に支持されてい
る。

持ち上げシリンダ９が働くと、補助レバー２７
は、旋回レバー１２の旋回運動の上に追加の運動
を加え、これによつて、ねじり軸６は、回転運動
に加えて、変移運動も遂行する。ねじり軸６のこ
の追加の変移運動によつて、押しレバー１５、従
つて、可動火格子棒２０の端部の近似直線運動が
達成される。

このように、本発明においては、可動火格子棒
４が、押しレバー１５及び火格子ばり１７を介し
てねじり軸６に連結されており、また、ねじり軸
６は、側壁７を貫いて延びているので、駆動装置
５を、火格子棒３，４の列の下部に置かれた燃焼
領域の外部の上に配置することを可能とさせ、し
かも、駆動装置５は、ねじり軸６に回転運動並び
に変移運動を与える。これらの２種の運動は、押
しレバー１５の端部に、ほぼ直線状の運動を生じ
させるという効果をもたらすものであり、これ
が、本発明の一つの重要な作用及び効果を現して
いるものである。

第５図は、火格子ばり１７及び火格子棒２０の
直線運動がそれによつて達成される直線案内アタ
ツチメント又は滑べり案内アタツチメント機構１
９を示すものである。持ち上げシリンダ９が働く
と、ピストン棒１１は旋回レバー１２を回転さ
せ、従つて、ねじり軸６を回転させる。ねじり軸
６の追加の変移運動は、平らな走行面３９の上を
転動すると共に旋回レバー１２を支持している湾
曲された滑べりブロツク３８によつて達成され
る。中心決めは、わく３１に固着された案内板３
６によつて達成されるが、この案内板３６に沿つ
て、旋回レバー１２に回転自在に軸承された３個
のローラ３７が案内されるようになつている。

第６図においては、火格子棒２０の直線運動が
それによつて達成されることのできる他の機構２
３が、図示されている。ねじり軸６に固着された
旋回レバー１２は、歯を有している歯車部分４０
に連結されているが、これらの歯は、ラツク４１
の歯にかみ合つており、その上、旋回レバー１２
は、ローラ３７によつて静止案内板３６に沿つて
案内される。持ち上げシリンダ９が働くと、火格
子棒２０の近似直線運動が、第６図の実施例の場
合におけるのと同様に、達成される。

第７図には、火格子棒２０の直線運動を達成す
るための他の機構２４が示されているが、これ
は、第４図に示される機構と同様である。旋回レ
バー１２に加えて、ピストン棒１１には、わく３
１の上に旋回自在に支持されている２個の補助レ
バー２７が、ピン３０によつて連結されている
が、旋回レバー１２に連結されているねじり軸６
は、軸受ハウジング４３の中に、スロツト４５を
設けられたピン４６によつて回転自在に支持され
ている。ねじり軸６は、スロツト４５の中におい
て変移運動を遂行することができる。軸受ハウジ
ング４３は、支持部材１６の軸受板４４によつて
固着されている。旋回レバー１２が旋回される時
は、補助レバー２７は、スロツト４５の中におい
てねじり軸６の上に追加の変移運動を加え、これ
によつて、火格子棒２０の近似直線運動が、この
場合にも達成されるようになる。

第８図に示された直線運動機構は、第４及び７
図に描かれた機構と、同じ補助レバー２７がこの
配置においても使用される点において同様であ
る。相違点は、ねじり軸６の支持にある。第８図
においてねじり軸６は、軸受ブロツク５０の中に
回転自在に支持されている。軸受ブロツク５０の
それ自体は、２個の案内５１の中を可動的に案内
される。軸受ブロツク５０の二つの運動方向が、
第８図には、二重矢印によつて示されているが、
これらの運動が、旋回レバー１２によつて与えら
れるねじり軸６の回転運動に重畳され、これによ
つて、火格子ばり１７又は火格子棒２０との連結
点の近似直線運動が達成される。

上述の火格子装置の重要な特長は、第４〜８図
に図示され且つ上に説明されたレバー系統によつ
て、水平に対して角度α（第１図）における火格
子棒２０の運動の平面に対して平行な火格子棒保
持部材２１の本質的に直線運動が達成されること
にある。直線運動によつて、一方では、可動火格
子棒２０の個々の働きが、他方では、火格子組立
体が、炉によつて焼却されるべき各材料の焼却態
度又は焼却特性に最善の様式で調節されることが
達成されることができる。

