JPS6337769B2 - - Google Patents

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JPS6337769B2
JPS6337769B2 JP54043586A JP4358679A JPS6337769B2 JP S6337769 B2 JPS6337769 B2 JP S6337769B2 JP 54043586 A JP54043586 A JP 54043586A JP 4358679 A JP4358679 A JP 4358679A JP S6337769 B2 JPS6337769 B2 JP S6337769B2
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JP
Japan
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fibers
lymphocytes
blood
filter
average diameter
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JP54043586A
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Yoshinori Takenaka
Nobuaki Tsuda
Tooru Kuroda
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、血液、体液、またはこれらを処理し
て得られる血球浮遊液から、リンパ球を選択的に
採取するためのフイルターに関するものである。
さらに詳しく述べると、少量から比較的多量に
わたる血球浮遊液から、簡単な操作で短時間に純
度の高いリンパ球を得るための、構成の異なる二
つの部分から成るフイルターに関するものであ
る。
近年、免疫学の進歩に伴ない、リンパ球を血液
から純粋に取り出し、このリンパ球浮遊液を用い
て、組織適合抗原や細胞性免疫等の免疫学の研究
を行なつたり、リンパ球の幼若化能やT細胞、B
細胞などのサブポピユレーシヨンの比率を測定す
ることにより各種疫患の診断が行なわれるように
なり、さらにヘルパーT細胞やサブレツサーT細
胞などのサブセツトに分類し分離する試みなどが
広く各地の病院、研究機関で行なわれている。ま
た、リンパ球の成分輸血も、免疫療法の一種とし
て、各地の病院で検討されている。
このような目的に使用可能な従来のリンパ球分
離技術としては、大きく別けて3つの方法があ
る。すなわち、血球個々の比重差を利用したフイ
コール・コンレイ法などの密度勾配遠心分離法
と、血球の粘着作用を利用した方法および細胞電
気泳動法である。
さらに詳しく述べると、密度勾配遠心分離法
は、赤血球、白血球、血漿、白血球のうち単球、
顆粒球、リンパ球等その成分毎に異なる比重を利
用し、遠心分離によりリンパ球を得る方法であ
り、普通は比重1.077前後の液体に血液を重層後
遠心分離を行ない、リンパ球層を回収する。血球
の粘着作用を利用した方法の一般的な操作法は、
先ず抗凝固剤を加えた血液を放置または遠心分離
して赤血球を落とし、白血球に富む上層を得る。
さらにこの上層をガラスウール、綿花、ナイロン
ウールなどを詰めたカラムに入れ、37℃30分放置
した後、顆粒球、単球をカラムに粘着・除去して
リンパ球を得るものである。その他、特殊な方法
としては、血球の荷電の違いを利用する細胞電気
泳動によつても、リンパ球成分を得ることができ
る。
しかし、これらの方法には次のような欠点があ
つた。まず、密度勾配遠心分離法は遠心分離に要
する時間が長く、操作に熟練を要し、通常一連の
操作を終了するまでに長時間を必要とする。一般
的に採血後、リンパ球の検査、培養等を開始する
までの時間はできるだけ短かいことが望ましく、
リンパ球の採取に時間をとられるのは好ましくな
い。また、遠心分離法の欠点は、設備、器具が数
