JPS6353959B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタイプライタをケースに収納しかつそ
の記録用紙装填機構を改良したタイプライタ装置
に関する。

従来各種記録用として用いられるタイプライタ
は、大多数の場合、第１図で示すように机の上か
置き台１の上に載置され、そのままの状態で使用
されていた。このため印字中に大きな騒音を生じ
ることは勿論であるが、タイプライタ２自体に対
しても防じん効果がなく、防じん対策上問題であ
る。また記録用紙３が露出しているため、近くを
人が従来することで破損したり、更に記録用紙３
自体が塵にさらされるために塵が記録用紙３に付
着し、そのままタイプライタ２の印字部へ塵をは
こび、印字が不鮮明で判読が困難になる等の不具
合が生じる。又記録用紙３は未印字部、印字済部
とも一連のつらなりのまま相互に逆方向へ移動す
るため、移動途中でこすれ合いが生じ、整然とし
た紙の処理が出来ない。このため、印字途中での
分断とりだしの場合、未印字紙と印字済が混同し
印字データの一連整理が非常に困難である。ま
た、記録用紙を装填する時は、上記の混乱を整理
したのちに、記録用紙３の先端を人手により直接
タイプライタ２の紙引き込み口へ両手にてはこび
込む不便がある。

本発明の目的は、上記多くの不都合を一括して
解決できる、タイプライタをケースに収納した場
合における記録用紙充填機構を備えたタイプライ
タ装置を提供することにある。

以下本発明を図面に示す一実施例を参照して説
明する。本発明では第２図で示すようにタイプラ
イタ１２、記録用紙１３とも箱体１１の中に置い
て、防じん対策、印字時の騒音防止、印字用紙の
汚損破損防止対策を施した構成である。すなわち
第２図において、箱体１１内にはその床上に載置
されている未印字の記録用紙１３を、タイプライ
タ１２の紙引込み口まで案内する紙案内板１５を
設ける。１６は保持板で、その一端はタイプライ
タ１２の紙引込み口に、上記紙案内板１５と隣り
合つて位置する。そして、この紙案内板１５との
対向面には、第３図で示すように、記録用紙１３
の両側に連続的に形成された送り用の孔１３ａと
係合する一対の爪１７を設ける。この爪１７は、
記録用紙１３の順送り方向の移動に対しては孔１
３ａから容易に外れるが、逆送り方向の移動に対
しては孔１３ａと確実に引つかかるよう図示上向
きに形成する。１８は載台で、上記保持板１６の
他端側に設けられ、タイプライタ１２から送り出
され、保持板１６の背面に沿つて送られて来る印
字済の記録用紙１３を載置させる。１９は扉で、
上記箱体１１の一側面、すなわち図示右側面に開
閉可能に設けられ、かつ上記載台１８の図示右端
と連結する。上記載台１８の図示左端は前述のよ
うに、保持板１６の下端と回動可能に連結してお
りかつこの連結点は、アーム２０により、前記扉
１９と共に下部フレーム２１に回動可能に枢支さ
れている。従つて、扉１９を図示の如く外方に開
操作すると、載台１８、アーム２０、扉１９は平
行四辺形状に変形し、載台１８、及び保持板１６
を１点鎖線で示す位置まで外方に向つて移動させ
る。

上記構成において、未印字の記録用紙１３を装
填する場合は、扉１９を外側に倒し、載台１８及
び保持板１６を外方に移動させる。この時点で未
印字記録用紙１３を、紙案内板１５の取付部床面
に第２図の点線で示す如く折りたたんで載置す
る。紙案内板１５は箱体１１の一部に固定されて
いて印字作動中に記録用紙１３の移動をタイプラ
イタ１２の紙引込み口まで常時案内する。一方床
面に置いた記録紙１３の先端を、外側にせり出し
た保持板１６の図示端部まで取り出し、第３図で
示した爪１７に、記録用紙１３の両側に設けた送
り用の孔１３ａを利用してひつかける。この状態
で、扉１９をもとの位置へもどすと、保持板１６
は未印字の記録用紙１３の先端を爪１７にひつか
けて保持したまま、タイプライタ１２の紙引き込
み口まで移動させる。このとき保持板１６の上端
部はせり上がりながら元の位置に戻るので、そこ
に保持された記録用紙１３の先端はタイプライタ
１２の紙引込み口に差し込まれる。この状態でタ
イプライタ１２が動作し、記録用紙１３に印字が
始まると、記録用紙１３は、その作動張力で第３
図で示す爪１７からはずれ、紙案内板１５の背
面、すなわち図示右側面上に落ち、第２図の矢印
で示すように紙案内板１５の背面をすべりながら
連続して移動する。従つて印字による記録用紙１
３の移動がはじまると、紙案内板１５は記録用紙
１３を常に正しくタイプライタ１２に案内する。
一方、タイプライタ１２からは、印字済の記録用
紙１３が送出されるが、これは保持板１５の背
面、すなわち図示右側の傾斜をすべり、この保持
板１５の背面に案内されて載台１８上に折り畳み
状に載置される。すなわち、保持板１５は記録用
紙１３の装填機能と、印字済記録用紙１３を載台
１８上に案内する２つの機能をもつている。

