JP2012206131A - 薄板状無端金属リングの製造方法 - Google Patents

薄板状無端金属リングの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄板状無端金属リングを用いた車両用ベルト式無段変速機の伝動ベルトに関するものであり、耐久性に優れた薄板状無端金属リングの製造方法を提供する。
【解決手段】
残留応力付与工程P9に次ぐ架け替え処理工程P10において、帯状金属部材12に一定の張力が付与された状態で、帯状金属部材12を固定ローラ42および移動ローラ44から架け替えローラ92、94への架け替えが行われる。これにより、帯状金属部材12を自由状態としたときに、固定ローラ42および移動ローラ44において生ずる曲げ応力の影響を避けることができ、帯状金属部材12の耐久性が向上する。
【選択図】 図8

Description

この発明は、薄板状無端金属リングの製造方法に関するものである。
従来、この種の無端金属リングは、無段変速機(CVT)の動力伝達用の変速機用ベルトなどに用いられている。無段変速機用ベルトは、周長が少しずつ異なる複数の無端金属リングを径方向に相互に積層して形成したリング積層体と、このリング積層体により結束される、環状に連ねられた複数のエレメントとから構成される。この無段変速機用ベルトは、駆動プーリ及び従動プーリに掛け回され、相互に接触するエレメント間の押し力で該駆動プーリ及び該従動プーリに沿って回転し、駆動力を駆動プーリから従動プーリに伝達する。このような無端金属リングの製造装置としては、例えば、特許文献1に記載された周長補正装置が知られている。
この特許文献1に記載された周長補正装置は、駆動ローラおよび従動ローラと、それらのローラ間に巻回された無端金属リングの周方向の一部を、内側から外側に向けて局所的に押圧するための矯正ローラとから構成されている。この周長補正装置を用いることにより、無端金属リングには、幅方向の断面において外周側に凸状を成す円弧状形状が付与される。無端金属リングは、前記円弧状形状により、それが複数積層された際においてその積層状態が容易に保持されるようになる。
しかし、この特許文献1に記載された周長補正装置により製造された無端金属リングにおいては、無端金属リングの内周面側が外周側に向けて局部的に押圧されることによりその無端金属リングの内周部に引張残留応力が付与されるために、その内周部の強度が必要強度に対して余裕がなくなり、耐久性が低下するという問題があった。
そこで、本出願人は、特願2010−048250号の出願において、この問題を解決した積層リングの製造方法を提案している。
図19(a)は、この積層リングの製造方法を示すものであり、帯状金属部材120の周長を調整する周長調整工程後に行われる残留応力付与工程において、2個の固定ローラ680間に巻き掛けられた帯状金属部材120に対して、移動ローラ700を用いてその帯状金属部材120の外周面側から内周面側に向けて押圧力Fによって押圧することにより、帯状金属部材120の内周部に圧縮残留応力を付与し、帯状金属部材120の耐久性を高めようとしたものである。
図20は、図19(b)に示すように、移動ローラ700を帯状金属部材120から退避させた状態における固定ローラ680部分において帯状金属部材120に生じている応力の分布を示す図であり、この状態では、固定ローラ680部分において帯状金属部材120に生ずる応力は、帯状金属部材120の降伏点−σy〜σyの範囲に収まっている。
特開2009−22991号公報
しかしながら、先に提案した積層リングの製造方法においては、以下のような問題があった。
すなわち、図21(a)に示すように、図19(b)に示す状態から2個の固定ローラ680による引張力Tを解除して帯状金属部材120を2個の固定ローラ680から取り外そうとすると、引張力Tによって発生していた応力が無くなるので、図21(b)に示すように、帯状金属部材120の内周面側において帯状金属部材120に生じている応力が降伏点−σyを超える部分が発生する。これにより、図21(c)に示すように、2個の固定ローラ680に巻回されていた帯状金属部材120部分が塑性変形し、くびれなどの歪みが発生し、帯状金属部材120の耐久性が著しく低下するなどの問題があった。
このような問題を解消するために、2個の固定ローラ680の半径を大きくしたり、移動ローラ700による押圧力Fを小さくすれば解消できるが、2個の固定ローラ680の半径を大きくした場合には、帯状金属部材120の外周面側に理想とする残留応力を付与できず、また、移動ローラ700による押圧力Fを小さくすれば帯状金属部材120の内周面側に理想とする残留応力を付与できず、結局帯状金属部材120の耐久性が著しく低下するなどの問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、耐久性に優れた金属リングを提供可能な薄板状無端金属リングの製造方法を提供することを目的とする。
