JP2007250273A - 導光板ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】均一な発光を実現しつつ容易に作製することができる導光板ユニットを提供する。
【解決手段】導光板ユニット1は、導光板10と、導光板10に光を照射する複数のLED20と、導光板10の端部に配され、導光板10の端部を保持する長尺状の導光板保持部材30と、導光板保持部材30を外壁等に支持する支持部材40を備える。導光板10は、複数のLED20から照射された光を散乱する光散乱体11を含有する。光散乱体11は蛍光体の微粒子からなり、蛍光体は、水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウム系化合物から成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、液晶表示装置用のバックライトやイルミネーション看板の装飾照明として使用される導光板ユニットに関する。
従来の導光板ユニットとして、表示器100は、図8(a)に示すように、枠体101と、枠体101の後部に固定される裏板102と、枠体101の中央部に補助部材103,104及びゴム板を介して固定される導光板105と、導光板105の端面に防水テープ106で貼着される複数のLED107と、導光板105の前面(表示面)の前方に配される色アクリル板108とを備える(例えば、特許文献1参照)。導光板105は、例えばT型にレーザーカット成形された透明アクリル板111と、アクリル板111の後面に透明接着剤112を介して気密に貼着される発泡ポリエチレンシート113と、発泡ポリエチレンシート113に当接固定される反射シート114とを有する(図8(b))。
この表示器100では、LED107から導光板105に入射された光(図中の矢印方向の光)が反射シート114により全反射すると共に発泡ポリエチレンシート113により乱反射し、全反射光又は乱反射光が導光板105の前面から出光する。これにより、導光板105の表示面が色アクリル板108の色で発光する。
また、導光板ユニットに用いられる導光板として、レーザ加工等により一方の表面に複数の溝が形成された導光板が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この導光板では、導光板に入射された光が複数の溝により乱反射し、該乱反射光が導光板の他方の表面から出光する。
特開2006−039494号公報 特開2003−011219号公報
しかしながら、上記のような導光板ユニットでは、枠体に補助部材及びゴム板を介して導光板を固定し、さらに、導光板の端面に複数のLEDを貼着しなければならず、導光板ユニットの作製作業が煩雑であるという問題がある。加えて、導光板の作製においては、発泡ポリエチレンシートを透明接着剤を用いて透明アクリル板に貼着しなければならないため、その作業が煩雑であると共に、透明接着剤の塗布量が不均一になることにより発光ムラを生じる可能性がある。また、導光板の表面にレーザ加工等を施す場合は、高精度なレーザ照射の制御が必要となり、その作製作業が煩雑である。
本発明の目的は、均一な発光を実現しつつ容易に作製することができる導光板ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の導光板ユニットは、導光板と、前記導光板に光を照射する複数の光源とを備える導光板ユニットにおいて、前記導光板の端部に配され、前記導光板の端部を保持する長尺状の導光板保持部材を備え、前記導光板は、前記複数の光源から照射された光を散乱する光散乱体を含有し、前記導光板保持部材は、その長手方向に沿って設けられ前記導光板の端部を受容する溝部と、前記溝部と一体的に設けられ前記複数の光源を前記導光板の端部に沿って収容する収容部とを有することを特徴とする。
請求項2記載の導光板ユニットは、請求項1記載の導光板ユニットにおいて、前記光散乱体は、蛍光体の微粒子からなることを特徴とする。
請求項3記載の導光板ユニットは、請求項2記載の導光板ユニットにおいて、前記蛍光体は、水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウム系化合物から成ることを特徴とする。
請求項4記載の導光板ユニットは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記導光板保持部材は可撓性材料から成ることを特徴とする。
