JPS6354327B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は種子を最初苗木に育成し、ついでより
大きな容器または畑地に移植する苗木等の容器装
置に関する。

大規模の種苗場の作業においては、毎年何百万
本もの苗木の植付、育成および移植が必要であ
る。種子から個別に植付けを行なつて個々の苗木
にそれ自体の土塊を形成することが試みられてい
る。このようにして、苗木とその土塊とを移植
し、それによつて種子箱から採られる移植苗木に
ついての通常の成長遅滞を防止することができ
る。これについてはオーストラリア特許第104303
号および459656号明細書を参照されたい。

このような種子からの個々の植付けに伴なう大
きな問題は、種子の発芽率が低いこと、したがつ
て、取扱い能率が低いことならびに苗木の不均一
な成長に起因して生じ、したがつて建全な苗木だ
けを移植してさらに成長させるように種々の段階
で移植を理想的に行なわなければならない。

現在では種子の発芽率を改善することは困難で
あり、したがつて作業場での容器の取扱い等の効
率を向上する一方、種子からの個々の植付による
望ましい特性を保持しかつ各苗木を土塊と共に移
植するようになすことが望ましい。

この分野では多くの研究がなされており、一般
的な容器移送装置の形態は通常所定間隔で接合さ
れて種子および栄養物を収容できる小室をなす二
つの層を形成するプラスチツク材料のベルトから
なるいわゆる種子テープである。この種のものの
例は米国特許第3734522、3906875、3722137、お
よび3557489号明細書に記載されている。別の形
式の容器は米国特許第3868054号明細書に記載さ
れている。

種子および苗木の発芽および取扱いについて
は、装置の種々の工程をできるだけ自動化するこ
とが重要である。このように種子および栄養物の
ための容器移送装置は自動化装置に好ましく適合
し、かかる装置は苗木の発芽および育成のための
温床等の場所に効果的に載置することができる。

本発明の目的は苗木の裁培および移送用の容器
装置を提供することにある。

本発明の別の目的は管状セルが分割されて苗木
および土壌塊をそこから重力で簡単に落下させる
ことのできるように開口が制御される鎖状セルを
提供することにある。

本発明によれば、一連のセルを備え、隣合うセ
ルが相対的に回動接続されて連鎖状のセルを形成
し、各セルは植物裁培媒体および種子あるいは苗
木を収容するための容器を有する植物育成装置と
なされた容器装置が提供される。

本発明の別の特色によれば、互いに回動結合し
て連鎖を形成する多数の小室状の容器を備え、こ
れら容器が各容器の対向する側に延出されたスペ
ーサ部材を有し、これらスペーサ部材は互いに相
補的な形態で枢着して前記容器を接続するように
なされた接続部材を有し、かつ前記スペーサ部材
は装置を一つの位置から別の位置に移動させるた
めの駆動機構の係合部材を受容するようになされ
た間隙を各容器間に形成することを特徴とする容
器装置が提供される。

各容器は苗木の所定高さの成長後に苗木とその
裁媒媒質とを一体に取り出せるように端部で好ま
しく開口されている。この取り出しは簡単な押出
装置によつて行なうことができる。

本発明のさらに別の特色によれば、光源と光電
池を含む光電感知機構、空気流赤外線またはその
他の適当な感知手段の形をとることのできる感知
装置が提供される。この装置は育成中の苗木を含
む連鎖状のセルを光束中において移送するための
移送手段を備え、苗木が所定の高さに達している
ときには光束が中断されて移送手段が付勢され、
苗木と裁培物質としての土塊とを容器からより大
きな容器中に取り出してさらに裁培しもしくは園
床に移植するように作動し得るようになされてい
る。鎖状に接続されたこれらのセルは歯車状のス
プロケツト手段によつて移送されるようにしても
よい。

本発明のさらに別の特色によれば、各容器が一
対の殻体として形成されかつ各容器を相互に枢着
する接続ラグを夫々有する多数の小室状の容器
と、前記一対の殻体を相互にロツクして前記容器
を形成するために前記殻体と連動するようになさ
れたロツク部材とを備え、該ロツク部材によつて
各容器を順次開口もしくは閉鎖し得るようになさ
れていることを特徴とする容器装置が提供され
る。