以上、本発明を特定の実施例に関して詳細に説
明したが、本発明はその要旨から離れること無
く、それ以外にも実施されることのできることを
理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による火格子機構の１実施例を
示す略側面図、第２図は第１図の拡大図、第３図
は第２図の一部分の正面図、第４〜８図は駆動レ
バーの種々の実施例を示す斜視図である。 ３，４……静止及び可動火格子棒の列、５……
駆動装置、６……ねじり軸、９……シリンダ、１
０……ピストン棒、１２……旋回レバー、１５…
…押しレバー、１７，２６……火格子ばり、１８
……滑べり案内アタツチメント機構、２０，２５
……可動及び静止火格子棒、２７……補助レバ
ー、３８……案内、４０……歯車部分、４１……
ラツク、４３……軸受ハウジング、４４……軸受
板、４５……スロツト、４６……ピン、５０……
軸受ブロツク、５１……案内。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 焼却炉用火格子組立体において 水平に対してある傾斜角度に傾斜されると共に
   列に配置された且つ前記炉を通過する材料の方向
   に隣接されて重なり合つている関係に多数の傾斜
   された火格子棒を含んでいる静止火格子棒及び可
   動火格子棒から成り立つている火格子手段と、 前記火格子手段の下方に燃焼領域を形成する手
   段と 前記可動火格子棒を取り付けられると共に前記
   燃焼領域の内部において前記火格子手段の下部か
   ら、前記燃焼領域の外部まで延びているねじり軸
   と 前記ねじり軸を介して前記可動火格子棒を作動
   させるために前記燃焼領域の外部に置かれた駆動
   手段と 前記燃焼領域の外部において、前記駆動手段
   と、前記ねじり軸との間に介装された旋回レバー
   手段を含んでいるレバー系統と 前記燃焼領域の外部において前記駆動手段と、
   前記ねじり軸との間に前記レバー系統を介装され
   た滑り案内アタツチメント手段と から成り立つており、前記駆動手段は、前記ねじ
   り軸、前記旋回レバー手段及び滑り案内アタツチ
   メント手段を介して、前記可動火格子棒に、前記
   可動火格子棒の傾斜方向に近似直線状運動を与え
   るように作動をするようになつていることを特徴
   とする焼却炉用火格子組立体。 ２ 火格子手段が、火格子棒をその上に支持して
   いる火格子ばりと、ねじり軸の上に固着された火
   格子ばりを支持するための押しレバーとを含んで
   おり、滑り案内アタツチメント手段が、旋回レバ
   ーと平行に固定的に支持されているより短い補助
   レバーを設けられている特許請求の範囲第１項記
   載の焼却炉用火格子組立体。 ３ ねじり軸が、固定されて支持されている軸の
   回りに旋回自在に支持されている軸受ハウジング
   の中に回転自在に支持されている特許請求の範囲
   第２項記載の焼却炉用火格子組立体。 ４ 滑り案内アタツチメント手段が、静止転動表
   面手段から成り立つており、この手段は、突状に
   形成された案内部材を介してねじり軸を支持して
   おり、また、旋回レバー手段が、静止案内部材の
   上のローラによつて案内されるようになつている
   特許請求の範囲第１項記載の焼却炉用火格子組立
   体。 ５ 滑り案内アタツチメント手段が、旋回レバー
   手段に連結されると共にラツクと協同作用をする
   歯車部分から成り立つており、この歯車部分は、
   静止案内部材の上をローラ手段によつて案内され
   るようになつている特許請求の範囲第１項記載の
   焼却炉用火格子組立体。 ６ 滑り案内アタツチメント手段が、ねじり軸を
   ピン手段によつて回転自在に支持している静止軸
   受ハウジングから成り立つており、このピン手段
   は、斜めに延びているスロツトを有しており、そ
   の内部をねじり軸が滑動自在に案内されるように
   した特許請求の範囲第２項記載の焼却炉用火格子
   組立体。 ７ 滑り案内アタツチメント手段が、ねじり軸を
   支持すると共に案内手段によつて滑動自在に案内
   される軸受ブロツクから成り立つている特許請求
   の範囲第２項記載の焼却炉用火格子組立体。