JP2582852Y2 - 血液成分分離回路 - Google Patents

血液成分分離回路

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JP2582852Y2
JP2582852Y2 JP6189591U JP6189591U JP2582852Y2 JP 2582852 Y2 JP2582852 Y2 JP 2582852Y2 JP 6189591 U JP6189591 U JP 6189591U JP 6189591 U JP6189591 U JP 6189591U JP 2582852 Y2 JP2582852 Y2 JP 2582852Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、血液成分分離回路に関
する。さらに詳しくは、本考案は、分離された血液成分
を高い収率で回収することを可能とする血液成分分離回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、患者が必要とする成分のみを
輸血する成分輸血を行うにさいし、血液を赤血球、白血
球、血小板等の血球成分と、それ以外の血漿成分に分離
する操作が広汎に行われている。さらには、血球成分か
ら、白血球および血小板を選択的に除去し、赤血球を分
離する操作が行われている。
【0003】このように、多量の血液または血球浮遊液
から、簡単な操作で、しかも短時間の処理で血球成分を
捕捉、分離するための血球成分分離回路として、図5に
示すような回路が開示されている(特開昭63−311
962号公報)。
【0004】すなわち、この血液成分分離回路100
は、採血バッグ101および生理食塩水バッグ102が
それぞれチューブ106、107によって血液成分分離
器103の血液流入口103aに連通されている。ま
た、チューブ106、107の途中には、それぞれクレ
ンメ106a、107aが設置され、チューブ106、
107の流路を開閉可能としている。また、処理済血液
回収バッグ104および廃液バッグ105は、それぞれ
チューブ108、109によって血液成分分離器103
の濾液流出口103bに連通されている。また、チュー
ブ108、109の途中には、それぞれクレンメ108
a、109aが設置され、チューブ108、109の流
路を開閉可能としている。
【0005】このような血液成分分離回路100を用い
て、血液成分分離操作を行うには、まずクレンメ107
a、109aによりチューブ107、109を開放し、
生理食塩水バッグ102中の生理食塩水を下方にある血
液成分分離器103に流し、血液成分分離器103内を
洗浄し、洗浄済生理食塩水を廃液バッグ105に回収す
る。
【0006】血液成分分離器103内が生理食塩水で満
たされた時点でプライミングを終了し、クレンメ107
aでチューブ107を閉塞し、次いで、クレンメ106
aでチューブ106を開放して採血バッグ101内の血
液をチューブ106を通じて、血液成分分離器103に
流す。血液成分分離器103内に捕捉されなかった処理
済血液(濾液)が流出し始めた時点で、クレンメ109
aによりチューブ109を閉塞するとともに、クレンメ
108aによりチューブ108を開放し、処理済血液回
収バッグ104内に処理済血液を回収する。
【0007】この操作が血液バッグ中の血液がなくなる
まで継続され、濾液はすべて処理済血液回収バッグ10
4内に回収される。
【0008】続いて、クレンメ106a、107aによ
り、チューブ106を閉塞するとともにチューブ107
を開放し、生理食塩水バッグ102中の生理食塩水を、
チューブ107を通じて血液成分分離器103内に導入
する。導入された生理食塩水は、血液成分分離器103
内の濾材、内壁等に接触して、これに付着していた血球
成分を洗い出す。こうして、血液成分分離器103内に
残留していた血球成分を含んだ洗浄済生理食塩水は、チ
ューブ108を通じて、処理済血液回収バッグ104に
回収される。この操作が、血液成分分離器103内の残
留血球成分がなくなるまで続けられる。血球成分分離器
103から血球成分が流出しなくなったら、クレンメ1
07a、108aによりチューブ107、108を閉塞
して、操作を終了する。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
