JPS6344683B2 - - Google Patents
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- JPS6344683B2 JPS6344683B2 JP8928883A JP8928883A JPS6344683B2 JP S6344683 B2 JPS6344683 B2 JP S6344683B2 JP 8928883 A JP8928883 A JP 8928883A JP 8928883 A JP8928883 A JP 8928883A JP S6344683 B2 JPS6344683 B2 JP S6344683B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、カルシウム―リン系アパタイトの新
しい製造方法に関するものである。 (従来技術) 一般に、アパタイトとは、下記(1)式の一般式で
表わされる。この式で Mは、Ca、Pb、Sr、Ba、Mg、Na、K、Ni、
Fe、Al、その他金属原子を、 ZO4は、PO4、AsO4、VO4、SO4、SiO4、CO3
その他の酸根を、 Yは、F、OH、Cl、Br、O、CO3、その他の
陰イオン性原子(団)で表わされる広範囲な化合
物群の総称である。 M10 2+(ZO4 3-)6Y2 - ……(1) 本発明においては、上記一般式においてMが実
質的にCaであり、ZO4が実質的にPO4である化合
物群を対象としているので「カルシウム―リン系
アパタイト」の語を用い、これを以下の説明中で
はApと略記した。 Ap群の中で、Yが実質的にOHであるヒドロ
キシアパタイト(以下ヒドロキシアパタイトを
HApと略記する)は近年バイオセラミツクスの
原料として注目され人工骨や人工歯等への適用が
検討されている。さらに、Apはレーザー材料、
アルコールの脱水等の触媒、蛍光体材料、電子材
料や無機イオン交換体、及び特にHApで顕著に
その効果がみられるタンパク質、核酸、酵素、ウ
イルス等の生体高分子物質を、生体親和性の良さ
を利用して分離、精製するクロマトグラフイー用
の充填剤としても有望視されている。 Apについては古くから多くの特許や文献にそ
の製法が発表されている。主要なものとしては次
の様なものがある。 (1) オートクレーブ中で無水リン酸水素カルシウ
ムとリン酸を100〜500℃、1〜500気圧の条件
下で約48時間反応させる水熱合成法。 (2) 900〜1300℃の高温でリン酸三カルシウムと
酸化カルシウム、を水蒸気気流下約3時間反応
させる乾式合成法。 (3) 水溶性のリン酸塩とカルシウム塩とを水溶液
中37℃、PH7〜8で20日以上反応させ、化学量
論比に近ずける湿式合成法。 (従来技術の問題点) しかしながら上記(1)の方法も(2)の方法も共に高
温や高圧で反応を行う為装置が高価なものとな
り、さらに装置の操作も複雑かつ消費するエネル
ギーも莫大なものである。(3)の方法においては僅
かな条件の違いにより生成物の組成が大きく影響
され、さらに化学量論比組成のApを得るには20
日以上という凡そ産業的実施には考えられない時
間とPH制御等に伴う煩雑な操作が必要とされ、得
られる結果も再現性が良くない。 これらの事から従来の技術でApの実用的な量
を定量的に合成する事は非常に困難であつた。そ
れ故にApはその優れた物性が知られているにも
拘わらず、製造上の難点から高価なものとなり、
非常に限定された用途にしか使用されていないと
云うのが実情である。 (問題を解決するための手段) 本発明者等は品位の優れたApを多量に、簡便
に得る方法を研究した結果本発明に到達した。 即ち本発明は、カルシウム―リン系アパタイト
の製造方法であつて、その要旨は、水と混合し均
一相となりうる有機溶媒の一種以上を含む反応媒
体とさらに適当量の水を反応時に存在させて、リ
ン酸および/またはリン酸のカルシウム塩と酸化
カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム
(以下、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、お
よび炭酸カルシウムを総称してカルシウム化合物
と記す。)の一種以上とをカルシウムとリンの原
子比をCa/Pとして1.30乃至1.90の範囲で反応さ
せる技術に関し、この技術によれば常圧下の比較
的低温度で、しかも短時間に再現性良く、目的に
