JPS6353438B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、好ましくは軽金属合金から作られ
た、閉断面を有する複数本の押出し管と、相対的
に運動され得るこれら管の間に配された案内装置
とを以て形成される伸縮柱であつて、空中線、照
明具、無線または方位スクリーンなどを支持する
ことを目的とするものに係る。

しばしば３個または６個の実質的に平坦な側面
を有する伸縮管が、それらの全長に沿つて内側に
案内溝を画成されることと、管が最下方の１本を
例外としてそれらの外側面上に管の全長に沿つて
案内ストリツプを設けられ、該案内ストリツプ
が、伸長された伸縮柱に対して安定性を付与する
ために案内溝内に摺動自在に且つ精密に嵌合され
ていることによつて互いに相対して案内されるこ
とは知られている。しかし、この既知の構成は、
長い案内ストリツプが伸縮柱の外側においてその
伸長された状態で位置され、したがつて、外部衝
撃によつて容易に変形され、その結果、ストリツ
プは案内溝においてもはや摺動せず、たとい案内
ストリツプが低摩擦係数を有する塑性物質から作
られている場合でも然りであり、比較的短かい時
間で各種の自由に浮遊する粒子によつておおわ
れ、それによつて、案内ストリツプの案内溝にお
ける摺動性が劣化される。

本発明の目的は、管の互いに相対する当初の容
易な摺動性が維持され、そして、案内装置が案内
ブロツクの形態で成り、すべての案内ブロツクの
摺動面は常に隣りの管の表面に当接していて、こ
の摺動面が周囲の空気に直接露出されてしまうこ
とがないような伸縮柱を提供することである。

もし案内ブロツクの摺動面が直接に周囲の空気
に露出されてしまうとすると、氷、雪および空気
中の粒子などがこの摺動面に堆積されてしまう惧
れがあるのであり、これらによつて容易な摺動性
が維持できなくなるのである。

前記目的は、伸縮柱が前揚特許請求の範囲に記
載された特徴を付与されることによつて、本発明
により達成される。

本発明は以下実施例によつて添付図面を参照し
て説明する。

伸縮柱のための第１図に示される管１及びその
他の管は、閉鎖された断面を画成する実質的には
平坦であるが幅が異る６個の側面を有する押出さ
れた軽合金製の金属管である。互いに対して120゜
の角を形成する６個の側面のうちの３個の側面１
ａ，１ｂ，１ｃは残余の側面に比し少し大きい壁
厚さを有し、これら側面１ａ，１ｂ，１ｃのおの
おのは、それらの内側に直線形の案内溝５を設け
られている。溝５は管１の全長に沿つて画成され
ている。

第２図〜第５図においては、伸縮柱を形成する
ように設計された管１〜４が示されており、それ
らの管のうち、管１〜３は内案内溝５〜７を有す
る。前記管１〜３はそれらの上端部においてそれ
ぞれの案内溝５〜７に案内ブロツク８，９，１０
を配設されている。管２〜４は、それらの下端部
において、前記案内溝５〜７と係合するための案
内ブロツク１１，１２，１３を管の外側に配設さ
れている。管１〜４が互いに入れ子関係に位置さ
れるとき、案内ブロツク１１，１２，１３は案内
溝５，６，７内に導入され、案内ブロツク８，
９，１０は管２，３，４の外側面に摺接して導か
れる。

