JP2888590B2 - 血漿および濃厚赤血球採取用器具 - Google Patents
血漿および濃厚赤血球採取用器具Info
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は血漿および濃厚赤血球採取用器具に関するも
のである。詳しく述べると本発明は、採血された血液か
ら、白血球および血小板を含まない濃厚赤血球と血漿を
完全閉鎖系で分別採取する血漿および濃厚赤血球採取用
器具に関するものである。
のである。詳しく述べると本発明は、採血された血液か
ら、白血球および血小板を含まない濃厚赤血球と血漿を
完全閉鎖系で分別採取する血漿および濃厚赤血球採取用
器具に関するものである。
（従来の技術） 近年、患者に必要とする血液成分のみを輸血する血液
成分療法が活発に行なわれるようになっている。例え
ば、赤血球を必要とする患者へは、従来、血漿分離フィ
ルター、ないしは遠心分離を用いた操作によって得られ
る濃厚赤血球液が赤血球の成分製剤として輸注されてい
る。
成分療法が活発に行なわれるようになっている。例え
ば、赤血球を必要とする患者へは、従来、血漿分離フィ
ルター、ないしは遠心分離を用いた操作によって得られ
る濃厚赤血球液が赤血球の成分製剤として輸注されてい
る。
しかしながら、上記のような操作によって得られる濃
厚赤血球液は、多くの白血球および血小板を含んでお
り、赤血球のみを必要としている患者に赤血球濃厚液の
輸注により合せて多量の白血球および血小板が輸注され
ることが問題視されている。
厚赤血球液は、多くの白血球および血小板を含んでお
り、赤血球のみを必要としている患者に赤血球濃厚液の
輸注により合せて多量の白血球および血小板が輸注され
ることが問題視されている。
このため、上記のような濃厚赤血球を患者に輸注する
場合、使用に際して、白血球および血小板除去用フィル
ターを接続し、濃厚赤血球液から白血球および血小板を
除去するがなされている。
場合、使用に際して、白血球および血小板除去用フィル
ターを接続し、濃厚赤血球液から白血球および血小板を
除去するがなされている。
しかしながら、このような方法によると、輸血の際に
白血球および血小板除去用フィルターを新たに接続しな
ければならず、完全な閉鎖系が保てなくなり、滅菌処理
操作の煩雑化、あるいは感染症併発の危険性の増大など
が生じることとなる。さらに、このように輸血の際に白
血球および血小板除去用フィルターを設けた場合、この
白血球および血小板除去用フィルターの血液通過速度が
律速となるために、急速に輸血を必要とする場合に問題
となった。
白血球および血小板除去用フィルターを新たに接続しな
ければならず、完全な閉鎖系が保てなくなり、滅菌処理
操作の煩雑化、あるいは感染症併発の危険性の増大など
が生じることとなる。さらに、このように輸血の際に白
血球および血小板除去用フィルターを設けた場合、この
白血球および血小板除去用フィルターの血液通過速度が
律速となるために、急速に輸血を必要とする場合に問題
となった。
（発明が解決しようとする課題） 従って本発明は、改良された血漿および濃厚赤血球採
取用器具を提供することを目的とするものである。本発
明はまた、白血球および血小板を含まない濃厚赤血球と
血漿とが完全閉鎖系で採取可能な血漿および濃厚赤血球
採取用器具を提供することを目的とするものである。
取用器具を提供することを目的とするものである。本発
明はまた、白血球および血小板を含まない濃厚赤血球と
血漿とが完全閉鎖系で採取可能な血漿および濃厚赤血球
採取用器具を提供することを目的とするものである。
（課題を解決するための手段） 上記諸目的は、採血針に繊維を内部に収納してなる貯
血容器を第一送血管により連通し、この貯血容器に血漿
分離器を第二送血管により連通し、さらにこの血漿分離
器に濃厚赤血球液採取用容器および血漿採取用容器をそ
れぞれ第三送血管および血漿輸送管により連通してな
り、前記採血針、貯血容器、血漿分離器、濃厚赤血球液
採取用容器および血漿採取用容器の相対的な高低の位置
関係を任意に変えることができることを特徴とする血漿
および濃厚赤血球採取用器具によって達成される。
血容器を第一送血管により連通し、この貯血容器に血漿
分離器を第二送血管により連通し、さらにこの血漿分離
器に濃厚赤血球液採取用容器および血漿採取用容器をそ
