JPS6347059Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダイポールアンテナのごとき電界型ア
ンテナとフエライトアンテナとを組合せたFM用
アンテナに関する。

第１図はダイポールアンテナとフエライトアン
テナとを組合せた複合アンテナの原理図で、図
中、１は垂直に配置されたほぼ円柱形状のフエラ
イト棒で同調回路４および出力コイル５を有し、
該フエライト棒１の上部には更に結合コイル２が
巻回され、ダイポールアンテナ３の出力に接続さ
れており、同調回路４の共振周波数を所望の受信
電波の周波数に同調させることにより、出力コイ
ル５からアンテナ出力を取り出すことができるご
とく構成されている。

ところでこの種の複合アンテナにおいては、フ
エライト棒１に巻回される結合コイルを介してダ
イポールアンテナのごとき電界型アンテナがもう
けられるので、振動あるいは衝撃によりコイルが
上下に移動したり、あるいはコイルが伸びるなど
して、同調回路のインダクタンスに変動を生じ共
振周波数がずれるおそれがあるばかりでなく、コ
イルの巻回方向や巻回数に誤りを生ずるおそれが
ある。

本考案は以上のごとき観点に基づいてなされた
もので、同調回路のインダクタンスに変動を来た
すおそれがなく、また巻回方向や巻回数に誤りを
生ずることなく結合コイルを施すことのできるア
ンテナを提供することを目的とする。この目的を
達成するための本考案の特徴は、ほぼ垂直に配置
されるほぼ円柱形状のフエライト棒と、該フエラ
イト棒に巻回される結合コイルと、該結合コイル
に接続される電界型アンテナと、前記フエライト
棒にもうけられる同調回路および出力コイルとを
有するアンテナにおいて、外周面に凸状の螺旋溝
を有する中空のほぼ円筒形状で該中空部に前記フ
エライト棒を受容するボビンと、該ボビンの螺旋
溝にもうけられる２個の開口部とを有し、前記結
合コイルが前記螺旋溝にもうけられる前記開口部
を介し該コイルの両端が夫々導き出されるごとき
構造のアンテナにある。以下図面により実施例を
説明する。

第２図ａは本考案によるアンテナの構造例、第
２図ｂは第２図ａの断面図、第２図ｃはボビンの
斜視図を示す。図において、１はほぼ円柱形状の
フエライト棒で同調回路４および出力コイル５を
有し、図示しないほぼ水平な上面と下面を有する
閉じた形状のケースの下面にほぼ垂直に配置さ
れ、ケース内に収納される。６は中空のほぼ円筒
形状のボビンでケース上面の背面にほぼ垂直にも
うけられ、中空部にフエライト棒１の上部を受容
する。ボビン６は外周面に凸状の螺旋溝ａを有
し、該螺旋溝６ａには結合コイル２の径にほぼ等
しい幅の２個の開口部６ｂが第２図ｃに示すごと
く形成される。該開口部６ｂの近傍でボビン６の
外周面には、結合コイル２の両端近傍をボビン６
の外周面に保持するごとく対向する１対の突起６
ｃ及び６c′がもうけられる。以上のごとく構成さ
れたボビン６の螺旋溝６ａに沿つて結合コイル２
がボビン６に巻回され、コイルの両端が開口部６
ｂを介して導き出され、１対の突起６ｃおよび６
c′の夫々の間に嵌め込まれてボビン６の外周面に
保持される。なお、コイル２を接着することとす
れば、より信頼性を高めることができる。このよ
うにコイル２はボビン６の螺旋溝６ａに配置さ
れ、しかもコイル２の両端近傍が開口部６ｂおよ
び突起６ｃ，６c′によつて保持されるので、振動
あるいは衝撃によりコイル２の巻回状態に変動を
生ずるおそれはない。なお、結合コイル２の両端
は、図示しないがケース上面にもうけられるダイ
ポールアンテナのごとき電界型アンテナに接続さ
れる。

第３図はボビンの別の具体例で、結合コイル２
の両端近傍をボビン６の外周面に保持するごとく
該ボビン６の外周面で螺旋溝６ａの開口部６ｂの
近傍に複数の突出ピン６ｄをもうけることに特徴
があり、先の実施例と同様、振動あるいは衝撃に
よりコイルの巻回状態に変動を生するおそれはな
い。

第４図ａおよび第４図ｂはボビンの更に別の具
体例で、第４図ｃはその平面図を示す。本実施例
の特徴は、ボビン６の螺旋溝６ａにもうけられる
開口部が、図示する螺旋溝６ａを橋絡する開口部
材６ｅおよび６e′により形成されることにあり、
結合コイル２の両端は開口部材６ｅおよび６e′を
介し夫々導き出される。開口部材６および６e′は
第４図ｂおよび第４図ｃのごとく必ずしも離間し
てもうける必要はなく、第５図に示すごとく同位
置にもうけてもよい。

以上説明したように本考案によれば、結合コイ
ルがボビンの螺旋溝に巻回されしかもコイルの両
端がボビンの外周面に保持されるごとく構成され
ているので、振動あるいは衝撃により結合コイル
の巻回状態に変動を生じ同調回路のインダクタン
スが異なつて来るおそれはなく、また巻回方向や
巻回数に誤りを生ずるおそれもない。

【図面の簡単な説明】

第１図はダイポールアンテナとフエライトアン
テナとを組合せた複合アンテナの原理図、第２図
ａは本考案によるアンテナの構造例、第２図ｂは
第２図ａの断面図、第２図ｃはボビンの第１具体
例、第３図はボビンの第２具体例、第４図ａおよ
び第４図ｂはボビンの第３具体例、第４図ｃは第
４図ａおよび第４図ｂの平面図、第５図はボビン
の第４具体例を示す。 １……フエライト棒、２……結合コイル、４…
…同調回路、５……出力コイル、６……ボビン、
６ａ……溝、６ｂ……開口部、６ｃ，６c′……突
起、６ｄ……突出ピン、６ｅ，６e′……開口部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ほぼ垂直に配置されるほぼ円柱形状のフエラ
   イト棒と、該フエライト棒に巻回される結合コ
   イルと、該結合コイルに接続される電界型アン
   テナと、前記フエライト棒にもうけられる同調
   回路および出力コイルとを有するアンテナにお
   いて、外周面に凸状の螺旋溝を有する中空のほ
   ぼ円筒形状で該中空部に前記フエライト棒を受
   容するボビンと、該ボビンの螺旋溝にもうけら
   れる２個の開口部とを有し、前記結合コイルが
   前記螺旋溝にもうけられ前記開口部を介し該コ
   イルの両端が夫々導き出されることを特徴とす
   るアンテナ。 (2) 結合コイルの両端近傍をボビンの外周面に保
   持するごとくボビンの外周面で開口部近傍に１
   対の突起をもうけたごとき実用新案登録請求の
   範囲第１項のアンテナ。 (3) 結合コイルの両端近傍をボビンの外周面に保
   持するごとくボビンの外周面で開口部近傍に複
   数の突出ピンをもうけたごとき実用新案登録請
   求の範囲第１項のアンテナ。 (4) 開口部が螺旋溝を橋絡する開口部材によつて
   形成されるごとき実用新案登録請求の範囲第１
   項のアンテナ。