JPS6349518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一般家庭の玄関又は勝手口等の開口
部に捲胴を装設し、一方より他方に捲込み自在と
してなる横捲き網戸に於ける自動捲取装置に関す
るものである。

従来この種の開口部に用いる防虫網装置は、サ
ツシ網戸を蝶番で折り畳むもの、懸吊レールによ
るアコーデオン式又は上下、左右に自動捲取のロ
ーリング式のものが種々用いられている現状であ
る。然し、サツシ網戸及びアコーデオン式のもの
は、開口部の高さ調整及び巾に対しての取付調整
が複雑で、施工に手間を要し、且つシーズンオフ
時の取り外し収納等に不便なものが多く、また、
上下、左右の捲取ローリング式のものは、何れも
案内軌条の構造調整に手間を要し、且つ装着後の
捲取力の調整が困難である等の欠点がある。

この考案はこの様な従来の不便、不都合の問題
を改良せしめたもので、その特徴とする所は、自
動捲取装置が捲胴カバー内に内蔵され装着及び操
作を著しく簡便にすると共に、捲胴を上部の軸受
部で吊持式に構成し、軸抵抗を少なく捲バネの一
端を固定したバネ調整軸を捲胴上部に突出せし
め、バネ調整軸には軸受に設けたウオームと噛み
合う、ウオームホイールを固定せしめるようにし
たものである。また、捲胴カバーと移動桟とに調
整自在枠を装設して床面との隙間を調整したもの
である。

次にこの考案の１実施例を図面について説明す
ると、玄関又は勝手口等の開口部に装設する横捲
き網戸Ａは、中央の各種構成材料の網体１と網体
１を捲取る捲胴２と、網体１を引き出す移動桟３
とから構成されている。前記捲胴２の外周には、
一方を開放した捲胴カバー４を被着せしめると共
に、その下方にはローラー等を設けた捲取誘導案
内枠５を捲胴カバー４の内面に装設せしめてあ
る。また、該捲胴カバー４の下端には、床面との
隙間を調整する上下に高さ調整できる調整自在枠
６を昇降自在に装設せしめる。また、該捲胴２の
上方内部には、捲バネ７の下端に係止コマ１２を
設けると共に、該捲バネ７の上端をバネ調整軸８
に固定せしめる。捲胴２の上部にはウオームホイ
ール９を固定せしめ、該捲胴カバー４の上方に設
けた該バネ調整軸８が挿通する軸受１０には、該
ウオームホイール９と噛み合うウオーム１１を装
着せしめてある。次に網体１の先端に設けた該移
動桟３には、下端に螺子操作で高さ調整ができる
調整自在枠１３を昇降自在に設けると共に、上端
には上部に伸縮自在に取着された案内軌条１９を
摺動するランナー１８を装設せしめてある。１４
は移動桟３の戸当たり面に設けたマグネツトを示
すものである。更に、開口部の左右に位置する縦
枠１５，１５には、一方の捲胴カバー４が嵌着自
在となる取付桟１６を固着すると共に、他方には
該移動桟３が当たる受止桟１７を固着せしめてあ
る。符号２０は案内軌条１９と網体１の上部とを
覆う防虫カバーで、２１は係止コマ１２を上下に
誘導する案内突条を示したものである。

この考案は上述の如き構成よりなり、今この考
案の用法を説明すると、横捲きされている網体１
を閉鎖する場合は、把手を設けた移動桟３を引つ
張ると、捲バネ７の強弱をウオーム１１で調整さ
れた網体１は捲バネ７に抗して、捲取誘導案内枠
５に誘導されて整然と引き出され、縦枠１５の受
止桟１７に設けた吸着板にマグネツト１４が吸着
し閉鎖状態を保持する。次に、開放する場合は、
移動桟３のマグネツトを解錠し捲バネ７を利用し
て軽快に捲胴２に網体１を自動的に捲取るもので
ある。

以上の様にこの考案によると、捲胴の上部に突
設したバネ調整軸に設けたウオームホイールと、
軸受に装着したウオームとの噛み合いによつて、
捲バネの捲回力の強弱を容易に調整できると共
に、装着後に於いても捲胴カバーの外部よりドラ
イバー等の工具を以てウオームを回動操作するこ
とによつて微調整が簡便にできると云う優れた実
用的な効果がある。また、この考案は上部の軸受
のみで捲胴を吊持してあるので、軸に対する抵抗
力が少なく、且つ、捲バネの調整も軽快にできる
と云う効果がある。また、捲胴カバーの下端と移
動桟との下端に各々上下に高さ調整できる調整自
在枠を装設せしめてあるので、高さ寸法の異なる
各種の建具開口部に容易に取り付けられる効果
と、横捲き網戸と床面との隙間を確実に塞ぐこと
ができ、虫類の侵入を確実に防止できると云う実
利的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１
図はこの考案の正面図、第２図は同じく要部を開
示した一部欠除した斜面図、第３図は捲胴部分の
断面図、第４図は要部の横断平面図である。符号
Ａは横捲き網戸、１は網体、２は捲胴、３は移動
桟、４は捲胴カバー、５は捲取誘導案内枠、６は
調整自在枠、７は捲バネ、９はウオームホイー
ル、１０は軸受、１１はウオーム、１５は縦桟、
１６は取着桟、１７は受止桟である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方を開放した捲胴カバー４内には、外周部に
   網体１の一端が捲装される上端吊持型の捲胴２を
   回転自在に収納すると共に、捲胴カバー４の下端
   には、上下に高さ調整できる調整自在枠６を装設
   し、上部の案内軌条１９に吊下誘導される移動桟
   ３とからなる横捲き網戸に於ける自動捲取装置に
   於いて、前記捲胴２の上方内部には、捲バネ７の
   下端に係止コマ１２を設けると共に、該捲バネ７
   の上端にはバネ調整軸８を固定し、該バネ調整軸
   ８の上部にウオームホイール９を固定し、該捲胴
   カバー４の上方に設けた該バネ調整軸８が挿通す
   る軸受１０には、該ウオームホイール９と噛み合
   うウオーム１１を装着し、また、該捲胴カバー４
   の下方には、ローラーを設けた捲取誘導案内枠５
   を捲胴カバー４の内面に装設し、且つ移動桟３に
   は下端に高さ調整する調整自在枠１３を昇降自在
   に装設した事を特徴とする横捲き網戸に於ける自
   動捲取装置。