応じた微粉もしくは、凝集体のApを得る事が可
能である。 (発明の詳細な開示) 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明を実施するに当つては、適当量の水とカ
ルシウム化合物とリン酸および/またはリン酸の
カルシウム塩(以下これらをリンを含む化合物を
「リン化合物」と略記する。)を上記範囲のCa/
P比に予め反応槽内に仕込み、スラリー化する。
次に水と混合しうる有機溶媒を加え加熱還流す
る。還流時間は約2時間もあれば充分である。な
お加熱還流時間及び、反応槽への有機溶媒を含む
原料の仕込順序は、通常上記の通り実施される
が、必ずしもこれに限定する必要はない。 加熱終了後は、生成したApが析出しスラリー
状となつているのでこれを分離すると良い。分離
方法は通常実施される濾別のみによる方法と水と
有機溶媒と共に蒸発させた後にApを濾別する方
法が適用できる。 特に後者では、留出した水と有機溶媒に相当す
る容量の有機溶媒を加えながら加熱を行い、反応
が終了した後有機溶媒とApを濾別により分離す
る方法である。Apの脱水を完全に行いうる点で
は後者の方法が好ましい。 本発明において使用可能なリン化合物としては
H3PO4、H2P2O7、HPO3、P2O5、Ca
(H2PO4)2・H2O、Ca(PO3)2、CaHPO4、
CaHPO4.2H2O、Ca2P2O7、Ca3(PO4)2、Ca8H2
(PO4)6・5H2O等が使用可能である。しかしなが
ら、本発明において使用可能な原料は、これらに
限定される趣旨のものではない。 上記のリン化合物の1種類以上を適宜選択して
カルシウムとリンの原子比(Ca/P)が1.30乃至
1.90となる様に配合すれば好条件で本発明が実施
される。使用する原料は用途・目的に応じて選択
するとよく、HApを得たい場合は、CaOまたは
Ca(OH)2を使用すればよい。また炭酸根を一部
含んだカルシウム―リン系アパタイトを得たい場
合にはCaCO3を使用すれば良い。 使用するカルシウム化合物及びリン化合物の純
度が高い程、純度の高い製品が得やすく、反応が
短時間ですみ好ましいが、本発明の実施にあたつ
ては特に純度の高い原料を求められるものではな
く、目的物について要求される純度に応じて適当
な純度の原料を選択するとよい。なお生体材料と
する場合には、Fe、Ni、Znなどの不純物や重金
属その他の生体有害物の含有量の低い原料を選択
することが好ましい。一般的には工業グレードの
原料でも充分に使用可能である。 本発明において反応時のカルシウムとリンの仕
込量をCa/Pの原子比で1.30乃至1.90の範囲、好
ましくは1.45乃至1.75の範囲とすると得られるAp
に未反応成分が殆どなくなる。 目的とするApの原子比(Ca/P)は、理論的
には5/3であるので、仕込時のCa/P比も
5/3が最適であるはずであるが、実際の反応に
際しては、原子比が上記の範囲内であれば好条件
にApを合成することができる。さらに、Ca/P
比が1.30以下乃至1.90以上の場合であつても他の
Apの用途にも充分な物性を有するApが得られる
ことも確認されている。 本発明で使用する有機溶媒は水と混合し均一相
となりうるものであればよい。状態変数の選択に
より使用する有機溶媒の適否が異なる場合もあり
うるが、一般的に本発明の実施に好都合な有機溶
媒としては、n―プロピルアルコール、iso―プ
ロピルアルコール、tert―ブチルアルコール及び
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール等の各種アルコール類;メ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の各種セロ
ソルブ類;メチルカルビトール、ジエチルカルビ
トール等のカルビトール類などの水と混合する各
種のエーテル類;ジアセトンアルコール、アセチ
ルアセトン等のケトン類;トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、ピリジン等のアミン類;メチル
セロソルブアセテート、メチルカルビトールアセ
テート、カルビトールアセテート等のエステル
類;酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等の有機酸
類;その他アセトニトリル等の水と混合しうる有
機溶媒があげられるが、これらは本発明において