請求項5記載の導光板ユニットは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記収容部は、前記複数の光源を前記導光板保持部材の長手方向に沿って連結する長尺状の連結部材を有し、前記連結部材は可撓性材料から成ることを特徴とする。
請求項6記載の導光板ユニットは、請求項4又は5記載の導光板ユニットにおいて、前記可撓性材料はゴム組成物であることを特徴とする。
請求項7記載の導光板ユニットは、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記導光板は、前記光散乱体を含有する板状体と、前記板状体の一方の主面に積層された反射シートと、前記板状体の他方の主面に積層された集光性シートとを有することを特徴とする。
請求項8記載の導光板ユニットは、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記導光板は、前記光散乱体を含有する一対の板状体と、前記一対の板状体間に介装された反射シートと、前記一対の板状体の外側に位置する主面に積層された一対の集光性シートとを有することを特徴とする。
請求項9記載の導光板ユニットは、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記導光板保持部材は、前記導光板の外周全体に亘る端部に設けられることを特徴とする。
請求項10記載の導光板ユニットは、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の導光板ユニットにおいて、前記導光板保持部材を支持する支持部材を備えることを特徴とする。
請求項11記載の導光板ユニットは、請求項10記載の導光板ユニットにおいて、前記支持部材は、前記導光板保持部材を内部に収容する断面略U字型の長尺状枠体と、前記枠体の少なくとも1つの自由端に設けられ、前記導光板の外側に位置する主面上に配設される凸部と係合する凹部と、前記枠体の外側面において前記枠体の長手方向に沿って設けられた軸部材と、前記軸部材に回動可能に取り付けられ前記枠体の凹部を覆うカバー部材と、前記枠体の外側面に取り付けられ前記枠体を外部に固定する固定部材とを有することを特徴とする。
請求項1記載の導光板ユニットによれば、光散乱体が導光板に含有され、導光板の端部を受容する溝部が導光板保持部材の長手方向に沿って設けられ、複数の光源が溝部と一体的に設けられた収容部に収容される。導光板保持部材の溝部が導光板の端部を受容し、導光板保持部材に収容された複数の光源が導光板に光を照射することにより、導光板に照射された光が光散乱体によって均一に散乱するので、導光板ユニットを均一な発光を実現しつつ容易に作製することができる。
請求項2記載の導光板ユニットによれば、光散乱体は蛍光体の微粒子からなるので、光源から照射された光により励起してエネルギーを放出する。これにより、導光板の高輝度化を実現することができる。
請求項3記載の導光板ユニットによれば、光散乱体は水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウム系化合物からなる微粒子であるので、導光板の高輝度化を実現できると共に、導光板の機械的強度を向上させることができる。
請求項4記載の導光板ユニットによれば、導光板保持部材は可撓性材料から成るので、導光板の外周形状が曲面である場合であっても導光板の端部に導光板保持部材を取り付けることができ、もって所望の形状の導光板を使用することができる。
請求項5記載の導光板ユニットによれば、収容部は複数の光源を導光板保持部材の長手方向に沿って連結する長尺状の連結部材を有し、連結部材は可撓性材料から成るので、複数の光源を収容部に安定的に収容することができる。
請求項6記載の導光板ユニットによれば、可撓性材料はゴム組成物であるので、防水性を有する導光板保持部材の収容部に複数の光源が収容され、もって導光板ユニットの耐候性を向上させることができる。
請求項7記載の導光板ユニットによれば、導光板は、光散乱体を含有する板状体と、板状体の一方の主面に積層された反射シートと、板状体の他方の主面に積層された集光性シートとを有するので、光散乱体により散乱された散乱光が、板状体の一方の主面側で反射されると共に板状体の他方の主面側で集光される。したがって、導光板の一方の主面を発光させる場合に、高輝度化を実現することができる。
請求項8記載の導光板ユニットによれば、導光板は、光散乱体を含有する一対の板状体と、一対の板状体間に介装された反射シートと、一対の板状体の外側に位置する主面に積層された一対の集光性シートとを有するので、導光板の両方の主面を発光させる場合に、高輝度化を実現することができる。
