JPS6338006Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、加工素材の走行ラインに対し斜設され
かつ同方向に回転される走行ラインの上下に対設
された対の加工ロールを有し、加熱された棒状素
材に穿孔加工を施し或いは穿孔された素材を穿
孔、延伸加工するシームレスパイプ製造装置にお
けるデイシヤデイスクの位置調節装置に関するも
のである。

（従来の技術） 前記したシームレスパイプ製造装置の従来例を
第１図、第２図に示しており、図中ａ，ｂは、加
工素材ｂの走行ライン（イ−ロ）に対して斜設し
かつ同方向に回転されその上下に対設された対の
加工ロールであつて、走行ライン（イ−ロ）の出
側ロにマンドレルバーｃを配置し、入側イから送
込まれた加工素材ｂを、両加工ロールａ，ａの同
方向回転によつて回転させつつ出側ロに移送し
て、マンドレルバーｃの先端に取付けたプラグに
て穿孔し該プラグと加工ロールａ，ａにて圧延し
延伸加工をするようになつており、更に、走行ラ
イン（イ−ロ）の左右側に水平面内で旋回される
旋回レバーｄ，ｄを設け、各旋回レバーｄ，ｄに
駆動装置ｅで回転駆動される縦回転主軸ｆおよび
該主軸ｆの上部に固着したデイシヤデイスクｇを
配設し、両デイシヤデイスクｇ，ｇは旋回レバー
ｄ，ｄによつて左右から加工ロールａ，ａ間に配
置され加工素材ｂの左右周面に接し、加工ロール
ａ，ａによつて生ずるパイプの横断面の肉厚差や
外形の卵形化を防止するようになつているととも
に、旋回アームｄの先端側に設けた調節ネジｈと
クランプ具ｉによつて、走行ライン（イ−ロ）と
デイシヤデイスクｇとの距離を調節できる。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の前記シームレスパイプ製造装置における
デイシヤデイスクの構造では、加工ロールの取替
時あるいはデイシヤデイスク自体の取替時に、デ
イシヤデイスクを左右に退去させることができる
とともに、走行ラインとデイシヤデイスクとの間
隔が調節可能になつているが、デイシヤデイスク
の上下調節は容易、迅速にかつ随時にできない構
造になつており、デイシヤデイスクの取替あるい
はその固着位置の微調整だけではデイシヤデイス
クを適正な上下位置に調整する作業が極めて困難
であつて、加工能率低下の大きな要因となつてい
る。

（問題点を解決するための手段） 本案は、従来のデイシヤデイスクにおける前記
したような難点を解消する考案に係り、加工素材
の走行ラインに対し斜設されかつ同方向に回転さ
れる走行ラインの上下に対設された対の加工ロー
ル間に、回転駆動される縦回転主軸の先端側に固
設した左右のデイシヤデイスクを走行ラインの左
右側から進退可能に配設したシームレスパイプ製
造装置において、デイシヤデイスクを固設した前
記縦回転主軸をフレームに上下摺動可能に装着す
るとともに、前記フレームの下部に配設した螺軸
の回転駆動による上下螺進によつて前記縦回転主
軸を回転自在に支持し同縦回転主軸とともに前記
デイシヤデイスクを上下任意位置に自動調節する
調節機構を設けた構成に特徴を有するものであつ
て、その目的とする処は、デイシヤデイスクを上
下任意位置に自動調節を可能にしてデイシヤデイ
スクの適正配置によつて製品精度を向上できるデ
イシヤデイスクの位置調節装置を供する点にあ
る。

（作用） デイシヤデイスクを固設した縦回転主軸はフレ
ームに対して上下摺動可能になつているととも
に、前記フレームの下部に配設した調節機構の螺
軸の回転駆動による上下螺進によつて、前記縦回
転主軸が回転自在に支持され同縦回転主軸を介し
てデイシヤデイスクが上下任意位置に自動調節さ
れ、デイシヤデイスクの上下微調節とともに大幅
調節が可能であつて上下任意位置に随時に自動調
節されて、デイシヤデイスクが加工ロール間の加
工素材に対し常に適正に配置されて優れた加工精
度が得られる。

