JPS6350025B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、打球を複数の打球発射装置で同時に
発射できるようにし、発射された両打球が遊技部
内を流下する間に開放状態の変動入賞装置に同時
に入つて開放状態を繰り返す可能性を高めるよう
にしたパチンコ機に関するものである。

遊技者は、所謂チユーリツプなどの変動入賞装
置が入り易い状態に変換した場合、効率よく入賞
させようとして、短時間で多数の打球を発射した
いことがある。しかしながら、従来の一般的なパ
チンコ機には１つの発射装置しか設けていない
し、１つの打球発射装置は打球を１個ごとに発射
して複数の打球を同時に発射できないので、遊技
者の要望に答えることができない。

また、実公昭31−10435号公報に記載されてい
るように、遊技部の下方左右に連動する二つ発射
装置を設けたものもあるが、発射レールが交差し
ているので発射した打球が途中で又は遊技部上方
で互いに衝突したり、従来と異なる方向から打球
が飛入してくるため遊技者に違和感を与えたり、
二つの発射装置が連動しているため飛距離の調整
が難しく、入賞口を狙いにくいなど問題点が多く
実用的ではなかつた。

更に、実公昭30−9738号公報に記載されている
ように、遊技部の下方に連動する二つの発射装置
を設け、フアール球を第２の発射装置により通常
球と同時に発射するようにしたものがあるが、フ
アール球が発生したときにのみ同時に二つの打球
が発射できるのであり、また二つ発射装置が連動
しているため個別の飛距離の調整が難しく、入賞
口を狙いにくいなど問題点が多く実用的ではなか
つた。

本発明は上記に鑑み提案されたもので、第１操
作部と該第１操作部とは別個に操作可能な第２操
作部と打球を貯留する供給皿とを前面に設けると
ともに、内側ガイドレールで囲まれて入賞口とア
ウト口とを形成した遊技部を設け、該遊技部の一
側方には内側ガイドレールと第１ガイドレールと
第２ガイドレールとを並設して、この遊技部内に
打球を案内する第１誘導路と第２誘導路とを形成
し、上記遊技部の下方には上記第１誘導路に連絡
する第１発射レールの発射位置に第１発射杆の先
端部が臨んで該第１発射杆を駆動する第１駆動源
を備えた第１発射装置と、上記第２誘導路に連絡
する第２発射レールの発射位置に第２発射杆の先
端部が臨んで該第２発射杆を駆動する第２駆動源
を備えた第２発射装置とを各々配置し、第１発射
装置及び第２発射装置の作動により供給皿から流
下した打球を１個宛発射して第１誘導路と第２誘
導路とを介して同一方向から遊技部へ固別に飛入
させるとともに、第１操作部と第２操作部とによ
り打球の飛距離を個別に調整できるようにしたこ
とを特徴とする。

以下、本発明を実施例の図面にもとづいて説明
する。

パチンコ機１は、遊技盤２表面にループ状の第
１ガイドレール３、第２ガイドレール４、及び内
側ガイドレール３′を有すると共に、上記内側ガ
イドレール３′で囲まれる遊技部５を有し、該遊
技部５内には入賞口としての特定入賞口６、変動
入賞装置７等を有する。そして、第１ガイドレー
ル３及び第２ガイドレール４の基端側にはフアー
ル球排出口４２を開けて第１発射レール３ａ、第
２発射レール４ａを設ける。両発射レール３ａ，
４ａには第１打球発射装置８及び第２打球発射装
置９を設けると共に第１打球供給装置１０及び第
２打球供給装置１１を設ける。

第１ガイドレール３は、下方の第１発射レール
３ａの延長線上に、次第にループを描いて上方に
延設してある。内側ガイドレール３′は第２ガイ
ドレール４の内側に位置し、下辺に相当する部分
３ｂは流下した打球をアウト口１２へ導くために
半円状で、終端３ｃは遊技部５の上部近くに位置
する。第２ガイドレール４は、下方の第２発射レ
ール４ａの延長線上に、上記第１ガイドレール３
と内側ガイドレール３′との間に位置して両ガイ
ドレールと共に上方へ延設し、終端４ｂは内側ガ
イドレール３′の終端３ｃとほぼ同じ高さに位置
する。尚、第１ガイドレール３、第２ガイドレー
ル４、内側ガイドレール３′で構成される各隙間
は発射される打球が通る第１誘導路１３ａ、第２
誘導路１３ｂとなる。

