JPS633852Y2

JPS633852Y2 -

Info

Publication number: JPS633852Y2
Application number: JP1982201894U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-27
Filing date: 1982-12-27
Publication date: 1988-01-30
Also published as: JPS59102523U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、車体フレームの前部に運転キヤビン
を設けるとともに、車体フレームの後部に荷台を
設け、さらに、エンジン、走行変速用ミツシヨン
ケースを車体後部に位置させて荷台下方に配置す
るとともに、エンジン、走行変速用ミツシヨンケ
ース、及び、後輪駆動用デフケースの夫々を一体
連結してある運搬車に関する。

上記運搬車においては、エンジン、走行変速用
ミツシヨンケースを車体後部に配置してあるか
ら、例えば、前記エンジン、走行変速用ミツシヨ
ンケースを、車体前部に配した運転キヤビンの下
方空間に配置する場合に比して、運転キヤビン内
空間を広く取ることができて、操縦者の居住性を
良くし得る利点がある。

かかる運搬車では、肥料散布装置、あるいは、
刈取られた草を荷台に積込む装置等を車体後部に
連結することがあり、そのために、車体後部に動
力取出用伝動ケースを設けることが要望されてい
る。ところが、従来では、走行変速用ミツシヨン
ケースを後輪駆動用ケースから後方側へ突出する
ように設け、且つ、エンジンをデフケースよりも
後方側箇所に位置させるようにしているため、荷
台の下方で、且つ、デフケースの後方箇所に、動
力取出ケースを配設するスペースがなく、例え
ば、動力取出用伝動ケースを車体よりも後方側へ
突出させなければならない不都合があつた。

つまり、運搬車では、安定性の向上を図るため
に、後輪を極力車体後方側箇所に位置させたいも
のであり、しかも、荷物の積込みを行ない易いよ
うにすべく荷台の高さを低くする必要上、デフケ
ースの上方にエンジンを位置させることができな
いものであり、これらの点に起因して、動力取出
用伝動ケースを、荷台の下方に入り込ませる状態
で車体後部に設けることができないものとなつて
いた。

本考案は、上記実状に鑑みて為されたものであ
つて、その目的は、簡単な改造によつて、動力取
出ケースを、荷台の下方に入り込ませる状態で車
体後部に設けることができるようにする点にあ
る。

本考案の特徴構成は、冒記運搬車において、前
記エンジン、走行変速用ミツシヨンケースを、後
輪駆動用デフケースから左右方向に突出する後輪
駆動軸よりも車体前方側に位置させて配置すると
ともに、動力取出用伝動ケースを、前記荷台の下
方で、且つ、後輪駆動用デフケースから左右方向
に突出する後輪駆動軸よりも車体後方側に配置し
た点にある。

次に、本案特徴構成による作用効果を述べる。

すなわち、エンジン、走行変速用ミツシヨンケ
ースを、後輪駆動用デフケースから左右方向に突
出する後輪駆動軸よりも車体前方側に配置して、
後輪駆動用デフケースの後方に動力取出用伝動ケ
ースを配置することが可能な空間を形成してある
から、動力取出ケースを、荷台の下方に入り込ま
せる状態で車体後部に設けることができ、もつ
て、動力取出ケースのために車体前後長さが長く
なる不都合や、車体後方に突出する動力取出ケー
スが他物との接当により変形損傷する不都合等無
く、動力取出用伝動ケースを設けることができる
実用上の利点大な運搬車を得るに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、左右一対の操向用前車輪
１及び左右一対の後車輪２を備えた車体フレーム
３の前部に、運転キヤビン４を設けると共に、車
体フレーム３の後部に、荷台５を取付け、そし
て、荷台５の後方側部分の下方に、後輪駆動用デ
フケース６に出力する原動部７を配設すると共
に、荷台５の前方側部分の下方に、燃料タンク８
及びスペアタイヤ９の夫々を車体横巾方向に並べ
る状態で配設し、もつて、運搬車を構成してあ
る。

前記原動部７を構成するに、第１図及び第２図
に示すように、クランク軸を車体横巾方向に向け
たエンジン１０、主クラツチハウジング１１、走
行用ギヤ変速装置を収納するミツシヨンケース１
２を、その順序で車体横巾方向に並べる状態で一
体連結すると共に、前記走行変速用ミツシヨンケ
ース１２を、前記後輪駆動用デフケース６に一体
連結してある。又、前記ミツシヨンケース１２
を、前記デフケース６から車体前方側へ突出する
ように設けると共に、前記エンジン１０をデフケ
ース６よりも車体前方側箇所に位置させ、そし
て、動力取出用伝動ケース１３を、荷台５の下方
で、且つ、デフケース６の後方側箇所に配設して
ある。但し、図中G₁は主変速部、G₂は副変速部
である。

前記動力取出用伝動ケース１３について詳述す
ると、車体後方側に向けて突出する状態で動力取
出軸１４を支承すると共に、その軸１４とベベル
ギヤ連動される横軸状入力軸１５を支承させてあ
る。そして、前記ミツシヨンケース１２における
横軸状入力軸１６を、ケース外方に突出させて、
その突出部をして動力取出用出力部１６ａを構成
すると共に、その出力部１６ａと前記動力取出用
伝動ケース１３における入力軸１５とを伝動ベル
ト１７によつて連動連結し、さらに、その伝動ベ
ルト１７を緊張弛緩操作する揺動型テンシヨンア
ーム１８を、前記運転キヤビン４内に設けたクラ
ツチレバー１９にてリンク機構を介して揺動操作
自在に設け、もつて、動力取出軸１４より動力を
取出すことができるように、しかも、動力取出軸
１４の駆動を断続操作できるように構成してあ
る。

本考案を実施するに、動力取出用伝動ケース１
３に動力を伝達する構造は、例えば、油圧ポンプ
をエンジン１０に直結すると共に、そのポンプか
らの圧油にて駆動される油圧モータを動力取出用
伝動ケース１３に取付ける等、各種変更可能であ
る。

又、動力取出用伝動ケース１３に動力取出軸１
４を備えさせるに、軸心が車体横巾方向に向う状
態で備えさせるようにしてもよい。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る運搬車の実施例を例示し、
第１図は運搬車の側面図、第２図は伝動構成を示
す概略平面図である。３……車体フレーム、４……運転キヤビン、５
……荷台、６……後輪駆動用伝動ケース、１０…
…エンジン、１２……走行変速用ミツシヨンケー
ス、１３……動力取出用伝動ケース。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車体フレーム３の前部に運転キヤビン４を設け
るとともに、車体フレーム３の後部に荷台５を設
け、さらに、エンジン１０、走行変速用ミツシヨ
ンケース１２を車体後部に位置させて荷台５下方
に配置するとともに、エンジン１０、走行変速用
ミツシヨンケース１２、及び、後輪駆動用デフケ
ース６の夫々を一体連結してある運搬車におい
て、前記エンジン１０、走行変速用ミツシヨンケ
ース１２を、後輪駆動用デフケース６から左右方
向に突出する後輪駆動軸よりも車体前方側に位置
させて配置するとともに、動力取出用伝動ケース
１３を、前記荷台５の下方で、且つ、後輪駆動用
デフケース６から左右方向に突出する後輪駆動軸
よりも車体後方側に配置してあることを特徴とす
る運搬車。