JPS6349337A - 金属ベルトの製造方法及び製造装置 - Google Patents

金属ベルトの製造方法及び製造装置

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JPS6349337A
JPS6349337A JP19363786A JP19363786A JPS6349337A JP S6349337 A JPS6349337 A JP S6349337A JP 19363786 A JP19363786 A JP 19363786A JP 19363786 A JP19363786 A JP 19363786A JP S6349337 A JPS6349337 A JP S6349337A
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roller
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Junzo Hasegawa
長谷川 準三
Takeo Ogasawara
小笠原 武夫
Takatoshi Suzuki
隆敏 鈴木
Yoshihiro Oishi
大石 芳宏
Munehisa Matsui
宗久 松井
Kazuyuki Nakanishi
和之 中西
Satoru Matsushima
悟 松島
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し産業上の利用分野〕 本発明は、金属製無端ベルトの疲労強度を向上させる金
属製無端ベルトの製造方法および装置に関する。
[従来の技術] 金属製無端ベルトは動力伝達のために広く用いられてい
る。例えば無段変速機に用いられる金属製無端ベルト1
00は第12図に示すように2g11対の案内ローラ1
01および102に架設され、案内ローラ101および
102間を循環駆動して使用される。
ところで金属製無端ベルト100が案内ローラ101お
よび102間で循環駆動する際には、金属製無端ベルト
100が案内ローラ101および102の外周部に接触
する位置にある場合、即ち第12図の工に示す位置にあ
る場合には、金属製無端ベルト100の外周側に引張り
応力が生じ、内周側に圧縮応力が生じる。一方、金属裂
無喘ベルト100が案内ローラ101および102間の
直線部に位置する場合、即ち第12図の■に示す位置に
ある場合には、前述とは逆で、金属製無端ベルト100
の外周側に圧縮応力、内周側に引張り応力を受ける。こ
のように金属製無端ベルト1○0が案内ローラ101お
よび102間で循環駆動する場合には、金属署無端ベル
ト100の内周部および外周部には圧縮応力や引張り応
力が繰返して作用するため、金属製無端ベルト100は
大きな疲労強度を有することが要請される。
このために、従来より第14図に示すように、一対のロ
ーラ103と104に巻装した金属性エンドレスベルト
105に駆111Hff 106によって図中右方向に
ローラ104を移動させることにより、張力を付与する
装置1.:おいて、小径のローラ107を駆!all装
置108により図中上方に移動させる等して、小径ロー
ラ107に沿う曲げをベルトに与えることにより、ベル
トの外周面に圧縮の残留応力を付与するものがある。
しかしながらこの従来装置は、ベルトの外周面に圧縮の
残留応力を付与するだけのものであるため、上述の工の
状R(円弧部分)では有効であるが、■の状態(直線部
分)での内周側の引張り応力を小さくすることができな
かったという問題があった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたちので
あり、その目的は、金属製無端ベルトの内周面及び外周
面ともに圧縮の残留応力を付与することにより、疲労強
度を向上させ得、金屑製無端ベルトの長寿命化を図り1
ηる金属ベルトの製造方法及び装置を提供するにある。
[発明の説明] 第1の発明に係る金属ベルトの製造方法は、−方のロー
ラに巻装した金属ベルトを回転駆動し、移動するベルト