使用可能な有機溶媒の一例にすぎず、これらに限
定する趣旨ではない。 有機溶媒の添加量はその、種類、反応時のカル
シウム、リン両化合物の種類、反応時の諸条件な
どによりそれぞれ適正値が異なるが、いずれの条
件においてもスラリー濃度として50%以下となる
程度の量を加えることが望ましい。 本発明のもつとも特徴とすることろは、かかる
水と均一相を形成しうる有機溶媒の存在下に、リ
ン化合物とカルシウム化合物を懸濁状態で反応さ
せる点にある。 (発明の効果) 既述の様に従来のApの製造方法が高温、高圧、
長時間、最適PH値の調整を要する等によるエネル
ギーの莫大な消費、及び、煩雑な操作、高価な装
置を必要とするのに対し、本発明では有機溶媒を
共存させ、リン化合物とカルシウム化合物とを
Ca/P比が1.30乃至1.90と云う特定の範囲におい
て短時間低温で反応させて、得られた結晶を濾
別、乾燥すると云う極めて簡単な方法である。 特に、本発明の方法で得られるApは、後記実
施例に示すごとく、原料の仕込原子比(Ca/P)
が1.30乃至1.90と云う相当広範囲にから選択出来
るにもかかわらず、得られるApは極めて化学量
論に近い高純度のものが得られるのである。 また、本発明の方法は、操作が簡単であり、実
験室的規模の装置の工業的規模の装置へのスケー
ルアツプ(大型化)が容易であり、しかも比較的
短時間で目的とするApが得られるので、大量生
産に適した方法であると言える。さらに、反応に
際して要求される熱エネルギーの消費も極めて少
なく、また製造装置も簡素でかつ安価なものです
み、通常のガラスまたはステンレス製の材質でも
充分である。 以上のように従来法では簡便には製造すること
が困難であつたApを、本発明では、極めて化学
量論比に近い高純度のものを、しかも安価に再現
性よく定量的に製造する事を可能にしたもので、
その産業上の利用可能性は極めて大きい。 (実施例) 以下実施例に従つて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 リン酸水素カルシウム・2水塩(リン酸2カル
シウム・2水塩)103.20g、水酸化カルシウム
28.12g、水120g、tert―ブタノール400g、を1
のフラスコに仕込み、撹拌しながら昇温させ還流
温度(81℃)以下で約2時間加熱した後、反応系
内の水分とtert―ブタノールを蒸発させ、留出し
たtert―ブタノールと水に相当する容量の tert―ブタノールを系内に加えながら脱水を行
つた。脱水が進行するに従つて内温が上昇し83℃
を越えた時点で加熱をやめ、冷却後生成物(沈
澱)を溶媒より濾別し、これを乾燥して白色の粉
末を得た。この粉末のX線回折図を図面に示す。 図面より明らかなように回折角度2θ=31.7、
32.2、32.8に主ピークを有し、ASTMカード9―
432に記載のヒドロキシアパタイトの特性解析ピ
ークと一致した。 実施例 2〜5 リン酸水素カルシウム・2水塩、無水リン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウ
ム、水、有機溶媒を第1表に示したそれぞれの条
件で仕込み、第1表に示した以外の条件について
は実施例1と同様な操作により本発明のカルシウ
ム―リン系アパタイトを得た。 第1表に併記した結果のように、本発明の技術
によりいずれも200℃以下の比較的低温度で、し
かも短時間でカルシウム―リン系アパタイトが定
量的に得られた。 実施例 6 リン酸水素カルシウム・2水塩(リン酸2カル
シウム・2水塩)92.88g、水酸化カルシウム
72.82g、水120g、ブチルセルソルブ400gを
しい製造方法に関するものである。 (従来技術) 一般に、アパタイトとは、下記(1)式の一般式で
表わされる。この式で Mは、Ca、Pb、Sr、Ba、Mg、Na、K、Ni、
Fe、Al、その他金属原子を、 ZO4は、PO4、AsO4、VO4、SO4、SiO4、CO3
その他の酸根を、 Yは、F、OH、Cl、Br、O、CO3、その他の
陰イオン性原子(団)で表わされる広範囲な化合
物群の総称である。 M10 2+(ZO4 3-)6Y2 - ……(1) 本発明においては、上記一般式においてMが実
質的にCaであり、ZO4が実質的にPO4である化合
物群を対象としているので「カルシウム―リン系
アパタイト」の語を用い、これを以下の説明中で
はApと略記した。 Ap群の中で、Yが実質的にOHであるヒドロ
キシアパタイト(以下ヒドロキシアパタイトを