上記の問題点を解決するために、本発明の薄板状無端金属リングの製造方法は、次の構成を有している。
(1)薄板状無端金属リングの製造方法であって、前記金属リングの内周側に配置された周長調整用ローラにより前記金属リングの周長を調整する調整工程と、前記金属リングの外周側に配置された外側ローラにより、前記金属リングに残留応力を付与する付与工程と、前記金属リングの周方向に一定の張力を付与した状態で、前記周長調整用ローラの径よりも大径の大径ローラに架け替える架け替え工程とから成ることを特徴とする。
(2)(1)に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、前記周長調整用ローラは、間隔をおいて配置された2個のローラにより構成され、前記大径ローラは、前記2個の周長調整用ローラ間における前記金属リングの内周側に配置されていることを特徴とする。
(3)(1)に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、前記大径ローラは、大径部と、それよりも小径の小径部と、その小径部から大径部に向かって徐々に径が拡大する螺旋状の案内部とを有することを特徴とする。
上記構成を有する本発明の薄板状無端金属リングの製造方法の作用・効果について説明する。
(1)薄板状無端金属リングの製造方法であって、前記金属リングの内周側に配置された周長調整用ローラにより前記金属リングの周長を調整する調整工程と、前記金属リングの外周側に配置された外側ローラにより、前記金属リングに残留応力を付与する付与工程と、前記金属リングの周方向に一定の張力を付与した状態で、前記周長調整用ローラの径よりも大径の大径ローラに架け替える架け替え工程とから成るので、耐久性が向上した金属リングを提供することができるという優れた効果を奏する。
(2)(1)に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、前記周長調整用ローラは、間隔をおいて配置された2個のローラにより構成され、前記大径ローラは、前記2個の周長調整用ローラ間における前記金属リングの内周側に配置されているので、簡単な機構を用いて耐久性が向上した金属リングを提供することができる。
(3)(1)に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、前記大径ローラは、大径部と、それよりも小径の小径部と、その小径部から大径部に向かって徐々に径が拡大する螺旋状の案内部とを有するので、簡単な機構を用いて耐久性が向上した金属リングを提供することができる。
実施形態1に係る車両用ベルト式無段変速機の伝動ベルトの周方向の一部を示す斜視図である。 帯状金属部材について、それを幅方向の断面と共に示す斜視図である。 帯状金属部材の横断面に垂直な方向の残留応力の厚み方向の分布を示す図である。 積層リングの製造工程を説明するための工程図である。 図4の周長調整工程で用いられる周長調整装置を概念的に示す図である。 図4の周長調整工程終了直前の引張応力および曲げ応力を加算した総応力の厚み方向の分布を示す図である。 自由状態とされた帯状金属部材に残留する残留応力の厚み方向の分布を示す図である。 図4の残留応力付与工程P9にて用いられる残留応力付与装置を概念的に示す図である。 図8におけるI−I線拡大断面図を示す図である。 図4の残留応力付与工程において、帯状金属部材に与えられる総応力の厚み方向の分布を示す図である。 図4の残留応力付与工程後において、帯状金属部材の降伏応力の変化を説明する図である。 (a)は、架け替え処理の初期状態を概念的に示す図であり、(b)は、架け替え処理の終了状態を概念的に示す図である。 (a)は、架け替え終了後の帯状金属部材に生じている引張応力と、架け替えローラによる曲げ応力とを示す図、(b)は、架け替え終了後の帯状金属部材に生じている総応力を示す図、(c)は、張力の付与を解除した後の帯状金属部材に生じる総応力を示す図である。 架け替え処理装置を具体的に示す図である。 図4の残留応力付与工程後において自由状態とされた帯状金属部材に残留する残留応力のうち、図4の周長調整工程において帯状金属部材に付与された残留応力を除いた応力に起因して残留する応力の厚み方向の分布を示す図である。 図4の残留応力付与工程後において自由状態とされた帯状金属部材に残留する応力の厚み方向の分布を示す図である。 図4の窒化処理によって帯状金属部材に付与される残留応力の厚み方向の分布を示す図である。 他の実施例に係る架け替え処理装置を示す説明図である。 (a)先の出願に係る残留応力付与装置を示す説明図、(b)は残留応力付与装置の動作を説明する説明図である。 図19(b)の状態における固定ローラ部分の帯状金属部材に生ずる応力の分布図である。 (a)は、帯状金属部材に付与された張力を解除した状態における残留応力付与装置を示す説明図、(b)は、(a)の状態における固定ローラ部分の帯状金属部材に生ずる応力の分布図、(c)は、残留応力付与装置から取り外した帯状金属部材を示す図である。