に弾性範囲内において一定の張力を付与しつつ、ベルト
の内外周面の表層部のみに伸びを与えて、ベルトの内外
周面に圧縮の残留応力を付与するものである。
上述の構成より成る第1発明の金属ベル1−の製造方法
は、ベルトの内外周面の表層部に圧縮残留応力を付与す
るとともに、周長を伸ばして寸法成形を行なうので、所
定の良さのベルトの内外周面の表層部に圧縮残留応力が
付与された巻装されたベルトの円弧部分および直線部分
ともに引張応カの小さな疲労強度の高い、長寿命の金属
ベルトを製造することができるという利点を有する。
第2の発明に係る金属ベルトの製造装置は、巻装したベ
ルトを回転駆動する駆動ローラと巻装したベルトに弾性
範囲内の一定の張力を付与する引張ローラとから成る一
対のローラと、移動するベルトの内周面の表層部のみに
伸びを与えてベルトの内周面に圧縮の残留応力を付与す
る第1の残留応力付与手段と、移動するベルトの外周面
の表層部のみに伸びを与えてベルトの外周面に圧縮の残
留応力を付与する第2の残留応力付与手段とから成るも
のである。
上述の構成より成る第2発明の金属ベルトの製造[1は
、引張ローラでベルトに一定の張力を付与した状態にお
いて、第1および第2の残留応力付与手段によりベルト
の内外周面の表層部のみに伸びを与えて、圧縮の残留応
力を付与するので、所定の長さを有し、巻装された状態
における円弧部分および直線部分のいずれにおいても引
張応力の小さな疲労強度の高い、長寿命の金属ベルトを
製造することができる。
第2発明の金属ベルトの製造装置は、第1の残留応力付
与手段により、ベルトの内周面の表層部のみに圧縮の残
留応力を付与し、第2の残留応力付与手段により、ベル
トの外周面の表層部のみに圧縮の残留応力を付与するの
で、使用状態その他必要に応じ、内外周面に最適の圧縮
残留応力を付与することができる。
[実施態様の説明] 第1および第2発明の実tN態様について、以下に述べ
る。
ベルトの内外周面の表層部のみに伸びを与える手段とし
ては、ベルトに微細な凹凸を有するローラを押圧したり
、ショットカロエを施したり、ベルトに内外の厚さ方向
の曲げ加工を施すことが可能である。
第1の実施態様の金属ベルトの製造方法は、第1の残留
応力付与手段が、移動するベルトの内周面側に配置した
小径の外周面に微細な凹凸を有する内側ローラと、移動
するベルトの外周面側に配置した小径の外周面が平坦か
または内側ローラより浅い凹凸を有する外側ローラとで
移動するベルトを一定の力で挟着する圧延加工手段で構
成され、内側ローラの凹凸によりベルトの内周面の表層
部のみを伸ばすことによって、ベルトの内周面に圧縮残
留応力を付与するものである。
上述の構成より成る第1の実施態様の装置は、内側ロー
ラおよび外側ローラ間にベルトを挟着し、内側ローラの
外周面に形成した微細な凹凸により、ベルト素材の弾性
範囲内で圧延加工をすることにより、内外のローラの凹
凸差によりベルトの伸びを大きくしてベルトの内周面の
表層部のみに有効に凹凸を付与することにより、伸びを
与え、ベルトの内周面に圧縮の残留応力を付与すること
ができる。圧延加工を行なう内側ローラおよび外側ロー
ラを小径にしたので、圧延荷重が小さくてすむ。
第2の実施態様の金属ベルトの製造装置は、第1の実施
態様において第2の残留応力付与手段が、移動するベル
トの内周面側に配置した小径のローラで構成され、該小
径ローラが外方に移動することにより、移動するベルト
に弾性応力内の張力を与えつつ、小径ローラにそわすこ
とにより移動するベルトをその曲率と同方向の曲げ変形
を与えて、ベルトの外周面の表層部のみに伸びを与えて
圧縮残留応力を付与するものである。
上述の構成より成る第2の実施態様の装置は、小径のロ
ーラの外方への移動により、ベルト素材の弾性応力内の
引張力を付与しつつ、ベルトを小径ローラに沿わせて曲
げ変形を与えて伸ばすことにより、ベルトの外周面の表
層部のみに圧縮の残留応力を付与するものである。
第3の実施態様の金属ベルトの製造装置は、上述の第1
の実施態様の装置において、第2のrfA留応留付力付