第１発射レール３ａ及び第２発射レール４ａの
近傍にはそれぞれ第１打球発射装置８、第２打球
発射装置９を有し、各発射装置８，９には発射位
置１４，１４へ供給された球を弾発する回動自在
な発射杆１５が臨む。発射杆１５は、回動したと
き上部の弾発部１６が発射位置１４へ突入するよ
うな位置でロータリーソレノイド１７の出力軸１
８に止着され、常には後方のストツパーゴム１９
に突き当つて静止するようにリターンスプリング
２０で付勢する。ロータリーソレノイド１７は、
コイル２１の内部を貫通するコ字状の鉄芯２２及
び該鉄芯２２の先端部に挟まれ出力軸１８によつ
て支持される回転子２３から成る。従つて、コイ
ル２１に通電すると鉄芯２２の先端部に磁界が発
生し、回転子２３が急激に回動する。該回転子２
３が回動すると出力軸１８に止着した発射杆１５
が回動し、弾発部１６が勢いよく発射位置１４へ
突入して打球を弾発する。該ロータリーソレノイ
ド１７は制御回路２４と電気的に接続し、該制御
回路２４からの電気信号によつて励磁したり消磁
する。

制御回路２４はタツチセンサー回路２５は、パ
ルス発生器２６、電力増幅器２７等から構成さ
れ、タツチセンサー回路２５はパチンコ機１前面
に設けられ表面をクロームメツキ等の通電処理を
した発射勢調節ダイヤル２８に電気的に接続す
る。発射装置は２組有るので、上記した制御回路
２４やタツチセンサー回路２５は２組設けてあ
る。遊技者が一方の発射勢調節ダイヤル２８に触
れるとタツチセンサー回路２５がONになり、パ
ルス発生器２６を作動する。パルス発生器２６が
作動すると、発信したパルスが電力増幅器２７で
増幅されロータリーソレノイド１７を励磁すると
共に球送り用電力増幅器２９で増幅され、球送り
ソレノイド３０を励磁する。この球送りソレノイ
ド３０は第１打球供給装置１０の作動杆３１に接
続する。作動杆３１は第２図で示すように、支軸
３２を中心に揺動する棒材であり、常には一端に
設けた重錘３３により他端に設けた揚送部３４を
上昇した状態で静止する。そして、球送りソレノ
イド３０が励磁すると、揚送部３４から延設した
作動部３５を押し下げるので、揚送部３４の側部
に突き当つて停止していた球は揚送部３４の上面
に載る。球送りソレノイド３０が消磁すると、作
動杆３１は重錘３３の重みで戻り回動するので、
揚送部３４は上昇し、上面に載つている球は発射
位置１４へ供給される。

尚、第１打球発射装置８と第２打球発射装置９
とは同様に構成され、第１打球供給装置１０と第
２打球供給装置１１とも同様の構成からなる。

このように構成されたパチンコ機１で遊技する
と次のようになる。

遊技者がパチンコ機１の前面に設けた供給皿３
６へ球を入れると該球は第１流路３７ａ、第２流
路３７ｂを個々に流下して第１打球供給装置１
０、第２打球供給装置１１へ分岐して入り、各々
の揚送部３４の側部に突き当つて停止する。そし
て、遊技者が任意の発射勢調節ダイヤル２８に手
を触れて回動すると、該発射勢調節ダイヤル２８
に接続するタツチセンサー回路２５がONにな
り、パルス発生器２６が作動する。パルス発生器
２６が作動すると、発信したパルスが電力増幅器
２７及び玉送り用電力増幅器２９で増幅されロー
タリーソレノイド１７及び球送りソレノイド３０
を間歇的に励磁する。

球送りソレノイド３０が励磁すると、作動杆３
１を瞬間的に揺動して揚送部３４を押し下げ球を
揚送部３４の上面に載せる。そして、球送りソレ
ノイド３０が消磁すると、作動杆３１は戻り回動
するので揚送部３４の上面に載つた球は発射位置
１４へ供給される。このような作動はパルス発生
器２６がパルスを受信する度に繰り返して行なわ
れる。

また、ロータリーソレノイド１７が励磁する
と、出力軸１８に止着した発射杆１５が急激に回
動する。発射杆１５が急激に回動すると弾発的１
６が勢いよく発射位置１４へ突入し、供給された
球を勢いよく発射する。そして、ロータリーソレ
ノイド１７が消磁すると、発射杆１５はリターン
スプリング２０の付勢により元の状態に復帰す
る。このような作動はパルス発生器２６がパルス
を間歇的に発生する度に繰り返して行なわれる。