HApと略記する)は近年バイオセラミツクスの
原料として注目され人工骨や人工歯等への適用が
検討されている。さらに、Apはレーザー材料、
アルコールの脱水等の触媒、蛍光体材料、電子材
料や無機イオン交換体、及び特にHApで顕著に
その効果がみられるタンパク質、核酸、酵素、ウ
イルス等の生体高分子物質を、生体親和性の良さ
を利用して分離、精製するクロマトグラフイー用
の充填剤としても有望視されている。 Apについては古くから多くの特許や文献にそ
の製法が発表されている。主要なものとしては次
の様なものがある。 (1) オートクレーブ中で無水リン酸水素カルシウ
ムとリン酸を100〜500℃、1〜500気圧の条件
下で約48時間反応させる水熱合成法。 (2) 900〜1300℃の高温でリン酸三カルシウムと
酸化カルシウム、を水蒸気気流下約3時間反応
させる乾式合成法。 (3) 水溶性のリン酸塩とカルシウム塩とを水溶液
中37℃、PH7〜8で20日以上反応させ、化学量
論比に近ずける湿式合成法。 (従来技術の問題点) しかしながら上記(1)の方法も(2)の方法も共に高
温や高圧で反応を行う為装置が高価なものとな
り、さらに装置の操作も複雑かつ消費するエネル
ギーも莫大なものである。(3)の方法においては僅
かな条件の違いにより生成物の組成が大きく影響
され、さらに化学量論比組成のApを得るには20
日以上という凡そ産業的実施には考えられない時
間とPH制御等に伴う煩雑な操作が必要とされ、得
られる結果も再現性が良くない。 これらの事から従来の技術でApの実用的な量
を定量的に合成する事は非常に困難であつた。そ
れ故にApはその優れた物性が知られているにも
拘わらず、製造上の難点から高価なものとなり、
非常に限定された用途にしか使用されていないと
云うのが実情である。 (問題を解決するための手段) 本発明者等は品位の優れたApを多量に、簡便
に得る方法を研究した結果本発明に到達した。 即ち本発明は、カルシウム―リン系アパタイト
の製造方法であつて、その要旨は、水と混合し均
一相となりうる有機溶媒の一種以上を含む反応媒
体とさらに適当量の水を反応時に存在させて、リ
ン酸および/またはリン酸のカルシウム塩と酸化
カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム
(以下、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、お
よび炭酸カルシウムを総称してカルシウム化合物
と記す。)の一種以上とをカルシウムとリンの原
子比をCa/Pとして1.30乃至1.90の範囲で反応さ
せる技術に関し、この技術によれば常圧下の比較
的低温度で、しかも短時間に再現性良く、目的に
応じた微粉もしくは、凝集体のApを得る事が可
能である。 (発明の詳細な開示) 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明を実施するに当つては、適当量の水とカ
ルシウム化合物とリン酸および/またはリン酸の
カルシウム塩(以下これらをリンを含む化合物を
「リン化合物」と略記する。)を上記範囲のCa/
P比に予め反応槽内に仕込み、スラリー化する。
次に水と混合しうる有機溶媒を加え加熱還流す
る。還流時間は約2時間もあれば充分である。な
お加熱還流時間及び、反応槽への有機溶媒を含む
原料の仕込順序は、通常上記の通り実施される
が、必ずしもこれに限定する必要はない。 加熱終了後は、生成したApが析出しスラリー
状となつているのでこれを分離すると良い。分離
方法は通常実施される濾別のみによる方法と水と
有機溶媒と共に蒸発させた後にApを濾別する方
法が適用できる。 特に後者では、留出した水と有機溶媒に相当す
る容量の有機溶媒を加えながら加熱を行い、反応
が終了した後有機溶媒とApを濾別により分離す
る方法である。Apの脱水を完全に行いうる点で
は後者の方法が好ましい。 本発明において使用可能なリン化合物としては
H3PO4、H2P2O7、HPO3、P2O5、Ca
(H2PO4)2・H2O、Ca(PO3)2、CaHPO4、
CaHPO4.2H2O、Ca2P2O7、Ca3(PO4)2、Ca8H2
(PO4)6・5H2O等が使用可能である。しかしなが
ら、本発明において使用可能な原料は、これらに
限定される趣旨のものではない。 上記のリン化合物の1種類以上を適宜選択して
カルシウムとリンの原子比(Ca/P)が1.30乃至