多く必要であることにもあり、さらに、長時間の
遠心分離、数回にわたる洗浄操作等によりリンパ
球が受ける損傷も大きい。また、人体に輸血を行
なう場合は、混人化合物を除去しなければならな
い場合も存在する。次に、血球の粘着作用を利用
する方法は、一般的な方法では操作は簡単である
が操作に要する時間が長く、また、リンパ球の回
収率も低いため、臨床検査培養や成分輸血には不
向きである。細胞電気泳動は装置が高価であり、
一般には普及していないのが現状である。
そこで本発明者らは、容易に操作できると考え
られる血球の粘着作用を利用した方法を改良し、
高い収率で純度の良いリンパ球を得る方法と装値
を確率し、既に特許出願しているが、さらに操作
性を改良し、少ない血液量でも短時間に高純度、
高いバイアビリテイーのリンパ球を簡便に得られ
るリンパ球分離フイルターを提供することを目的
に鋭意検討した結果、特定の二つの部分からな
る、繊維を詰めたフイルターを用いることによ
り、数ml以上の血球浮遊液から、短時間に高純度
−高回収率で、高いバイアビリテイーのリンパ球
が得られることを見出し、本発明を完成するに至
つた。
すなわち、本発明は容器内の被処理液排出側に
かさ密度0.04g/cm3以上、0.4g/cm3以下で詰め
られた平均直径が5μ以上、20μ以下の繊維からな
る第1部分を、血球浮遊液導入側に平均直径が
10μより大きく60μ以下であり、かつ平均直径が
前記第1部分より大きい繊維が詰められた第2部
分を有するリンパ球分離フイルターを要旨とする
ものである。
本発明によるフイルターは、2つの構成の異な
る部分からなるが、第1部分は血球浮遊液中の白
血球を捕捉するものであり、第2部分は白血球の
うち、顆粒球と単球のみを捕捉するためのもので
ある。
第1図は、かさ密度0.085g/cm3のフイルター
を用いた時の、顆粒球・単球及びリンパ球のフイ
ルターへの捕捉率と、繊維の平均直径に関する実
験結果を図示したものである。
実験は、種々の平均直径のアクリロニトリル系
繊維を、0.085g/cm3かさ密度で内径1.0cm、長さ
10cmのポリ塩化ビニル製のカラムにつめ、ヘパリ
ン加した血液20mlを、2ml/minの流速で通じ、
12.5mlの血液をフイルターから送り出した。ここ
で捕捉率とは、流出した血液中の顆粒球・単球
(またはリンパ球)濃度の、元の血液中の顆粒
球・単球(またはリンパ球)濃度に対する割合を
パーセント表示で算出し、この値を100から差引
いた値である。この実験において、血液はヘパリ
ン加した25℃の血液(赤血球5.0×106/μ、リ
ンパ球2300/μ、顆粒球・単球4300/μ〔白
血球6600/μ〕、血小板2.5×105/μ)、実験
中の温度は25℃に保ち、液を送る操作はすべてポ
ンプを使用した。
第1図からわかるように、平均直径の小さい繊
維を詰めたフイルターは平均直径の大きな繊維を
詰めたフイルターよりもリンパ球の捕捉率がよ
く、特に平均直径が10μ以下では、リンパ球の捕
捉は非常に優れていた。また、平均直径の大きな
繊維を詰めたフイルターは、リンパ球の捕捉率は
低いが、顆粒球・単球はよく捕捉されることがわ
かつた。このことから、血液中の顆粒球・単球を
除去するには、平均直径の大きい繊維を用い、ま
た、リンパ球をフイルターに多量捕捉するには、
平均直径のより小さい繊維を用いることが、リン
パ球を多量回収するためには、必要である。
この様に、平均直径の大きな繊維をつめた部分
で血液中の顆粒球・単球を除去し、次に平均直径
の小さな繊維をつめた部分でリンパ球を捕捉して
も、この部分にはまだ赤血球や血小板、血漿成分
が残つている。リンパ球を純度よくこの部分から
取り出すためには、これら赤血球等をこの繊維部
分からまず洗い出す必要がある。これは、生理食
塩水などの生理的溶液をこの部分に流すことによ
り達成される。この後、繊維部分内に捕捉されて
いるリンパ球を回収すれば、赤血球や血小板、顆
粒球・単球の混入の少ないリンパ球浮遊液が得ら
れる。