請求項9記載の導光板ユニットによれば、導光板保持部材は、導光板の外周全体に亘る端部に配されるので、導光板の外周全体に亘る端部から光が照射され、もって導光板ユニットの均一な発光を確実に実現することができる。
請求項10記載の導光板ユニットによれば、導光板保持部材を支持する支持部材を備えるので、導光板保持部材を外部に安定的に支持することができる。
請求項11記載の導光板ユニットによれば、導光板の端部に配設される凸部と係合する凹部が長尺状枠体の少なくとも1つの自由端に設けられ、軸部材が枠体の外側面において枠体の長手方向に沿って設けられ、導光板の外側に位置する主面上に配設される凸部を覆うカバー部材が軸部材に回動可能に取り付けられ、枠体を外部に固定する固定部材が枠体の外側面に取り付けられるので、導光板保持部材を外部に安定的に支持することができると共に、導光板ユニットの耐候性を更に向上し、加えて、導光板を支持部材から容易に脱着することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る導光板ユニットの構成を概略的に示す部分断面斜視図である。
図1に示すように、導光板ユニット1は、導光板10と、導光板10に光を照射する複数のLED(光源)20と、導光板10の端部に配され、導光板10の端部を保持する長尺状の導光板保持部材30と、導光板保持部材30を外壁等に支持する支持部材40とを備える。
支持部材40の一方の端部には導光板保持部材30が嵌め込まれる略U字型の嵌合部41が取り付けられ、他方の端部には支持部材40を外壁等に固定する固定部材が取り付けられる。これにより、導光板ユニット1が支持部材40を介して外壁等に安定的に支持される。
図2は、図1における導光板保持部材30の構成を示す図であり、(a)は、導光板保持部材30の断面図であり、(b)は、導光板10の端部を保持している状態における導光板10の端部近傍の断面図である。
図2(a)及び図2(b)において、導光板保持部材30は、その長手方向に沿って設けられ導光板10の端部を挿入する溝部31と、溝部31と一体的に設けられ複数のLED20を導光板10の端部に沿って収容する収容部32とを有する。また、導光板保持部材30は、その長手方向に沿って収容部32の両側に設けられた一対の貫通孔24a,24bを有する。
導光板保持部材30は略円形の断面形状を有し、その外径は14mmである。また、導光板10は可撓性材料から成り、例えば軟性ゴム樹脂等のゴム組成物から成る。これにより、防水性を有する導光板保持部材30の収容部に複数のLED20が収容され、もって導光板ユニット1の耐候性を向上させることができる。
収容部32は、複数のLED20を導光板保持部材30の長手方向に沿って連結する長尺状の連結部材33と、連結部材33の幅方向における両端部と係合する一対の係合部34a,34bを有する。一対の係合部34a,34bは、収容部32の内側表面において導光板保持部材30の長手方向に沿って形成された一対の溝部で構成される。連結部材33が一対の係合部34a,34bと係合し、複数のLED20が導光板10の端部における端面10cに沿って配される。また、LED20は、導光板10の端面10cに対向するように配設され、LED20から照射される光が端面10cから導光板10に入射する。
連結部材33は、一対の係合部34a,34bと係合し得る長尺状部材からなり、その断面寸法は、1.0mm×6.0mmである。また、連結部材33は可撓性材料から成り、例えば、軟性ゴム樹脂等のゴム組成物から成る。これにより、導光板ユニット1の耐候性を向上させることができる。また、この連結部材33は、例えば3個のLED20を長手方向に沿って固定した部材を1ユニットとし、各ユニット間を不図示の電極で連結したもので構成される。したがって、ユニットを交換することにより、簡単な作業でLEDを交換することができる。
LED20は、連結部材33の導光板10側の表面に固定されるチップ基板、チップ基板に搭載されるLEDチップ、LEDチップを覆うモールド部、及びチップ基板の両側の端縁に形成された複数の電極部等から構成される。連結部材33には不図示の導電体が配されており、複数のLED20のチップ基板が導電体を介して互いに電気的に接続されている。
一対の貫通孔24a,24bは、その内径が、例えば2.0mmであり、所定の長さの金属線をその内部に収容する。これにより、導光板10の平面矢視における導光板10の端部が曲線形状を有する場合であっても、導光板保持部材30を導光板10の端部形状に応じた形状に確実に維持することができる。また、導光板保持部材30を金属線を介して他の導光板保持部材と連結することができる。
導光板10は、複数のLED20から照射された光を散乱する光散乱体11を含有する。