管１〜４の収縮された状態における伸縮柱の上
部分と下部分とにおける、第６図と第７図とにそ
れぞれ示される横断面は、前記案内ブロツク８〜
１３がそれぞれの管に接して導かれる態様をより
明瞭に示している。即ち、第６図は、案内ブロツ
ク８〜１０が管１〜３の案内溝５〜７に結合され
ていて、管２〜４の外側面に接して導かれること
を示し、第７図は案内ブロツク１１〜１３が管２
〜４の外側面に結合されていて管１〜３の案内溝
５〜７に添つて導かれることを示している。かく
て、上方の案内ブロツク８〜１０は管２〜４の外
側面上に当接しているのであつて、案内溝５〜７
内に入つているのではない。従つて、管２〜４
は、これら管２〜４に当接している案内ブロツク
８〜１０の表面に対して或る程度、横方向（すな
わち管の軸線に対して直角な方向）に変位するこ
とが可能である。案内ブロツク８〜１０がこのよ
うに、管２〜４に対して、横方向にわずかな相対
移動可能な案内を行なうので、下方の案内ブロツ
ク１１〜１３が案内溝５〜７内で摺動して、管１
〜３に対して、ほとんど横方向の相対移動を許さ
ないようになつても、伸縮柱が伸長し又は縮小す
る時に、管と案内ブロツクとが相互にひつかかつ
てしまつて、両者間の相対的な摺動性が失われる
ようなことはない。もし、上方及び下方の案内ブ
ロツクがどちらも管の案内溝内を摺動するように
されていて、これら案内ブロツクと管との間の相
対的な横方向の運動をわずかでも許さないように
構成してしまつたとすると、例えば風が吹いて伸
縮柱が風圧を受けている時、伸縮柱は或る程度曲
げられるから、この場合における伸縮柱は管と案
内ブロツクとがひつかかつて容易には伸縮できな
くなつてしまうことが分るであろう。このこと
は、管における案内ブロツクの三角配置が伸長さ
れた伸縮柱に所要の安定性を付与するから可能で
ある。

全ての案内ブロツクは高摺動性を有する塑性物
質、例えば潤滑材であつて商標「モリコト」
（MOLYKOTE）を混合された高分子ポリテンで
ある商標「ロバロン」（ROBALON）、であつて
高耐摩耗性を有し、硬く、すぐれた衝撃曲げ強さ
を有し、付着性を有せず、したがつて、遊離粒子
がそれに付着しないものから作られる。

第８図には、管１の壁部分に対する上案内ブロ
ツク８の取付けが示されている。好ましくは約20
cmの長さを有する前記案内ブロツク８はその長さ
の中心とその両端に近接して、ねじ１４とストリ
ツプ１５とによつて、管１に結合される。案内ブ
ロツク８の中心に配されるスリーブ・ナツト１５
は案内ブロツク８に形成された穴を通じて遊隙無
しに取付けられ、各案内ブロツク端部に配される
ストリツプ１５は案内ブロツク８の孔内にストリ
ツプ１５の外周とこの孔の周縁との間に遊隙を残
して取付けられる。。全ての案内ブロツク８〜１
３は以上設明された方式で取付けれる。

第９図には、伸縮柱は伸長されたときに案内ブ
ロツク８〜１３が占める位置が示されている。管
の最大限の伸長は、管上または管内の適所に配さ
れた止め突起（図示されていない）によつて在来
の方式で決定される。

本発明に基く伸縮柱は、特に、案内ブロツクが
上部と下部とに位置され、下部においては管の外
側面に結合され、上部においては該管の内側面に
結合されているので案内ブロツクが管の相互固着
を生じるおそれがないから、容易に伸縮され得る
という利点を有する。このことに寄与するもう一
つの要因は、いかなる案内ブロツクの摺動面も隣
接する管の表面と常に接触していて、周囲の空気
に直接に露出されることはないということであ
る。従つて空気中の粒子が案内ブロツクの摺動面
に堆積して摺動性を阻害することはない。どの案
内ブロツクもその長さ方向の中心において管にし
つかりと固定されているが、案内ブロツクの両端
部においては、案内ブロツクはスリーブナツトに
よつて遊隙を残して連結されているので、温度が
変化して、案内ブロツクとそれを連結している管
との間のそれぞれの長さ方向の線膨張が異なつて
いても、両者の間の長手方向の相対移動がある程
度許容され案内ブロツクが変形されてしまつた
り、隣接する管に案内ブロツクが固着されてしま
つたりする不都合はない。