れぞれ第三送血管および血漿輸送管により連通してな
り、前記採血針、貯血容器、血漿分離器、濃厚赤血球液
採取用容器および血漿採取用容器の相対的な高低の位置
関係を任意に変えることができることを特徴とする血漿
および濃厚赤血球採取用器具によって達成される。
本発明はまた、前記貯血容器内には、生理的等張な抗
凝固剤がさらに収納されている血漿および濃厚赤血球採
取用器具を示すものである。本発明はさらに、前記第一
送血管、第二送血管および血漿輸送管上に回路開閉手段
を設けてなる血漿および濃厚赤血球採取用器具を示すも
のである。本発明はさらに、前記第二送血管に連通する
プライミングラインと、前記第三送血管に連通する廃液
ラインとをさらに有する血漿および濃厚赤血球採取用器
具を示すものである。本発明はさらにまた、前記貯血容
器内に収納された繊維の繊維径が10μｍ以下である血漿
および濃厚赤血球採取用器具を示すものである。
凝固剤がさらに収納されている血漿および濃厚赤血球採
取用器具を示すものである。本発明はさらに、前記第一
送血管、第二送血管および血漿輸送管上に回路開閉手段
を設けてなる血漿および濃厚赤血球採取用器具を示すも
のである。本発明はさらに、前記第二送血管に連通する
プライミングラインと、前記第三送血管に連通する廃液
ラインとをさらに有する血漿および濃厚赤血球採取用器
具を示すものである。本発明はさらにまた、前記貯血容
器内に収納された繊維の繊維径が10μｍ以下である血漿
および濃厚赤血球採取用器具を示すものである。
（作用） このように本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具
においては、採血針により血漿分離器に至る間に内部に
繊維を収納してなる貯血容器を設けているために、健常
人より採血された血液は、血漿分離器へと導入される前
に、この貯血容器中において内部に収納された繊維に接
触させられ、白血球および血小板を粘着除去されること
となる。このため後続する血漿分離機には、貯血容器よ
り導出される白血球および血小板を含まない血液が直接
導入されることとなり、白血球および血小板を含まない
濃厚赤血球液と血漿とが完全閉鎖系で採取できるもので
ある。さらに本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具
においては、上記したように白血球および血小板が除去
された血液が血漿分離器へと供給されるため、血漿分離
器における血漿分離膜への白血球および血小板の吸着が
軽減され、安定した血漿分離性能を得ることができるも
のとなる。
においては、採血針により血漿分離器に至る間に内部に
繊維を収納してなる貯血容器を設けているために、健常
人より採血された血液は、血漿分離器へと導入される前
に、この貯血容器中において内部に収納された繊維に接
触させられ、白血球および血小板を粘着除去されること
となる。このため後続する血漿分離機には、貯血容器よ
り導出される白血球および血小板を含まない血液が直接
導入されることとなり、白血球および血小板を含まない
濃厚赤血球液と血漿とが完全閉鎖系で採取できるもので
ある。さらに本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具
においては、上記したように白血球および血小板が除去
された血液が血漿分離器へと供給されるため、血漿分離
器における血漿分離膜への白血球および血小板の吸着が
軽減され、安定した血漿分離性能を得ることができるも
のとなる。
（実施例） 以下、本考案を実施態様に基づきより詳細に説明す
る。
る。
第１図は本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具の
一実施態様の構成を示す模式図である。
一実施態様の構成を示す模式図である。
第１図に示す実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用
器具において、採血針２は、第一送血管３により、繊維
14を内部に収納してなる貯血容器４の血液導入口へと接
続されている。なお、採血針２には、必要に応じてキャ
ップが被嵌される。
器具において、採血針２は、第一送血管３により、繊維
14を内部に収納してなる貯血容器４の血液導入口へと接
続されている。なお、採血針２には、必要に応じてキャ