回路には以下のような欠点がある。 生理食塩水によって血液成分分離器103内の残留血
球を洗い出すさいに、血液成分分離器103内に捕捉さ
れていた成分が遊離し、これにより処理済血液中に捕捉
目的物が混入するため、精度よい分離が行えない。 処理済血液に多量の生理食塩水を添加する必要がある
ので、処理済血液回収バッグ104を大型化しなければ
ならず、操作上問題が多い。
【0010】従って、本考案は、簡易な操作で、分離さ
れた血球等の血液成分を高い収率で回収することを可能
とする血液成分分離回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、以下(1)〜(3)の構成を有する。 (1)内部に処理されるべき血液成分を収容するための
血液収容容器と、前記血液収容容器から供給された血液
成分より特定成分を捕捉、分離する血液成分分離器と、
前記血液成分分離器より上流側の特定部分と下流側の特
定部分とを、血液成分分離器を迂回して連通するバイパ
ス手段と、前記バイパス手段の途中に設けられ、前記血
液成分分離器内に存在する気体成分を貯留、移送可能な
気体貯留容器と、前記バイパス手段への前記血液収容容
器からの血液成分および前記血液成分分離器から流出す
る濾液の流入を阻止する流入阻止手段からなり、前記流
入防止手段はバイパス手段の途中の前記気体貯留容器の
上流側および下流側に配置されることを特徴とする血液
成分分離回路。 (2)前記気体貯留手段はバッグ等の可撓性容器である
(1)に記載の血液成分分離回路。 (3)前記血液成分分離器の下流側には、処理血液中の
気泡を除去するチャンバーが鉛直方向に配置され、当該
チャンバーの上部に前記バイパス手段が接続されている
前記(1)または(2)記載の血液成分分離回路。
【0012】本考案における血液成分分離とは、血液ま
たは血球浮遊液からの赤血球、白血球、血小板等の血球
類の分離除去、血漿の分離除去、血液中の変性成分、有
害成分等の除去などが代表的にあげられるが、これに限
定されず、濾過、吸着を利用した目的成分の除去、捕捉
を行うすべての操作を包含する概念である。
【0013】以下、本考案を図1〜図4を参照して詳細
に説明する。
【0014】図1は、本考案の好ましい実施態様に係る
血液成分分離回路の構成を示す回路図である。
【0015】図1に示すように、本実施態様に係る血液
成分分離回路1Aは、内部に全血を収容すべき血液収容
容器2と、当該血液収容容器2の下流側に配置された血
液成分分離器3と、当該血液成分分離器3と前記血液収
容容器2とを接続可能な第1チューブ4と、前記血液成
分分離器3の下流側に配置されたチャンバー5と、前記
血液成分分離器3と当該チャンバー5とを連通する第2
チューブ6と、前記チャンバー5から流出した処理済血
液を患者に供給する第3チューブ8と、前記第2チュー
ブ6と前記チャンバー5の上部とを、前記血液成分分離
器3を経由することなく接続するバイパスチューブ9
と、このバイパスチューブ9の途中に設けられた気体貯
留容器10から構成されている。
【0016】血液収容容器2は、具体的には、採血針を
備える採血チューブ(図示せず)を接続し、内部にAC
D液、CPD液などの抗凝固剤を封入した可撓性を有す
る容器であり、一般の採血に使用される採血バッグを使
用することができる。
【0017】また、全血を収容した採血バッグを遠心分
離し、得られた濃厚赤血球を無菌的に移注、収容した濃
厚赤血球入バッグを使用することもできる。このような
血液収容容器2は、後述する連通針41で穿刺、連通可
能な排出口2aを備える。
【0018】血液成分分離器3としては、血液導入口3
aおよび血液導出口3bを有するハウジング内部に、濾
材あるいは吸着材を収容したものであり、公知のものを
使用できる。特に、ハウジング内部の濾材あるいは吸着
材を鉛直方向に配置して使用できるものが好ましい。
【0019】濾材の形状としては、編織物あるいは不織
布等の繊維構造体、多孔質体等を適用することができ
る。繊維構造体の材質としては、天然繊維としては木
綿、絹が、再生繊維としては。キュプラアンモニウムレ
ーヨンが、半合成繊維としてはセルロースアセテートが