前記伸縮柱を形成する管は好ましくは、製造の
場所で組立てられたのち、それを建てる場所へ収
縮された状態で運搬され、そこで管は伸長され、
そして在来の態様で割ピンなどによつて軸方向に
ロツクされ、そのあと、伸縮柱に配置された好適
なホルダに控えワイヤが取付けられ、伸縮柱はそ
の重さが比較的軽いから容易に建けられ得る。伸
縮柱は、選択的に、在来の態様で引上げ装置を配
設され得、それによつて管は垂直位置に引き上げ
られ、そして伸縮柱は控えワイヤによつて引留め
られる。

本発明は、特許請求の範囲内で修正され得るか
ら、図示説明された実施例のみに限定されると見
なされてはならない。例えば、管の数と、それら
の相互の長さ及び全体の長さは変更されうる。伸
縮柱の上部を形成する内側の管は、その他の管と
同じ、または異る横断面形状も有し得る。これら
管は円形の側面、または６個以上の側面を有し
得、したがつて、また、３本より多い案内溝と、
それらに対応する案内ブロツクを有し得る。管は
軽合金以外の比較的軽い材料からも作られ得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基く伸縮柱の一構成要素であ
る管の端面図；第２図〜第５図は、中心部分を切
除されている伸縮柱のための管を通る第１図のＡ
−Ａ線に沿つた縦断面図；第６図及び第７図は収
縮された伸縮柱の上部分と下部分の横断面図；第
８図は管壁の上部分の縦断面図；第９図は建てら
れた伸縮柱を、より小さい縮尺で示した図面であ
る。 図面上、１〜４は「管」；５〜７は「案内溝」；
８〜１３は「案内ブロツク」；１４は「ねじ」；１
５は「スリーブナツト」を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 閉断面を有し、たがいに相対して運動され得
   る複數本の押出された管１〜４から形成された伸
   縮柱であつて、前記管１〜４が、最も内方の１本
   を除き、それらの全長に沿つて延在するすくなく
   とも３本の案内溝５〜７をそれらの内側面に設け
   られ、また、前記管１〜４に案内装置を装着した
   伸縮柱において、前記案内装置は前記管１〜４の
   端部にのみ配設された案内ブロツク８〜１３の形
   態で成り、この案内ブロツク８〜１３のうちの一
   部の案内ブロツク８〜１０は最も上方になる１本
   を除いて各管１〜３の上端部に位置していて且つ
   これら管１〜３の内側面上の前記案内溝５〜７内
   に取り付けられて、それら管１〜３の内側にそれ
   ぞれ位置する管２〜４の外側面に接触して摺動可
   能であり、残りの案内ブロツク１１〜１３は最も
   下方になる１本を除いて各管２〜４の下端部に位
   置していて且つこれら管２〜４の外側面上に取り
   付けられて、それら管２〜４の外側にそれぞれ位
   置する管１〜３の前記案内溝５〜７内を摺動可能
   であることを特徴とする、複數本の押出し管から
   形成された伸縮柱。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の伸縮柱におい
   て、前記案内ブロツク８〜１３はやや長いもので
   あつて、それらの長さの中心において、それぞれ
   の管にねじ１４とスリーブ・ナツト１５とによつ
   て固定されており、また、これら案内ブロツク８
   〜１３はその長さの両端部においてそれぞれの管
   にねじ１４とスリーブ・ナツト１５とによつて連
   結されており、この両端部における連結において
   は、スリーブ・ナツト１５と、このスリーブ・ナ
   ツト１５が挿入される案内ブロツク８〜１３の孔
   との間に遊〓が残されていて、これら案内ブロツ
   ク８〜１３は前記スリーブ・ナツト１５及び前記
   管に対して限定された運動が可能であるようにな
   つていることを特徴とする、複數本の押出し管か
   ら形成される伸縮柱。