ップが被嵌される。
この貯血容器４内に収納される繊維14としては、血液
との接触において効率よく白血球および血小板を粘着に
より捕捉除去できるものが望ましく、具体的にはその繊
維径が10μｍ以下、より好ましくは１〜５μｍのものと
される。また、貯血容器４内における該繊維14の嵩密度
としては0.5g/cm3以下、より好ましくは0.01〜0.1g/cm3
程度であることが望まれる。なお、貯血容器４内への該
繊維14の充填形態としては、この繊維を絡み合せて綿状
にしたものでも、あるいは常法に従い２次加工して不織
布、織布あるいは編布状したものであってもよい。
との接触において効率よく白血球および血小板を粘着に
より捕捉除去できるものが望ましく、具体的にはその繊
維径が10μｍ以下、より好ましくは１〜５μｍのものと
される。また、貯血容器４内における該繊維14の嵩密度
としては0.5g/cm3以下、より好ましくは0.01〜0.1g/cm3
程度であることが望まれる。なお、貯血容器４内への該
繊維14の充填形態としては、この繊維を絡み合せて綿状
にしたものでも、あるいは常法に従い２次加工して不織
布、織布あるいは編布状したものであってもよい。
さらにこの貯血容器４内へは、例えば、CPD、ACDなど
のような生理的等張な抗凝固剤が収納されていることが
望ましい。
のような生理的等張な抗凝固剤が収納されていることが
望ましい。
この実施態様において、前記貯血容器４の血液導出口
は、第二送血管５により、内部に血漿分離膜を備えた血
漿分離器６の血液導入口に接続されている。さらにこの
血漿分離器６の処理血液導出口には、第三送血管７によ
り、濃厚赤血球液採取用容器８が接続されており、一
方、血漿分離器６の血漿（瀘液）導出口には、血漿輸送
管９により、血漿採取用容器10が接続されている。
は、第二送血管５により、内部に血漿分離膜を備えた血
漿分離器６の血液導入口に接続されている。さらにこの
血漿分離器６の処理血液導出口には、第三送血管７によ
り、濃厚赤血球液採取用容器８が接続されており、一
方、血漿分離器６の血漿（瀘液）導出口には、血漿輸送
管９により、血漿採取用容器10が接続されている。
さらに、この実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用
器具においては、前記第一送血管３、第二送血管５およ
び血漿輸送管９上に、回路開閉手段11、12および13がそ
れぞれ設けられており、操作時にこれらの管路を適宜開
放ないし閉鎖できるようにしてある。しかしながら、こ
れらの回路開閉手段は、別途クレンメ等の管路閉鎖部材
を用意すれば、必ずしもこの血漿および濃厚赤血球採取
用器具自体に設ける必要はない。
器具においては、前記第一送血管３、第二送血管５およ
び血漿輸送管９上に、回路開閉手段11、12および13がそ
れぞれ設けられており、操作時にこれらの管路を適宜開
放ないし閉鎖できるようにしてある。しかしながら、こ
れらの回路開閉手段は、別途クレンメ等の管路閉鎖部材
を用意すれば、必ずしもこの血漿および濃厚赤血球採取
用器具自体に設ける必要はない。
なお、この実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用器
具において、前記採血針２、貯血容器４、血漿分離器
６、濃厚赤血球液採取用容器８および血漿採取用容器10
は、上記したように管路、すなわち、第一送血管３、第
二送血管５、第三送血管７あるいは血漿輸送管９によ
り、それぞれが他の１ないしそれ以上の部材と互いに接
続されているのみであるために、これらの部材の相対的
な高低の位置関係は、任意に変えることができる。
具において、前記採血針２、貯血容器４、血漿分離器
６、濃厚赤血球液採取用容器８および血漿採取用容器10
は、上記したように管路、すなわち、第一送血管３、第
二送血管５、第三送血管７あるいは血漿輸送管９によ
り、それぞれが他の１ないしそれ以上の部材と互いに接
続されているのみであるために、これらの部材の相対的
な高低の位置関係は、任意に変えることができる。
このような構成を有する血漿および濃厚赤血球採取用
器具を用いて、白血球および血小板を含まない濃厚赤血
球液、ならびに血漿を完全閉鎖系で得る操作は、例えば
次の通りである。
器具を用いて、白血球および血小板を含まない濃厚赤血