あり、合成繊維としては、ポリアミド、芳香族ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリアクリルニトリル系、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポ
リスチレン、ポリプロピレンなどがあげられる。
【0020】また、多孔質体としては、ポリウレタン、
架橋ポリビニルアルコールなどがあげられる。
【0021】吸着材としては、酸性官能基を有する親水
性不溶固体、スチレンージビニルベンゼン系粒状多孔質
固体、糖リン酸を含む低分子量物質を含む不溶性固体、
活性体等の血球、蛋白質、電解質、有害物質を吸着する
吸着材が好ましい。
【0022】このような血液成分分離器3は、第1チュ
ーブ4により前記血液収容容器2に連通可能とされてい
る。具体的には、第1チューブ4は、その基端が前記血
液成分分離器3の血液導入口3aに接続され、他端に血
液収容容器2の排出口2aに穿刺可能な連通針41が具
備された構造を有するものである。
【0023】第1チューブ4の途中にはローラー式のク
レンメ42が配設され、このクレンメ42により第1チ
ューブ4の流路を閉塞した状態で、前記連通針41を前
記血液収容容器2の排出口2aに穿刺することにより、
前記血液成分分離器3と血液収容容器2とを連通状態と
する。
【0024】また、前記血液成分分離器3と血液収容容
器2とを連通状態とした後は、クレンメ42により第1
チューブ4を流れる血液量を調整することが可能であ
る。
【0025】なお、前記連通針41にて容器の排出口を
穿刺して連通させる代わりに、排出口2aをコネクター
Aで形成し、第1チューブ4の先端をコネクターAに液
密に嵌合可能なコネクターBで形成し、これら各コネク
ターA,Bを用いて連通操作を行ってもよい。
【0026】血液接続分離器3の下流側には、第2チュ
ーブ6を介して円筒状のチャンバー5が設けられてい
る。このチャンバー5は、血液成分分離器3を通過した
濾液を一旦貯留し、当該濾液中から気泡を分離、除去す
るものである。
【0027】チャンバー5にて分離された気泡は、後述
するバイパスチューブ9を経て、気体貯留容器10に貯
留される。なお、このようなチャンバー5は、具体的に
は、容量7〜22cc、内径13〜22mm程度の点滴
用チャンバーが好適に用いられる。
【0028】なお、チャンバー5の内部には、貯留され
た血液中の異物を除去するためのフィルター等を配置し
てもよい。
【0029】また、使用時において、このようなチャン
バー5は、鉛直方向に延在するよう配置されることによ
り、気泡除去能力が好適に高められる。
【0030】チャンバー5により気泡が除去された処理
済血液は、第3チューブ8を経由して、患者の血管に導
入される。具体的には、第3チューブ8は、その基端が
前記血液成分分離器3の血液導出口3bに接続され、他
端に患者の血管に穿刺可能な穿刺針81を具備する構造
を有するものである。
【0031】第3チューブ8の途中にはローラー式のク
レンメ82が配設され、このクレンメ82により第3チ
ューブ8の流路を閉塞した状態で、前記穿刺針81を患
者の血管に穿刺することにより、前記血液成分分離器3
と患者の血管とを連通状態とする。
【0032】また、前記血液成分分離器3と患者の血管
とを連通状態とした後は、クレンメ82により第3チュ
ーブ8を流れる血液量を調整することが可能である。
【0033】しかして、本実施態様に係る血液成分分離
回路1は、前記チャンバー5の上部と前記第1チューブ
4とを、前記血液成分分離器3を経由することなく接続
するバイパスチューブ9と、このバイパスチューブ9の
途中に設けられた気体貯留容器10とを備えるものであ
る。
【0034】チャンバー5へのバイパスチューブ9の接
続部分としては、チャンバー5にて分離された気泡をバ
イパスチューブ9を通じて効率よく移送することを考慮
して、チャンバー5の上端面またはその近傍であること
が好ましい。
【0035】気体貯留容器10は、血液成分分離操作の
開始時には、前記血液成分分離器3、第1チューブ4お
よび第2チューブ6内に残存していた気体を、血液によ
り押し出して、これをチャンバー5、バイパスチューブ
9を介して移送、貯留するとともに、血液分離操作を終
えた後には、貯留した気体を血液成分分離器3内、およ
びそれより下流側の部分に移送して、これらの部位に残
