JPS63445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はインクリボンを介在して記録を行うイ
ンパクト、或はノンインパクトプリンタに係り、
特にシート状インクリボン等を紙送り出し用ロー
ラに連動させてリボン巻き取りローラを動作さ
せ、送り出し分を直ちに巻き取つて行く方法を可
能ならしめるリボン巻き取り機構に関するもので
ある。

例えば、固体走査方式を用いるフアクシミリに
おいては、副走査（垂直）方向のみ機械的な運動
により走査し、主走査（水平）方向は電気的に行
うものである。この方法は、光源にはけい光ラン
プを用いてレンズを介して複数個の受光素子を並
設したラインセンサ上に原稿上の水平方向（主走
査）の１ライン分の像を結ばせる。このラインセ
ンサは１ライン分の信号を端から順に電気的に読
み出し走査を行うものである。

さて、このような電気的に読み出し走査された
電気信号を受信して記録するフアクシミリ装置の
受信側においては、例えば第１図に示すように構
成されている。即ち、印字機構は、紙送り用ロー
ラ１とサーマル印字ヘツド２とよりなる。紙送り
用ローラ１はベルト３を介してモータ４に連結さ
れる。又紙送り用ローラ１はベルト５を介してリ
ボン巻き取りローラ６に連動されている。更に、
紙送り用ローラ１は連続記録用紙ローラより繰り
出される連続記録用紙９とリボン繰り出しローラ
より繰り出されるシート状インクリボン７をサー
マル印字ヘツド２に圧接して送り出しを行なう。
サーマル印字ヘツド２は紙送り用ローラ１に対向
して設けられる。該印字ヘツド２はシート状イン
クリボン７と記録用紙９とを介して紙送り用ロー
ラ１により圧接される。この紙送り用ローラ１が
モータ４の駆動によりベルト３を所定量回転して
停止すると、この停止と同期して受信信号により
サーマル印字ヘツド２が駆動され、シート状イン
クリボン７を介して記録用紙９にローラ１の圧接
によりインクリボン７をサーマル印字ヘツド２で
熱圧着して記録走査が行われて図のように印字
Ａ，Ｂ，Ｃ……が行われる。しかる後、ローラ１
の回転によりベルト５を介したリボン巻き取りロ
ーラ６が回転してリボン７を巻き取り、且つ記録
用紙９も同時に上方矢印方向に巻き取りが行われ
ている。

ところが、このシート状インクリボン７の巻き
取りには、紙送り用ローラ１とリボン巻き取りロ
ーラ６の軸８にベルト５を介してリボン巻き取り
ローラ６を回転させるため、即ち、ローラ１と軸
８との回転量が同じであるため、リボン巻き取り
ローラ６の外周が巻き取られたリボン自身によつ
て増大するにも拘らず巻き取りローラが同じ回転
量であると、リボン７巻き取り外周が増えるので
図示の部分においてインクリボン７に強い張力
が働き巻き取りが円滑にできない。その解決策と
してプリンタの印字機構のように、巻き取りロー
ラ６とローラ軸８とに歯車とスプリングを組み合
せた摩擦クラツチ構成で回転制御を行おうとする
と、その機械的要素部品が大きくなるため、機械
的要素による摩擦により摩耗する、又騒音を発す
る等の問題がある。 従つて、本考案の目的は上
記問題を解消せしめた新規なリボン巻き取りロー
ラとその軸の間に適当なすべり機構を設けること
により円滑に巻き取りを行うリボン巻き取り機構
を提供するもので、この目的は、紙送り用ローラ
と、該ローラにベルトを介してリボン巻き取りロ
ーラが回転し、一方該紙送り用ローラに対向して
印字ヘツドが設けられ、印字ヘツドによりシート
状インクリボンを介して記録用紙に紙送り用ロー
ラにより圧接して印字を行うと共に、該シート状
インクリボンが該紙送り用ローラの回転により該
リボン巻き取りローラに巻き取られるリボン巻き
取り機構において、該巻き取りローラに磁性体を
備え、一方該巻き取りローラ軸に永久磁石を設
け、該磁性体と永久磁石の磁力により、リボン送
り出し速度とリボン巻き取り速度と同一となるよ
うに構成したことを特徴とすることによつて達成
される。