導光板10は樹脂成形された板状体であり、その外寸法が100〜2400mmであり、厚さは3.0mm〜10.0mmである。また、導光板10の母材は、例えばアクリル透明樹脂からなる。アクリル透明樹脂の屈折率は約1.49であり、この値から計算される臨界角(全反射角)は約42.2度である。したがって、導光板10の端面10cから入射するほぼ全ての光が導光板10の主面で全反射を繰り返しながら導光板10内を進んでいく。
光散乱体11は、蛍光体の微粒子からなり、LED20から照射された光により励起してエネルギーを放出する。これにより、導光板の高輝度化を実現することができる。具体的には、蛍光体は、例えば、水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウム系化合物(以下、HApという)から成る。
ここで、HAp又はこれに類似する化合物の微粒子を、畜産物の加工処理工程で多量に排出される牛骨に焼成処理等を施すことにより製造する方法が知られている。HAp微粒子は高反射率であると共に従来の光散乱体に比して軽量であるため、上記HAp微粒子を所定量充填させたアクリル透明樹脂を板状に成形することにより、高輝度を維持しつつ軽量な導光板を作製することが可能となる。また、水酸アパタイトは高強度であるため、HAp微粒子をアクリル透明樹脂に含有することによってアクリル透明樹脂の機械的強度を向上させることができる。
したがって、光散乱体としてHAp微粒子を導光板に含有することにより、導光板の高輝度化を実現できると共に機械的強度を向上させることができる。
上記のように構成される導光板ユニット1において、導光板10の端面10cから入射した光は、上述のように導光板10の主面で全反射を繰り返しながら導光板10内を進んでいく。導光板10内を進む光がHAp微粒子に衝突すると、水酸アパタイトが励起してエネルギーを放出すると共に、HAp微粒子に衝突した光がHAp微粒子の外表面で屈折又は全反射する。全反射した光のうち、上記臨界角より大きい角度で導光板10の主面に衝突した光は該主面から出光し、上記臨界角より小さい角度で導光板10の主面に衝突した光は、導光板10内を更に進んでいく。導光板10内を進む光が他のHAp微粒子に衝突すると、当該他のHAp微粒子の外表面で全反射する。導光板10の端面10cに対して様々な角度で入射した光が上記光の進行のメカニズムを繰り返すことにより、LED20から照射された光が導光板10内で均一に散乱し、これにより導光板10の一対の主面が均一に発光する。
図3は、図1の導光板ユニット1全体の外観を示す図である。
図3に示すように、導光板ユニット1において、導光板10は平面矢視において「P」型の形状を有しており、導光板保持部材30が導光板10の外周全体に亘る端部に配されている。これにより、導光板の外周全体に亘る端部から光が照射され、もって導光板ユニットの均一な発光を確実に実現することができる。
また、導光板10の上端部に位置する導光板保持部材30に複数の支持部材40が取り付けられている。これにより、導光板ユニット1が外壁等に更に安定的に支持される。
本実施の形態によれば、光散乱体11が導光板10に含有され、導光板10の端部を受容する溝部31が導光板保持部材30の長手方向に沿って設けられ、複数のLED20が溝部31と一体的に設けられた収容部32に収容される。導光板保持部材30の溝部31が導光板10の端部を受容し、導光板保持部材30に収容された複数のLED20が導光板10に光を照射することにより、導光板10に照射された光が光散乱体11によって均一に散乱するので、導光板ユニット1の均一な発光を実現しつつ容易に作製することができる。
図4は、図1における導光板10の変形例を示す図であり、(a)は導光板の一方の主面を発光させる場合を示し、(b)は、導光板の両方の主面を発光させる場合を示す。
図4(a)において、導光板50は、光散乱体51を含有する板状体52と、板状体52の一方の主面52aに積層された反射シート53と、板状体52の他方の主面52bに積層された集光性シート54とを有する。
板状体52は樹脂成形され、その外寸法が100〜2400mmであり、厚さは3.0mm〜10.0mmである。また、導光板52の母材は、例えばアクリル透明樹脂からなる。
反射シート53は、一方の表面に複数の反射ドット(不図示)が形成されたフィルムであり、その厚さは75μm〜450μmである。複数の反射ドットは、例えば水酸アパタイト、アルミナ、及び亜鉛を含有する樹脂からなり、スクリーン印刷法等を用いてフィルムの表面に形成される。複数の反射ドットは、導光板50の主面52aから出光し且つフィルムに入射した光を全反射する。