留する血液成分を押し出すためのものである。図1に示
すように、本実施態様においては、バイパスチューブ9
の途中に気体注入口9aを設け、この気体注入口9aに
気密に嵌合可能な先端形状を有するシリンジを気体貯留
容器10として使用している。しかしながら、気体貯留
容器10としては、前述のように気体を貯留、移送する
ことが可能ならばその構造は特に限定されず、例えばバ
ッグなどの可撓性容器なども適用可能である。
【0036】また、バイパスチューブ9の気体注入口9
aより上流側部分と、バイパスチューブ9の気体注入口
9aより下流側部分には、それぞれクレンメ(流入阻止
手段)91,92が設けられており、バイパスチューブ
9の気体注入口9aより上流側および下流側の流路を、
選択的に開閉可能に構成されている。
【0037】次に、このような構成を有する血液成分分
離回路1Aを用いた血液成分分離操作について説明す
る。
【0038】まず、血液収容容器2の採血針を使用して
供血者から採血を行い、当該血液収容容器2内に、例え
ば400ccの血液を収容しておく。
【0039】なお、血液収容容器2には、全血を収容せ
ずに、予め全血を遠心分離して得られた赤血球濃厚液を
収容してもよい。
【0040】上記のようにして全血または赤血球濃厚液
が収容された血液収容容器をスタンドなど(図示せず)
に吊り下げる。そして、第1チューブ4のクレンメ4
2、およびバイパスチューブ9のクレンメ91,92を
閉塞状態とし、第1チューブ4の先端に具備された連通
針41を、血液収容容器2の排出口2aに穿刺する。そ
して、第3チューブ8のクレンメ82を閉塞状態とし、
先端に具備された穿刺針81を患者の血管に穿刺する。
【0041】そして、クレンメ42を開放し、落差によ
り、血液収容容器2内の血液または赤血球濃厚液を第1
チューブ4を介して血液成分分離器3内に導入する。こ
のとき、前記血液成分分離器3およびチャンバー5が鉛
直方向に配置されるようにする。また、クレンメ82は
閉塞状態としておく。
【0042】そして、濾液が血液成分分離器3の血液導
出口3bから流出し、チャンバー5内に半分ほど溜まっ
た時点で、クレンメ82を開放状態、クレンメ92を閉
塞状態とする。この操作により、前記血液成分分離器
3、第1チューブ4および第2チューブ6に残存してい
た気体は、血液または赤血球濃厚液によって押し出され
てチャンバー5まで移送され、さらにバイパスチューブ
9を通過し、気体貯留容器10内に移送、貯留される。
【0043】クレンメ82を開放すると、濾液(処理済
血液)は、第3チューブ8を経て、患者の血管に導入さ
れる。
【0044】この操作が、血液収容容器2内の血液がす
べてなくなるまで続けられ、濾液はすべて患者の血管に
導入される。
【0045】血液収容容器2内の血液がなくなったら、
クレンメ42を閉塞状態とし、クレンメ91を開放状態
とする。
【0046】そして、気体貯留容器10であるシリンジ
の押子を押すことにより、気体貯留容器10内に貯留さ
れた気体を、バイパスチューブ9の気体注入口9aより
上流側部分、第1チューブ4の接続点より下流側部分を
通じて、血液成分分離器3内に導入する。これにより、
第1チューブ4に残存していた血液を血液成分分離器3
に供給してこれを分離処理でき、しかも血液成分分離器
3内に残存する血球成分を含む血液成分を洗い出すこと
ができる。さらには、血液成分分離器3を通過した気体
を、第2チューブ6、チャンバー5、および第3チュー
ブ8に送り込むことにより、第2チューブ6、チャンバ
ー5、および第3チューブ8内に残存していた血球成分
を含む血液成分を、患者の血管に導入することができ
る。
【0047】このようにして、赤血球等の残存成分がな
くなるまで、気体による洗浄操作を継続する。残存成分
がなくなったら、クレンメ42、82を閉塞状態として
操作を終了する。
【0048】このように、血液成分分離器3内などに残
存していた気体を用いて、残血を洗い出すよう構成した
ので、生理食塩水で洗い出す場合に比較して、簡易な操
作で、しかも精度よく血液成分分離操作が行える。ま
た、バイパスチューブ9の存在により、患者の血管に穿
刺針81を穿刺する前に、回路内の気体を排出するとい
った煩雑な操作を必要としない。
【0049】なお、本使用方法では、回路のプライミン
グ操作を行わずに、血液成分分離操作を行うものとした
