JPS6350603B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は給湯機や家庭用暖房機器に使用される
燃焼装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来この種の燃焼装置は第３図、第４図に示す
ように構成されている。すなわち、ノズル１より
噴霧された粒子は気化筒１２の下部空気噴出孔１
７からの旋回空気流と混合黄火拡散燃焼を行な
い、その燃焼熱による気化筒１２表面の温度上昇
と燃焼炎への微粒子衝突、及び輻射熱により、気
化筒１２と助燃筒１９間の予混合領域２１で混
合・気化が促進され、着大後・瞬時にして可燃空
気量となる気化筒１２上部の空気噴出孔１７で気
化青炎燃焼を行ない、燃焼室１１を形成する燃焼
リング２２により燃焼炎の整圧を図り、予混合領
域２１内での混合・気化の滞留時間を助長させ燃
焼特性を良好なものにするものであるか、予混合
領域２１内での噴霧粒子と旋回空気流との混合特
性において、燃料霧化部に送関機と連通する空気
孔１８より、ノズル１の冷却用、及び缶体９に設
けた開口部１０の結露防止の為の空気が燃焼用空
気の一部として噴霧粒子と混合しながら予混合領
域２１内に流入されるが、一方燃料霧化位置に対
する、気化筒１２下部よりの空気噴出孔１７の配
列が周方向に均一な配列となつているため、燃料
が噴霧され、旋回空気流に沿つた側の部分での局
所的な混合が促進され、気化筒１２周方向に均一
な混合が得られなくなることにより、着火後の拡
散黄火燃焼時の燃料と空気の混合比が悪く、CO
の発生、すす発生等、燃焼特性の悪化をきたすも
のである。特にすすの発生においては、旋回空気
流に沿つて気化筒表面に付着する原因ともなり、
実使用における、すす推積による気化性能に悪化
をきたすものであつた。又、定常気化燃料時にお
いても、旋回空気流に沿つて、大部分は旋回混合
気となり、らせん状に上昇し、気化燃焼へと移行
するものの、初期黄火拡散燃焼の混合性同様に、
気化筒下部での局所的な混合の不良により、周方
向に対し不均一で、かつ燃焼特性の悪い気化燃焼
となつてしまうものである。

発明の目的 本発明はこのような従来の欠点を除去するもの
で、燃料の霧化部へ供給され、燃料粒子とともに
排出される燃焼用空気量に対応した、気化筒下部
の空気噴出孔の配列を適切なものにすることによ
り、霧化直後の燃料と空気の混合特性を良化し、
着大拡散黄火燃焼時、定常気化燃焼時のCO、す
すの発生がなく、かつ周方向に均一で良好な燃焼
特性が得られるようにしたものである。

発明の構成 この目的を達成するため本発明は、圧力噴霧に
よる霧化手段を缶体に設けた開口部から前記缶体
内に向けて臨ませ、かつ燃焼用空気の供給手段と
して、前記圧力噴霧による霧化手段部に連通する
空気孔を設けるとともに、缶体の中央部分に、側
壁に多数の空気噴出孔を設けた気化筒を立設し、
前記空気噴出孔は噴出空気が気化筒の外周壁に沿
つて接線方向に噴出され、前記缶体内にて、この
旋回空気と、前記圧力噴霧による霧化手段から噴
出する燃料粒子とを混合燃焼させるよう構成し、
前記気化筒の下部の周方向の空気噴出孔の配列
を、前記圧力噴霧による霧化手段に近い位置程粗
に、遠い位置程密にした燃焼装置である。

この構成によつて、圧力噴霧による霧化手段か
ら噴出する燃料粒子と、霧化部から排出される一
部の空気と、気化筒下部の空気噴出孔からの空気
とが、気化筒周方向に対し適正な混合位置、混合
比で混合されることにより、着火拡散黄火燃焼
時、定常気化燃焼時のCO、すすの発生がなく、
かつ周方向に均一で良好な燃焼特性が得られるも
のである。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を第１図、第２図を用い
て説明する。

