JPS6347115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテレビジヨン受像機に関し、特にセパ
レートキヤリア方式及びインタキヤリア型式の両
方の音声復調を行えるようにすることを目的とす
る。

現在のテレビジヨン受像機には、回路構成が簡
単で且つチユーナ離調時の“音消え”が起りにく
いと云う点からインターキヤリア方式の音声再生
回路が賞用されている。しかし、この方式のもの
では、上記の如き利点を有するものの、その反
面、映像信号に起因する“バズ”が発生しやすい
と云う欠点がある。

一方、このような観点から近年はセパレートキ
ヤリア型式の音声再生回路も再び採用され始めて
いるが、この方式のものでは前述の“音消え”の
他に次のような問題がある。即ち、音声搬送波が
ブースタ等による混変調やゴースト現象によつて
受像機の以前で映像信号の影響を受けたことによ
るバズがそれであり、このバズはインタキヤリア
方式の音声再生回路を採用した場合よりも大きく
現われることがある。

したがつて、テレビジヨン受像機が設置されて
いる環境や電界条件に応じてインタキヤリア方式
とセパレートキヤリア方式の何れか一方の音声復
調を選択して行なうようにすることが望ましい。

そこで、本考案は斯る点に着眼してなされたも
のである。

図面は本考案テレビジヨン受像機の概略構成を
示し、以下、この受像機に日本の標準方式を適用
した場合について説明する。

図面に於いて、１はアンテナ、２はチユーナ、
３はチユーナ出力から58.75MHzの映像IF信号を
取り出す映像IFフイルタ、４は映像IF増幅回路、
５は映像検波回路、６はその出力から音声IF信
号と映像IF搬送波のビートによる45MHzのイン
タキヤリア信号を取り出すインタキヤリアフイル
タ、７はインタキヤリア信号を減衰させるインタ
キヤリアトラツプである。

一方、９は前記チユーナ出力から54.25MHzの
音声IF信号を取り出す第１音声IFフイルタ、１
０はその出力を増幅する第１音声IF増幅回路、
１１は手動スイツチ等で構成される切換制御回
路、１２は該回路によつて作動される第１切換回
路であり、この回路は先のインタキヤリアフイル
タ６の出力を一方の入力とし上記第１音声IF増
幅回路１０の出力を他方の入力として夫々導入す
る。

また、１３は上記第１切換回路１２の出力を一
入力とし後述する局部発振回路１４の出力を他入
力とするミキサー回路、１５はその出力から
10.7MHz帯の信号のみを抽出する第２音声IFフイ
ルタ、１６はその出力をFM検波する音声復調回
路である。

更に、１７は前記切換制御回路１１によつて作
動される第２切換回路であり、この回路は前記局
部発振回路１４及びAFC（自動周波数制御）回路
１８を次のように制御する。即ち、上記発振回路
１４が第２切換回路１４の第１の状態では64.95
（又は43.55MHz）で発振し、上記切換回路１７の
第２の状態では15.2（又は6.2MHz）で発振するよ
うに、切換える訳である。その際、上記AFC回
路１８は前記音声復調回路１６の出力の平均直流
レベルに応じて上記発振回路１４の周波数制御を
行なうのである。

次に斯る受像機の動作を説明する。今、切換制
御回路１１によつて第１切換回路１２が図示の状
態に切換わつている時は、第２切換回路１７は前
述した第１の状態になつている。従つて、第１音
声IF増幅回路１０からミキサー回路１３に導入
された54.25MHzの音声IF信号（セパレートキヤ
リア信号）は、局部発振回路１４からの64.95（又
は43.55）ＭHzの信号と混合され、その結果、第
２音声IFフイルタ１５からは10.7MHzの音声IF信
号として取り出され、この信号が音声復調回路１
６で復調されることになる。

一方、切換制御回路１１によつて第１切換回路
１２が図示と逆の状態に切換わつている時は、第
２切換回路１７は前述した第２の状態になつてい
る。従つて、インタキヤリアフイルタ６からの
4.5MHzの音声IF信号（インタキヤリア信号）は、
局部発振回路１４からミキサー回路１３に供給さ
れた15.2（又は6.2）ＭHzの信号と混合され、その
結果、第２音声IFフイルタ１５からは前述の場
合と同様に10.7MHzの音声IF信号が得られ、この
信号が音声復調回路１６で復調される訳である。

本考案のテレビジヨン受像機は以上の如く構成
されているから、セパレートキヤリア方式及びイ
ンタキヤリア方式の音声復調のうち、受信電界条
件等に適した一方を選択して行なわせることがで
き、しかも、その両方式に同一の音声復調回路を
併用できるので、安価に実現できると云う利点も
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案テレビジヨン受像機の要部概略構
成を示すブロツク図である。 １２：第１切換回路、１７：第２切換回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. チユーナ出力からセパレートキヤリア型式の第
   １音声IF信号を分離する手段と、前記チユーナ
   出力からインタキヤリア型式の第２音声IF信号
   を取り出す手段と、前記第１第２音声IF信号の
   何れか一方を選択的にミキサー回路の一入力とし
   て供給する第１の切換手段と、前記ミキサー回路
   の他入力として供給される局部発振信号の周波数
   を前記切換手段に応動して切換える第２の切換手
   段と、前記ミキサー回路の出力を単一の音声復調
   回路に導く手段とを備え、前記ミキサー回路にて
   前記第１第２音声IF信号を共に上側若しくは下
   側へテロダインにより同一周波数の第３音声IF
   信号に変換し、この第３音声IF信号を前記音声
   復調回路で復調するようにしたテレビジヨン受像
   機。