JPS6348590Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ベルトによつて生地を自動的に延反
機にセツトする装置に関するもので、その目的は
延反機に対し、後方から前方の方向に回転する多
数のベルトを設けベルト上に生地をたるませなが
ら供給し、延反機に生地を自動的にセツトできる
ようにすることである。

従来、生地を延反機にセツトを行う場合、生地
を支持軸によつて支持軸受けに掛けた後、延反が
行えるよう、延反機に生地のセツトを作業者が行
つている。また、Ｗ巾のように巾の広い生地を延
反機に左右均一にセツトするには二名の作業者が
延反機の両側部から生地のセツトを行う場合が多
く、多大な時間と手間が掛るという欠点が生じて
いる。

本考案は解反ローラーと送り出しローラーとの
間に原反生地をたるませるための空間を設け、該
空間に送り出しローラーへ向つて上昇する角度で
巾方向の適当間隔に複数本のベルトを有するベル
ト保持板を配設し、原反生地の切端を左右均一に
そろえながら無緊張状態で移送し延反機へ自動的
にセツトを行うことを目的としている。

本考案の実施例を図面を参照しながら説明す
る。

第１図に示すように、延反台１の上に延反機２
は長手方向に往復するよう設けられていると共に
延反機２の後側上部には生地支持軸受け部３が装
着されており生地を支持する。

この生地支持軸受けの下部に生地を移送する解
反ローラー４が設けられ、解反ローラー４の下部
に第３図、第４図に示すようにベルト５を多数適
宜間隔に設けたローラー６の片端部に軸受け７を
内設したチエン歯車８を固着し側板９へ軸１０に
よつて軸着すると共にローラー６の反対端部には
軸受け１１を内設し、軸１３によつて側板１３に
軸着する。ローラー６の駆動は、電動機１４に固
着したチエン歯車１５からローラー６の片端部に
固着したチエン歯車８にチエン１６で連結する。

ローラー６に適宜間隔に設けたベルト５はベル
ト保持板１７の上面を後方から前方に回転するよ
うベルト５の輪内に設けたベルト保持板１７によ
つて適宜間隔に張設する。ベルト保持板１７は、
ベルト５と同数に先端をＵ型に欠切し、第２図に
示すようにベルト保持部１８をベルト保持板１７
のＵ型欠切下面に設ける。このベルト保持部１８
は軸１９を貫設したコロ２０が前後移動可能に長
穴をあけたＵ型部材２１をベルト５がベルト保持
板１７の先端より突設しないように固着する。

Ｕ型部材２１の内側にはベルト５の１本ずつを
任意の張りに保ち回転するように軸１９を貫設し
たコロ２０をＵ型部材２１の長穴にネジ２２によ
つて設ける。

第３図に示すように上部より供給された生地２
３を延反機２の送り出しローラー２４に移行する
ようベルト保持板１７の先端が送り出しローラー
２４に接触しない程度に近づけ、ローラー６と延
反機２の送り出しローラー２４を結ぶ位置に延反
機２の側板９，１３に固着する。

上記のように構成した実施例の作動について説
明する。延反機２の機上に装着した生地支持軸受
け部３に生地を支持させ、下部には解反ローラー
を設け、第３図に示すように解反ローラー４によ
つて生地２３を移送する。

生地２３は、解反ローラー４の下部にローラー
６とベルト保持板１７によつて延反機２の後方か
ら前方にベルト保持板１７の上面を回転するよう
に、適宜間隔に設けたベルト５の上面に乗る。こ
のとき電動機に固着したチエン歯車１５とローラ
ー６に固着したチエン歯車８をチエン１６で連結
しているため、電動機１４の駆動を行うことで、
ローラー６とベルト保持部１８によつて、任意の
張りで設けたベルト５は回転し、ベルト５の上面
に乗つている生地２３を延反機２の送り出しロー
ラー２４の方向に移送する。このとき延反機の送
り出しローラー２４は、ベルト５の回転速度より
やや速めに回転を行うようにし、ベルト５の上面
の生地端が送り出しローラー２４へ移行しやすく
する。また、第４図に示すようにベルト保持板１
７のベルト保持部１８はＵ型に欠切し、ベルト保
持板１７の先端より引込んだ位置に設けてあるた
め、送り出しローラー２４とベルト保持板１７の
先端が接触しない程度近づけて装着でき、ベルト
５から送り出しローラー２４への生地２３の移行
を可能にしている。

なおベルト保持板１７のＵ型欠切を廃止し、ベ
ルト保持部１８以外の位置に突起物等（図示して
いない）を設け具体化してもさしつかえない。

本考案は以上のように構成したもので、次のよ
うな効果を期待することができる。

本考案は以上の如く、解反ローラーと送り出し
ローラーとの間に原反生地をたるませるための空
間を設け、該空間内で解反生地を解反ローラーよ
り少し速めに回動するベルトと無緊張状態で接触
させると共に上昇する方向に送られる過程で生地
の切端を左右均一に揃えながら送り出しローラー
へ移行させて延反機に対する生地のセツトが行わ
れるようになすのである。従つて、延反始めの生
地のそろいが良く均一となり、無駄のない綺麗な
延反が行なえると共に、自動的且つ短時間で生地
セツトを行わしめ、省力化と能率向上に寄与せし
めること大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、延反機の斜視図、第２図、部分断面側
面図、第３図、部分側面図、第４図、要部平面
図。 ２……延反機、３……生地支持軸受け部、５…
…ベルト、６……ローラー、９……側板、１３…
…側板、１４……電動機、２４……送り出しロー
ラー、１７……ベルト保持板、１９……軸、２０
……コロ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 解反ローラー４と送り出しローラー２４との間
   に原反生地をたるませるための空間を設け、該空
   間に送り出しローラー２４へ向つて上昇する角度
   で巾方向の適当間隔に複数本のベルトを有するベ
   ルト保持板を設け、該ベルト保持板の送り出しロ
   ーラー２４寄りの各ベルト回動端をベルト保持板
   先端より少し引込んだ位置に形成し、且つベルト
   保持板先端部を送り出しローラー２４へ可及的に
   近づけるようになさしめるのほか、各ベルトを解
   反ローラー４より少し速めに回動するように構成
   したことを特徴とする延反機の生地セツト装置。