(実施形態1)
以下、本発明に係る薄板状無端金属リングの製造方法について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は、適宜簡略化或いは変形誇張されて描画されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも実施例と同一ではない。
図1は、本発明に係る薄板状無端金属リングの製造方法により製造される薄板状無端金属リングを用いた車両用ベルト式無段変速機の伝動ベルト10の周方向の一部を示す斜視図である。図1において、伝動ベルト10は、それぞれ複数の無端環状の帯状金属部材(この発明の薄板状無端金属リングに相当)12が密着状態でそれぞれ積層されて成る相互に並列に配設された一対の積層リング14と、その積層リング14に沿ってそれぞれ厚み方向に環状に連ねられた板状の金属から成る複数の金属エレメント18とを備えている。
この金属エレメント18の幅方向の両側面には、それぞれ幅方向の中央に向けて略水平に延びる一対のリング保持溝20が形成されている。一対の積層リング14は、前記複数の金属エレメント18を支持するために、それら複数の金属エレメント18にそれぞれ形成された一対のリング保持溝20内にそれぞれ挿入されている。積層リング14は、例えば、周長が内周側から外周側に向かうほど順次大きくなるように調整された複数の帯状金属部材12が、内周側から順に積層されて成る。なお、図1では、便宜上、3個の帯状金属部材12から成る積層リング14が図示されているが、6個とか10個の帯状金属部材12により構成しても差し支えない。
図2は、積層リング14を構成する複数の帯状金属部材12のうちの1の帯状金属部材12について、それを幅方向の断面と共に示す斜視図である。図2において、帯状金属部材12は、例えばマルエージング鋼またはステンレス鋼などの鋼から成るものである。そして、帯状金属部材12は、幅方向の断面が外周側(図2においては上側)に凸状を成す円弧状(クラウニング)となるように形成されている。これにより、帯状金属部材12は、複数積層されたときにおいて、内周面22および外周面24がその内周側および外周側にそれぞれ設けられる帯状金属部材の外周面および内周面とそれぞれ係合することで、互いの積層状態が容易に保持されるようになっている。
図3は、自由状態における帯状金属部材12の横断面に垂直な方向の残留応力σ(MPa又はN/mm2)の厚み方向の分布を示す図である。帯状金属部材12は、図2に示すように厚みtを有しており、図3のtはこれに対応している。図3に示すように、帯状金属部材12の厚み方向の外周面24側および内周面22側には、σ=0を示す破線よりも負側(左側)に示される圧縮残留応力がそれぞれ残留している。そして、帯状金属部材12の厚み方向の中央部には、σ=0を示す破線よりも正側(右側)に示される引張残留応力が残留している。図3の2点鎖線は、伝動ベルト10の積層リング14を例えば6個の帯状金属部材12で構成する場合に最低限圧縮側に要求される残留応力の厚み方向の分布を示しており、帯状金属部材12の残留応力が2点鎖線で示す残留応力分布よりも圧縮側すなわち図3の左側であれば、その帯状金属部材12が必要な強度を有していることになる。本実施例の帯状金属部材12は、厚み方向のどの位置においても残留応力が2点鎖線で示す残留応力よりも圧縮側に分布しているので、図1に示す伝動ベルト10の積層リング14を例えば6個の帯状金属部材12で構成する場合に必要な予め設定された強度を有していることになる。
図4は、図1に示す積層リング14の製造工程を説明するための工程図である。以下、この図4の工程図を参照して積層リング14の製造方法を説明する。
図4において、先ず、帯鋼切断工程P1では、例えばマルエージング鋼またはステンレス鋼などの帯鋼30が所定の長さに切断されて、平板32が形成される。
次いで、溶接工程P2では、平板32の一方および他方の切断面同士が互いに溶接されて、円筒状部材34が形成される。
次いで、第1溶体化工程P3では、溶接工程P2における溶接時の熱により溶接部位付近が部分的に硬くなった円筒状部材34の硬度を均質化するために、その円筒状部材34に第1の溶体化処理が施される。
次いで、円筒状部材切断工程P4では、円筒状部材34が軸心方向の所定長さ毎に上記軸心に直交する方向に切断されて、複数の短円筒状部材36がそれぞれ形成される。