与手段前記第1の残留応力付与手段の外周面に微細な凹
凸を有する内側ローラで構成され、内側ローラが外方へ
移動することにより、移動するベルトに弾性範囲内の張
力を備えつつ、内側ローラの凹凸を有する外周面にそわ
すことにより、移動するベルトをその曲率と同方向の曲
げを与えて、ベルトの外周面に圧縮の残留応力を付与す
るものである。
上述の構成より成る第3の実施態様の金属ベルトの製造
装置は、外周面に凹凸を有する内側ローラにより曲げ変
形させるものであるため、曲げ変形時のベルトと内側ロ
ーラとのすべりを無しにするか、生じてもごくわずかに
抑えるため、曲げ変形時のベルトの中立軸をベルトの内
周面近くに位置させるので、ベルトの外周側を大きく伸
ばして変形させても、第1の残留応力付与手段で付与し
たベルト内周面の圧縮残留応力を消失させないで残存さ
せることができるという利点を有する。
水弟3の実施態様の¥A霞は、第1および第2の残留応
力付与手段により、連続的にベルトの内外周面に圧縮の
残留応力を付与するとともに、目的の長さへの寸法成形
も行なうものである。
また、長さや幅や板厚や素材強度がバラツクベルトを加
工する場合には、内側ローラを外側に長さ測定用の荷重
で移動させて初期の長さをil!定した後、曲げ加工を
繰返すことにより、目的の長さに寸法成形することがで
きる。
第4の実施態様の金属ベル(−の製造装置は、上述の第
3の実施態様の装置において、眞記内側および外側ロー
ラを、作動するベル1〜に駆動される従動ローラで構成
したものであり、内側および外側ローラを駆動ローラと
しないことにより、ベルトの内周面の表層部に形成する
凹凸を駆動回転方向に関係なく、均一にすることができ
るため、−様な圧縮の残留応力を付与することができる
という利点を有する。
[実施例] 本発明の第1実施例に係る金属ベル1〜の製造装置につ
いて第1図〜第9図を用いて説明する。第1図および第
2図は本第1実施例に係る金属ベルトの製造装置本体を
示す。
まず、説明の便宜上、ベルトの処理を行なう装置本体か
ら説明する。このベルト処理装置は、適宜箇所に設置さ
れた基体1と、基体1の正面左方上部に配置され回転可
能に支持された2個1対の案内ローラ2および3と、基
体1の案内ローラ2および3の間の下方ベルトの直線部
分の中央位置に配置されローラ外周面に凹凸をもつ成形
ローラ4と押圧ローラ5とからなる第1および第2の圧
縮残留応力付与手段を構成する1対の圧延ロー56と、
で構成されている。案内ローラ2は外径70++sであ
り、第2図に示すように、回転軸23、伝達軸24、プ
ーリ25、タイミングベルト26等の駆動系を介して基
体1の後部に配置した駆動モータ27(インバータ用)
に連結されており、駆動ローラとして機能する。なお、
案内ローラ2の回転数は伝達軸24の軸端部に配置した
歯車に対して対向配置した磁電式ピックアップ28によ
り計測される。案内ローラ31ま案内ローラ2と同様に
外径70mmであり、従動ローラである。案内ローラ3
はローラ保持台30に保持され、第1図中水平方向上に
おいて案内ローラ2に対して近接および離間し得るよう
に位ffi調整自在となっている。成形ローラ4は案内
ローラ2および3よりも径が充分小さく外径が2011
11であり、ローラ外周面には残留圧縮応力形成用の凹
凸をもつ。ここで凹凸を形成する四部から凸部までの高
さhはベルトの厚さtに対し10分の1以下であるのが
望ましく、本実施例では3μml、:l定されている。
成形ローラ4はローラ保持台40に載置され、上下方向
へ位置調整自在となっている。押圧ローラ5は成形ロー
ラ4と対向する位置に設けられている。
押圧ローラ5は外径が20111111であり、その外
周面は平滑である。押圧ローラ5はローラ保持台4゜に
対し、第1図中上下方向に対向するローラ保持台50に
保持され、上下方向へ位置調整自在となっている。
基体1の左方下部には、ローラ保持台5oを移動させる
油圧アクチュエータ7が上下方向にスライド自在に設置
されており、又、基体1の左方上面には縦向きの油圧ア