集光性シート54は、格子状の凹凸を有するアクリル樹脂製クリアフィルムであり、その厚さは50μm〜110μmである。格子状の凹凸は、導光板50の主面52bから出光した光を屈折することにより、導光板50の主面52bの法線方向における輝度を向上させることができる。
導光板50の端面50cから入射した光は、導光板50の主面52a,52bで全反射を繰り返しながら導光板50内を進む。導光板50内を進む光がHAp微粒子に衝突すると、水酸アパタイトが励起してエネルギーを放出すると共に、HAp微粒子に衝突した光がHAp微粒子の外表面で屈折又は全反射する。
また、導光板50の主面52aから出光した光は、反射シート53の複数の反射ドットによって全反射される。一方、導光板50の主面52bから出光した光は、集光性シート54の凹凸によって屈折し、主面52bから出光した光が集光される。
本変形例によれば、導光板50が、光散乱体51を含有する板状体52と、板状体52の一方の主面52aに積層された反射シート53と、板状体52の他方の主面52bに積層された集光性シート54とを有するので、光散乱体51により散乱された散乱光が、板状体52の一方の主面52a側で反射されると共に板状体の他方の主面52b側で集光される。したがって、導光板50の一方の主面を発光させる場合に、高輝度化を実現することができる。
図4(b)において、導光板60は、光散乱体61を含有する一対の板状体62,63と、一対の板状体62,63間に介装された反射シート64と、一対の板状体62,63の外側に位置する主面62b,63bに積層された一対の集光性シート65,66とを有する。
導光板60の端面60cから入射した光は、板状体62の主面62a,62bで全反射を繰り返しながら板状体62内を進み、また、板状体63の主面63a,63bで全反射を繰り返しながら板状体63内を進む。板状体62内又は板状体63内を進む光がHAp微粒子に衝突すると、水酸アパタイトが励起してエネルギーを放出すると共に、HAp微粒子に衝突した光がHAp微粒子の外表面で屈折又は全反射する。
また、板状体62の主面62aから出光した光は、反射シート64の複数の反射ドットによって全反射される。一方、板状体62の主面62bから出光した光は、集光性シート65の凹凸によって屈折し、主面62bから出光した光が集光される。同様にして、板状体63の主面63aから出光した光は、反射シート64の複数の反射ドットによって全反射される。一方、板状体63の主面63bから出光した光は、集光性シート65の凹凸によって屈折し、主面63bから出光した光が集光される。
本変形例によれば、導光板60は、光散乱体61を含有する一対の板状体62,63と、一対の板状体62,63間に介装された反射シート64と、一対の板状体62,63の外側に位置する主面62b,63bに積層された一対の集光性シート65,66とを有するので、導光板60の両方の主面を発光させる場合に、高輝度化を実現することができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る導光板ユニットの構成を概略的に示す部分断面斜視図であり、(a)は、支持部材の閉状態を示し、(b)は、支持部材の開状態を示す。尚、図5の導光板ユニットは、その構成が上記第1の実施の形態と基本的に同一であり、同じ構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略し、以下に異なるもののみを説明する。
図5(a)及び図5(b)において、導光板ユニット80は、導光板10及び導光板保持部材30を天井壁に支持する支持部材70を備える。
支持部材70は、導光板保持部材30を内部に収容するべく長手方向に沿って溝が設けられた断面略コの字型の長尺状枠体71と、枠体71の上面71aに取り付けられ枠体71を外壁等に固定する固定部材75と、枠体71の両側面側に配され、枠体71及び後述する一対の係合部材76a,76bを覆う一対のカバー部材72a,72bと、導光板10の端部且つ導光板10の外側に位置する主面上に固定され、後述する枠体71の一対の溝部79a,79bと係合する断面略L字型の一対の係合部材76a,76b(凸部)とを有する。一対のカバー部材72a,72bは、溝部79aと係合部材76aとの境界部、又は溝部79bと係合部材76bとの境界部からの枠体71内部への水分等の進入を防止する役割を果たす。
枠体71、固定部材75、一対のカバー部材72a,72b及び一対の係合部材76a,76bは、例えばAl合金からなり、各部材の表面にアルマイト処理が施される。枠体71、固定部材75、一対のカバー部材72a,72b及び一対の係合部材76a,76bの厚さは、夫々、1.0mm、1.2mm、1.2mm及び0.8mmである。