次いで、バレル研磨工程P5では、上記短円筒状部材36の全部又はその一部が回転または振動する所定容器内に研磨材と共に入れられて研磨される。
次いで、圧延工程P6では、上記研磨された短円筒状部材36が所定の厚みに圧延され
て、環状部材38が形成される。
次いで、第2溶体化工程P7では、圧延工程P6における圧延により変形させられた環
状部材38の金属組織の形状を元に復元させるために、その環状部材38に第2の溶体化
処理が施される。
次いで、周長調整工程P8では、上記第2の溶体化処理が施された環状部材38が予め
定められた所定の周長に調整される。図5は、図4の周長調整工程P8で用いられる周長調整装置を概念的に示す図である。図5において、周長調整装置40は、軸心C1まわりの回転可能に設けられた位置固定の固定ローラ42と、軸心C1に平行な軸心C2まわりの回転可能且つ固定ローラ42に対して接近および離間可能に設けられた移動口一ラ44とを備えている。上記固定ローラ42および移動口一ラ44の外周面は、軸心C1およびC2を通る断面において外周側に凸状を成す円弧状にそれぞれ形成されている。
周長調整工程P8では、上記のように構成される周長調整装置40が用いられて、帯状金属部材12が固定ローラ42および移動ローラ44に弛みのない状態で巻き掛けられて電動機(図14に示すサーボモータ443)により移動ローラ44が回転駆動されることで、矢印cで示すように帯状金属部材12が周方向に回転させられつつ、矢印bで示すように移動ローラ44が固定ローラ42から離間させられることによって、帯状金属部材12が周方向に引き伸ばされる。本実施例では、予め実験的に求められた関係から、図5に1点鎖線で示す移動ローラ44の原位置からの変位Yに基づいて、帯状金属部材12の周長が予め定められた所定値に調整される。なお、帯状金属部材12は、上記周長の調整に際して固定ローラ42および移動ローラ44の外周面の形状が転写されことにより、幅方向の断面が外周側に凸状を成す円弧状に形成される。
図6は、前記帯状金属部材12の前記周長調整工程P8終了直前の引張応力σTAおよび曲げ応力σbAを加算した総応力σ1の厚み方向の分布を示す図である。周長調整工程P8の終了直前において、帯状金属部材12には、図6に1点鎖線で示される前記移動ローラ44による引張応力σTAと、図6に2点鎖線で示される移動ローラ44による曲げ応力σbAとが付与される。
上記曲げ応力σbAは、以下の式(1)により表される。なお、式(1)において、Eは帯状金属部材12のヤング率であり、tは帯状金属部材12の周長調整工程P8終了直前の厚みであり、rAは移動ローラ44の半径である。
σbA=E*(t/2)/(rA+(t/2))・・・(1)
図6において、総応力σ1が帯状金属部材12の降伏応力σy0を超える降伏領域S1は、その総応力σ1が取り除かれてもひずみが残る領域である。上記降伏応力σy0は、帯状金属部材12の材質により定まる固有値である。前記周長調整工程P8終了直前に帯状金属部材12は、中立面Nよりも外周側が外周側に向かうほど大きく周方向に塑性変形し、中立面Nよりも内周側が弾性変形した状態とされる。
帯状金属部材12は、上記のような状態から張力が取り除かれて自由状態とされると、ひずみを元に戻そうと変形するが、中立面Nよりも外周側にはひずみが残る。そして、上記変形の際に、帯状金属部材12の外周部は、残留ひずみが大きい外周側ほど周方向に圧縮される。図7は、上記自由状態とされた帯状金属部材12に残留する応力すなわち残留応力σrAの厚み方向の分布を示す図である。図7に示すように、帯状金属部材12の外周部には、外周側ほど大きい圧縮残留応力が残留し、内周部には、所定の引張残留応力σrA1が残留する。
このように本実施形態では、移動ローラ44の半径rAを変えることにより前記帯状金属部材12に付与される曲げ応力σbAを調整することができ、比較的小径の固定ローラ42および移動ローラ44を使用することにより、前記帯状金属部材12の外周側に理想的な曲げ応力σbAを付与することが可能となる。これにより、帯状金属部材12の外周部には、外周側ほど大きい圧縮残留応力が理想的に残留し、前記帯状金属部材12の耐久性が向上する。
図4に戻って、周長調整工程P8に次いで、残留応力付与工程P9では、周長が調整された前記帯状金属部材12の内周部に圧縮残留応力が付与される。図8は、残留応力付与工程P9にて用いられる残留応力付与装置66を概念的に示す図である。図8において、残留応力付与装置66は、図5に示す周長調整装置40に、周長調整装置40の固定ローラ42および移動口一ラ44間に巻き掛けられた帯状金属部材12の外周面24を内周側に向けて局部的に押圧する方向、およびそれとは反対の帯状金属部材12から離間する方向にそれぞれ移動可能に設けられた移動ローラ70を備えて構成されている。前記移動ローラ70は、前記固定ローラ42の軸心C1および前記固定ローラ42の軸心C2に平行な軸心C5を中心として回転可能である。