クチュエータ8が載置固定され、更に基体1の右方上部
には横向きの油圧アクチュエータ9が固定されている。
油圧アクチュエータ7のロンドア0には荷重計71が設
けられている。ここで、油圧アクチュエータ7が作動し
てこれのロッド70が矢印B方向およびこれと反対方向
に進退すると、ローラ保持台5oがこれに伴って上下動
し、押圧ローラ5を上下方向に移動させ得る。なお72
は油圧アクチュエータ7に接続された直線変位計であり
、油圧アクチュエータ7、更には押圧ローラ5、ローラ
保持台50.荷重計71の移動量を計測するものである
又、油圧アクチュエータ9が作動すると、これのロッド
90が矢印C方向およびこれと反対方向へ進退し、更に
荷重計92、ローラ保持台30が進退し、この結果、案
内ローラ3の水平方向の位置を調整することができる。
なお93はローラ保持台30に接続された直線変位計で
あり、ローラ保持台30.案内ローラ3の水平方向の移
vJlを計測するものである。
又、油圧アクチュエータ8が作動すると、ロッド80が
進退し、ローラ保持台40延いては成形ローラ4を上下
方向へ移動させ得る。この結果、ローラ保持台40と連
結されているローラ保持台50、荷重計71、延いては
油圧アクチュエータ7を上下方向へスライド移動させ得
る。尚油圧アクチュエータ7が下降すると、基体1に固
定されたストッパー10に、油圧アクチュエータ7を保
持する枠部7aが当接し、それ以上の下降が制限される
。なお、油圧アクチュエータ7.8.9の油圧は、減圧
弁12.13.14および流量調整弁15.16.17
でそれぞれ調整され、圧力計18.1つ、20に表示さ
れる。
次に本実施例に係る金属ベルトの製造装置の作用および
工程について説明する。まず、第1工程では、第1図に
示すように案内ローラ2および3間に、環状に連続する
金属製エンドレスベルト17を架設する。架設は、油圧
アクチュエータ9を作動させて案内ローラ3を矢印C方
向(図中左方)へ移動させて行う。架設後は油圧アクチ
ュエータ9を作動させて案内ローラ3を矢印C方向と反
対方向く図中右方)へ移動させ、エンドレスベルト17
に一定の張力(150〜200kg)を付加する。この
とき、エンドレスベルト17に加わる張力は荷重計92
で測定され、約150〜200に口である。ここで、金
m9Jエンドレスベルト17はマルエージング鋼で作製
されており、径630mm、幅91III11厚み0.
211116の大きさである。
次に、第2工程である圧延工程を行う。圧延工程では、
油圧アクチュエータ8および油圧アクチュエータ7を作
動させてエンドレスベルト17を成形ローラ4と押圧ロ
ーラ5とで挟む。この場合抑圧ローラ5は150kgの
圧力で成形ローラ4に向けて押圧される。そして、案内
ローラ2を駆動モータで回転駆動させエンドレスベルト
17を案内ローラ2および3間で循環駆動させつつ、成
形ローラ4と押圧ローラ5とからなる一対の圧延ローラ
6で連続的にエンドレスベルト17を挟圧する。エンド
レスベルト17の速度は100〜1000mm/sec
である。このように挟圧を行う場合の概略図を第3図に
示す。このような挟圧の結果、エンドレスベルト17の
一方の面である内周面の表層部分に凹凸が形成され、該
表層部分に残留圧縮応力が生じる。
このような圧延工程を終了した模、第3工程である部分
延伸工程を行う。この部分延伸工程では、油圧アクチュ
エータ9を作動させて案内ローラ3を案内ローラ2から
遠ざ(プる方向へ、つまり矢印C方向と反対方向く図中
右方向)へ移動させ、かつ油圧アクチュエータ7を作動
させて押圧ローラ5を第4図の概略図に実線で示すよう
に下降させるとともに、油圧アクチュエータ8を作動さ
せて、第5図の概略図に実線で示すように成形ローラ4
を約3Qmra下降させ、これによりエンドレスベルト
17の一方の面である内周面に成形ロー54を押付ける
。このときエンドレスベルト17には20kg〜材料の
降伏応力の範囲程度の張力が付加される。
そして、成形ローラ4をエンドレスベルト17に押付け
た状態で、エンドレスベルト17を案内ローラ2および
