JPS6355403B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の利用分野］ 本発明は、管端仕上装置に関し、特に小口径管
端部のバリ取り、塗料落とし等を行なう管端仕上
装置に関する。

［背景技術］ 従来、小口径管、例えば呼び径3B以下の管材
の切断部バリ取り、管端の塗料落としは別作業で
人手により行なわれており、バリ取りはグライン
ダー等で、塗料落としはサンドペーパー等で行な
われていたが、作業効率が悪く、特に小口径管を
大量に処理する場合には作業も困難で仕上も悪く
なりがちであつた。

［発明の目的］ 本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し、管
材、特に小口径管の管端仕上を効率よく容易に行
なうことのできる管端仕上装置を提供することを
目的とする。

［発明の構成］ 本発明は、この目的を達成するために、管端仕
上する管材を少なくとも２個の並列する定軸ロー
ラで支持するとともに、この定軸ローラの回転軸
に平行な回転軸を有する少なくとも２個の並列す
る可動ローラとの間で管材を挾持し、前記定軸ロ
ーラを同一方向に回転させて管材を定軸回転させ
るように構成している。更に管端仕上する管材の
口径に応じて位置調整可能な管端仕上工具を前記
定軸ローラの一端に対応して配設し、可動ローラ
と管端仕上工具の夫々の支持部材を、揺動可能に
軸支されたアームに一体的に連結してこのアーム
の操作によつて可動ローラと管端仕上工具の両方
を同時に管材に対して移動できるようになした。

定軸ローラ及び可動ローラは、夫々一対のロー
ラとし、管材の滑りを防止するためにゴム被覆し
たローラを用いることが望ましい。

管端仕上工具としては、バリ取りをするための
リーマ及び塗料落としをするためのペーパーホイ
ール又は同様の研削材の両方を具備させる。

［発明の実施例］ 以下、本発明を添付図面に示した望ましい実施
例に基づいて説明する。

第１図乃至第４図には、本発明に係る管端仕上
装置の一実施例が示されている。

本実施例の管端仕上装置は、管材の定軸回転装
置と管端仕上工具とを筐体１０内に一体的に設置
したもので、定軸回転装置は、並列する軸１２，
１４を回転軸として定軸回転するゴム製の定軸ロ
ーラ１６，１８を具備し、該定軸ローラ１６，１
８は、第２図に示すように、ベルト２０を介して
モーター２２によつて同一方向に駆動される。管
材定軸回転装置はまた、管材２８を定軸ローラ１
６，１８に対して圧接させるための、定軸ローラ
１６，１８に平行な回転軸を有するゴム製の可動
ローラ２４，２６を具備する。使用の際は、管端
仕上する管材２８を定軸ローラ１６，１８の間の
凹部に沿つて載置し、可動ローラ２４，２６を定
軸ローラ１６，１８に対して押し下げて管材２８
を挾持する。第３図は、第１図の−線に沿つ
た可動ローラ２４，２６の移動機構を示す説明図
で、可動ローラ２４，２６は軸１２，１４に平行
な軸３０，３２を回転軸とし、枠体３４に並列に
取付けられている。枠体３４は、ピン３７で夫々
筐体１０に揺動可能に軸支されたアーム４１に軸
支部４４で枢着されている。枠体３４は上下方向
にのみ移動可能に形成してあるので、アーム４１
の先端部のペダル４６を押し下げると、第３図の
二点鎖線で示した位置まで下降し、管材２８が可
動ローラ２４，２６と定軸ローラ１６，１８との
間で挾持される。この状態で定軸ローラ１６，１
８を回転させると、管材２８は定軸ローラ１６，
１８の表面に圧接されているので、滑りを生ずる
ことなく定軸回転する。

管端仕上工具は、ペーパーホイール５０、リー
マ５２を具備し、それらが、定軸ローラ１６，１
８の一端へ対応するように筐体１０内に配置され
ている。ペーパーホイール５０、リーマ５２はい
ずれも、定軸ローラ１６，１８と平行な回転軸５
５，５７を有しており、管材２８の口径に応じて
適切な位置にそれらを当接させることができるよ
うに構成されている。

また、回転軸５５，５７には、ペーパーホイー
ル５０、リーマ５２が軸方向へ所定距離だけ移動
できるように緩衝用のコイルばね５８，５９が取
付けられている。管端仕上工具の支持体５４は、
筐体１０に固定された支持体５６に摺動可能に取
付けられており、支持体５４の下端はピン３６に
揺動可能に軸支されたアーム４０の中間部に枢着
され、アーム４０の先端は枠体３４に枢着されて
いる。従つて、アーム４０とアーム４１は互いに
連結されており、枠体３４に取付けられた可動ロ
ーラ２４，２６と、支持体５４に取付けられた管
端仕上工具は第４図に示すように共にペダル４６
によつて一体的に上下動されるようになつてい
る。