図9は、図8の残留応力付与装置66のI−I線断面を示す断面図である。図9に示す
ように、残留応力付与装置66は、支持壁72に固定された油圧式アクチュエータ74と、その油圧式アクチュエータ74の出力ロッド76の先端部に固定され、移動口一ラ70の回転軸78の両端部を回転可能に支持する支持部材80と、油圧式アクチュエータ74の出力ロッド76に作用する軸心方向の力を測定することで移動ローラ70から帯状金属部材12へ作用する第2荷重F2を間接的に測定するロードセル82とを、備えている。上記油圧式アクチュエータ74は、第1油圧室84に油圧が供給されることにより、出力ロッド76およびそれに連結された移動ローラ70を、図8および図9に矢印dで示す帯状金属部材12の外周面24を内周面22側へ押圧する方向へ移動させ、また、第2油圧室86に油圧が供給されることにより、出力ロッド76およびそれに連結された移動ローラ70を、図8および図9に矢印eで示す帯状金属部材12から離間する方向へ移動させるものである。また、油圧式アクチュエータ74は、ロードセル82から供給される第2荷重F2を表す信号に基づいて、帯状金属部材12のうち移動ローラ70による曲げ応力σbcの中立面N(図10参照)よりも内周側だけを塑性変形させ、且つ固定ローラ42および移動口一ラ44によっては塑性変形させずに移動ローラ70によってのみ塑性変形させるような応力を、帯状金属部材12に与えるために、予め理論的に求められた以下の2つの条件を満たすように第2荷重F2を制御する。
上記2つの条件のうちの1つ目は、帯状金属部材12の中立面Nよりも外周側において、移動ローラ70によって帯状金属部材12に加えられる引張応力σTCと、固定ローラ42および移動口一ラ44によって帯状金属部材12に加えられる曲げ応力σbAと、前記周長調整工程P8において帯状金属部材12に付与された残留応力σrAとの和を、帯状金属部材12の降伏応力σy0よりも小さくなる範囲で可及的に大きくすることである。そして、上記2つの条件のうち2つ目は、帯状金属部材12の中立面Nよりも外周側において、移動ローラ70によって帯状金属部材12に加えられる引張応力σTCと、移動ローラ70によって帯状金属部材12に加えられる曲げ応力σbCと、前記周長調整工程P8において帯状金属部材12に付与された残留応力σrAとの和を、帯状金属部材12の降伏応力σy0よりも小さくなる範囲で可及的に大きくすることである。上記引張応力σTC、曲げ応力σbC、および曲げ応力σbAは、以下の式(2)乃至式(4)により表される。式(2)において、T2は帯状金属部材12の周方向の張力であり、例えば、予め定められた関係から、第2荷重F2および移動ローラ70の移動量に基づいて算出され、また、Alは、帯状金属部材12の周長調整工程P8終了直前の断面積である。また、式(3)において、rCは移動ローラ70の半径であり、また、式(4)において、rAは移動口一ラ44の半径であり、固定ローラ42の半径rBはそれと同経である。
σTC=T2/A1・・・(2)
σbC=E*(t/2)/(rC+(t/2))・・・(3)
σbA=E*(t/2)/(rA+(t/2))・・・(4)
図8に戻って、残留応力付与工程P9では、上記のように構成される残留応力付与装置66が用いられて、周長調整工程P8が終了後も、固定ローラ42および移動ローラ44間にたわみのない状態で巻き掛けられている。そして、図示しない電動機により移動ローラ44が回転駆動されることで、矢印fで示すように帯状金属部材12が周方向に回転させられる。この状態で、矢印dで示すように、第2荷重F2の力でもって移動ローラ70が帯状金属部材12の外周面24を内周面22側へ押圧する方向へ移動させられることによって、移動ローラ70により帯状金属部材12の中立面N(図10参照)よりも内周側だけを塑性変形させるような所定の応力が帯状金属部材12に与えられる。
図10は、図4の残留応力付与工程P9において前記帯状金属部材12に与えられる複数の応力を加算した総応力σ2の厚み方向の分布を示す図である。残留応力付与工程P9において帯状金属部材12には、図10に1点鎖線で示される前記移動ローラ70による引張応力σTCと、図10に2点鎖線で示される移動ローラ70による曲げ応力σbCとが付与される。また、長破線で示されるのは、周長調整工程P8において帯状金属部材12に付与された残留応力σrAである。ここで、残留応力付与工程P9実行時の帯状金属部材12の降伏応力は、前工程による加工硬化によって、図11に矢印gで示すように降伏応力σy0から降伏応力σy1に増加している。
