JPH0685570B2 - テレビジョン受信機におけるチューナ回路 - Google Patents

テレビジョン受信機におけるチューナ回路

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JPH0685570B2
JPH0685570B2 JP60041606A JP4160685A JPH0685570B2 JP H0685570 B2 JPH0685570 B2 JP H0685570B2 JP 60041606 A JP60041606 A JP 60041606A JP 4160685 A JP4160685 A JP 4160685A JP H0685570 B2 JPH0685570 B2 JP H0685570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、フランスなどにおけるテレビジョン受信方式
についてのテレビジョン受信機におけるチューナ回路に
係り、特には、下側残留側波信号と上側残留側波信号の
受信を切換えるための技術に関する。
(従来技術) テレビジョン放送方式に関して、フランスを除くヨーロ
ッパ諸国、日本、アメリカなどにおいては、上側残留側
波方式を採用している。一方、フランスにおいては、第
4図の(A)に示すような下側残留側波方式と同図
(B)に示すような上側残留側波方式との双方を混用し
ている。
図において、PCは映像搬送波、SCは音声搬送波である。
下側残留側波方式にはVHFのA,B,C,C1のチャンネルがあ
り、上側残留側波方式にはVHFの1〜6およびUHFのチャ
ンネルがある。
このフランステレビジョン放送方式の場合には、受信側
において、これら両方式に対応するための処理回路が不
可欠であり、それ専用の回路設計を行う必要がある。
従来のこの種のフランステレビジョン受信方式を第5図
および第6図に示す。第5図は、PIF(映像中間周波)
回路で方式切換えを行うように構成されたフランステレ
ビジョン受信方式の方式切換回路のブロック図、第6図
はPIF回路の周波数特性図である。
第5図において、1はチューナ回路であり、このチュー
ナ回路1は、UHF/VHF分波器2、UHFの高周波(RF)増幅
回路3、UHFミクサ4、UHF局部発振回路5、VHF高周波
増幅回路6、VHFミクサ7、VHF局部発振回路8を有して
いる。
UHFを選局すると、UHF高周波増幅回路3、UHFミクサ4
およびUHF局部発振回路5が電源に接続され、同時にVHF
局部発振回路8の発振が停止されるとともに、VHF高周
波増幅回路6およびVHFミクサ7が接地される。一方、U
HFミクサ4の出力端子からは、直接中間周波数に変換さ
れた信号U(IF)がVHFミクサ7に出力される。
また、VHFを選局すると、UHF高周波増幅回路3、UHFミ
クサ4およびUHF局部発振回路5が電源から切り離さ
れ、同時にVHF高周波増幅回路6およびVHFミクサ7が電
源に接続されるとともに、VHF局部発振回路8が発振す
る。
VHF高周波増幅回路6およびUHF高周波増幅回路3は、い
ずれも映像搬送波PCと音声搬送波SCの両信号を同じよう
に増幅する。
VHFミクサ7では、VHF高周波増幅回路6で増幅された高
周波信号とVHF局部発振回路8からの発振出力信号とが
同時に入力され、所定の中間周波数信号成分が取り出さ
れて次段に出力される。VHF局部発振回路8は、定めら
れた中間周波数を取り出すための基準となる周波数信号
をVHFミクサ7に出力する。
UHFミクサ4では、UHF高周波増幅回路3で増幅された高
周波信号とUHF局部発振回路5からの発振出力信号とが
同時に入力され、所定の中間周波数信号成分が取り出さ
れ、VHFミクサ7を介して次段に出力される。UHF局部発
振回路5は、定められた中間周波数を取り出すための基
準となる周波数信号をUHFミクサ4に出力する。
9はPIF回路の周波数特性を決定するための表面弾性波
素子(SAW)を利用したSAWフィルタ、10はPIF増幅回
路、11はPIF検波回路、12はAGC(自動利得制御)回路、
13はAFT(自動微調)回路である。
VHFミクサ7の出力は、SAWフィルタ9に入力されるとと
もに、SIF(音声中間周波)回路へ入力される。
SAWフィルタ9は、IFフィルタの一種であり、中間周波
数の低次の高調波などの不要信号成分を除去し、必要な
映像信号のみを取り出す。