球液、ならびに血漿を完全閉鎖系で得る操作は、例えば
次の通りである。
すなわち、まず採血に先立ち、回路開閉手段のうち、
第一送血管３上に位置する回路開閉手段11のみを開と
し、それ以外の回路開閉手段12、13を閉とする。そし
て、供血者１の静脈に採血針２を穿刺し、貯血容器４を
採血針２よりも低い位置において、静脈より流出した血
液を落差により、第一送血管３を介して貯血容器４に採
取する。一定量の血液を採取した時点で採血針２を静脈
より抜去し、回路開閉手段11を閉とする。
第一送血管３上に位置する回路開閉手段11のみを開と
し、それ以外の回路開閉手段12、13を閉とする。そし
て、供血者１の静脈に採血針２を穿刺し、貯血容器４を
採血針２よりも低い位置において、静脈より流出した血
液を落差により、第一送血管３を介して貯血容器４に採
取する。一定量の血液を採取した時点で採血針２を静脈
より抜去し、回路開閉手段11を閉とする。
採取された血液は、該貯血容器４内において、収納さ
れている繊維14と接触し、血液中の白血球および血小板
が該繊維14へと粘着する。また合せて、貯血容器４内に
おいては、血液があらかじめ収納されていた抗凝固剤と
混合される。
れている繊維14と接触し、血液中の白血球および血小板
が該繊維14へと粘着する。また合せて、貯血容器４内に
おいては、血液があらかじめ収納されていた抗凝固剤と
混合される。
白血球および血小板の該繊維14への粘着が十分に生起
するのに要する所定時間が経過したら、各部材の高低の
位置関係を上方から貯血容器４、血漿分離器６、濃厚赤
血球液採取用容器８の順に設置する。血漿採取用容器も
血漿分離器６よりも下方に設置する。この状態で、第二
送血管５上に位置する回路開閉手段12および血漿輸送管
９上に位置する回路開閉手段13を開とする。貯血容器４
内において抗凝固剤と混和されかつ繊維14に白血球およ
び血小板を粘着除去された血液は、落差により、第二送
血管を介して、血漿分離器６へと導入される。血漿分離
器６において血液は、濃厚赤血球液と血漿とに分離さ
れ、濃厚赤血球液は第三送血管７を介して濃厚赤血球液
採取用容器８へと、また血漿は血漿輸送管９を介して血
漿採血用容器10へと、落差によりそれぞれ回収されるも
のである。
するのに要する所定時間が経過したら、各部材の高低の
位置関係を上方から貯血容器４、血漿分離器６、濃厚赤
血球液採取用容器８の順に設置する。血漿採取用容器も
血漿分離器６よりも下方に設置する。この状態で、第二
送血管５上に位置する回路開閉手段12および血漿輸送管
９上に位置する回路開閉手段13を開とする。貯血容器４
内において抗凝固剤と混和されかつ繊維14に白血球およ
び血小板を粘着除去された血液は、落差により、第二送
血管を介して、血漿分離器６へと導入される。血漿分離
器６において血液は、濃厚赤血球液と血漿とに分離さ
れ、濃厚赤血球液は第三送血管７を介して濃厚赤血球液
採取用容器８へと、また血漿は血漿輸送管９を介して血
漿採血用容器10へと、落差によりそれぞれ回収されるも
のである。
第２図は、本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具
の別の実施態様の構成を示す模式図である。
の別の実施態様の構成を示す模式図である。
第２図に示す実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用
器具は、第二送血管５に連通するプライミングライン15
と、前記第三送血管７に連通する廃液ライン16とをさら
に有し、また、このプライミングライン15上に回路開閉
手段17、廃液ライン16上に回路開閉手段18、第三送血管
７上に回路開閉手段19をそれぞれ設けた以外は、前記第
１図に示す実施態様と同様の構成を有するものである。
なお、廃液ライン16の末端には廃液用容器20が設けてあ
る。この実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用器具に
おいては、採血に先立ち、第二送血管５上に位置する回
路開閉手段12、第三送血管７上に位置する回路開閉手段
19および血漿輸送管９上に位置する回路開閉手段13を閉
としておき、プライミングライン15より生理食塩水等を
第二送血管５を介して連通する血漿分離器６に導入し、