（考案の効果） 本考案においては、調節機構の螺軸の回転駆動
による上下螺進によつて、縦回転主軸を回転自在
に支持するとともに、同縦回転主軸を介してデイ
シヤデイスクが上下任意位置に随時に上下微調
節、さらに大幅調節の自動調節が可能であつて、
デイシヤデイスクの上下調節が随時に容易、迅速
になされ常に適正配置となつて優れた加工精度が
得られ、縦回転主軸とともにデイシヤデイスクを
上下調節する極めて簡単な構造であつて、その微
調節とともに大幅調節を容易になし得るものであ
り、加工ロールの調節は両ロールの間隔調節だけ
ですみ、その間隔にデイシヤデイスクを容易に正
確に位置付けすることができ、全体の調節が極め
て容易となり加工能率の向上に大きく寄与でき
る。

（実施例） 以下、本案の実施例を図示について説明する。
第３図ないし第６図に本案の一実施例を示し、図
中１，１は、加工素材ｂの走行ライン（イ−ロ）
に対し斜設されかつ同方向に回転される走行ライ
ンの上下に対設された対の加工ロールａ，ａの間
に、走行ライン（イ−ロ）の左右側から喰込状に
配設されるデイシヤデイスク、２，２は、走行ラ
インの左右の柱４に縦軸４₁にて枢着され油圧シ
リンダ５により水平面内で旋回される旋回レバ
ー、６は、旋回レバー２に装着された油圧モー
タ、７は旋回レバー２に装着されかつ先端側にデ
イシヤデイスク１を固設した油圧モータ６で回転
される縦回転主軸、８′は、旋回レバー２の先端
側に進退調節自在に螺着され支柱３に当つて旋回
レバー２を調節位置に固定する調節ネジ、９は、
支柱３に旋回可能に枢着され先端側に設けた油圧
シリンダ９′によつて旋回レバー２先端側のブラ
ケツト２′をクランプするクランプ具であつて、
第４図に示すようにクランプ具９を、矢示ハに旋
回して旋回レバー２のブラケツト２′から外し旋
回レバー２を油圧シリンダ５によつて矢示方向ニ
に旋回させて、デイシヤデイスク１を走行ライン
（イ−ロ）から退去させ加工ローラａ，ａ間から
離して、加工ローラａおよびデイシヤデイスク１
を容易に取替えることができるように配設すると
ともに、また、逆に油圧シリンダ５により旋回レ
バー２を矢示方向ニ′に旋回し、駆動装置８によ
つて調節ネジ８′を進退せしめてその先端の突出
量を調節したのち、クランプ具９を矢示方向ハ′
に旋回し油圧シリンダ９′によつて旋回レバー２
先端側のブラケツト２′を支柱３′側に押圧する
と、第４図に示す配置となり、即ちデイシヤデイ
スク１が走行ライン（イ−ロ）を走行中（回転を
伴なう）の加工素材ｂの左右側周面を支持する位
置になり、走行ライン（イ−ロ）とデイシヤデイ
スク１の間隔即ちデイシヤデイスク１による加工
素材ｂの支持位置は支柱３に当つている調節ネジ
８′の先端部の突設量により調節できるようにな
つている。

更に、本案の実施例においては、第５図、第６
図に示すようなデイシヤデイスク１の回転駆動装
置およびその上下位置調節装置を備えている。第
５図において１はデイシヤデイスクであつて、該
デイシヤデイスク１は縦回転主軸７の上端部に上
側から例えばキー止め等適宜手段により取替可能
に固設されている。

前記の縦回転主軸７は、旋回レバー２上のフレ
ーム１２内に上下摺動可能に装着され中央部分が
円錐コロ等で軸受けされその中央部に歯車１４を
備えており、該歯車１４はフレーム１２内に軸受
１５された伝導軸１６上の歯車１７に噛合され、
さらに伝導軸１６下端の傘歯車１８が油圧モータ
６に駆動連設された駆動軸２０先端の傘歯車１９
に噛合して、油圧モータ６、駆動軸２０、傘歯車
１９，１８、伝導軸１６、歯車１７，１４および
縦回転主軸７によつて、デイシヤデイスク１の回
転駆動装置が構成されている。