図10において、総応力σ2が帯状金属部材12の降伏応力σy1を超える降伏領域S2は、その総応力σ2が取り除かれてもひずみが残る領域である。残留応力付与工程P9において帯状金属部材12は、中立面Nよりも内周側の一部が内周側に向かうほど大きく周方向に塑性変形し、上記一部よりも外周側が弾性変形した状態とされる。
図4に戻って、残留応力付与工程P9に次いで、P10は架け替え処理工程であり、残留応力付与工程P9が終了後、前記帯状金属部材12に一定の張力T3が付与された状態で、帯状金属部材12を固定ローラ42および移動ローラ44から架け替えローラ92、94への架け替えが行われる。この架け替え処理工程P10で用いられる架け替え処理装置90を図12に示す。図12(a)は、架け替え処理の初期状態を概念的に示す図であり、図12(b)は、架け替え処理の終了状態を概念的に示す図である。なお、以下の説明では、図12に示すX−Y方向を用いて説明する。
図12(a)において、前記残留応力付与工程P9が終了した後、固定ローラ42および移動ローラ44間に支持さている帯状金属部材12の間に、半円筒状をなす架け替えローラ92、94が挿入される。その後、架け替えローラ92をX方向に、架け替えローラ94を−X方向に移動させる。この架け替えローラ92、94の移動と連動して、前記帯状金属部材12に付与される張力T3が一定となるように固定ローラ42が−Y方向に、移動ローラ44がY方向にそれぞれ移動し、最終的に図12(b)に示す状態になると、固定ローラ42および移動ローラ44から架け替えローラ92、94への架け替えが完了する。
このとき、固定ローラ42の半径rBおよび移動ローラ44の半径rAよりも、架け替えローラ92、94の半径rDの方が大径に構成されている。架け替えローラ92、94において生ずる曲げ応力は、式(5)により表される。
σbD=E*(t/2)/(rD+(t/2))・・・(5)
したがって、架け替えローラ92、94において生ずる曲げ応力σbDは、固定ローラ42および移動ローラ44において生ずる曲げ応力σbAよりも小さくなる。
すなわち、前記固定ローラ42および移動ローラ44から架け替えローラ92、94への架け替えが完了すると、図13(a)に示すように、前記帯状金属部材12には、張力T3により引張応力σTDと、前記架け替えローラ92、94によって帯状金属部材12に加えられる曲げ応力σbDとが生じている。また、前記帯状金属部材12の全周に亘って、後述するように、前記周長調整工程P8および残留応力付与工程P9によって、図16に示すような残留応力が生じており、それらを総合すると、前記帯状金属部材12の前記架け替えローラ92、94部分では、図13(b)に示すような総応力σ3が生じている。
ここで、架け替えローラ92、94への架け替えが完了した後に、張力T3の付与を解除すると、張力T3により生じていた引張応力σTDが無くなるので、前記帯状金属部材12の架け替えローラ92、94部分で生じる総応力σ3は、図13(c)に示すようになる。このとき、前記帯状金属部材12の内周側において、総応力σ3が帯状金属部材12の降伏応力σy1を超えることがないので、従来のように帯状金属部材12にローラのひずみが残ることがなく、帯状金属部材12の耐久性が著しく向上する。
図14には、架け替え処理装置90を具体的に示す図である。
前記移動ローラ44は、リニアガイド441に案内されながらサーボモータ442によってY方向および−Y方向、X方向および−X方向へ移動可能である。また、前記移動ローラ44は、サーボモータ443によって回転させられる。前記固定ローラ42は、図示しないリニアガイドに案内されながら図示しないサーボモータによって−Y方向およびY方向へ移動可能である。架け替えローラ92は、リニアガイド921に案内されながらサーボモータ922によってX方向および−X方向へ移動可能である。架け替えローラ94は、リニアガイド941に案内されながらサーボモータ942によって−Y方向およびY方向へ移動可能である。また、架け替えローラ92、94は、図14において前後方向(図14において紙面に垂直方向)に移動可能に支持されており、それにより、待機位置から前記固定ローラ42および移動口一ラ44間に支持された前記帯状金属部材12の間に侵入可能となっている。
各サーボモータ442、922、942は、図示しない制御手段によって、例えば帯状金属部材12に設けられたロードセルからの信号に基づいて帯状金属部材12に付与される張力σTが一定となるように制御される。
