JPS6344213Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、製鉄所において連続鋳造作業に使用
されるタンデイツシユ用スライデイングノズル
（以下SNという）の脱着機に関するものである。

従来、連続鋳造作業用タンデイツシユのSN脱
着作業は架台上に設置されたタンデイツシユと作
業フロア面の間の空間を利用しバツテリー台車等
に搭載されたリフト装置上のSN脱着機を、SNの
下部の位置に走行せしめる。その後ノズル中心の
位置合せを行つて脱着機のリフトアツプを行い脱
着機の上面をSN下面に密着支持させ、SN取付用
ボルトを着脱させてSNの取付け取外しを行つて
来た。しかしながらタンデイツシユの下面とSN
脱着地点のフロアー面との平行度は複数のタンデ
イツシユの熱変形及び製作誤差等により必ずしも
正確に平行となつておらず脱着機をリフトアツプ
した時、タンデイツシユ下面とSN固定金枠の上
面との間にはギヤツプが発生し、これを消失する
ためにリフト力によつて荷重して無理に圧接せし
めSNの取付けボルトの締め付けを行つていた。
このため脱着機のリフト機構に無理を生じ故障の
原因となつていた。又実開昭49−57517号公報で、
運搬用台車の上に昇降用台車をのせ、同昇降用台
車の昇降する受台にSN支持受台を載置した構造
のSNの取付運搬装置が知られている。この構造
の装置を使用してSNの脱着を行う場合、SNの中
心とSN支持受台の中心が一致しないとき、昇降
用台車と運搬用台車両方を動かすことによつて一
致するように調整できるが、重量があつて微動さ
せにくい運搬用台車全体を動かせねばならず、そ
の中心合せの微調整に手間どるという欠点があ
る。又、SNの製作誤差・熱歪・変形のため発生
したギヤツプを吸収できないため、SNの脱着に
無理を生じ故障の原因となるという欠点は解消で
きなかつた。

本考案は、上述欠点を解決せんとするもので、
SNの脱着作業を容易にすると共に、脱着機の故
障発生を防止できるという実用性に富んだSN脱
着装置を提供せんとするものである。

この考案の要旨は、台車に設置したリフター上
に互に直交する水平方向に摺動する上下二段のス
ライドテーブルを重設し、同上段スライドテーブ
ル上に回転テーブルを設け、更に同回転テーブル
上に水平直交二軸方向に傾斜可能な二重揺動テー
ブルをスプリングによつて弾支状態に取付け、同
二重揺動テーブルの最上部にスライデイングノズ
ル支持ブラケツトを取付けてなるスライデイング
ノズル脱着装置にある。以下本考案の実施例を図
面に基いて詳細に説明する。

第１図、第２図は本実施例の正面図、側面図で
あり、第３図は脱着部分の詳細組立状態を示す説
明図、第４図は二重テーブル部分を示す平面図、
第５図は回転ベースの取付状態を示す説明図であ
る。

図中１はバツテリー台車、２は同バツテリー台
車に設置したテーブルリフター、３は下段スライ
ドテーブル、４は上段スライドテーブル、５は下
段スライドテーブル３の移動用ハンドル、６は同
ハンドル５に連結されたねじ軸、７は同ねじ軸の
上段スライドテーブル４に垂設された中間ねじ軸
受、８は下段スライドテーブル３の滑動ベース、
９は上段スライドテーブル４の移動用ハンドル、
１０は同ハンドルに連結されたねじ軸、１１は同
ねじ軸の中間ねじ軸受、１２は回転テーブル、１
３は同回転テーブルの環状滑動ベース、１４は二
重揺動テーブルの外枠、１５は二重揺動テーブル
の内枠、１６は外枠１４を回転テーブル１２上に
支持する支持板、１７は内枠１５の揺動中心の水
平枢軸、１８は外枠１４の揺動中心の水平枢軸、
１９，１９′は二重揺動テーブルの外枠１４、内
枠１５を弾支するスプリング、２０はSN支持ブ
ラケケツト、、２１はバツテリー台車１の操作ハ
ンドル、２２はSN、２３はタンデイツシユ、２
４はSN取付用ボルト、２５は回転テーブル１２
の回転止用クランプ、２６は上ノズル煉瓦、２７
は下ノズル煉瓦、２８はSN固定金枠である。

この実施例ではバツテリー台車１を操作して
SN２２の下方位置に移動させる。この停止精度
は正確でなく通常かなりの位置スレがある。次に
テーブルリフター２を作動させてその上に載置さ
れた下段スライドテーブル３、上段スライドテー
ブル４、回転テーブル１２、二重揺動テーブル装
置全体を上昇させ、その後オペレーターはハンド
ル５，９の回転操作により下段スライドテーブル
３、上段スライドテーブル４をそれぞれ水平面上
互に直交する方向に移動してSN２２の中心と揺
動テーブル、回転テーブル１２の中心を一致させ
る。次にSN支持ブラケケツト２０を４カ所定点
に合せるためクランプ２５を緩めて回転テーブル
１２をその環状滑動ベース１３上で回転させてそ
の位置の調整を行う。その場合SN２２の底面と
バツテリー台車１の床面とが平行でなければSN
を取外す場合は、ブラケケツト２０の上面とSN
固定金枠２８の下面との間にギヤツプが生じる。
又SNを取付ける場合はタンデイツシユ２３下面
とSN固定金枠２８の上面とにギヤツプが発生す
る。この様にギヤツプが発生しても二重揺動テー
ブルの外枠１４は回転テーブル１２の支持板１６
の水平枢軸１８まわりに回転し、又同外枠の内側
に配置された内枠１５は水平枢軸１７まわりに回
転自在になつているため内枠１５は直交する二つ
の水平枢軸１７，１８まわりに自在に回転し、し
かもスプリング１９によつて付勢されているので
円滑に揺動運動してギヤツプがあつてもタンデイ
ツシユ２３又はSN固定金枠２８の下面に圧接す
る様になりSN２２の脱着作業が円滑に行えるも
のである。

以上の様に本考案によれば二つの上下段スライ
ドテーブルによつてSN２２の中心と脱着装置中
心とを迅速且つ容易に一致させることができ、し
かも回転テーブルと弾支された二重揺動テーブル
によつてギヤツプがあつてもSN装置の定点に圧
接でき、SN脱着作業を円滑且つ迅速に出来ると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案スライデイングノズル脱着装置
の実施例を示す正面図、第２図は同側面図、第３
図は脱着作業時の連結状態を示す説明図、第４図
は二重揺動テーブルを示す平面図、第５図は回転
テーブルを示す説明図である。 １……バツテリー台車、２……テーブルリフタ
ー、３……下段スライドテーブル、４……上段ス
ライドテーブル、８……滑動ベース、１２……回
転テーブル、１４……外枠、１５……内枠、１
９，１９′……スプリング、２０……SN支持ブラ
ケツト、２２……SN、２３……タンデイツシユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車に設置したリフター上に互いに直交する水
   平方向に摺動する上下二段のスライドテーブルを
   重設し、同上段スライドテーブル上に回転テーブ
   ルを設け、更に同回転テーブル上に水平直交二軸
   方向に傾斜可能な二重揺動テーブルをスプリング
   によつて弾支状態に取付け、同二重揺動テーブル
   の最上部にスライデイングノズル支持ブラケツト
   を取付けてなるスライデイングノズル脱着装置。