図において１は霧化手段としてのノズルで、油
タンク（図示せず）より送られた燃料油は電磁ポ
ンプ２を介して送油パイプ３を通つてノズル１の
先端より噴霧される。４はノズル１及び送油パイ
プ３と点火装置５を組込んだ支持筒で、内胴６と
外胴７、ブローチユーブ８で構成された缶体９下
部の開口部１０を介してノズル１の先端と点火装
置５の先端を燃焼室１１に臨ませるように設けら
れている。

１２は燃焼室１１の中央にモータ１３、フアン
１４フアンケース１５で構成される送風機からの
燃焼用空気の風胴１６と連通して立設した気化筒
で、気化筒１２の側壁周囲には多数の空気噴出孔
１７が設けられており、下部においては霧化手段
に近い位置程粗に、遠い位置程密に配列されてい
る。１８は送風機よりの一部の空気を支持筒４を
介して燃焼霧化部で供給するよう設けられた空気
孔である。

１９は気化筒１２の周囲にブローチユーブ８に
接触しない位置にノズル１より噴出する微粒子が
衝突しないよう霧化開口部２０を設けた円筒状の
助燃筒で、気化筒１２より低い位置に、気化筒１
２との間に予混合領域２１を形成するように立設
している。２３は燃焼室１１内の燃焼ガスの流れ
や圧力を制御する燃焼リングである。

以下に本実施例の動作を説明する。

燃料粒子は電磁ポンプ２にて油タンクより吸上
げられ加圧された油が送油パイプ３を通つてノズ
ル１より助燃筒１９の霧化開口部２０を介して燃
焼室１１内に気化筒１２に向つて噴霧される。

一方燃焼用空気はモータ１３、フアン１４、フ
アンケース１５で構成される送風機により、一部
は空気孔１８より支持筒４を介して、噴霧粒子と
ともに予混合領域２１内に噴出され、主たる空気
は、風胴１６を介して気化筒１２内に供給され、
空気噴出孔１７より高速旋回流となつて噴出され
る。

燃焼過程は、ノズル１から噴霧された微粒子は
空気孔１８を通過し、同じ霧化部から噴出される
空気とあらかじめ混合を開始しながら、気化筒下
部の空気噴出孔１７よりの高速旋回流と混合され
点火装置５により点火・着火される。着火後、気
化筒１２と助燃筒１９間の予混合領域２１内で気
化筒１２周方向に対して適正な空気配分の混合比
で黄火拡散燃焼が行なわれ、瞬時にして拡散燃焼
炎の輻射熱により、気化筒１２、助燃筒１９、予
混合領域内の温度上昇と拡散燃焼炎への微粒子の
衝突により、予混合領域２１内で蒸発、気化が促
進され、燃焼可燃空気量となる気化筒１２上部の
空気噴出孔１７において、燃焼リング２２による
燃焼炎の整圧、滞溜を促進しつつ、気化筒１２周
方向に均一で良好な青火気化燃焼が行なわれる。

発明の効果 このように本発明は、圧力噴霧による霧化手段
から噴出する燃焼粒子と、同じ霧化部から排出す
る一部の空気に対応した、気化筒下部の空気噴出
孔の適正な配列にすることにより、噴霧直後の燃
料と空気の混合特性を良化し、着火拡散黄火燃焼
時、定常気化燃焼時のCO、すすの発生がなく、
かつ周方向に均一で良好な燃焼特性が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による燃焼装置の正
面断面図、第２図は第１図のＡ−A′線断面図、
第３図は従来例の正面断面図、第４図は第３図の
Ｂ−B′線断面図である。 １０……開口部、９……缶体、１８……空気
孔、１２……気化筒、１７……空気噴出孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧力噴霧による霧化手段を缶体に設けた開口
   部から前記缶体内に向けて臨ませ、かつ燃焼用空
   気の供給手段として、前記圧力噴霧による霧化手
   段部に連通する空気孔を設けるとともに、缶体の
   中央部分に、側壁に多数の空気噴出孔を設けた気
   化筒を立設し、前記空気噴出孔は噴出空気が気化
   筒の外周壁に沿つて接線方向に噴出され、前記缶
   体内にて、この旋回空気と、前記圧力噴霧による
   霧化手段から噴出する燃料粒子とを混合燃焼させ
   るよう構成し、前記気化筒の下部の周方向の空気
   噴出孔の配列を、前記圧力噴霧による霧化手段に
   近い位置程粗に、遠い位置程密にした燃焼装置。