これら容器には各容器を相互に枢着するように
なされた接続部材が間隔をおいて好ましく設けら
れている。

ロツク部材はラグ部材およびこれらラグ部材と
相互結合する掛止部材からなり、ラグ部材は各区
画体に形成されていて連鎖中の直前の容器の閉鎖
によつて掛止される。

以下本発明を添付図面を参照してさらに説明す
る。

第１図ないし第３図において、各セル１０はラ
グあるいはスペーサ部材１２を有する中筒状の容
器１１からなり、これらスペーサ部材１２上には
互いに結合して一連のセル１０を形成するための
枢着用軸ピン、即ちスピゴツト１３およびソケツ
ト１４が設けられている。すなわち、セル１０の
一方の側には一対の設孔されたラグ１２がまた他
方の側にはスピゴツト付の一対のラグ１２が夫々
互いに間隔をおいて設けられている。各スピゴツ
ト１３は隣接するセル１０の設孔されたラグ１２
を結合するように配置されている。セルを形成す
る部材はスピゴツト１３の孔（ソケツト）１４へ
の強制的な嵌入ができるようなプラスチツクのよ
うに充分弾性のある材料である。各ラグ１２は回
動結合して鎖リンク状をなす。これらラグ１２は
容器１１間に間隙が形成されるように配置されて
おり、セル１０を苗木の裁培中の移動のためにス
プロケツト輪体によつて操作し、それによつて苗
木の栽培ならびにその後の苗木の移植の間におけ
る連鎖状のセルの容易で効果的な自動的取扱いを
可能にするようになされている。充分な高さを有
する苗木はその裁培材料としての土塊と共に容器
から種子箱、より大きな鎖状セル、に機械的に移
され、または直接園床に移植される。

このように、前記の連鎖状のセルは苗木をそれ
らの種々の成長段階における栽培中に異なつた環
境に移動させるための機械的な移動に適してい
る。

各容器１１には平担な支持面１１ａおよび１１
ｂを形成して多数の互いに結合したかかる容器が
同一面状において保持されるようになされてい
る。このように種子植付機から支持台上に供給さ
れた装置は次いで種子の発芽および苗木の裁培の
ための温室のような貯蔵場所に最小の手動操作で
直接移動される。

第４図ないし６図には別の具体例が示されてお
り、この場合各セルは殻体を形成する二つの部分
に分割されている。鎖体１００は頂部および底部
で回動可能に接続される一連の容器１０１からな
り、各容器１０１は連鎖中の同様な形状の殻体に
対して枢着するためのリンク１０２を有する断面
半円状の一対の殻体１０３，１０４からなる。各
殻体にはその一方の側から突出するラグ１０５お
よび対向する側から突出する掛止部材１０６が設
けられている。第５図および６図に詳示するよう
に、前記ラグ１０５は殻体が結合して円筒状容器
１０１を形成する際にこれらラグ１０５が互いに
当接して分割ラグを形成するように各殻体の同一
の側から突出されている。したがつて殻体は枢着
軸周りに回動して容器を形成し、また各容器は互
いに回動して鎖体を形成する。隣接する容器の殻
体の対向する側からは掛止部材１０６が突設さ
れ、これら掛止部材は連鎖中の直前の一対の殻体
が形成する分割ラグ１０５と互いに嵌合し、この
分割ラグを効果的にロツクして分離させないよう
になされている（第６図参照）。このように、一
連の殻体閉鎖動作がなされてラグを閉じ（第５図
参照）、掛止部材が分割ラグ上に係合される。（第
６図参照）。

第４図および７図に詳示するように、殻体１０
３および１０４はラグ１０２によつて互いに枢着
されて平面的な回動以外の動きを制止される。

第９図に示す別の変形例では、容器１２０には
鎖体の移動中において裁培媒体の損失が生じない
ように閉鎖底部１２１が形成されている。容器１
２０の分離によつて容器内に収容されていた苗木
が分割部から落下する。各容器１２０の頂縁部に
は、面取り部１２２を設けて苗木の移植中に挿入
される中空移植管の案内部として用いてもよい。

以下かかる苗木容器の操作について説明する
と、各容器を順次開くために以下の一連の動作が
なされる。まず第一に分割殻体１０３および１０
４をその回動軸線のまわりに回動して開口させ
る。この開口操作によつて掛止部材１０６が分割
ラグ１０５との相互嵌合状態から移動させて引き
つづく容器を開口し、したがつて分割ラグの掛止
を解放し、以下同様の動作がなされる。

このような装置を使用して装置中の苗木を移植
可能な段階まで裁培し、この段階でかかる苗木を
収容した鎖体を苗床に移動させて移植を行なうこ
とができることが明らかであろう。簡単な移植機
を設けてこれら苗木を含む鎖体を取り込み、苗木
を含む鎖体を移植場所の地表の高さに接近させる
ことができ、連鎖中の各容器の殻体を所定の時点
で開口させてこの開口時に苗木を植付畝に落下さ
せて移植する。各容器１０１の殻体は各容器の離
脱のために一対の駆動スプロケツト５２および５
３のまわりで分離されるようになされている（第
８図および１０図参照）。各容器の分割時に苗木
が中心位置に規制されるように簡単な案内部材が
設けられている。この案内部材は第８図および１
０図に詳示するように、苗木を中心位置に保つた
めの間隙をもつて対設された板体あるいは一対の
スポーク付輪体の形態としてもよい。