枠体71の上部外側角隅部には、導光板10の一対の主面に平行且つ枠体71の長手方向に沿って一対の軸部材73a,73bが設けられている。一対のカバー部材72a,72bは、一対の軸部材73a,73bに軸支され、一対の軸部材73a,73bを中心として回動可能に設けられる(図5(b))。また、枠体71の下部自由端には、一対の係合部材76a,76bと係合するべくその内側面に一対の溝部79a,79b(凹部)が設けられている。
さらに、支持部材70は、一端が軸部材73aに固定され他端が挟持部72aの内側面に固定された板バネ74aと、一端が軸部材73bに固定され他端が挟持部72bの内側面に固定された板バネ74bとを有する。一対のカバー部材72a,72bは、板バネ74a,74bの弾性力により互いに向かう方向又は離れる方向に付勢される。一対のカバー部材72a,72bは、閉状態では、板バネ74a及び板バネ74bにより、導光板10を挟持しながら導光板10に対して略平行となる向きで係止され、開状態では、板バネ74a及び板バネ74bにより、開状態の位置から上部方向に約90°回動した位置に係止される。
固定部材75は、天井壁に固定されるベース部材77と、枠体71の上面71aに固定され、ベース部材77に係止されるブラケット78とを有する。ベース部材77は、天井壁に当接する平面部77aと、平面部77aと略直角をなす一対の側面部77b,77cと、平面部77aと一対の側面部77b,77cとの間における外側角隅部に設けられた一対の凹部77d,77eとを有する。ブラケット78は、枠体71の上面71aに当接する平面部78aと、平面部78aから天井壁の方向に向かって延びる一対の側面部78b,78cと、一対の側面部78b,78cの各自由端に設けられ、互いに向かい合う方向に突出する一対の凸部78d,78eとを有する。
この導光板ユニット80では、まず、導光板保持部材30の溝部31に導光板10の端部を受容させ、該端部の近傍において導光板10の主面上に一対の係合部材76a,76bを固定する。次に、一対のカバー部材72a,72bを回動させて開状態とし、一対の係合部材76a,76bを枠体71の一対の溝部79a,79bと係合させ、導光板10を枠体71に係止し、その後、一対のカバー部材72a,72bを下方向に回動させて閉状態とする(図5(a))。これにより、導光板保持部材30及び導光板10の端部が枠体71を介して支持部材70の内部に収容される。次に、枠体71のベース部材77を所定の天井面に固定した後、固定部材75のブラケット78を枠体71の上面71aに固定し、ブラケット78の一対の凸部78d,78eをベース部材77の一対の凹部77d,77eに嵌合させることにより、ブラケット78をベース部材77に係止する。これにより、導光板10が支持部材70を介して天井壁に安定的に支持される。
この導光板ユニット80において、一対のカバー部材72a,72bを上方向に回動させて開状態とし(図5(b))、一対の係合部材76a,76bを枠体71の一対の溝部79a,79bから抜き出す。これにより、導光板保持部材30及び導光板10が支持部材70から取り出される。また、導光板保持部材30のLED12や導光板10等を交換した後、上述の方法にしたがって導光板保持部材30及び導光板10が支持部材70に取り付けられる。これにより、導光板ユニット80のメンテナンス時において、支持部材70の取付や取り外しを行わずに、導光板保持部材30及び導光板10を導光板ユニット80から容易に着脱することができる。
本実施の形態によれば、導光板10の端部に固定される一対の係合部材76a,76bと係合する一対の溝部79a,79bが枠体71の下部自由端に設けられ、一対の軸部材73a,73bが枠体71の上部外側角隅部において枠体71の長手方向に沿って設けられ、枠体71及び一対の係合部材76a,76bを覆う一対のカバー部材72a,72bが一対の軸部材73a,73bに回動可能に取り付けられ、枠体71を天井に固定する固定部材75が枠体71の上面78aに取り付けられるので、導光板10及び導光板保持部材30を天井壁に安定的に支持することができると共に、導光板ユニット80の耐候性を更に向上し、加えて、導光板10を支持部材70から容易に脱着することができる。
図6は、図5における固定部材75の変形例を示す断面図である。尚、図6は、図5における支持部材70が天地逆にして載置された状態を示す。
