JP2572793B2 - ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法

Info

Publication number
JP2572793B2
JP2572793B2 JP62326516A JP32651687A JP2572793B2 JP 2572793 B2 JP2572793 B2 JP 2572793B2 JP 62326516 A JP62326516 A JP 62326516A JP 32651687 A JP32651687 A JP 32651687A JP 2572793 B2 JP2572793 B2 JP 2572793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hap
solution
fine particles
water
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62326516A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01167209A (ja
Inventor
隆夫 川井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP62326516A priority Critical patent/JP2572793B2/ja
Publication of JPH01167209A publication Critical patent/JPH01167209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2572793B2 publication Critical patent/JP2572793B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • C01B25/32Phosphates of magnesium, calcium, strontium, or barium
    • C01B25/325Preparation by double decomposition

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、単相で微粒かつ結晶性の良好な高純度ヒド
ロキシアパタイトの製造法、さらにCa/P(原子比の意
味、以下同じ)を再現性良く制御することのできるヒド
ロキシアパタイトの製造方法に関するものである。
[従来の技術] CaO−P2O5系アパタイトは生体材料として開発されて
おり、中でも特にヒドロキシアパタイト(以下HAPと記
す)は人体の骨を形成する物質と同じ組成であり、生体
内に埋入された場合、生体との親和性が良く、自家骨と
の接合性も良いので、人工骨や人工歯などの材料として
用いられている。また蛋白質との親和性やHAP自体の有
するイオン交換能を利用してクロマトグラフィー用の充
填材やイオン交換材などにも用いられている。
HAPの製造方法としては、 湿式法:Ca塩水溶液と燐酸塩水溶液を反応させてCa/P
=1.40〜1.67の微結晶状の燐酸カルシウムを得、これを
更に特定のカルシウム化合物と反応させて目的のHAPに
変換する方法、 水熱合成法:特公昭59−51485号(特開昭53−111000
号)公報に開示されている様にCaHPO4・2H2O(又はCaHP
O4)にCa(OH)を加えて、あるいはOCP[Ca8H2(P
O4・5H2O]にCa化合物を加えオートクレーブ中で20
0〜400℃,15〜200気圧の熱水条件下で反応させて緻密結
晶構造の結晶質HAPを製造する方法、 乾式合成法:特公昭59−51485号(特開昭53−111000
号)公報に開示されているCa8H2(PO4・5H2OにCa化
合物を加え1000℃〜1300℃で固相反応させて緻密結晶構
造の結晶質HAPを製造する方法、 等がある。
[発明が解決しようとする問題点] 前記の方法は反応速度が大きいため生成物はコロイ
ド状となり、取扱いや操作の面で難があり、Ca/Pの再現
性が悪く、HAP以外の生成相が混入したり、未反応相が
残ったりする。の方法では高温高圧を必要とし、設備
費が高くなる上に生産効率も低い。またHAP粒子の大き
いものを得るには良い方法と言えるが微粒子状のものは
得難い。の方法では反応を完結させようとすれば高温
かつ長時間を要する。また、との方法ではHAP生成
の前段階として純粋なCaHPO4・2H2O(又はCaHPO4)やCa
H2(PO4・5H2Oを得ることが不可欠である。
また、粉末を成形して焼成固化する場合において、成
形体の密度を高くするに当たっては、粉末の粒子径がで
きるだけ細かく、しかも粒度分布の狭いことが望まれて
いるにもかかわらず、前記の方法で得られるHAP粒子は
サイズ数μmから10μm以上の粗粒のものであり、一次
粒子のサイズがこのように大きいと充填率が低くなり、
密度を高めることが難しい。そこで粒子サイズを細かく
しようとすると結晶性が悪くなり、水分を多く含むため
緻密成形体の焼成時における収縮率が大きくなり、かつ
不定になるという問題を有していた。
そこで本発明においては過酷な条件を要することな
く、また高価な装着も必要とせずにHAP単相で微粒かつ
結晶性の良好なHAPを製造する方法、更にはCa/Pを再現
性良く制御することのできるHAPの製造方法について検
討した。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決することのできた本発明とは所定の
Ca/Pとなるように非燐酸型の反応性Ca化合物および非Ca
型の燐の反応性酸素酸化合物を50℃以下の水および/ま
たは親水性有機溶媒に溶解し、この溶液を水および/ま
たは親水性有機溶媒に温度70℃以上,pH4以上(好ましく
は8〜11)に保ちつつ滴下し、生成する沈殿物を回収す
ることを構成要旨とするものである。
[作用] 本発明で用いる非燐酸型の反応性Ca化合物および非Ca
型の反応性酸素酸化合物は水あるいは親水性有機溶媒に
可溶なものであり、例えば非燐酸型の反応性Ca化合物と
してはCaCl2,Ca(NO32,Ca(HCOO)2,Ca(CH3COO)2,C
a(OH)2,CaCO3等やカルシウムジメトキシド,カルシウ
ムジエトキシド,カルシウムジプロポキシド等のCa−ア
ルコキシド類およびカルボン酸塩類等が非限定的に例示
される。また非Ca型の燐の反応性酸素酸化合物としては