さらに血漿分離器６より導出された生理食塩水等を第三
送血管７を介して連通する廃液ライン16から廃液用容器
20へと導き、その後回路開閉手段17および18を閉じるこ
とにより、血漿分離器６のプライミングが可能とされて
いる。この第２図に示す実施態様の血漿および濃厚赤血
球採取用器具により血漿および濃厚赤血球液を得る際に
おける後続する操作は、前記第１図に示す実施態様の場
合と同様である。
器具は、第二送血管５に連通するプライミングライン15
と、前記第三送血管７に連通する廃液ライン16とをさら
に有し、また、このプライミングライン15上に回路開閉
手段17、廃液ライン16上に回路開閉手段18、第三送血管
７上に回路開閉手段19をそれぞれ設けた以外は、前記第
１図に示す実施態様と同様の構成を有するものである。
なお、廃液ライン16の末端には廃液用容器20が設けてあ
る。この実施態様の血漿および濃厚赤血球採取用器具に
おいては、採血に先立ち、第二送血管５上に位置する回
路開閉手段12、第三送血管７上に位置する回路開閉手段
19および血漿輸送管９上に位置する回路開閉手段13を閉
としておき、プライミングライン15より生理食塩水等を
第二送血管５を介して連通する血漿分離器６に導入し、
さらに血漿分離器６より導出された生理食塩水等を第三
送血管７を介して連通する廃液ライン16から廃液用容器
20へと導き、その後回路開閉手段17および18を閉じるこ
とにより、血漿分離器６のプライミングが可能とされて
いる。この第２図に示す実施態様の血漿および濃厚赤血
球採取用器具により血漿および濃厚赤血球液を得る際に
おける後続する操作は、前記第１図に示す実施態様の場
合と同様である。
（発明の効果） 以上述べたように、本発明は、採血針に繊維を内部に
収納してなる貯血容器を第一送血管により連通し、この
貯血容器に血漿分離器を第二送血管により連通し、さら
にこの血漿分離器に濃厚赤血球液採取用容器および血漿
採取用容器をそれぞれ第三送血管および血漿輸送管によ
り連通してなり、前記採血針、貯血容器、血漿分離器、
濃厚赤血球液採取用容器および血漿採取用容器の相対的
な高低の位置関係を任意に変えることができることを特
徴とする血漿および濃厚赤血球採取用器具であるから、
白血球および血小板を含まない濃厚赤血球液と血漿とを
完全閉鎖系で採取できることとなり、該器具を用いて採
取した濃厚赤血球液を用いれば、患者に輸注する際に、
白血球および血小板除去フィルターを接続する必要がな
く、該フィルターを接続することに起因する滅菌の煩雑
化ないしは感染症の危険性の増大、あるいは急速輸血を
必要とする場合における該フィルターを通過する血液の
速度が律速となるといった問題がなくなり、濃厚赤血球
の首尾より輸注が可能となるものである。さらに、本発
明の血漿および濃厚赤血球採取用器具においては、白血
球および血小板が除去された血液が血漿分離器へと供給
されるため、血漿分離器における血漿分離膜への白血球
および血小板の吸着が軽減され、安定した血漿分離性能
を得ることができるものとなり、より高品質な濃厚赤血
球液および血漿を提供できるものとなる。さらにまた、
本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具において、前
記貯血容器内に生理的等張な抗凝固剤が収納されてお
り、前記第一送血管、第二送血管および血漿輸送管上に
回路開閉手段が設けられており、また、前記第二送血管
に連通するプライミングラインと、前記第三送血管に連
通する廃液ラインとが設けられていると、血漿および濃
厚赤血球液を得る操作がより容易にかつ安定して行なえ
るものとなり、さらに前記貯血容器内に収納された繊維
の繊維径が10μｍ以下であると、得られる濃厚赤血球液
はより品質の高いものとなる。
収納してなる貯血容器を第一送血管により連通し、この
貯血容器に血漿分離器を第二送血管により連通し、さら
にこの血漿分離器に濃厚赤血球液採取用容器および血漿
採取用容器をそれぞれ第三送血管および血漿輸送管によ
り連通してなり、前記採血針、貯血容器、血漿分離器、
濃厚赤血球液採取用容器および血漿採取用容器の相対的
な高低の位置関係を任意に変えることができることを特
徴とする血漿および濃厚赤血球採取用器具であるから、
白血球および血小板を含まない濃厚赤血球液と血漿とを
完全閉鎖系で採取できることとなり、該器具を用いて採