図6において、支持部材85は、固定部材75に代えて、枠体71の底面86(図5における上面71aに相当)に取り付けられ、枠体71を床面に固定する固定部材87を有する。固定部材87は、導光板10の主面に垂直な方向(床面に平行な方向)に関して導光板10から離れる方向に延在する脚部88を有する。尚、脚部88は、複数の部材で構成されてもよいし、1つの部材で構成されてもよい。
固定部材87は、例えば表面にアルマイト処理が施されたAl合金からなり、その厚さは、例えば1.2mmである。
固定部材87が枠体71の底面86に取り付けられ、導光板10の主面に垂直な方向に延在する脚部88が床面に載置されることにより、支持部材80が固定部材87を介して床面に載置される。これにより、導光板10及び導光板保持部材30を床に安定的に支持することができると共に、導光板ユニット80の耐候性を更に向上し、加えて、導光板10を支持部材から容易に脱着することができる。
図7は、図5における支持部材70の変形例を示す断面図である。尚、図7の支持部材は、その構成が上記第2の実施の形態と基本的に同一であり、同じ構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略し、以下に異なるもののみを説明する。
図7において、支持部材90は、枠体71の一方の側面側に取り付けられ、枠体71を柱等の側壁に固定する略板状固定部材91と、枠体71の他方の側面側に配され、枠体71及び係合部材76aを覆うカバー部材92とを有する。
固定部材91は、その上端部に設けられ軸部材73bと嵌合する嵌合部91aと、柱等の側壁と当接する平面部91bと、平面部91bから略直角方向に突出するように設けられ、枠体71の下部自由端と係合する断面略L字型の係合部91cとを有する。カバー部材92は、その構成が図5におけるカバー部材72aと同一であるため、その説明を省略する。
この支持部材90では、平面部91bが側壁に当接した状態で略板状固定部材91を建物等の側壁に固定し、嵌合部91aに軸部材73bを嵌合させると共に枠体71の下部自由端を係合部91cに係合させることにより、枠体71が板状固定部材91を介して側壁に固定される。これにより、導光板10及び導光板保持部材30を側壁に安定的に支持することができると共に、導光板ユニット80の耐候性を向上しつつ導光板10を支持部材90から容易に脱着することができる。また、支持部材90の構造を簡単にすることができるので、支持部材の低コスト化を実現できる。
尚、上記変形例としての導光板50において、反射シート53が導光板50の一方の主面52aに積層されるが、反射シート53の代わりに、板状体52の一方の主面52aにサンドブラスト加工を施してもよい。
具体的には、金属系又は非金属系微粒子からなる研削材を、所定の速度で導光板の一方の主面に衝突させ、該主面上に表面に微少な孔を形成する。形成された孔の深さ平均は、例えば40μm以上である。この孔により導光板の主面に凹凸部が形成され、主面から出光し得る光が凹凸部によって反射する。これにより、反射シートを用いることなく、簡単な構成で導光板の高輝度化を実現することができる。
また、導光板60において、一対の板状体62,63間に介装された反射シート64の代わりに、板状体62の主面62a及び板状体63の主面63aにサンドブラスト加工を施してもよい。これにより、反射シートを用いることなく、簡単な構成で導光板の高輝度化を実現することができる。
また、上記実施の形態において、導光板10の一方の主面にサンドブラスト加工を施しても良い。これにより、発光させる場合に、反射シートを用いることなく、更に簡単な構成で導光板の一方の主面を発光させることができ、また、導光板に反射シートを積層する際に用いられる透明接着剤の塗布量が不均一になることにより生じる発光ムラを防止することができる。さらに、導光板10の両方の主面にサンドブラスト加工を施しても良い。
上記実施の形態において、LED20は防水加工されていてもよい。これにより、導光板ユニットの耐候性を更に向上させることができる。
また、上記実施の形態において、連結部材33はゴム組成物から成るが、これに限るものではなく、連結部材全体が銅板で構成されてもよい。
本実施の形態では、導光板10の端部に固定される一対の係合部材76a,76bと係合する一対の溝部79a,79bが枠体71の下部自由端に設けられるが、これに限るものではなく、導光板10の端部に固定される1つの係合部材76aと係合する1つの溝部79aが枠体71の下部自由端に設けられてもよい。これにより、簡単な構成で導光板10を支持することができる。