さらに、縦回転主軸７の下側のフレーム１２に
は、螺軸３０が上下可能に装着され、該螺軸３０
の上部に取付けた頭部３１内に縦回転軸７の下端
部を球面軸受３２を介し連設するとともに、該螺
軸３０は下部に螺合したウオームホイル３５の
正、逆回転によつて上下され、更に、図示外の駆
動機構によつて正、逆回転されるウオーム３６に
よつてウオームホイル３５が正、逆回転される構
成よりなるデイシヤデイスク１の上下調節装置が
設けられている。

図示した実施例は、前記したような構造になつ
ているので、前記した油圧シリンダ５による旋回
レバー２の水平面内の旋回により、デイシヤデイ
スク１が走行ライン（イ−ロ）の左右側から図示
外の加工ロールａ，ａ間に、またはその逆の左右
側に進退できるとともに、走行ライン（イ−ロ）
とデイシヤデイスク１の間隔を調節ネジ８′によ
り調節できるようになつているとともに、第４図
に示す左右のデイシヤデイスク１，１の位置即ち
作用位置において、油圧モータ６より駆動軸２
０、傘歯車１９，１８、伝導軸１６、歯車１７，
１４、縦回転主軸７を介して、デイシヤデイスク
１が加工素材ｂを送出する方向に回転されるよう
になつており、更にこの実施例では、図示外の駆
動装置により、上下調節装置におけるウオーム３
６とウオームホイル３５が正、逆回転され、その
回転によつて螺軸３０が上、下に螺進されて、頭
部３１の上下によつて縦回転主軸７が上下調節さ
れかつその先端側に固設されたデイシヤデイスク
１が上下調節される。前記の縦回転主軸７の上下
調節に伴つて歯車１７に対する歯車１４の噛合位
置が変化するが、前記の上下調節は小範囲の調整
であるため、両歯車１７，１４の噛合関係は維持
され、前記調節に関係なくデイシヤデイスク１を
回転させることができ、また、この上下調節機構
においては、螺軸３０による縦回転主軸７の上下
摺動調節によつてデイシヤデイスク１を上下調節
するものであつて、デイシヤデイスク１を上下に
微調節することができるとともに、かつ、簡単な
構成にして前記の上下調節を適格に容易、迅速に
行うことができ、しかもその調節によりデイシヤ
デイスク１の機能が損なわれない。またシームレ
スパイプ製品の変更等の際にデイシヤデイスク１
の取替えが容易（走行ラインから離れた位置で外
すことによりできる）であるとともに、加工ロー
ルａ，ａの取替え配置は、両ロール間隔の調節だ
けでよく、またそれにデイシヤデイスク１，１の
上下調節の併用により配置することができて、調
節が容易、迅速かつ適格になされ、装置の加工精
度、加工能率が著しく向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシームレスパイプ製造機におけ
るデイシヤデイスクの構造を示す正面図、第２図
は第１図の平面図、第３図は本案の一実施例を示
す正面図、第４図は第３図の−断面平面図、
第５図は第４図の−断面図、第６図は第５図
のの−断面図である。 １：デイシヤデイスク、２：旋回レバー、６：
油圧モータ、７：縦回転主軸、１０：当板、１
６：伝導軸、２０：駆動軸、３０：上下摺動軸、
３１：上下摺動軸の頭部、３２：球面軸受、３
５：螺杆、３６：ウオームホイル、３７：ウオー
ム、３８：上下調節駆動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加工素材の走行ラインに対し斜設されかつ同方
   向に回転される走行ラインの上下に対設された対
   の加工ロール間に、回転駆動される縦回転主軸の
   先端側に固設した左右のデイシヤデイスクを走行
   ラインの左右側から進退可能に配設したシームレ
   スパイプ製造装置において、デイシヤデイスクを
   固設した前記縦回転主軸をフレームに上下摺動可
   能に装着するとともに、前記フレームの下部に配
   設した螺軸の回転駆動による上下螺進によつて前
   記縦回転主軸を回転自在に支持し同縦回転主軸と
   ともに前記デイシヤデイスクを上下任意位置に自
   動調節する調節機構を設けたことを特徴とするデ
   イシヤデイスクの位置調節装置。