本発明で繊維とは、合成繊維、半合成繊維、再
生繊維、天然繊維、無機繊維等の、人造または天
然の繊維から選ばれるが、繊維自身あるいは繊維
に付着している物質が血液を変性させるようなも
のであつてはならない。
繊維の平均直径(Dcm)とは一本の繊維の重さ
(xg)、長さ(ycm)、材料の密度(ρg/cm3
から、次式で定義されるものをいう。尚、この場
繊維の断面は、円形のものを標準とするが断面が
天然木綿繊維や人造繊維にみられる種々の非円形
断面であつてもよい。
また、容器は一般にカラムと呼ばれる円筒形
状、円錐台形状とするのが使用操作上一般的であ
るが他の形状の容器であつても支障はなく、繊維
の充填室とその両側に血球浮遊液の入口と被処理
液の出口を設ければよい。容器の材質はガラス
や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂を選ぶとよ
い。かさ密度とは、使用繊維重量(g)を繊維の
かたまりが占める体積(cm3)で割つた値(g/
cm3)である。
容器内の繊維はなるべく均一な充填密度でつめ
られることが好ましい。
容器内に収納する繊維は、一本一本の単繊維に
予め均しくほぐすのが好ましく、また各単繊維は
繊維相互に絡合して全体として繊維群の塊り形状
を保つ程度の長さであるのが望ましい。繊維が短
かいと分離される血液成分中に浮遊してくる危険
があり、このため通常は市販の紡織繊維程度以上
の長さの繊維を使用するのが好都合である。
特に、切れ目のないフイラメントを30cm程度以
上の長さで切断し、容器に詰めたフイルターは、
繊維がもれることが全くなく、用いるのに好まし
い。繊維の充填量は、被処理血球浮遊液の量、通
過速度によつて、任意に決定することができる。
第2図は、本発明のリンパ球分離装置の一例を
示す模式図である。第2部分である顆粒球・単球
捕捉フイルター1は、第1部分である白血球捕捉
フイルター5と同一の容器2に入つており、両者
の繊維が混合しないように、メツシユ8が入つて
いる。さらに血球浮遊液の導入口としての出入口
4が取り付けられている。また第1部分は容器2
と繊維6とより成り、さらに血球浮遊液の排出口
としての出入口7が取り付けられている。
第1部分と第2部分は第2図のように同一の容
器に入つていても良いが、別々の容器に入れ、間
を導管で連結してもよい。第3図は、このような
例を示したものである。
また、第1部分と第2部分は直径の異る容器を
結合した形のものでも良く、第4図はこのような
例を示したものである。
第1部分と第2部分の間は、ふつう第2図のよ
うにメツシユ8を入れ、両者の繊維状物質が混合
しないようにするのが好ましいが、繊維状物質の
かたまりが比較的混合しにくい場合、メツシユを
入れないでもよい。
第2図、第3図、第4図において、第1部分内
の繊維状物質は平均直径5μ以上、20μ以下であ
り、長さは平均直径に比して、充分長いものであ
る。平均直径が5μより小さくなると、リンパ球
の捕捉率は良いが、回収率が低くなり、検査・研
究や成分輸血に必要な濃度でリンパ球を得ること
が難しい。また、平均直径が20μを越えると、リ
ンパ球の捕捉率が悪く、その結果、リンパ球の回
収率も低下する。第1部分内の繊維状物質のかさ
密度は0.04g/cm3以上、0.4g/cm3以下である。
かさ密度が低すぎるとリンパ球を充分捕捉でき
ず、回収率が低くなり、またかさ密度が高すぎる
と、リンパ球の捕捉率は良いが、残存する赤血球
が多くなり、またリンパ球が回収されにくく、回
収率も低下する。
また、リンパ球を非常に高い回収率で分離する
ことが必要な場合には、この第1部分には、平均
直径が7μ以上、10μ以下の繊維状物質をかさ密度
0.04g/cm3以上、0.25g/cm3以下で詰めたものを
用いることが、より望ましい。
なお、この第1部分の大きさは、処理する血液
の量にもよるが、大体0.5ml以上、300ml以下であ
れば、血液を少量処理する臨床検査用から、多量
処理する成分輸血用まで、用いることができる。