発射杆１５により発射された打球は、第１誘導
路１３ａ及び第２誘導路１３ｂを介して同一方向
から遊技部５内へ飛入する。遊技部５内へ飛入し
た打球は障害釘（図示せず）に当りながら流下
し、途中で変動入賞装置７等の入賞口へ入るか或
いはそのまま流下してアウト口１２から遊技盤２
の裏側へ排出される。

変動入賞装置７は打球を受け入れ易い状態と受
け入れ難い状態を交互に変換するものである。例
えば所謂チユーリツプの場合、打球を受け入れ難
い状態のときに打球が入賞すると、可動片が開い
て打球を受け入れ易い状態に変動する。そして、
遊技者は、可動片を開いて打球が入り易い状態の
とき、同時に複数の打球を該入賞装置へ入賞させ
ようとして第１、第２両打球発射装置８，９を作
動させて、同時に２個の打球を発射することがで
きる。このように、第１、第２両打球発射装置
８，９を同時に作動させると、一方の打球発射装
置を作動したときのほぼ２倍の打球を発射するこ
とがでるので、複数の打球を同時に入賞させる確
率が高くなつてパチンコ遊技の興趣を与える。し
かも、２つの打球は同一方向から飛入するので、
同じ変動入賞装置７を同時に狙い易く、また打球
を注視していても目が疲れない。

入賞装置へ入つた打球は、遊技盤２の裏側に設
けた入賞球集合樋３８によつて集められ、途中の
入賞球検出器３９を通過してから排出される。

入賞球を検知した入賞球検出器３９は、賞球排
出装置４０を作動して、パチンコ機前面の供給皿
３６或いは受皿４１へ賞球を排出する。

尚、フアール球は両ガイドレール３，４と両発
射レール３ａ，４ａとの間に設けたフアール球排
出口４２からフアール球樋４３を介して受皿４１
へ排出される。

また、発射勢、発射数の調節は、発射勢調節ダ
イヤル２８、発射数調節ダイヤル４４を回動して
調節する。発射勢調節ダイヤル２８に接続する可
変抵抗器４５ａは制御回路２４の電力増幅器２７
に電気的に接続するので、増幅量を調整してロー
タリーソレノイド１７の出力を加減し、発射勢を
調節する。また、発射数調節ダイヤル４４に接続
する可変抵抗器４５ｂはパルス発生器２６に電気
的に接続してあるので、発射数調節ダイヤル４４
を操作すると単位時間の発信数を加減して単位時
間での打球数を調節することができる。

第１打球発射装置８及び第２打球発射装置９は
遊技者の任意な操作でいつでも作動するようにし
てもよいが、第１打球発射装置８は常時作動でき
るようにして、第２打球発射装置９は特定な条件
が備わつたとき作動するようにしてもよい。例え
ば、第５図に示すように打球が特定入賞口６に入
つたとき、該入賞球を特別入賞検出器４６で検知
して、該特別入賞検出器４６の特別入賞信号で特
別変動入賞装置４７の変動ソレノイド４８を一定
時間励磁すると共に第２打球発射装置９を作動す
る。この場合、第２打球発射装置９は特別変動入
賞装置４７が打球を受け入れ易い状態に変動する
間は自動的に作動して打球を発射する。

このような構成のパチンコ機で遊技すると次の
ようになる。発射勢調節ダイヤル２８を操作して
第１打球発射装置８で発射した打球が特別入賞口
６へ入ると、特別入賞検出器４６は該入賞球を検
知して特別変動入賞装置４７の変動ソレノイド４
８及び第２打球発射装置９のロータリーソレノイ
ド１７を一定時間励磁する。変動ソレノイド４８
が励磁すると回動レバー４９が下降し、該回動レ
バー４９と一体な回動軸５０が回転し、回転軸５
０が回転する遊技盤表面にある左右の開閉片５
１，５１が横方向に傾動して上方が開き、打球を
受け入れ易い状態に変動する。第２打球発射装置
９は特別変動入賞装置４７が打球を受け入れ易い
状態に変動すると同時に打球を一定時間発射す
る。したがつて、遊技盤２内には、第１、第２の
両打球発射装置８，９により発射された多数の打
球が流下し、第１打球発射装置８のみで発射する
場合に比べて入賞する確率が高くなつて遊技の興
趣を高める。