さらに、上記実施の形態では、一対のカバー部材72a,72bは、枠体71及び一対の係合部材76a,76bを覆うが、これに限るものではなく、一対の係合部材76a,76bのみを覆うものであってもよい。この場合、一対のカバー部材72a,72bを軸支する一対の軸部材73a,73bは、枠体71の両側面又は下部自由端近傍に設けられる。これにより、一対のカバー部材72a,72bを小さくしつつ枠体71内部への水分の進入等を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る導光板ユニットの構成を概略的に示す部分断面斜視図である。 図1における導光板保持部材の構成を示す図であり、(a)は、導光板保持部材30の断面図であり、(b)は、導光板の端部を保持している状態における導光板の端部近傍の断面図である。 図1の導光板ユニット全体の外観を示す図である。 図1における導光板の変形例を示す図であり、(a)は、導光板の一方の主面を発光させる場合を示し、(b)は、導光板の両方の主面を発光させる場合を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る導光板ユニットの構成を概略的に示す部分断面斜視図であり、(a)は、支持部材の閉状態を示し、(b)は、支持部材の開状態を示す。 図5における固定部材の変形例を示す断面図である。 図5における支持部材の変形例を示す断面図である。 従来の導光板ユニットの構成を概略的に示す図であり、(a)は、導光板ユニットの断面図であり、(b)は、導光板の部分断面図である。
符号の説明
1 導光板ユニット
10 導光板
11 光散乱体
20 LED
30 導光板保持部材
31 溝部
32 収容部
33 連結部材
34a,34b 係合部
40 支持部材

Claims (11)

  1. 導光板と、前記導光板に光を照射する複数の光源とを備える導光板ユニットにおいて、
    前記導光板の端部に配され、前記導光板の端部を保持する長尺状の導光板保持部材を備え、
    前記導光板は、前記複数の光源から照射された光を散乱する光散乱体を含有し、
    前記導光板保持部材は、その長手方向に沿って設けられ前記導光板の端部を受容する溝部と、前記溝部と一体的に設けられ前記複数の光源を前記導光板の端部に沿って収容する収容部とを有することを特徴とする導光板ユニット。
  2. 前記光散乱体は、蛍光体の微粒子からなることを特徴とする請求項1記載の導光板ユニット。
  3. 前記蛍光体は、水酸アパタイトを主成分とするリン酸カルシウム系化合物から成ることを特徴とする請求項2記載の導光板ユニット。
  4. 前記導光板保持部材は可撓性材料から成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  5. 前記収容部は、前記複数の光源を前記導光板保持部材の長手方向に沿って連結する長尺状の連結部材を有し、前記連結部材は可撓性材料から成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  6. 前記可撓性材料はゴム組成物であることを特徴とする請求項4又は5記載の導光板ユニット。
  7. 前記導光板は、前記光散乱体を含有する板状体と、前記板状体の一方の主面に積層された反射シートと、前記板状体の他方の主面に積層された集光性シートとを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  8. 前記導光板は、前記光散乱体を含有する一対の板状体と、前記一対の板状体間に介装された反射シートと、前記一対の板状体の外側に位置する主面に積層された一対の集光性シートとを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  9. 前記導光板保持部材は、前記導光板の外周全体に亘る端部に配されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  10. 前記導光板保持部材を外部に支持する支持部材を備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の導光板ユニット。
  11. 前記支持部材は、前記導光板保持部材を内部に収容する断面略U字型の長尺状枠体と、前記枠体の少なくとも1つの自由端に設けられ、前記導光板の端部に配設される凸部と係合する凹部と、前記枠体の外側面において前記枠体の長手方向に沿って設けられた軸部材と、前記軸部材に回動可能に取り付けられ前記導光板の外側に位置する主面上に配設される凸部を覆うカバー部材と、前記枠体の外側面に取り付けられ前記枠体を外部に固定する固定部材とを有することを特徴とする請求項10記載の導光板ユニット。
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