第８図について説明すれば、一連の容器は円板
上の台５５上に保持され、ここで苗木６０が裁培
される。この台５５は苗木の移植のための移植機
（図示せず）上におかれている。回転可能な台５
０および５１がスプロケツト５２および５３に隣
接して設けられており、これらスプロケツトは閉
鎖状態の連鎖中の殻体を把持するように作動させ
られる。鎖中の個々の殻体はスプロケツト通過後
に開口するが、平行なレール５４は苗木が支持台
からスプロケツトへ移動する際にそれらを中心位
置に保持するように作用する。したがつて、中心
位置に規制された苗木は移植機によつて予め形成
されている畝または穴中に重力によつて容易に落
下させられる。移植機の移動速度は植物の最適間
隔が得られるようにスプロケツトの移動速度に関
連付けられている。

本発明の別の形態として、移植機によつてより
大きな苗木の裁培のためのより大きな一連の連鎖
容器中に対して移植をなすようにしてもよい。

第１０図に分離および案内機構の改善された形
態を示す。スプロケツト５２および５３は、第８
図に示したものと同様にして鎖体中の各容器と噛
合する。さらに、スプロケツトの上方には各苗木
と係合して容器の殻体が分離したときにも苗木を
中心位置に保持するためのスパイク付の輪体５６
が設けられている。したがつて、これらスパイク
付輪体５６は案内レール５４と同様な中心保持効
果をもたらす。

このように本発明の苗木容器は従来公知の通常
の自動化移植法に比較して、苗木をほとんど損傷
するおそれなく運搬しまた容易に自動的に移植す
ることができる。

したがつて、苗木を収容した一連の容器を取り
こむことのできるように最小の改善を加えた移植
機（その基本的な形態はすでに知られている）を
用いて苗木を移植することができ、しかもその際
における人手を最小にしてかつ最大の機械的効率
で移植を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は容器の側面図、第２図は容器の平面
図、第３図は本発明の結合された一対の容器の斜
視図、第４図は４つの苗木容器および搬送装置の
平面図、第５図はラグおよび掛止部材の非掛止位
置での部分平面図、第６図はロツクラブおよび掛
止部材の掛止位置における部分平面図、第７図は
苗木容器および搬送装置を上方から見た斜視図、
第８図は移植機の図式的な斜視図、第９図は改善
された容器の一部の斜視図、第１０図は第８図に
示す移動機の改善された形態を示す図式的な平面
図である。 １０…セル、１１…容器、１２…ラグ、１３…
スピゴツト、１４…ソケツト、５２，５３…スプ
ロケツト、１０１…容器、１０３，１０４…殻
体、１０５…ラグ、１０６…掛止部材、１２０…
容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 歯付駆動機構により移送される、種子及び苗
   木育成装置にして、該育成装置が両端で開口した
   複数のセル１０を有し、各セル１０は種子及びセ
   ル内で苗木を育成するための裁培、媒体を収容す
   るためのセル状の容器１１，１０１を形成し、又
   各容器は発芽した苗木及び裁培媒体を容器から完
   全な形で除去するように形成されている。種子及
   び苗木育成装置において、該装置が、一連のラグ
   １３，１０２を有し、該ラグ１３，１０２は各々
   のセルにより担持され、対向した側から横方向に
   突出していて、隣りのセルのラグに対向してい
   て、複数のセルからなる連鎖を形成するために隣
   りのセルの向い合つたラグをピンヒンジ連結する
   手段１３，１４，１０５，１０６とを有し、前記
   ラグ１２が隣りのセルからの相互間隔を形成し、
   又その間隔において、前記駆動手段の歯に補形す
   る寸法の空隙を形成していることを特徴とする前
   記種子及び苗木育成装置。 ２ 容器１１，１０１内の組合せ土壌及び苗木が
   容器の一方の開口端から他方の開口端へ土壌を押
   出すことにより除去可能である特許請求の範囲第
   １項に記載の種子及び苗木育成装置。 ３ 駆動機構がスプロケツト５２，５３であり、
   該スプロケツト５２，５３が鎖とスプロケツトの
   組合せの様式でセル間に係合可能な歯を有してい
   る特許請求の範囲第１項に記載の種子及び苗木育
   成装置。 ４ 容器１１，１０１が平らな相互関係で装置を
   貯蔵するための面上に平らな支持面１１ａ，１１
   ｂを有している特許請求の範囲第１項より第３項
   までのいずれか１項に記載の種子及び苗木育成装
   置。 ５ セル状の容器１０１が分割され、一対の殻体
   １０３，１０４として形成されていて、掛止手段
   １０５，１０６が容器を形成するために前記殻体
   と共に掛止めるために前記殻体に組付けられてい
   て、前記掛止手段が、それぞれの容器を順次開放
   又は閉鎖するように配置されている特許請求の範
   囲第１項より第４項までのいずれか１項に記載の
   種子及び苗木育成装置。 ６ 前記掛止手段がラグ１０５と相互連結式の掛
   止部材１０６を有し、前記ラグがそれぞれの殻体
   に形成され、順次殻体が閉鎖して容器を形成する
   際閉鎖した容器の次に閉鎖する容器が閉鎖すると
   き相互に掛止められる特許請求の範囲第５項に記
   載の種子及び苗木育成装置。