が、プライミング操作が必要な場合には、上記と同様の
方法でプライミング液により、血液成分分離器3内など
に残存していた血液を気体貯留容器10内に貯留し、血
液成分分離操作を終えた後に、貯留された気体を用い
て、残血成分の洗い出し操作を行ってもよい。また、本
実施態様に係る血液成分分離回路1Aは、ベッドサイド
で、患者に直接処理済血液を輸血するために用いられる
回路であるとしたが、これに限らず、赤血球製剤を製造
するために使用してもよい。その場合には、第3チュー
ブ8の先端に連通針を設け、この連通針を前記赤血球製
剤を収容する製剤容器に連通させればよい。なお、この
場合には、チャンバー5は必ずしも必須ではない。
【0050】次に、本発明の他の実施態様に係る血液成
分分離回路を図2を参照して説明する。
【0051】図2に示す血液成分分離回路1Bと、図1
に示す血液成分分離回路1Aの相違は、バイパスチュー
ブ9と血液成分分離器3の下流側との接続点を、チャン
バー5の上部に設けずに、第2チューブ6の途中に配設
した点である。
【0052】このような回路構成を有する血液成分分離
回路1Bを用いた血液成分分離方法について説明する。
【0053】まず、血液収容容器2の採血針を使用して
供血者から採血を行い、当該血液収容容器2内に、例え
ば400ccの血液を収容しておく。
【0054】なお、血液収容容器2には、全血を収容せ
ずに、予め全血を遠心分離して得られた赤血球濃厚液を
収容してもよい。
【0055】上記のようにして全血または赤血球濃厚液
が収容された血液収容容器をスタンド(図示せず)に吊
り下げ、第3チューブ8の先端を把持し、血液成分分離
器3の血液導入口3aより下流側の部分(図中Cで示
す。)を倒立させる(すなわち、連通針81が最も上方
に位置し、血液成分分離器3の血液導入口3aが最も下
方に位置するようにする。)ようにする。そして、第1
チューブ4のクレンメ42、およびバイパスチューブ9
のクレンメ93,94を閉塞状態とし、第1チューブ4
の先端に具備された連通針41を、血液収容容器2の排
出口2aに穿刺する。
【0056】そして、クレンメ42、94を開放し、落
差により、血液収容容器2内の血液または赤血球濃厚液
を第1チューブ4を介して血液成分分離器3内に導入す
る。このとき、クレンメ82は閉塞状態としておく。そ
して、濾液が血液成分分離器3の血液導出口3bから流
出し、チャンバー5内に半分ほど溜まった時点で、クレ
ンメ82を開放状態、クレンメ94を閉塞状態とする。
この操作により、前記血液成分分離器3および第1チュ
ーブ4に残存していた気体は、血液または赤血球濃厚液
によって押し出され、バイパスチューブ9を通過し、気
体貯留容器10内に移送、貯留される。
【0057】クレンメ82を開放すると、第2チューブ
6を通過した濾液は、そのままチャンバー5に一旦貯留
されて、気泡が分離される。上記のように、血液成分分
離器3の血液導入口3aより下流側の部分Cを倒立させ
ることにより、分離された気泡は、チャンバー5の上方
(連通針81側)に溜まり、第3チューブ8、連通針8
1を経て、回路外へと容易に脱出される。そして、チャ
ンバー5内に一定量の血液が貯留されたら、第3チュー
ブ8の把持状態を解放して、回路を通常の状態(すなわ
ち、血液収容容器2が最も上方で、穿刺針81が最も下
方になるように重力にそって配置した状態)に復元さ
せ、処理済血液が穿刺針81の先端まで到達したら、穿
刺針81を患者の血管に穿刺する。
【0058】これにより、血液成分分離器3から導出さ
れた濾液は、チャンバー5にて気泡が分離、除去され、
第3チューブ8を通じて、患者の血管に導入される。な
お、チャンバー5にて分離、除去された気泡は、チャン
バー5の上部空間に貯留される。
【0059】この操作が、血液収容容器2内の血液がす
べてなくなるまで続けられ、濾液はすべて患者の血管に
導入される。
【0060】血液収容容器2内の血液がなくなったら、
クレンメ42を閉塞状態とし、クレンメ93を開放状態
とする。
【0061】そして、気体貯留容器10であるシリンジ
の押子を押すことにより、気体貯留容器10内に貯留さ
れた気体を、バイパスチューブ9の気体注入口9aより
上流側部分、第1チューブ4の接続点より下流側部分を
通じて、血液成分分離器3内に導入する。これにより、