第2部分内の繊維状物質は、平均直径が10μよ
り大きく、60μ以下であり、かつ、第1フイルタ
ーに用いた繊維状物質よりも平均直径が大きいも
のである。平均直径が10μ以下になると、顆粒
球・単球はよく捕捉・除去できるが、リンパ球も
捕捉され、第1部分に送れるリンパ球が減少し、
リンパ球回収率が低下する。また平均直径が60μ
を越えると、繊維状物質を多量詰めても顆粒球・
単球を充分に捕捉することができず、リンパ球の
純度が低下する。また、第1図から明らかなよう
に、第2部分に用いる繊維は第1部分のものより
平均直径の大きい方が、リンパ球を多量第1部分
に送り、そこで捕捉させるためには必要である。
第2部分内の繊維状物質のかさ密度は、血球浮
遊液が第2部分を通過する際の速度や温度に著し
く影響されるが、0.05g/cm3以上、0.5g/cm3
下が好ましく、0.1g/cm3以上、0.4g/cm3以下で
あれば、更に好ましい。
以上のような構造を有するリンパ球分離フイル
ターは、種々の量の血液からリンパ球を純度・収
率良く回収することができ、また液を送る手段も
ポンプや注射器など、種々のものが使用可能であ
り、特別な装置を全く必要としないものである。
次に、本発明のリンパ球分離フイルターの使用
方法を第2図を用いて説明する。まず、出入口7
にポンプ又は注射器を取り付け、出入口4から血
球浮遊液をフイルター内に導入する。導入された
血球浮遊液の顆粒球・単球や大部分の血小板は第
2部分で捕捉され、リンパ球が第1部分で捕捉さ
れる。赤血球や血漿はフイルターにはほとんど捕
捉されず、出入口7からフイルター外に出て行
く。次に、第1部分に残存する赤血球、血漿等を
洗浄するために、出入口7から、生理食塩水・リ
ン酸緩衝生理食塩水などの生理的溶液からなる洗
浄液を第1部分に入れ、出入口4からフイルター
外に出す。この操作により、第1部分内はリンパ
球のみが残り、赤血球や血漿を大部分除去でき
る。次に第1部分に捕捉されているリンパ球をフ
イルター外に出すため、出入口4から、第1部分
内の空間の体積とほぼ等しい量の生理的溶液を、
高流速で送る。こうすると、出入口7から純度の
高いリンパ球浮遊液が得られる。
以上の説明では、血球浮遊液をフイルターに導
入した際、第2部分に残存する血球浮遊液中のリ
ンパ球を利用することはできず、リンパ球を更に
高い収率で得るためには、第2部分に残存するリ
ンパ球を第1部分に送つてやる必要がある。この
ためには、血清や血漿を用いることが好ましい。
即ち、血球浮遊液をフイルターに出入口4から導
入した後、出入口4から更に血清、又は血漿をフ
イルターに送る。この操作によつて、第2部分に
捕捉されている顆粒球・単球はほとんど移動しな
いが、リンパ球は第2部分から、第1部分に送る
ことが可能である。この後、出入口7から洗浄液
を入れ、出入口4から回収率を高流速でフイルタ
ーに入れると、リンパ球の収率は更に向上する。
もし他人や動物由来の血清を用いるのが望ましく
ない場合で、血球浮遊液が血液の場合は、第2部
分と第1部分を通つて出てきた、白血球を除去さ
れた血液を、再び第2部分に送つてやるとよい。
この場合、第1部分としては、繊維状物質の平均
直径は10μ以下のものが、白血球をほとんど除去
した血液を作ることができるので、リンパ球を多
量第1部分に捕捉でき、用いるのに好ましい。
また、血清等が比較的多量用いることができる
場合は、第1部分の洗浄液としても血清等を用い
ることができる。この場合は血清等はどちらの出
入口からフイルターに入れてもよい。
以上、第2図を用いて、本発明のフイルターの
説明を行つたが、第2図、第3図は本発明のリン
パ球分離フイルターの一部の形態を示したにすぎ
ない。これらを修飾して使用することも可能であ
る。
このようにして得たリンパ球浮遊液は、赤血球
や血小板、顆粒球・単球の混入が少なく、またフ
イルターの操作も非常に簡単である。また得られ
たリンパ球は種々の機能がよく保たれており、バ
イアビリテイーも高い。またT細胞・B細胞の比