3間で100〜1000mm/secの速度で循環駆動
させる。するとエンドレスベルト17の一方の面である
内周面は弾性変形により延伸されるものの、エンドレス
ベルト17の他方の面である外周面の表面部分は塑性加
工により延伸される。このとき、エンドレスベルト17
の延伸量は、案内口〜う3の移tl)ffiとして直線
変位計93で計測される。このように第3工程である部
分延伸工程を実施した結果、成形ローラ4の押付けを解
除すると、エンドレスベルト17の外周面の表面部分に
残留圧縮応力が形成される。従って本実施例に係る表面
処理方法では、圧延工程でエンドレスベルト17の一方
の面である内周面に残留圧縮応力が付与され、部分延伸
工程でエンドレスベルト17の他方の面である外周面に
残留圧縮応力が付与される。
このようにして部分延伸工程を終了したら、案内ロー5
2および3からエンドレスベルト17を取外す。
以上のように実施した本実施例装置では、圧延工程でエ
ンドレスベルト17の一方の面である内周面に残留圧縮
応力を付与することができ、部分延伸工程でエンドレス
ベルト17の他方の面である外周面に残留圧縮応力を付
与することができる。
更に本実施例装置では、部分延伸工程でエンドレスベル
ト17の周長の調整を行うことができ、しかもその際エ
ンドレスベルト17を掛は変える必要はない。更には、
上記した方法で処理したエンドレスベルト17の内周面
には、成形ローラ4のローラ外周面の凹凸が圧印される
ため、エンドレスベルト17の内周面には凹凸が形成さ
れている。
そのため、無段変速機用ベルトのフープとして用いるた
め、第6図に示すようにトルク伝達板170に多数重ね
て保持した場合には、エンドレスベルト17は形成され
た凹凸どうしが重なるため、エンドレスベルト17の安
定走行を確保することができる。
上記した本実施例では、案内ローラ2および3は、外周
面がこれらの軸芯に対して平行なローラであるが、これ
に限らず、案内ローラ2および3のうら少なくとも一方
は、外周面が円弧状に脹らんだローラであってもよい。
このようなローラを案内ローラとして用いれば、エンド
レスベルト17の横所面は一定の曲率をもつ。このよう
な曲率は走行中のエンドレスベルト17の蛇行を抑えて
安定走行させるのに有効である。
ところで、圧延工程を実施しただけのエンドレスベルト
17を案内ローラ2および3から取外し、このエンドレ
スベルト17を1i0所で切断すると、切断前は第7図
に1点鎖線で示すようにエンドレス状に閉じていたが切
断されたエンドレスベルト17は反対方向へ反り返って
しまう。このことから、圧延工程を実施しただけのエン
ドレス状に閉じたエンドレスベルト17では、内周側が
拘束を受けており、従って内周面の表面部分に残留圧縮
応力が生じていることが予測される。更に、圧延工程お
よび部分延伸工程の双方を順次実施したエンドレスベル
ト17を案内ローラ2および3から取出し、このエンド
レスベルト17を1箇所で切断すると、切断前は第8図
に1点鎖線で示すようにエンドレス状に閏じていたが、
切断されたエンドレスベルト17は切断前の状態よりも
半径が小となるように巻回する。このことから、切断前
のエンドレス状に閉じた状態では、エンドレスベルト1
7の外周面側が拘束を受けており、従って外周面の表面
部分に残留圧縮応力が生じていると予測される。
なお、圧延工程を実施せずに部分延伸工程のみを実施し
、外周面の表面部分のみに残留圧縮応力を付与したエン
ドレスベルト17では、112i所切断すると、第9図
に実線で示すように、そのエンドレスベルト17は第8
図の場合よりも径が小となるように巻回する。
次に、本実施例で処理したエンドレスベルト17の板厚
方向の残留応力の分布を第10図の特性曲線■に示す。
第10図に示すように、エンドレスベルト17の内周面
および外周面ともに残留圧縮応力の領域であり、その大
きさは表面部に向かうにつれて大きくなっている。
又、エンドレスベルト17の使用中に作用する応力を第
10図に示す。第10図では、案内ローラ2および3に
