JPS63488B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ローラハース炉、トレイプツシヤ
炉等の被熱物を連続的に炉内へ移送させる連続炉
に於いて、大きな線材コイル又はフープコイル等
の被熱物を可及的に均一加熱せんとする方法に関
するものである。

従来この種の連続炉は、炉内天井部に撹拌扇が
設けられていて被熱物に対し上方のみから熱風を
吹付けて加熱していた。このため被熱物の上面が
早く温度が上がり、下部の温度上昇が遅く温度分
布が悪いため熱処理に悪影響を与えるおそれがあ
つた。

この発明は前記の問題を解決し、大きな被熱物
の場合にも均一な加熱がなされるようにする方法
を提供しようとするものである。

以下にこの発明の一実施例を図面に従い説明す
る。

図において、１は断熱炉壁、２，２……は移送
用ローラ、３ａ〜３ｄは該移送用ローラ上に乗つ
て矢印の方向へ進行せられる被熱物たる線材コイ
ル、４は該被熱物のトレイである。炉内天井部に
は各ゾーンＡ〜Ｄ毎に撹拌扇５ａ〜５ｄが設けら
れている。６は炉内仕切板で該炉内仕切板と断熱
炉壁１との間にはラジアントチユーブ７（発熱
体）が設けられている。

而してこの連続炉に於いてゾーンＡとゾーンＣ
の撹拌扇５ａと５ｃはラジアントチユーブ７によ
つて昇温せられた熱風を図（第２図）中矢印で示
したように該各ゾーンの被熱物３ａ，３ｃに対し
上方から吹付け流下させて移送用ローラ２，２…
…の下部で上向に転向させラジアントチユーブ７
により再加熱する循環系路を採る。一方、ゾーン
ＢとゾーンＤの撹拌扇５ｂと５ｄは逆回転させ第
３図に示したようにラジアントチユーブ７によつ
て昇温せられた熱風を被熱物３ｂ，３ｄの下方か
ら吸引し該被熱物３ｂ，３ｄの周囲を上昇させて
撹拌扇５ｂ，５ｄに吸収させラジアントチユーブ
７に再加熱させる循環系路を採る。

このためゾーンＡを進行する被熱物３ａ及びゾ
ーンＣを進行する被熱物３ｃは上部から加熱さ
れ、ゾーンＢを進行する被熱物３ｂ及びゾーンＤ
を進行する被熱物３ｄは下部から加熱され、それ
ら交互の加熱によつて均一加熱が達成できるもの
である。

以上実施例について説明したように、この発明
は被熱物の進行方向に対して略々直交する方向か
ら熱風を吹付けて被熱物を主として対流加熱する
連続炉に於いて、各ゾーン毎に該熱風の向きを反
対に循環させるので、大きな被熱物でも均一な加
熱が可能になる効果がある。

なお被熱物の進行方向に対し直交する方向から
の熱風の吹付けは熱風の炉長方向への流れを打ち
消す作用もあるので炉内雰囲気の各ゾーン毎の温
度制御が安定化する。

また、上記実施例は四つの加熱ゾーンを有する
連続炉について説明したが、それより小数又は多
数のゾーンの連続炉にも利用できることは勿論で
あり、さらに、被熱物の均一な冷却をなさしめる
うえでも同様の思想が適応し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す連続炉の部分
縦断面図、第２図はそのＸ−Ｘ線断面図、第３図
はＹ−Ｙ線断面図である。 Ａ〜Ｄ……ゾーン、３ａ〜３ｄ……被熱物、５
ａ〜５ｄ……撹拌扇。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被熱物の進行方向に対して略々直交する方向
   から熱風を吹付けて該被熱物を主として対流加熱
   する連続炉に於いて、各ゾーン毎に該熱風の向き
   を反対に循環させることを特徴とした均一な加熱
   方法。