率もフイルターの条件により、もとの血液とほぼ
同じものや、変化したものを得ることができる。
以上のように、本発明のフイルターを用いるこ
とにより、血液等の血球浮遊液から簡単な操作
で、純度、収率よくリンパ球を分離でき、また無
菌操作も容易なため、各種医療施設・研究機関に
おいて、リンパ球浮遊液を用いた研究が容易に行
えるものである。
実施例 1 第2図のように、リンパ球分離フイルターを構
成した。即ち、内径10mm、長さ100.5mmの円筒容
器2を用い、一方の端から75mmの所にメツシユ8
を固定し、この75mmの所に、平均直径20.7μ、平
均長50mmのポリアミド繊維をかさ密度0.15g/cm3
(重量にして0.884g)で詰めた第2部分をつく
り、また残りの25.5mmの所に、平均直径8.15μ、
平均長40mmのポリアクリロニトリル系繊維をかさ
密度0.132g/cm3(重量にして0.264g)で詰めた
第1部分をつくり、リンパ球分離フイルターとし
た。
37℃に加温した健康人のヘパリン加血液5ml
を、1ml/minの硫速で出入口4からポンプで吸
い込み、第2部分に導入した。次に、37℃に加温
したヒトAB型血清10mlを、1ml/minの流速で
出入口4からポンプで吸い込み、血液を第1部分
に送るとともに、第2部分に残存していたリンパ
球の一部も、第1部分に送つた。リンパ球分離フ
イルターを出た血液は、出入口7からポンプで吸
い出した。次に、第1部分を洗浄するため、リン
酸緩衝生理食塩水20mlを出入口7からフイルター
に4ml/minの流速で入れ、出入口4から液を出
した。次にリンパ球を回収するため、リン酸緩衝
食塩水2mlを入れた注射器を出入口4に取り付
け、注射器の吸子を強く押し、出入口7から2ml
のリンパ球浮遊液を回収した。回収したリンパ球
浮遊液にはリンパ球は元の血液の50%の濃度で含
まれ、バイアビリテイーも95%以上あつた。顆粒
球・単球は回収液中、全白血球数の3.5%、すな
わち、白血球中のリンパ球純度は96.5%、赤血球
は元の血液の0.15%の濃度、血小板は元の血液の
0.8%の濃度で含まれていた。
実施例 2 第3図のように、リンパ球分離フイルターを構
成した。即ち、内径15mm、長さ40mmの円筒容器に
平均直径19.3μのポリエステル繊維をかさ密度
0.18g/cm(重量にして1.272g)で詰めた第2
部分と、内径10mm、長さ25mmの円筒容器に平均直
径7.5μ、平均長30mmのポリアミド繊維をかさ密度
0.12g/cm(重量にして0.236g)で詰めた第1
部分とから成るリンパ球分離フイルターを作製し
た。
血球浮遊液の排出口である出入口7に25mlの注
射器を接続し、37℃に加温した健康人のヘパリン
加血液5mlを、2ml/minの流速で出入口4から
25ml注射器の吸子を引いて吸い込み、血液がなく
なつた時点で止め、次に37℃に加温したヒトAB
型血清10mlを、2ml/minの流速で出入口4から
フイルター内に吸い込んだ。次に出入口7に取り
付けた25ml注射器をはずし、出入口4に取り付
け、出入口7から18mlの生理食塩水を4ml/min
の流速で吸い込み、出入口4から出した。次に、
出入口4に取り付けた25ml注射器をはずし、新た
に生理食塩水2.5mlを入れた注射器を出入口4に
取り付け、注射器の吸子を強く押し、出入口7か
ら2.5mlのリンパ球浮遊液を回収した。この液に
は、リンパ球は元の血液の45%の濃度で含まれ、
顆粒球・単球は回収液中、全白血球数の4%、す
なわち、白血球中のリンパ球純度は96%であり、
赤血球は元の血液の0.13%の濃度、血小板は元の
血液の0.7%の濃度で含まれていた。
実施例 3 第4図のように、リンパ球分離フイルターを構
成した。即ち、内径15mm、長さ37mmの円筒容器と
内径10mm、長さ30mmの円筒容器を接続し、両者の
間にメツシユを入れ、内径15mmの容器に平均直径
17.5μのポリエステル繊維をかさ密度0.13g/cm3