1.90となる様に配合すれば好条件で本発明が実施
される。使用する原料は用途・目的に応じて選択
するとよく、HApを得たい場合は、CaOまたは
Ca(OH)2を使用すればよい。また炭酸根を一部
含んだカルシウム―リン系アパタイトを得たい場
合にはCaCO3を使用すれば良い。 使用するカルシウム化合物及びリン化合物の純
度が高い程、純度の高い製品が得やすく、反応が
短時間ですみ好ましいが、本発明の実施にあたつ
ては特に純度の高い原料を求められるものではな
く、目的物について要求される純度に応じて適当
な純度の原料を選択するとよい。なお生体材料と
する場合には、Fe、Ni、Znなどの不純物や重金
属その他の生体有害物の含有量の低い原料を選択
することが好ましい。一般的には工業グレードの
原料でも充分に使用可能である。 本発明において反応時のカルシウムとリンの仕
込量をCa/Pの原子比で1.30乃至1.90の範囲、好
ましくは1.45乃至1.75の範囲とすると得られるAp
に未反応成分が殆どなくなる。 目的とするApの原子比(Ca/P)は、理論的
には5/3であるので、仕込時のCa/P比も
5/3が最適であるはずであるが、実際の反応に
際しては、原子比が上記の範囲内であれば好条件
にApを合成することができる。さらに、Ca/P
比が1.30以下乃至1.90以上の場合であつても他の
Apの用途にも充分な物性を有するApが得られる
ことも確認されている。 本発明で使用する有機溶媒は水と混合し均一相
となりうるものであればよい。状態変数の選択に
より使用する有機溶媒の適否が異なる場合もあり
うるが、一般的に本発明の実施に好都合な有機溶
媒としては、n―プロピルアルコール、iso―プ
ロピルアルコール、tert―ブチルアルコール及び
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール等の各種アルコール類;メ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の各種セロ
ソルブ類;メチルカルビトール、ジエチルカルビ
トール等のカルビトール類などの水と混合する各
種のエーテル類;ジアセトンアルコール、アセチ
ルアセトン等のケトン類;トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、ピリジン等のアミン類;メチル
セロソルブアセテート、メチルカルビトールアセ
テート、カルビトールアセテート等のエステル
類;酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等の有機酸
類;その他アセトニトリル等の水と混合しうる有
機溶媒があげられるが、これらは本発明において
使用可能な有機溶媒の一例にすぎず、これらに限
定する趣旨ではない。 有機溶媒の添加量はその、種類、反応時のカル
シウム、リン両化合物の種類、反応時の諸条件な
どによりそれぞれ適正値が異なるが、いずれの条
件においてもスラリー濃度として50%以下となる
程度の量を加えることが望ましい。 本発明のもつとも特徴とすることろは、かかる
水と均一相を形成しうる有機溶媒の存在下に、リ
ン化合物とカルシウム化合物を懸濁状態で反応さ
せる点にある。 (発明の効果) 既述の様に従来のApの製造方法が高温、高圧、
長時間、最適PH値の調整を要する等によるエネル
ギーの莫大な消費、及び、煩雑な操作、高価な装
置を必要とするのに対し、本発明では有機溶媒を
共存させ、リン化合物とカルシウム化合物とを
Ca/P比が1.30乃至1.90と云う特定の範囲におい
て短時間低温で反応させて、得られた結晶を濾
別、乾燥すると云う極めて簡単な方法である。 特に、本発明の方法で得られるApは、後記実
施例に示すごとく、原料の仕込原子比(Ca/P)
が1.30乃至1.90と云う相当広範囲にから選択出来
るにもかかわらず、得られるApは極めて化学量
論に近い高純度のものが得られるのである。 また、本発明の方法は、操作が簡単であり、実
験室的規模の装置の工業的規模の装置へのスケー
ルアツプ(大型化)が容易であり、しかも比較的
短時間で目的とするApが得られるので、大量生
産に適した方法であると言える。さらに、反応に
際して要求される熱エネルギーの消費も極めて少
なく、また製造装置も簡素でかつ安価なものです
み、通常のガラスまたはステンレス製の材質でも
充分である。 以上のように従来法では簡便には製造すること
が困難であつたApを、本発明では、極めて化学