接触する部位の応力状態を特性曲線■に示し、案内ロー
ラ2および3間の直線部分の応力状態を特性曲線■に示
す。第10図に示すように、エンドレスベルト17の外
周面および内周面に付与された残留圧縮応力が有効に働
き、王の状態でも、■の状態でも引張り応力が小さくな
つている。即ち、工の状態では本来的には第10図の特
性曲線ニーのように外周面側に発生する引張り応力が大
きくなるが、本実施例に係るエンドレスベルト17では
外周面側に発生した引張り応力値は抑I11されている
。一方、■の状態では、第10図の特性曲線π′のよう
に内周面側に発生する引張り応力値が大きくなるが本来
であるが、本実施例に係るエンドレスベルト17では特
性曲線■で示すように内周面側に発生する引張り応力値
は抑制されている。従って、エンドレスベルト17を駆
動させる場合には、従来の場合よりも疲労強度を向上す
ることができる。
次に板厚0.211+11.周長63011111板幅
9II1mの圧延工程終了後のエンドレスベルト17に
11分延伸工程を実施したときに、エンドレスベルト1
7に加わる張力とエンドレスベルト17の塑性伸び、お
よびエンドレスベルト17の外周面側の残留圧縮応力を
調べ、この関係を第11図に示す。第11図に示すよう
に、張力が180Kg程度までは、外周面側の残留圧縮
応力の値はさほど減少しないが、180Kgを越えたあ
たりから、残留圧縮応力の値は大きく低下する。一方、
エンドレスベルトの塑性伸びは、張力が150Kgを越
えたあたりから急に増加する。このことからエンドレス
ベルト17に加える張力は150KCl以内が妥当であ
る。このことより無断変速機用ベルトとして積層して用
いる場合に好都合である。すなわち周長の同じ金属ベル
ト素材から表面に圧縮機残留応力を付与しながら、順次
周長を変えて、積層させることができる。
次に本発明の第2実施例に係る金属ベルトの製造装置に
ついて、第13図を用いて第1実施例装置に対する相違
点を中心にして説明する。
本第2実施例装Cは、第13図に示す様に、第1実施例
に対して、ローラ2および3に巻装したベルト17の内
外周面の表層部(表面部〉に圧縮の残留応力を付与する
第1および第2の圧縮残留応力付与手段としてのローラ
4Aおよび5A、およびローラ対4Aおよび5Aを支持
する支持ブラケット40Aをもつ回転機構のみが相違し
、他は同様の構成より成る。
本第2実施例において、巻装されたベルト17の下方直
線部分の中央位置において、第1の圧縮残留応力付与手
段を構成する小外径のローラ4Aと、この小径ローラ4
Aに近接して対向し、且つベルト17の移動に対し下流
側に位置するローラ5Aと、これらのローラを回転可能
に支持する支持ブラケット40Aとから成り、図中に示
す様に支持ブラケット40Aを回転機構(図示せず)に
より反時計方向(第13図図示矢印)に回転させ、ベル
ト17の各ローラ4A、f5よび5Aの外径の差と張力
との関係に依存する曲げの中立軸の位置や接触円周長さ
変え、付与する内外周面[の圧縮残留応力を調整するも
のである。
本第2実m@装置は、ローラ4Aおよび5Aに対してベ
ルトを接触して曲げを付与し、通過させるだけで、ベル
トの内外周面の表層部に圧縮の残留応力を連続的に付与
するので時間当りの生産性が高いという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実tf1例に係る表面98理方法で用いるベ
ルト処理装置の概略を示す正面図であり、第2図はこの
ベルト処理装置を異なる方向から見た断面図であり、第
3図は圧延工程を概略して示す正面図であり、第4図は
押圧ローラをエンドレスベルトから外した状態を概略し
て示す正面図であり、第5図は部分延伸工程の状態を概
略して示す正面図であり、第6図はエンドレスベルトを
トルク伝達板に取付けた状態の要部の斜視図である。又
、第7図は圧延工程を実施しただけのエンドレスベルト
を切断した状態の正面図であり、第8図は圧延工程の伯
に部分延伸工程を実施したエンドレスベルトを切断した