H3PO4あるいはKH2PO4,NH4H2PO4,(NH42HPO4,(NH43
PO4等の如き燐酸塩の他、燐酸トリメトキシド,燐酸ト
リエトキシド,燐酸トリプロポキシド,亜燐酸トリメト
キシド,亜燐酸トリエトキシド,亜燐酸トリプロポキシ
ド等の各種燐の酸素酸のアルコキシド類や燐酸トリメチ
ル,メタ燐酸エチル,燐酸モノチル,燐酸ジエチル,燐
酸トリエチル,ピロリン酸エチル等の各種燐の酸素酸の
エステル類が非限定的に例示される。
前記非燐酸型の反応性Ca化合物および非Ca型の燐の反
応性酸素酸化合物を所定のCa/Pとなるような配合で50℃
以下の水および/または親水性有機溶媒に溶解させ、こ
の溶解液を水および/または親水性溶媒に温度70℃以
上,pH4以上(好ましくは8〜11)に保ちつつ滴下し、水
和置換反応させてHAP沈殿物を得る。この際溶解液の温
度を50℃以下とするのは溶解液中での反応を抑制するた
めである。
また被滴下液の温度を70℃以上に保つとともにKOH,Na
OH,NH4OH等のアルカリを滴下してpHを4以上(好ましく
は8〜11)に保つのは、被滴下液の温度が70℃未満では
生成HAPが非晶質相との混合晶となってしまい、また結
晶性も悪くなってしまうからであり、被滴下液の温度は
70℃以上とする。また被滴下液がpH4未満では沈殿物が
生成せず、生成しても生成したHAP微粒子が際溶解し、
生成物の粒子形状や化学組成が不安定になるのでpH4以
上(好ましくは8〜11)に保つことが必要である。
また前記Ca化合物および前記P化合物を溶解する液あ
るいは溶解液を滴下する被滴下液の水以外の親水性有機
溶媒としてはメタノール,エタノール,アセトン,エー
テル等が例示され、水和反応置換に際しては溶解液およ
び被滴下液として同じものあるいは異なるものを使用し
ても良い。
水和反応置換して得られるHAPのCa/Pは配合原料のCa/
Pに対して第1図に示すような結果が得られ、配合原料
のCa/P≧1.3以上のものでは単相HAPが得られる。この点
は原料の如何を問わず本発明方法によれば同様であり、
再現性の良いものであった。またHAP粒子は分散性に優
れ、サイズおよび形状のそろった針状微粒子であった。
[実施例] 実施例1 第1表に示す配合割合でCaCl2とKH2PO4を25℃でイオ
ン交換水1に溶解し、混合溶液とした。
続いて70℃のイオン交換水1にこの温度を保ちつ
つ、pHコントローラに接続したマイクロチューブポンプ
でKOH液をpH4以上に保つように加えるとともに前記混合
液を滴下したところ乳白色の懸濁液を得た。該懸濁液を
2時間保持した後、メンブランフィルターにて濾過し、
AgNO3液で瀘液の白濁が認められなくなるまで純水で洗
浄した。得られた生成物を100℃にて乾燥後粉末X線回
折に付した結果によると、原料のCa/Pが1.0のものを除
いてすべてHAPの単相であった。また透過電子顕微鏡に
よる粒子形状の観察ではサイズのそろった針状粒子が均
一に分散していた。得られたHAPのCa/Pと原料のCa/Pの
関係を第1図に示す。
実施例2 第2表に示すCa/Pの配合割合でCaCl2とH3PO4(85%濃
度)を25℃のイオン交換水1に溶解して混合溶液を
得、実施例1と同様にして第2表に示すCa/PのHAPを得
た。得られたHAPは単相で分散性に優れ、サイズのそろ
った針状粒子であった。
実施例3 Ca/P=1.67となるような配合割合でCaエトキシドと燐
酸トリメチルを25℃のエチルアルコールに溶解して混合
溶液を得た。次いで実施例1と同様にしてCa/P=1.67の
HAPを得た。得られたHAPは単相て分散性に優れ、サイズ
のそろった微粒針状粒子であった。
比較例1 1.5のCa(OH)スラリー(濃度18.5g/)に1.5
のH3PO4液(H3PO4濃度85%,濃度17.3g/)を添加して
(この時、Ca/P=1.666でCa/P<10/6となっている)第
3表に示す条件で反応させ、得られた生成物の化学組成
ならびにX線回折による生成相を第3表に示す。
第3表から明らかなように生成物は各種燐酸カルシウ
ムが含有されており、HAP単相のものは得られないこと
がわかる。またCa/Pも反応条件によって異なっている。
比較例2 Ca(OH)210g/のスリラーにH3PO410g/をCa/P=1.
67となるように添加混合し、70℃でHAPを反応生成させ
た。得られたHAPのCa/Pは第2図に示すように反応ロッ
トごとに異なり、Ca/Pの制御が不可能であった。また粒
子形状もふぞろいで結晶性も低かった。
[発明の効果] 本発明は以上のように構成されているので、単相で微
粒かつ結晶性の良好な高純度のヒドロキシアパタイトを
製造することができる。またCa/Pを再現性良く制御する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は配合原料Ca/Pに対する生成HAPのCa/Pを示す
図、第2図は比較例における各反応ロットのCa/Pを示す
図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のCa/Pとなるように比燐酸型の反応性
    Ca化合物および非Ca型の燐の反応性酸素酸化合物を50℃
    以下の水および/または親水性有機溶媒に溶解し、この
    溶液を水および/または親水性有機溶媒に温度70℃以
    上,pH4以上に保ちつつ滴下し、生成する沈殿物を回収す
    ることを特徴とするヒドロキシアパタイト微粒子の製造
    方法。
JP62326516A 1987-12-23 1987-12-23 ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法 Expired - Lifetime JP2572793B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62326516A JP2572793B2 (ja) 1987-12-23 1987-12-23 ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62326516A JP2572793B2 (ja) 1987-12-23 1987-12-23 ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01167209A JPH01167209A (ja) 1989-06-30
JP2572793B2 true JP2572793B2 (ja) 1997-01-16