量論比に近い高純度のものを、しかも安価に再現
性よく定量的に製造する事を可能にしたもので、
その産業上の利用可能性は極めて大きい。 (実施例) 以下実施例に従つて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 リン酸水素カルシウム・2水塩(リン酸2カル
シウム・2水塩)103.20g、水酸化カルシウム
28.12g、水120g、tert―ブタノール400g、を1
のフラスコに仕込み、撹拌しながら昇温させ還流
温度(81℃)以下で約2時間加熱した後、反応系
内の水分とtert―ブタノールを蒸発させ、留出し
たtert―ブタノールと水に相当する容量の tert―ブタノールを系内に加えながら脱水を行
つた。脱水が進行するに従つて内温が上昇し83℃
を越えた時点で加熱をやめ、冷却後生成物(沈
澱)を溶媒より濾別し、これを乾燥して白色の粉
末を得た。この粉末のX線回折図を図面に示す。 図面より明らかなように回折角度2θ=31.7、
32.2、32.8に主ピークを有し、ASTMカード9―
432に記載のヒドロキシアパタイトの特性解析ピ
ークと一致した。 実施例 2〜5 リン酸水素カルシウム・2水塩、無水リン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウ
ム、水、有機溶媒を第1表に示したそれぞれの条
件で仕込み、第1表に示した以外の条件について
は実施例1と同様な操作により本発明のカルシウ
ム―リン系アパタイトを得た。 第1表に併記した結果のように、本発明の技術
によりいずれも200℃以下の比較的低温度で、し
かも短時間でカルシウム―リン系アパタイトが定
量的に得られた。 実施例 6 リン酸水素カルシウム・2水塩(リン酸2カル
シウム・2水塩)92.88g、水酸化カルシウム
72.82g、水120g、ブチルセルソルブ400gを
【表】
1のフラスコに仕込み、撹拌し均一スラリーと
し、さらにリン酸水溶液(40%H3PO4)14.70gを
約30分かけて滴下して加えた。滴下終了後昇温さ
せ還流温度(104℃)以下で約2時間加熱した。
以下の操作については第1表に示した以外の条件
については実施例1と同様な操作により本発明の
カルシウム―リン系アパタイトを得た。 原料として炭酸カルシウムを用いた実施例2、
4および5によつて得られたアパタイトについて
は炭酸根の定量を行ないその結果を第1表に示し
た。 なお炭酸根の定量はリン鉱石分析法(日本化成
肥料協会専門委員会制定)に定められた無水炭酸
定量法に準じて行つた。 比較例 1〜2 リン酸水素カルシウム・2水塩、無水リン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウ
ム、水、有機溶媒を第1表に示したそれぞれの条
件で1のフラスコに仕込み、第1表に示した以
外の条件については実施例1と同様な操作により
反応させた。その結果得られた白色粉末をX線回
折により分析を行つたが、いずれの場合も未反応
の原料が大量に残り、これが生成したアパタイト
に混入して、純度の高いアパタイトは得られなか
つた。
し、さらにリン酸水溶液(40%H3PO4)14.70gを
約30分かけて滴下して加えた。滴下終了後昇温さ
せ還流温度(104℃)以下で約2時間加熱した。
以下の操作については第1表に示した以外の条件
については実施例1と同様な操作により本発明の
カルシウム―リン系アパタイトを得た。 原料として炭酸カルシウムを用いた実施例2、
4および5によつて得られたアパタイトについて
は炭酸根の定量を行ないその結果を第1表に示し
た。 なお炭酸根の定量はリン鉱石分析法(日本化成
肥料協会専門委員会制定)に定められた無水炭酸
定量法に準じて行つた。 比較例 1〜2 リン酸水素カルシウム・2水塩、無水リン酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウ
ム、水、有機溶媒を第1表に示したそれぞれの条
件で1のフラスコに仕込み、第1表に示した以
外の条件については実施例1と同様な操作により
反応させた。その結果得られた白色粉末をX線回
折により分析を行つたが、いずれの場合も未反応
の原料が大量に残り、これが生成したアパタイト
に混入して、純度の高いアパタイトは得られなか
つた。
図面は、本発明の実施例1によつて得られたカ
ルシウム―リン系アパタイトのX線回折図をその
ままトレースしたグラフである。