AGC回路12は、PIF映像検波回路11の出力に基づいてAGC
電圧をつくり、これをPIF増幅回路10に入力することに
より、その利得を自動的に一定に保持する。
AFT回路13は、PIF検波回路11で得られる直流電圧をVHF
局部発振回路8およびUHF局部発振回路5に入力して、
それらの発振周波数を自動的に一定の値に保持する。
14は共振周波数を異にする同調トランスT1,T2からなる
検波用同調回路、15は、検波用同調回路14および両同調
トランスT1,T2の動作切換えスイッチ16を含む検波用同
調周波数切換回路である。検波用同調周波数切換回路15
は、下側残留側波信号DSと上側残留側波信号USとに応じ
てつくられるシステム切換え信号S1に基づいて各放送方
式に対応した同調周波数に切換えるためのものである。
17は共振周波数を異にする同調トランスT3,T4からなる
AFT検波用同調回路、18は、AFT検波用同調回路17および
両同調トランスT3,T4の動作切換えスイッチ19を含むAF
T回路動作周波数切換回路であり、このAFT回路動作周波
数切換回路18は、システム切換え信号S1に基づいて各放
送方式に対応した動作周波数となるように切換えを行
う。
20は、反転回路21、非反転回路22およびそれらの切換え
スイッチ23を有するAFT電圧極性切換回路である。このA
FT電圧極性切換回路20は、システム切換え信号S1に基づ
いてAFT回路13の出力電圧の極性を各放送方式に対応し
た極性に切換え、VHF局部発振回路8およびUHF局部発振
回路5に出力する。
このフランステレビジョン受信方式の方式切換回路の特
徴は、SAWフィルタ9を下側残留側波方式と上側残留側
波方式との両方に兼用するように構成した点にある。
受信信号は、チューナ回路1でPIF信号に変換される
が、このチューナ回路1の出力は、上側残留側波信号US
の場合と下側残留側波信号DSの場合とで、映像中間周波
数および色副搬送中間周波数が丁度逆になるように設計
されている。
従って、第6図のようにPIF回路の周波数特性を決定す
るSAWフィルタ9の周波数特性を対称にすることによ
り、各信号での動作点を次表のように定めている。
この表で、Pは映像搬送波PCの周波数、Sは音声搬送波
SCの周波数、C0は色副搬送波の周波数、Adj-Sは隣接チ
ャンネルの音声搬送波の周波数である。
PIF検波回路11とAFT回路13に入力される映像搬送波PC
が、受信方式によって第6図のa点とb点の2種類にな
ることから、検波用同調周波数切換回路15とAFT回路動
作周波数切換回路18が設けられているのである。
また、両方式で必要とするAFT回路13の動作電圧の周波
数に対する変化特性が逆であることから、AFT電圧極性
切換回路20が設けられているのである。
そして、受信信号(受信方式)に対応したシステム切換
え信号S1を出力して、検波用同調周波数切換回路15、AF
T回路動作周波数切換回路18およびAFT電圧極性切換回路
20の出力信号を切換えることにより、比較的容易に両方
式の受信を可能にしている。
しかしながら、このような構成を有する従来例には、次
のような問題点がある。
即ち、下側残留波方式と上側残留側波方式との切換えの
ために、3つもの切換回路15,18,20を必要としている。
このため、回路構成が複雑化してシャーシの設計が専用
的なものとなるだけでなく、コスト面でも、製品開発時
間の面でも他諸国の方式に比べて不利になることが避け
られない。
(発明の目的) 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、下側残留側波方式と上側残留側波方式との切換えの
ための回路を簡単化し、かつ、チューナ回路の後段の回
路を共用化できるようにすることを目的とする。
(発明の構成) 本発明は、このような目的を達成するために、次のよう
な構成をとる。
即ち、本発明のテレビジョン受信機におけるチューナ回
路は、VHF高周波増幅回路と、このVHF高周波増幅回路の
後段の第1VHFミクサと、この第1VHFミクサに対する第1V
HF局部発振回路と、前記VHF高周波増幅回路の次段にあ
り、下側残留側波信号を上側残留側波信号に変換する第
2VHFミクサと、この第2VHFミクサに対する第2VHF局部発
振回路と、前記第1VHFミクサに対する前記VHF高周波増
幅回路の接続と前記第2VHFミクサの接続とを切換える入
力信号切換回路であって、所望の受信チャンネルがVHF