架け替えローラ92、94への架け替えが完了した後に、帯状金属部材12は、荷重が取り除かれて自由状態とされると、ひずみを元に戻そうと変形するが、中立面Nよりも内周側の一部にはひずみが残る。その変形の際に、帯状金属部材12の内周部は、残留ひずみが大きい内周側ほど周方向に圧縮される。図15は、上記自由状態とされた帯状金属部材12に残留する応力すなわち残留応力σrのうち、前記残留応力σrAを除いた応力に起因して残留する応力すなわち残留応力σrCの厚み方向の分布を示す図である。図15に示すように、帯状金属部材12の内周部には、内周側ほど大きい圧縮残留応力が付与される。図16は、上記自由状態とされた帯状金属部材12に残留する残留応力σrの厚み方向の分布を示す図である。図16に示すように、帯状金属部材12の内周部および外周部には、内周側および外周側ほど大きい圧縮残留応力がそれぞれ残留し、また、中央部には、引張残留応力が残留する。特に、前記残留応力付与工程P9により、帯状金属部材12の内周部に、内周側ほど大きい圧縮残留応力が付与される場合には、架け替え処理工程P10が有効である。
図4に戻って、架け替え処理工程P10に次いで、時効処理工程P11では、帯状金属部材12に時効処理が施される。本実施例では、上記時効処理として、帯状金属部材12を所定の温度まで加熱して十分な時間保持した後に冷却を行うことによって、帯状金属部材12を調質させる処理が行われる。
次いで、窒化処理工程P12では、帯状金属部材12に窒化処理が施される。本実施例
では、上記窒化処理として、帯状金属部材12を加熱しつつ所定濃度の窒化性ガス例えばアンモニア分解ガスを含む雰囲気内で所定時間保持することによって、帯状金属部材12の表面の層に窒素を拡散させる処理が行われる。図17は、上記窒化処理によって帯状金属部材12に付与される残留応力σrNの厚み方向の分布を示す図である。図17に示すように、上記窒化処理によって、帯状金属部材12の内周部および外周部には、内周側および外周側ほど大きい圧縮残留応力がそれぞれ残留させられ、また、中央部には、引張残留応力が残留させられる。そして、図17に示される残留応力σrNが前工程までに付与された残留応力σrに加えて付与されることで、帯状金属部材12の残留応力の厚み方向の分布は、図3に示すような分布となる。
次いで、積層工程P13では、周長が異なる複数個の帯状金属部材12が、内周側から外周側に向かうほど順に周長が大きくなるように互いに密着状態で積層されて、積層リング14が形成される。
本実施例の積層リング14の製造方法によれば、固定ローラ42および移動ローラ44に巻き掛けられた帯状金属部材12を移動ローラ70により張力を付与しながら周方向に回転させ、その帯状金属部材12の外周側に設けられた移動口一ラ70を用いてその帯状金属部材12の外周面24を内周側に向けて局部的に押圧することによって、移動口一ラ70により帯状金属部材12の内周部に圧縮残留応力σrCを付与する残留応力付与工程P9を含むことから、周長調整工程P8において帯状金属部材12の内周面22が外周側に向けて局部的に押圧されることでその帯状金属部材12の内周部に引張残留応力σrAlが残留しても、残留応力付与工程P9において帯状金属部材12の内周部に圧縮残留応力σrCが付与されるために、帯状金属部材12が伝動ベルト10の積層リング14の構成部品として用いられる場合に最低限圧縮側に要求される残留応力に対して、帯状金属部材12の内周部の強度余裕が多く(大きく)なるので、帯状金属部材12の耐久性を高めることができる。
また、本実施例の積層リング14の製造方法によれば、残留応力付与工程P9が終了後、前記帯状金属部材12に一定の張力が付与された状態で、帯状金属部材12を固定ローラ42および移動ローラ44から架け替えローラ92、94への架け替えが行われるので、架け替えローラ92、94において生ずる曲げ応力σbDは、固定ローラ42および移動ローラ44において生ずる曲げ応力σbAよりも小さくなり、残留応力σrCが内周面側において、帯状金属部材12の降伏応力−σy1を超えることがなく、したがって、従来のように固定ローラ42および移動ローラ44部分において帯状金属部材が塑性変形して帯状金属部材の耐久性が低下する恐れがない。
また、本実施例の積層リング14の製造装置によれば、固定ローラ42および移動ローラ44に比較的小径のローラを用いることができるので、帯状金属部材12の中立面N(図10参照)よりも外周側だけを塑性変形させることができ、帯状金属部材12の耐久性が向上する。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限
定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、帯状金属部材12は、マルエージング鋼およびステンレス鋼以外の鋼材から
形成されてもよい。
また、残留応力付与装置66及び架け替え処理装置90の機械的構成は、一例が開示されたものであり、その他の公知の機械的構成であっても実現される。例えば、固定ローラ42および移動ローラ44や架け替えローラ92、94を移動させるために用いられる電気式アクチュエータは、それに代えて、例えば油圧式または空気圧式等の他の方式のアクチュエータが用いられ得る。