ルシウム―リン系アパタイトのX線回折図をその
ままトレースしたグラフである。
Claims (1)
- 1 水と混合し均一相となりうる有機溶媒と水と
を含む反応媒体中でリン酸および/またはリン酸
のカルシウム塩と酸化カルシウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸カルシウムの一種以上とをカルシウム
とリンの原子比をCa/Pとして1.30乃至1.90の範
囲で反応させる事を特徴とするカルシウム―リン
系アパタイトの製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8928883A JPS59217610A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | カルシウム−リン系アパタイトの製造方法 |
| US06/544,361 US4481175A (en) | 1982-12-14 | 1983-10-21 | Process for preparing apatite |
| GB08328249A GB2132991B (en) | 1982-12-14 | 1983-10-21 | Process for preparing apatite |
| FR8317298A FR2537558B1 (fr) | 1982-12-14 | 1983-10-28 | Procede pour la fabrication d'apatite |
| DE19833339232 DE3339232A1 (de) | 1982-12-14 | 1983-10-28 | Verfahren zur herstellung eines calcium-phosphor-apatits |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8928883A JPS59217610A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | カルシウム−リン系アパタイトの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59217610A JPS59217610A (ja) | 1984-12-07 |
| JPS6344683B2 true JPS6344683B2 (ja) | 1988-09-06 |
Family
ID=13966507
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8928883A Granted JPS59217610A (ja) | 1982-12-14 | 1983-05-23 | カルシウム−リン系アパタイトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59217610A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0205622B1 (en) * | 1984-12-18 | 1993-09-08 | Kanto Kagaku Kabushiki Kaisha | Calcium-phosphorus type apatite having novel properties and process for its production |
| JP2543685B2 (ja) * | 1986-10-31 | 1996-10-16 | 旭光学工業株式会社 | リン酸カルシウムの製造方法 |
| JPH0798650B2 (ja) * | 1993-01-11 | 1995-10-25 | 工業技術院長 | 板状水酸アパタイトの製造方法 |
| JP2007250273A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Ueno Mineshige | 導光板ユニット |
-
1983
- 1983-05-23 JP JP8928883A patent/JPS59217610A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59217610A (ja) | 1984-12-07 |
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