のロウチャンネルである時には前記第2VHFミクサの出力
を前記第1VHFミクサに入力し、所望の受信チャンネルが
VHFのハイチャンネルである時には前記VHF高周波増幅回
路の出力を前記第1VHFミクサに入力するものとを備えた
ものである。
この構成による作用は、次の通りである。
(i)上側残留側波信号が受信されたときは、入力信号
切換回路がVHF高周波増幅回路を直接、第1VHFミクサに
接続し、上側残留側波信号をそのまま出力する。
(ii)下側残留側波信号が受信されたときは、入力信号
切換回路によりVHF高周波増幅回路と第1VHFミクサとの
直接の接続が切り離されるとともに、第2VHFミクサが入
力信号切換回路を介して第1VHFミクサに接続される。
その結果、第2VHFミクサが下側残留側波信号を上側残留
側波信号に変換したのち、第1VHFミクサに出力するた
め、下側残留側波信号を受信したにもかかわらず、第1V
HFミクサからは、上側残留側波信号受信時と同様に上側
残留側波信号となって出力される。
(実施例) 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。第1図は、本発明の実施例に係るテレビジョン受
信機におけるチューナ回路を含むフランステレビジョン
受信方式の方式切換回路のブロック図である。
第1図において、従来例に係る第5図に示した符号と同
一の符号は、本実施例においても、その符号が示す部
品,部分等と同様のものを指す。
また、特記しない限り、接続関係についても本実施例と
従来例とは同様の構成を有している。
本実施例において、従来例と異なっている構成は、次の
通りである。
第1VHFミクサ27は従来例におけるVHFミクサ7と同様の
ものであり、第1VHF局部発振回路28は従来例におけるVH
F局部発振回路8と同様のものである。
29は、VHF高周波増幅回路6の次段に接続され、下側残
留側波信号DS1を上側残留側波信号US1に変換する第2VHF
ミクサ、30は、第2VHFミクサ29に対する第2VHF局部発振
回路である。31は、第1VHFミクサ27に対するVHF高周波
増幅回路6の直接の接続と、第2VHFミクサ29とVHF高周
波増幅回路6との接続とを切換える入力信号切換回路で
ある。
従来例における検波用同調周波数切換回路15、AFT回路
動作周波数切換回路18およびAFT電圧極性切換回路20は
ない。
その代わりPIF検波回路11には、通常の同調回路32が接
続され、AFT回路13には、通常の同調回路33が接続され
ている。
即ち、チューナ回路1′の後段のPIF回路については、
他諸国向けの回路構成と全く同一の構成となっている。
なお、チューナ回路1′は、他諸国向けのチューナ回路
とは異なっているが、フランステレビジョン受信方式の
方式切換回路におけるチューナ回路は、受信帯域などの
関係から従来からも専用化されており、この意味では特
に不利となることではない。
その他の構成は従来例と同様であるので、説明を省略す
る。
次に、この実施例の動作を第2図および第3図に基づい
て説明する。第2図は下側残留側波信号を上側残留側波
信号に変換する動作説明図、第3図はPIF回路の周波数
特性図である。
上側残留側波信号US1が受信されたときは、入力信号
切換回路31がX側に切換えられ、VHF高周波増幅回路6
を直接、第1VHFミクサ27に接続し、上側残留側波信号US
1をそのまま出力する。
下側残留側波信号DS1が受信されたときは、入力信号
切換回路31がY側に切換えられ、VHF高周波増幅回路6
と第1VHFミクサ27との直接の接続を切り離すとともに、
入力信号切換回路31を介して第2VHFミクサ29を第1VHFミ
クサ27に接続する。
第2図に示すように第2VHFミクサ29には、第2VHF局部発
振回路30から下側残留側波信号DS1よりも高い周波数f2
の発振信号が入力される。
その結果、第2VHFミクサ29においては、下側残留側波信
号DS1の映像搬送波PCの周波数Pは、周波数f2よりも(f
2−P)だけ高い周波数P2に変換される。また、音声搬
送波SCの周波数Sは、周波数f2よりも(f2−S)だけ高
い周波数S2に変換される。即ち、下側残留側波信号DS1
が上側残留側波信号US1に変換される。
第2VHFミクサ29のフィルタは、上側残留側波信号US1
みを通過させるため、この上側残留側波信号US1が第1VH