特別変動入賞装置４７へ入賞した打球は孔５２
から遊技盤２の裏側へ排出され、入賞球検出器３
９で検知される。該入賞球検出器３９は入賞球を
検知すると賞球排出装置４０を作動して、供給皿
３６或いは受皿４１へ賞球を排出する。そして、
一定時間経過すると、変動ソレノイド４８が消磁
して開閉片５１を閉じ、打球が入らない状態に復
元する。同時にロータリーソレノイド１７も消磁
して打球の発射を停止する。

このように、一方の打球発射装置を変動入賞装
置に関連づけて作動するようにしてもよい。ま
た、第１打球発射装置は100個／分、第２打球発
射装置は30個／分のように発射数の限度に差をつ
けるようにしても遊技に変化を与えることができ
る。

尚、打球発射装置は小型で所定の場所に収まる
ものであればロータリーソレノイドに限らず、通
常の小型モータでもよいし、コイルと、プランジ
ヤから成るソレノイドでもよい。また、第８図で
示すように、発射位置付近のガイドレールをコイ
ルで囲み、該コイルに発生する瞬間磁界によつて
打球を発射しても或いは複数のコイルから構成さ
れるリニヤモータで打球を発射するものでよい。

また、打球発射装置の操作手段はタツチセンサ
ー回路、発射勢調節ダイヤル、発射数調節ダイヤ
ルをパチンコ機に直接設けたものに限らず、例え
ばスライド抵抗器、マイクロスイツチから成る足
踏式スイツチのようにパチンコ機から分離して設
けてもよい。このような足踏式スイツチを設ける
と、第１、第２両打球発射装置を操作している間
であつても片手が自由になるので、喫煙等遊技と
は別の動作を行なうことができる。

以上説明したように本発明によれば、各発射装
置は別個に操作部を操作することができるので、
それぞれ個別に打球の飛距離調整をすることがで
きる。したがつて特定の入賞口を狙い易く、例え
ば開放状態にある変動入賞装置を狙つて同時に多
数の打球を入賞させたり、変動入賞装置に連続し
て打球を入賞させ、特定条件を達成して開放状態
を継続させることもできるし、それぞれの発射装
置で異なる入賞口を同時に狙うこともできるので
遊技者の技術介入の途がある。また、打球の誘導
路も別個であるため、打球が誘導路の途中で衝突
することがなく、打球の飛入方向も同一であるた
め、遊技者が打球を目で追う場合にも違和感がな
い。また、スランプ時にはどちらか一方の発射装
置だけを作動させて、打球の総発射数を自由に減
らすこともできる。更に本発明は一方の発射装置
だけで通常の弾発遊技もできるので、遊技の多様
化が可能となつて実用的価値が極めて高い。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は正面図、第２図は打球発射装置の斜視図、第３
図はブロツク配線図、第４図は供給皿の上面図、
第５図は本案の他の実施例の正面図、第６図は特
別変動入賞装置の正面図、第７図は特別変動入賞
装置の斜視図、第８図は打球発射装置の他の実施
例の概略構成図である。 １……パチンコ機、２……遊技盤、３……第１
ガイドレール、３ａ……第１発射レール、４……
第２ガイドレール、４ａ……第２発射レール、８
……第１打球発射装置、９……第２打球発射装
置、１０……第１打球供給装置、１１……第２打
球供給装置、３６……供給皿、３７……流路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 第１操作部と該第１操作部とは別個に操作可
   能な第２操作部と打球を貯留する供給皿とを前面
   に設けるとともに、内側ガイドレールで囲まれて
   入賞口とアウト口とを形成した遊技部を設け、該
   遊技部の一側方には内側ガイドレールと第１ガイ
   ドレールと第２ガイドレールとを並設して、この
   遊技部内に打球を案内する第１誘導路と第２誘導
   路とを形成し、上記遊技部の下方には上記第１誘
   導路に連絡する第１発射レールの発射位置に第１
   発射杆の先端部が臨んで該第１発射杆を駆動する
   第１駆動源を備えた第１発射装置と、上記第２誘
   導路に連絡する第２発射レールの発射位置に第２
   発射杆の先端部が臨んで該第２発射杆を駆動する
   第２駆動源を備えた第２発射装置とを各々配置
   し、第１発射装置及び第２発射装置の作動により
   供給皿から流下した打球を１個宛発射して第１誘
   導路と第２誘導路とを介して同一方向から遊技部
   へ個別に飛入させるとともに、第１操作部と第２
   操作部とにより打球の飛距離を個別に調整できる
   ようにしたことを特徴とするパチンコ機。