(重量にして0.850g)で詰めた第2部分をつく
り、内径10mmの容器に平均直径12.4μのポリアミ
ド繊維をかさ密度0.3g/cm3(重量にして0.707
g)で詰めた第1部分をつくつた。
37℃に加温した健康人のヘパリン加血液5.5ml
をまずポンプで出入口4から第2部分に送り、出
入口に栓をしてから37℃で5min放置した後、出
入口4から37℃に加温したヒトAB型血清25mlを
2.5ml/minの流速で、ポンプで送り、出入口7
から出した。次に、生理食塩水2mlを入れた注射
器を出入口4に取り付け、注射器の吸子を強く押
し、出入口7から2mlのリンパ球の血清浮遊液を
回収した。この液には、リンパ球は元の血液の43
%の濃度で含まれ、顆粒球・単球は回収液中の全
白血球の1%、すなわち白血球中のリンパ球純度
は99%であつた。また赤血球は元の血液の0.23
%、血小板は元の血液の0.4%の濃度で含まれて
いた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、種々の平均直径をもつ繊維を用いた
フイルターへの、顆粒球・単球とリンパ球の捕捉
率を示したものである。また第2図、第3図、第
4図は本発明のリンパ球分離フイルターの例を示
す模式図である。 1……第2部分(顆粒球・単球捕捉フイルタ
ー)、2……容器、3……繊維状物質、4……出
入口、5……第1部分(白血球捕捉フイルター)、
6……繊維状物質、7……出入口、8……メツシ
ユ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 容器内の被処理液排出側にかさ密度0.04g/
    cm3以上、0.4g/cm3以下で詰められた平均直径が
    5μ以上、20μ以下の繊維からなる第1の部分を、
    血球浮遊液導入側に平均直径が10μより大きく
    60μ以下であり、かつ平均直径が前記第1部分よ
    り大きい繊維が詰められた第2部分を有するリン
    パ球分離フイルター。 2 第1部分が、平均直径7μ以上、10μ以下の繊
    維を、かさ密度0.04g/cm3以上、0.25g/cm3以下
    で詰めたものである特許請求の範囲第1項記載の
    リンパ球分離フイルター。 3 繊維が合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天
    然繊維、無機繊維から選ばれた少なくとも1種で
    ある特許請求の範囲第1項又は第2項記載のリン
    パ球分離フイルター。
JP4358679A 1979-04-12 1979-04-12 Lymphocyte separation filter Granted JPS55135750A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4358679A JPS55135750A (en) 1979-04-12 1979-04-12 Lymphocyte separation filter

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JPS55135750A JPS55135750A (en) 1980-10-22
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ID=12667877

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JPH0213019A (ja) * 1988-06-29 1990-01-17 Nippon Denso Co Ltd リモートコントロール装置

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JPS55135750A (en) 1980-10-22

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