以下本考案によるリボン巻き取り機構の一実施
例を第２図の平面図を用いて説明する。

本考案のリボン巻き取り機構は、第２図に示す
ように巻き取りローラ軸８の回転子８−１に永久
磁石１０，１０′を備えるとともにベアリング１
１を設ける。一方巻き取りローラ６には強磁性体
１２を設ける。該ローラ６は回転子８−１とベア
リング１１を介してローラ軸８に対して回転可能
に構成となつている。

このように構成されたリボン巻き取り機構にお
いては、第２図に示すように紙送り用ローラ１の
回転がベルト５により巻き取りローラ軸８に回転
伝達されると、リボン巻き取りローラ６に固定さ
れた強磁性体１２は図のように永久磁石１０，１
０′に隣接しているので、永久磁石１０，１０′の
磁力による吸引力で巻き取りローラ６がベアリン
グ１１を介して回転する。次いで、シート状イン
クリボン７が巻き取りローラ６に巻き取られてリ
ボン７の厚みが大きくなると、すなわち巻径が
大となると永久磁石１０，１０′と強磁性体１２
の周速度が同じでなくなり、その結果、リボンの
巻き取り方向とは逆方向矢印方向に強い力Ｐが働
き、強磁性体１２の回転速度を減少しようとする
が、永久磁石１０，１０′と強磁性体１２とは磁
力によつて非固定的に結合しているので、非接触
なすべりが生じ、即ち、ベルト５により伝達され
るローラ軸８の回転は一定であるが、リボン巻き
取りローラ６はリボンのＰ方向の力が強磁性体１
２の磁力の吸引力に打勝つて回転すべりが生じ、
ローラ６とローラ軸８との回転速度、即ち、リボ
ン巻き取り速度と送り速度が自動的に調整が行わ
れる。

従つて、このようにすることにより第１図に示
すの部分の張力も常に一定となることによつ
て、シート状インクリボン７が紙送り用ローラ１
の回転を受けて巻き取りローラ６にリボン７の巻
き取りを行うことができる。

以上実施例により説明したように、本考案によ
るリボン巻き取り機構によれば、リボン巻き取り
ローラ軸と巻き取りローラをベアリングを介して
連結し、その連結方法がローラ軸の永久磁石とロ
ーラの強磁性体の磁力によるためリボンの巻き取
り量が変化するにしたがい、巻きとり速度が自動
的に調整されて円滑にリボンの巻き取りができる
ので、機械的要素部品が不要となり、且つ、騒音
を防げる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はフアクシミリ装置の印字部の概略構成
図、第２図は本考案のリボン巻き取り機構の一実
施例の平面図を示している。 図において、１……紙送り用ローラ、２……サ
ーマル印字ヘツド、４……モータ、３及び５……
ベルト、６……リボン巻き取りローラ、７……シ
ート状インクリボン、８……ローラ軸、８−１…
…回転子、９……記録用紙、１０，１０′……永
久磁石、１１……ベアリング、１２……強磁性
体、を示している。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 紙送りローラにベルトを介してリボン巻き取り
   ローラが連結され、一方、該紙送りローラに対向
   して印字ヘツドが設けられ、該印字ヘツドにより
   シート上インクリボンを介して記録用紙に印字を
   行うと共に該シート上インクリボンが該紙送りロ
   ーラの回転により前記リボン巻取りローラに巻取
   られるリボン巻き取り機構において、 該巻取りローラをローラ軸に対して回転方向に
   は自由回転とするとともに、 該ローラ軸に設けられ、ローラ端面に対向する
   回転子と、 該ローラ端面或いは回転子の一方に設けられた
   磁性体と、 他方に設けられた永久磁石と、 該回転子とローラ端面との間に設けられ、該永
   久磁石と該磁性体間を非接触状態に保ち且つ該回
   転子と磁性体間の回転を補助するベアリングとを
   備え、 該磁性体と永久磁石の磁力によりローラ軸の回
   転を巻取りローラに伝達するように構成したこと
   を特徴とするリボン巻き取り機構。