図18には、前記周長調整工程P8、前記残留応力付与工程P9、および前記架け替え処理工程P10に用いることができる処理装置の他の実施例が開示されている。ここでは、前記架け替え処理工程P10に用いる架け替え処理装置900としての機能のみを詳細に説明する。なお、その説明中、同じ作用効果を奏するものには、同じ符号を付して説明する。
すなわち、架け替え処理装置900は、小径部911、大径部912およびその小径部911から大径部912に向かって螺旋状に案内する案内部913を備える第1ローラ910と、その第1ローラ910の回転軸線と平行な回転軸線を中心として回転可能で、小径部921、大径部922およびその小径部921から大径部922に向かって螺旋状に案内する案内部923を備える第2ローラ920と、第1ローラ910の小径部911と第2ローラ920の小径部921との間に巻装された帯状金属部材12を、小径部911、921側から案内部913、923を経て大径部912、922側へ誘導する誘導装置930とから構成されている。
前記第1ローラ910は、前記第2ローラ920に対して接近離間可能に設けられており、したがって、前記第1ローラ910を図18において左方向に移動させた場合には、第1ローラ910と第2ローラ920との間に巻装された帯状金属部材12に対して張力T4を付与することができる。また、前記第1ローラ910は、図示しないモータにより回転駆動される。前記誘導装置930は、前記帯状金属部材12を挟んで位置する2個のローラ931と、その2個のローラ931をそれぞれ支持するフレーム932とから構成され、前記第1ローラ910の回転軸線に沿って移動可能である。
以上のように構成された架け替え処理装置900において、前記残留応力付与工程P9が終了した時点においては、帯状金属部材12が一定の張力T4が付与された状態で、第1ローラ910の小径部911と第2ローラ920の小径部921との間に巻装されている。この状態で第1ローラ910を回転させながら、誘導装置930を、図18において下方向に向かって移動させると、帯状金属部材12は、案内部912、923に案内されながら第1ローラ910の大径部912と第2ローラ920の大径部922へと移動し、架け替え処理が完了する。
このとき、帯状金属部材12の張力T4が一定となるように、第1ローラ910は、徐々に第2ローラ920に向かって移動させられる。このような制御は、帯状金属部材12に設けたロードセルからの信号に基づいて制御可能である。
第1ローラ910の大径部912と第2ローラ920の大径部922との間に帯状金属部材12が巻装されると、前記架け替え処理が完了し、この状態で第1ローラ910を更に第2ローラ920に接近させると、帯状金属部材12に付与された張力T4が解除され、次の時効処理工程P11に入ることが可能となる。
このよう本実施例の架け替え処理装置900においては、前述の架け替え処理装置90に比べて、比較的簡単な構成でもって架け替え処理を行うことができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明
は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で
実施することができる。
10・・・伝動ベルト
12・・・帯状金属部材
66・・・残留応力付与装置
42・・・固定ローラ
44・・・移動ローラ
70・・・移動ローラ
90・・・架け替え処理装置
92、94・・・架け替えローラ

Claims (3)

  1. 薄板状無端金属リングの製造方法であって、
    前記金属リングの内周側に配置された周長調整用ローラにより前記金属リングの周長を調整する調整工程と、
    前記金属リングの外周側に配置された外側ローラにより、前記金属リングに残留応力を付与する付与工程と、
    前記金属リングの周方向に一定の張力を付与した状態で、前記周長調整用ローラの径よりも大径の大径ローラに架け替える架け替え工程と、
    から成る薄板状無端金属リングの製造方法。
  2. 請求項1に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、
    前記周長調整用ローラは、間隔をおいて配置された2個のローラにより構成され、前記大径ローラは、前記2個の周長調整用ローラ間における前記金属リングの内周側に配置されていることを特徴とする薄板状無端金属リングの製造方法。
  3. 請求項1に記載する薄板状無端金属リングの製造方法において、
    前記大径ローラは、大径部と、それよりも小径の小径部と、その小径部から大径部に向かって徐々に径が拡大する螺旋状の案内部とを有することを特徴とする薄板状無端金属リングの製造方法。
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