ペーパーホイール５０及びリーマ５２は、ホイ
ールボツクス６０内の歯車機能を介してモーター
６２によつて駆動され、レバー６６により位置調
整ができるようにボツクス６０へ支持されてい
る。

第１図中、二点鎖線で示すペーパーホイール５
０ａは、管材２８の管端仕上をする場合のペーパ
ーホイール位置を示し、実線で示したペーパーホ
イール５０は、それより小口径の管材２９の管端
仕上を行なう場合のペーパーホイール位置を示
す。

リーマ５２はノブ６４で操作される。二点鎖線
で示すリーマ５２ａは管材２９のバリ取りを行な
う場合のリーマ位置を示す。

次に本実施例装置を用いて管端仕上を行なう工
程を説明すると、先ず、管材２８を定軸ローラ１
６，１８上に載置し、ペダル４６を踏んで可動ロ
ーラ２４，２６を下降させ、管材２８を定軸ロー
ラ１６，１８に圧接させると同時にペーパーホイ
ール５０及びリーマ５２を管端面近傍に位置させ
てモーター２２を駆動する。次いでレバー６６に
より、ペーパーホイール５０及びリーマ５２の位
置を微調整し、モーター６２を駆動させてペーパ
ーホイール５０、リーマ５２を回転させ、ペーパ
ーホイール５０によつて塗料を落とし、ノブ６４
を押してリーマ５２によつて切断部のバリ取りを
行なう。管端仕上が終了したら、ペダル４６を元
の位置に戻して可動ローラ２４，２６及びペーパ
ーホイール５０、リーマ５２を上昇させ、管材２
８を取り出す。

なお、本実施例では、管材２８，２９を水平状
態で処理したが、定軸回転装置の各ローラ１６，
１８を垂直に設ければ管材２８，２９を垂直状態
で処理することも可能である。また、ペーパーホ
イール５０の代わりに他の研磨手段を用いてもよ
い。

［発明の効果］ 本発明に係る管端仕上装置は、管材の定軸回転
装置と管端仕上工具とが一体化され、運搬可能で
あるので、一定箇所に固定することなく現場等に
持込むことができる。また、可動ローラと管端仕
上工具とが揺動アームを介して一体的に操作され
るため、管材の管端仕上において、工数が非常に
少なく、バリ取り、塗料落としを同時に行なうこ
とができるので、特に大量の管材を処理する場合
に便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る管端仕上装置の一実施
例を示す側面図、第２図は、第１図の―線に
沿つた部分側面図、第３図は、第１図の―線
に沿つた可動ローラ２４，２６の移動機構を示す
説明図、第４図は、可動ローラ２４，２６及び管
端仕上工具の移動機構を示す斜視図である。 １０……筐体、１２，１４……軸、１６，１８
……定軸ローラ、２０……ベルト、２２……モー
ター、２４，２６……可動ローラ、２８，２９…
…管材、３０，３２……軸、５０，５０ａ……ペ
ーパーホイール、５２，５２ａ……リーマ、５
４，５６……支持体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管端仕上する管材を定軸回転させる管材定軸
   回転装置と、該管材の管端仕上工具とを備えた管
   端仕上装置であつて、 前記管材定軸回転装置が、管端仕上する管材を
   定軸回転させるための少なくとも２個の並列する
   定軸ローラと、該定軸ローラを同一方向に回転さ
   せる駆動部材と、前記定軸ローラの回転軸に平行
   な回転軸を有し前記定軸ローラとの間に管端仕上
   する管材を挾持すべく前記定軸ローラに向かつて
   移動可能に対向させた少なくとも２個の並列する
   可動ローラとを具備し、 前記管端仕上工具が、管材端部外面の研磨を行
   う研削部材と、管材端部内面のバリ取りを行う研
   削部材とを有し、これら研削部材が、前記定軸ロ
   ーラの一端に対応して、管端仕上する管材の口径
   に応じて位置調整可能に配設されており、 前記可動ローラと前記管端仕上工具の夫々の支
   持部材が、揺動可能に軸支されたアームに一体的
   に連結されていることを特徴とする管端仕上装
   置。 ２ 前記定軸ローラ及び可動ローラが、夫々一対
   のゴムローラからなる特許請求の範囲第１項に記
   載の管端仕上装置。