取した濃厚赤血球液を用いれば、患者に輸注する際に、
白血球および血小板除去フィルターを接続する必要がな
く、該フィルターを接続することに起因する滅菌の煩雑
化ないしは感染症の危険性の増大、あるいは急速輸血を
必要とする場合における該フィルターを通過する血液の
速度が律速となるといった問題がなくなり、濃厚赤血球
の首尾より輸注が可能となるものである。さらに、本発
明の血漿および濃厚赤血球採取用器具においては、白血
球および血小板が除去された血液が血漿分離器へと供給
されるため、血漿分離器における血漿分離膜への白血球
および血小板の吸着が軽減され、安定した血漿分離性能
を得ることができるものとなり、より高品質な濃厚赤血
球液および血漿を提供できるものとなる。さらにまた、
本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具において、前
記貯血容器内に生理的等張な抗凝固剤が収納されてお
り、前記第一送血管、第二送血管および血漿輸送管上に
回路開閉手段が設けられており、また、前記第二送血管
に連通するプライミングラインと、前記第三送血管に連
通する廃液ラインとが設けられていると、血漿および濃
厚赤血球液を得る操作がより容易にかつ安定して行なえ
るものとなり、さらに前記貯血容器内に収納された繊維
の繊維径が10μｍ以下であると、得られる濃厚赤血球液
はより品質の高いものとなる。
第１図は本発明の血漿および濃厚赤血球採取用器具の一
実施態様の構成を示す模式図であり、また第２図は本発
明の血漿および濃厚赤血球採取用器具の別の実施態様の
構成を示す模式図である。 １……供血者、２……採血針、３……第一送血管、 ４……貯血容器、５……第二送血管、６……血漿分離
器、 ７……第三送血管、８……濃厚赤血球液採取用容器、 ９……血漿輸送管、10……血漿採取用容器、 11,12,13,17,18,19……回路開閉手段、 14……繊維、15……プライミングライン、 16……廃液ライン、20……廃液用容器。
実施態様の構成を示す模式図であり、また第２図は本発
明の血漿および濃厚赤血球採取用器具の別の実施態様の
構成を示す模式図である。 １……供血者、２……採血針、３……第一送血管、 ４……貯血容器、５……第二送血管、６……血漿分離
器、 ７……第三送血管、８……濃厚赤血球液採取用容器、 ９……血漿輸送管、10……血漿採取用容器、 11,12,13,17,18,19……回路開閉手段、 14……繊維、15……プライミングライン、 16……廃液ライン、20……廃液用容器。
Claims (5)
- 【請求項１】採血針に繊維を内部に収納してなる貯血容
器を第一送血管により連通し、この貯血容器に血漿分離
器を第二送血管により連通し、さらにこの血漿分離器に
濃厚赤血球液採取用容器および血漿採取用容器をそれぞ
れ第三送血管および血漿輸送管により連通してなり、前
記採血針、貯血容器、血漿分離器、濃厚赤血球液採取用
容器および血漿採取用容器の相対的な高低の位置関係を
任意に変えることができることを特徴とする血漿および
濃厚赤血球採取用器具。 - 【請求項２】前記貯血容器内には、生理的等張な抗凝固
剤がさらに収納されているものである請求項１に記載の
血漿および濃厚赤血球採取用器具。 - 【請求項３】前記第一送血管、第二送血管および血漿輸
送管上に回路開閉手段をさらに設けてなるものである請
求項１または２に記載の血漿および濃厚赤血球採取用器
具。 - 【請求項４】前記第二送血管に連通するプライミングラ
インと、前記第三送血管に連通する廃液ラインとをさら
に有するものである請求項１〜３のいずれかに記載の血
漿および濃厚赤血球採取用器具。 - 【請求項５】前記貯血容器内に収納された繊維の繊維径
が10μｍ以下である請求項１〜４のいずれかに記載の血
漿および濃厚赤血球採取用器具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2083382A JP2888590B2 (ja) | 1990-03-30 | 1990-03-30 | 血漿および濃厚赤血球採取用器具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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