JPS6349087Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は冷却フアンモータを有する回転電機
の改良に関するものである。

第１図は、従来の回転電機を示したもので、図
において、１は回転軸で、タコジエネレーター等
の検出器９の回転軸と連結できるよう、反負荷側
ブラケツト６を貫通して回転電機本体外部に延在
している。２は負荷側ブラケツト、３はフレー
ム、４は固定子鉄心で、固定子コイル４ａが配設
されている。５は冷却風案内カバーで、回転軸
１、負荷側ブラケツト２、フレーム３、固定子鉄
心４、固定子コイル４ａ、反負荷側ブラケツト
６、回転子鉄心、軸受等と共に回転電機本体Ａを
構成している。

８はカツプ状を成すと共に、外周部分に冷却風
流通孔８ｂが形成され、かつ底面部中央部が検出
器９を取付けることができるよう内部に向かつて
突出された取付カバーで、開放側を反負荷側ブラ
ケツト６側にして反負荷側ブラケツト６、又はフ
レーム３に冷却風が流通できるよう取付けられて
いる。７は取付けカバー８の冷却風流通孔８ｂ部
に取付けられた冷却フアンモータで、冷却風を吸
気する吸気口７ａが設けられている。９は取付け
カバー８の凹部に取付けられたタコジエネレータ
ー等の検出器で、回転軸１と連結されている。１
０は検出器９部を被うよう取付けカバー８に取付
けられたふた部である。

以上のように構成された回転電機において、冷
却風は図中矢印Ａで示されるように吸気口７ａよ
り冷却フアンモータ７に吸引され反負荷側ブラケ
ツト６の端面６ａを冷却した後、外周面に導びか
れてフレーム３の外被表面を冷却する。

ところで従来のものは、回転電機が設置されて
いる雰囲気中に含まれる切削液やオイルミスト等
を、冷却フアンモータ７が吸気口７ａより吸い込
み、これが反負荷側ブラケツト６の端面６ａや、
冷却フアンモータ７を取付けるカバー８の底面８
ａに付着する。この付着した切削液やオイルミス
ト等は重力によつて下方に流れ、回転軸１にまで
流れ伝う。そして回転軸１と反負荷側ブラケツト
６との軸貫通部の隙間より回転電機本体Ａ内に侵
入し、回転電機に支障をきたしていた。なお、検
出器９が配設されている場合には、冷却フアンモ
ータ９の取付けカバー８の端面８ａに付着した切
削液やオイルミスト等は前記記述と同様に、冷却
フアンモータ７の取付けカバー８と回転軸１の隙
間より検出器９の内部に侵入し、この検出器９に
支障をきたしていた。また冷却風は、冷却フアン
モータ７の回転方向により、図とは逆方向に冷却
風が流通することがあるが、この場合にあつても
上述と同様の欠点を生じた。

この考案は、上記のような従来のものの欠点を
除去するためになされたもので、反負荷側ブラケ
ツトと冷却フアンモータの取付けカバーとの間に
回転軸を被うように管状部材を配設することによ
り、切削液やオイルミスト等を軸貫通部より確実
に遮断し、正常な運転ができる回転電機を提供す
ることを目的としている。

以下、この考案の一実施例を第２図及び第３図
に基づいて説明する。なお図において第３図は第
２図の要部詳細図であり、また図において、第１
図と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示
しているので、これの説明を省略する。

１１は管状部材で、この管状部材１１は、反負
荷側ブラケツト６の端面６ａと冷却フアンモータ
７の取付けカバー８の底面８ａとの間に回転軸１
を被うように配設されている。また取付けカバー
８の底面８ａ部と管状部材１１との結合部は、そ
の結合部にＯリング１２が配設されて気密性を保
つており、又反負荷側ブラケツト６の端面６ａと
管状部材１１とは、その管状部材１１の一端が、
反負荷側ブラケツト６の端面６ａ内周口内に隙間
が生じないよう挿入されることにより結合してい
る。

なお、この実施例において管状部材１１を上述
のように結合したのは、取付けカバー８の管状部
材１１への取付け作業性を向上させるためであ
り、取付け手順としては、管状部材１１の一端
を、反負荷側ブラケツト６の端面６ａ内周口内に
隙間を生じない結合をした後、管状部材１１の他
端の外周に形成された環状Ｏリング溝にＯリング
１２を挿入し、しかる後その他端を、カバー８の
底面８ａ内周口内に挿入することにより取付けカ
バー８の管状部材１１への取付けが完了する。こ
のように管状部材１１の外径を、取付けカバー８
の底面８ａ内周口径より少し小さくし、その両者
間に生じる隙間の気密性を確保するため、Ｏリン
グ１２をその隙間に挿入する構成とすれば、取付
けカバー８と管状部材１１との結合に要する力が
少なくてすみ、よつて、取付けカバー８の管状部
材１１への取付け作業性が良好となる。

又上述のことから明らかなように、カバー８と
管状部材１１とを隙間のない寸法で結合した場合
にはＯリング１２は不要となり、又管状部材１１
と、カバー８又は反負荷側ブラケツト６とを予め
一体化しておくと共に、他方の結合部を隙間なく
結合した場合にもＯリング１２は不要となる。

以上のように構成された回転電機にあつては、
冷却フアンモータによつて吸引され、上記回転電
機内部を冷却する雰囲気中に存在する切削液やオ
イルミスト等が反負荷側ブラケツトの端面や取付
けカバーの底面に付着したとしても、管状部材に
よつて回転軸部または回転電機本体内部への侵入
を確実に阻止することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回転電機を示す上半部分断面正
面図、第２図はこの考案の一実施例による回転電
機を示す上半部分断面正面図、第３図は第２図の
要部詳細図である。 図において、同一符号は同一または相当部分を
示し、Ａは回転電機本体、１は回転軸、３はフレ
ーム、６は反負荷側ブラケツト、７は冷却フアン
モータ、８は取付けカバー、８ｂは冷却風流通
孔、１１は管状部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 反負荷側ブラケツトを貫通して回転電機本体外
   部に延びる回転軸を有する回転電機本体と、カツ
   プ状をなすと共に外周部分に冷却風流通孔を有
   し、開放側を反負荷側ブラケツト側にして回転電
   機本体に取付けられた取付けカバーと、この取付
   けカバーの冷却風流通孔部に取付けられ、反負荷
   側ブラケツトの端面部及び回転電機本体のフレー
   ムの外被表面を冷却する冷却風を吸排気する冷却
   フアンモータとを備えたものにおいて、上記反負
   荷側ブラケツトの端面部と取付けカバーの底面部
   との間に位置し、回転電機本体外部に延びる回転
   軸部分を、密封状態に被うよう配設される管状部
   材を設けたことを特徴とする回転電機。