状態の正面図であり、第9図は部分延伸工程のみを実施
したエンドレスベルトの一部を切断した状態の正面図で
あり、第10図は本実施例に係る処理方法で処理したエ
ンドレスベルトの応力分布を示すU2明図であり、第7
1図は張力と残留圧縮応力および塑性伸びとの関係を示
すグラフである。第12図は従来の金属ベルトの駆動装
置を概略して示す正面図である。第13図は他の実施例
装置を示す正面図である。第14図は従来のベルト処理
装この正面図である。 図中、1は基体、2および3は案内ローラ、4は成形ロ
ーラ、5は押圧ローラ、6は圧延ローラ、17はエンド
レスベルトをそれぞれ示す。 特許出願人   株式会社豊田中央研究所代理人   
 弁理士 大川 宏 同     弁理士 丸山明夫 第3図   第4図   第5図 第6図 1’/(J 第71   第8図  第9図 第10図 第11図 第12図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一方のローラに巻装した金属ベルトを回転駆動し
    、移動するベルトに弾性範囲内において一定の張力を付
    与しつつ、ベルトの内外周面の表層部のみに伸びを与え
    て、ベルトの内外周面に圧縮の残留応力を付与すること
    により、ベルトの内外周面に圧縮残留応力を付与すると
    ともに、周長を伸ばして寸法成形を行なうようにしたこ
    とを特徴とする金属ベルトの製造方法。
  2. (2)巻装したベルトを回転駆動する駆動ローラと巻装
    したベルトに弾性範囲内の一定の張力を付与する引張ロ
    ーラとからなる一対のローラと、該移動するベルトの内
    周面の表層部のみに伸びを与えてベルトの内周面に圧縮
    の残留応力を付与する第1の残留応力付与手段と、 移動するベルトの外周面の表層部のみに伸びを与えてベ
    ルトの外周面に圧縮の残留応力を付与する第2の残留応
    力付与手段とから成り、 ベルトの内外周面に圧縮の残留応力を付与するとともに
    、周長を延ばして寸法成形を行なうようにしたことを特
    徴とする金属ベルトの製造装置。
  3. (3)第1の残留応力付与手段が、移動するベルトの内
    周面側に配置した小径の外周面に凹凸を有する内側ロー
    ラと、移動するベルトの外周面側に配置した小径の外周
    面が平坦かまたは内側ローラより浅い凹凸を有する外側
    ローラとでベルトを一定の力で挟着する圧延加工手段で
    構成され、内側ローラの凹凸によりベルトの内周面の表
    層部のみを延ばすことによって、ベルトの内周面に圧縮
    残留応力を付与することを特徴とする特許請求の範囲第
    (2)項記載の金属ベルトの製造装置。
  4. (4)第2の残留応力付与手段が、移動するベルトの内
    周面側に配置した小径のローラで構成され、該小径ロー
    ラが外方に移動することにより、移動するベルトに弾性
    範囲内の張力を与えつつ、小径ローラにそわすことによ
    り移動するベルトをその曲率と同方向の曲げ変形を与え
    て、ベルトの外周部の表層部のみに伸びを与えて圧縮残
    留応力を付与することを特徴とする特許請求の範囲第(
    2)項記載の金属ベルトの製造装置。
  5. (5)第2の残留応力付与手段が、前記第1の残留応力
    付与手段の内側ローラで構成され、内側ローラが外方へ
    移動することにより、移動するベルトに弾性範囲内の張
    力を与えつつ、内側ローラにそわすことにより、移動す
    るベルトをその曲率と同方向の曲げを与えて、ベルトの
    外周面に圧縮残留応力を付与することを特徴とする特許
    請求の範囲第(3)項記載の金属ベルトの製造装置。
  6. (6)前記内側及び外側ローラは、移動するベルトに駆
    動される従動ローラで構成されることを特徴とする特許
    請求の範囲第(5)項記載の金属ベルトの製造装置。
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