Fミクサ27に出力される。
このように、下側残留側波信号DS1を受信したにもかか
わらず、第1VHFミクサ27からの出力は、上側残留側波信
号の受信時と同様の上側残留側波信号US1となってSAWフ
ィルタ9およびSIF回路に出力される。
なお、フランステレビジョン放送方式の場合、好都合に
もVHFのロウチャンネル(A,B,C,C1)が下側残留側波方
式であり、他のチャンネルが上側残留側波方式であるこ
とから、チューナ回路1′のバンド切換え電圧に連動し
て、入力信号切換回路31への制御信号をつくることが可
能である。このように構成することによって、入力信号
切換回路31への制御信号を外部から供給する必要がなく
なり、この点で回路構成の一層の簡素化を達成できる。
SIF回路については、フランステレビジョン受信方式の
場合、AM変調する関係上、他諸国向けのものとは共通化
できない。しかし、周波数切換えが不要であるのは、映
像信号の処理の場合と同様であり、この意味でも回路構
成の簡素化を図れる。
なお、上記実施例においては、AFT回路13からの直流電
圧を第1VHF局部発振回路28とUHF局部発振回路5とに入
力するように構成したが、これに代えて、その直流電圧
を第2VHF局部発振回路30とUHF局部発振回路5とに入力
するように構成してもよい。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、次の効果が発揮され
る。
(a)下側残留側波信号が受信されたときは、第2VHFミ
クサが下側残留側波信号を上側残留側波信号に変換した
のち、第1VHFミクサに出力するように構成してあるた
め、下側残留側何方式と上側残留波方式との切換えのた
めの回路を簡単化し、かつ、チューナ回路の後段の回路
を共用化してチューナ回路の後段のPIF回路について
は、他諸国向けの回路構成と同一の構成とすることがで
きる。
(b)第1VHFミクサに対するVHF高周波増幅回路の接続
と第2VHFミクサの接続とをチューナに入力されるVHFバ
ンド切換え電圧に連動して切換える構成にすることによ
り、入力信号切換回路への制御信号を外部から供給する
必要がなくなり、回路構成の一層の簡素化を達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の実施例に係り、第1図は
テレビジョン受信機におけるチューナ回路を含むフラン
ステレビジョン受信方式の方式切換回路のブロック図、
第2図は下側残留側波信号を上側残留側波信号に変換す
る動作説明図、第3図はPIF回路の周波数特性図、第4
図ないし第5図は従来例に係り、第4図の(A)はフラ
ンスにおける下側残留側波方式の周波数特性図、同図
(B)は同じく上側残留側波方式の周波数特性図、第5
図は、PIF(映像中間周波)回路で方式切換えを行うよ
うに構成されたフランステレビジョン受信方式の方式切
換回路のブロック図、第6図はPIF回路の周波数特性図
である。 図中、符号1′はチューナ回路、6はVHF高周波増幅回
路、27は第1VHFミクサ、28は第1VHF局部発振回路、29は
第2VHFミクサ、30は第2VHF局部発振回路、31は入力信号
切換回路、DS1は下側残留側波信号、DS2は上側残留側波
信号である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】VHF高周波増幅回路と、 このVHF高周波増幅回路の後段の第1VHFミクサと、 この第1VHFミクサに対する第1VHF局部発振回路と、 前記VHF高周波増幅回路の次段にあり、下側残留側波信
    号を上側残留側波信号に変換する第2VHFミクサと、 この第2VHFミクサに対する第2VHF局部発振回路と、 前記第1VHFミクサに対する前記VHF高周波増幅回路の接
    続と前記第2VHFミクサの接続とをVHFバンド切換え電圧
    に連動して切換える入力信号切換回路であって、所望の
    受信チャンネルがVHFのロウチャンネルである時には前
    記第2VHFミクサの出力を前記第1VHFミクサに入力し、所
    望の受信チャンネルがVHFのハイチャンネルである時に
    は前記VHF高周波増幅回路の出力を前記第1VHFミクサに
    入力するもの とを備えたテレビジョン受信機におけるチューナ回路。
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