前記爪１７は保持板１６の先端両側において、
記録用紙１３の順移動方向（タイプライタにより
記録印字するとき記録用紙１３を送り出す方向、
すなわち第２図の矢印で示す方向）と逆の移動で
は、送り用の孔１３ａに引つ掛かるが順移動方向
では爪１７が背丸のため容易にはずれる。この作
用は記録用紙１３の装填時、記録用紙１３の送り
用の孔１３ａを利用して、保持板１６にひつかけ
る時、記録用紙１３が床面上の折り畳まれたもの
までつらなつているため、その自重により完全に
ひつかけて保持でき、脱落することなくタイプラ
イタ１２の紙引き込み口まではこびこむことがで
きる。また本装置は印字作動中においても第２図
の扉１９を開閉することが出来る。更に記録用紙
１３を一連のつながりから分断し、取りだしても
記録用紙１３の送り動作になんら支障を与えるこ
となく作業できる。

つぎに本発明の他の実施例を第４図と第５図で
示し説明する。まず第４図の実施例では、紙案内
板１５は第２図の実施例の場合と同様に箱体に固
定されていて、印字時記録用紙の移動をタイプラ
イタの引き込み口まで常時案内する。これに対
し、扉１９は、ローラ等のついたスライドフレー
ム２２及びスライドガイド２３により外方に向つ
て平行移動するように構成する。またこの平行移
動する扉１９には載台１８及び保持板１６を固定
しておく。従つて扉９を外方に移動させると、載
台１８及び保持板１６も外方に平行移動して出て
くる。記録用紙装填作業は第２図の実施例と同様
の操作を行なえばよい。この操作を完了したのち
扉１９をもとの位置へスライドさせて押しこむ
と、保持板１６にてそれに保持された記録用紙１
３の先端がタイプライタ１２の紙引き込み口まで
はこびこまれ、装填作業が完了する。従つて記録
用紙の汚損や破損がなく、又印字作動中の途中分
断についても記録用紙一連のつらなりのため自由
に希望する部分のデータ印字部分を取り出すこと
が出来る。

第５図の実施例では保持板１６は扉１９に載台
１８を介して固定されていて、載台１８の支点１
８ａに回動自在に連結するフレーム２４により支
持される。従つて扉１９を外側に回転してせりだ
させ、記録用紙１３を第２図の実施例と同様の操
作で装填したのち扉１９をもとの位置へ回転して
もどすことにより装填作業を完了する。

このようにタイプライタ１２に対する記録用紙
１３の装填操作は、従来操作する人の手で記録用
紙をタイプライタの紙引き込み口まで持ちはこび
挿入していたが、本発明では未印字記録用紙１３
のセツト時、保持板１５の爪１７に紙をひつかけ
てもとの状態にもどすだけですべての装填作業を
完了する。

以上のように本発明によれば、タイプライタ及
び記録用紙を箱体内に収納したので、騒音が低減
すると共に、塵埃の影響を排除して良好な印字状
態を得ることができる。また記録用紙の装填作業
が容易になると共に、記録用紙の未印字部分と印
字済部分とを区分しているので、整然とした紙の
処理が可能になる。従つて従来のように未印字部
分と印字済部分とがこすれあつたり、互いに混合
したりする不具合がなくなる等、従来の各種問題
点を一掃できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す図、第２図は本発明によ
るタイプライタ装置の一実施例を示す構成図、第
３図は本発明に用いる保持板の要部を示す斜図、
第４図、第５図はいずれも本発明の他の実施例を
示す構成図である。 １１……箱体、１２……タイプライタ、１３…
…記録用紙、１５……紙案内板、１６……保持
板、１７……つめ、１８……載台、１９……扉。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ タイプライタを収容する箱体と、この箱体内
   に設けられその床上に設けられる記録用紙をタイ
   プライタの紙引込み口に案内する紙案内板と、上
   記箱体内に設けられ一端はタイプライタの紙引込
   み口に上記案内板と隣り合つて位置しこの紙案内
   板との対向面には記録用紙に連続的に形成された
   送り用の孔とその逆送り方向の移動に対してのみ
   ひつかかるよう形成されたつめを有する保持板
   と、この保持板の他端側に形成され前記タイプラ
   イタから送出され保持板の背面に沿つて送られて
   来る記録用紙を載置させる載台と、前記箱体の一
   側面に開閉可能に設けられかつ上記載台及び保持
   板と連結して外方への開放時これら載台及び保持
   板を外方に向つて移動させる扉とを備えたことを
   特徴とするタイプライタ装置。