Family

ID=18188705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62326516A Expired - Lifetime JP2572793B2 (ja) 1987-12-23 1987-12-23 ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2572793B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5939039A (en) * 1997-01-16 1999-08-17 Orthovita, Inc. Methods for production of calcium phosphate
US9220595B2 (en) 2004-06-23 2015-12-29 Orthovita, Inc. Shapeable bone graft substitute and instruments for delivery thereof
GR1005019B (el) * 2004-12-23 2005-10-11 Βαιμακης@Τιβεριος Παραγωγη@μονο-κρυσταλλων@υψηλης@κρυσταλλικοτητας@υδροξυαπατιτη@σε@χαμηλη@θερμοκρασια

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01167209A (ja) 1989-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5427754A (en) Method for production of platelike hydroxyapatite
US20050226939A1 (en) Production of nano-sized hydroxyapatite particles
JPS6287406A (ja) β−リン酸三カルシウムの製造方法
CA2432583A1 (en) Method of preparing alpha- and beta-tricalcium phosphate powders
Nakahira et al. Synthesis and evaluation of various layered octacalcium phosphates by wet-chemical processing
WO2003042098A1 (en) Granular zirconium phosphate and methods for synthesis of same
JP2572793B2 (ja) ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法
JP2021502319A (ja) リン酸八カルシウムの製造方法およびそれにより製造されたリン酸八カルシウム
JP2016011247A (ja) 板状リン酸化合物粒子、それを含む板状リン酸化合物粉体、及び、板状リン酸化合物粉体の製造方法、並びに板状リン酸化合物粉体を用いた結晶配向アパタイトの製造方法
JP2756703B2 (ja) 球状アパタイトおよびその製造法並びに多孔質構造成形体
JPH0788206B2 (ja) ヒドロキシアパタイト微粒子凝集体の製造方法
JP3247896B2 (ja) ヒドロキシアパタイトの製造方法
CN109911874B (zh) 一种仿牙釉质有序结构的羟基磷灰石的制备方法
JPH0940408A (ja) 板状ヒドロキシアパタイト大型結晶の製造方法
JPH1045405A (ja) a面を成長させた板状水酸アパタイトの製造方法
JPH0426509A (ja) ハイドロキシアパタイト微細単結晶及びその製造方法
JPH05170413A (ja) ヒドロキシアパタイトの製造方法
JPH06122510A (ja) リン酸八カルシウムの製造方法
JPH07106887B2 (ja) ストロンチウム水酸アパタイト粉体の製造法
JPH0627025B2 (ja) ヒドロキシアパタイト濾過ケーキ乾燥体
JPS6344683B2 (ja)
JP4465217B2 (ja) リン酸カルシウムウィスカーの製造方法
KR100275628B1 (ko) 고순도를 갖는 결정성 수산화아파타이트의 제조방법
KR20220161210A (ko) 하이드록시아파타이트 결정의 생성 없이, 휘트록카이트 결정을 제조하는 방법
JPS63288905A (ja) ヒドロキシアパタイト微粒子の製造方法