第1チューブ4に残存していた血液を血液成分分離器3
に供給してこれを分離処理でき、しかも血液成分分離器
3内に残存する血球成分を含む血液成分を洗い出すこと
ができる。さらには、血液成分分離器3を通過した気体
を、第2チューブ6、チャンバー5、および第3チュー
ブ8を通じて、患者の血管に導入することにより、第2
チューブ6、チャンバー5、および第3チューブ8内に
残存していた血球成分を含む血液成分を、患者の血管に
導入することができる。
【0062】このようにして、赤血球等の残存成分がな
くなるまで、気体による洗浄操作を継続する。残存成分
がなくなったら、クレンメ42、82を閉塞状態として
操作を終了する。
【0063】このように、血液成分分離器3内などに残
存していた気体を用いて、残血を洗い出すよう構成した
ので、生理食塩水で洗い出す場合に比較して、簡易な操
作で、しかも精度よく血液成分分離操作が行える。
【0064】なお、本使用方法では、回路のプライミン
グ操作を行わずに、血液成分分離操作を行うものとした
が、プライミング操作が必要な場合には、上記と同様の
方法でプライミング液により、血液成分分離器3内など
に残存していた血液を気体貯留容器10内に貯留し、血
液成分分離操作を終えた後に、貯留された気体を用い
て、残血成分の洗い出し操作を行ってもよい。また、本
実施態様に係る血液成分分離回路1Bは、ベッドサイド
で、患者に直接処理済血液を輸血するために用いられる
回路であるとしたが、これに限らず、赤血球製剤を製造
するために使用してもよい。その場合には、図3に示す
回路1B’のように、第3チューブ8の先端に連通針8
3を設け、この連通針83を前記赤血球製剤を収容する
製剤容器7に連通させればよい。また、この場合、チャ
ンバー5は必ずしも必須ではなく、回路の下流側を転倒
させて回路内の気体を回路外へ排出させる操作も必須で
はない。
【0065】次に、本発明の他の実施態様に係る血液成
分分離回路を図4を参照して説明する。
【0066】図4に示す実施態様に係る血液成分分離回
路1Cと、図2に示す実施態様に係る血液成分分離回路
1Bの相違は、血液収容容器2の上部に後述する連通針
96で穿刺、連通可能な気体導入口2bを設け、バイパ
スチューブ9の上流端には、当該気体導出口2bに穿刺
可能な連通針96を備える点である。
【0067】このような回路構成を有する血液成分分離
回路1Cを用いた血液成分分離方法について説明する。
【0068】まず、血液収容容器2の採血針を使用して
供血者から採血を行い、当該血液収容容器2内に、例え
ば400ccの血液を収容しておく。
【0069】なお、血液収容容器2には、全血を収容せ
ずに、予め全血を遠心分離して得られた赤血球濃厚液を
収容してもよい。
【0070】上記のようにして全血または赤血球濃厚液
が収容された血液収容容器をスタンド(図示せず)に吊
り下げ、第3チューブ8の先端を把持し、血液成分分離
器3の血液導入口3aより下流側の部分(図中Dで示
す。)を倒立させる(すなわち、穿刺針81が最も上方
に位置し、血液成分分離器3の血液導入口3aが最も下
方に位置するようにする。)ようにする。そして、第1
チューブ4のクレンメ42、およびバイパスチューブ9
のクレンメ95を閉塞状態とし、第1チューブ4の先端
に具備された連通針41を、血液収容容器2の排出口2
aに穿刺する。
【0071】そして、クレンメ42、95を開放し、落
差により、血液収容容器2内の血液または赤血球濃厚液
を第1チューブ4を介して血液成分分離器3内に導入す
る。このとき、クレンメ82は閉塞状態としておく。そ
して、血液収容容器2の上部に空間が形成されたのを確
認した時点で、連通針95を血液収容容器2の気体導入
口2bに穿刺し、バイパスチューブ9と血液収容容器2
の上部とを連通させる。そして、濾液が血液成分分離器
3の血液導出口3bから流出し、チャンバー内に半分ほ
ど溜まった時点で、クレンメ82を開放状態とする。こ
の操作により、前記血液成分分離器3および第1チュー
ブ4に残存していた気体は、血液または赤血球濃厚液に
よって押し出され、バイパスチューブ9を通過し、血液
収容容器2の上部空間内に移送、貯留される。
【0072】クレンメ82を開放すると、第2チューブ
6を通過した濾液は、そのままチャンバー5に一旦貯留
されて、気泡が分離される。上記のように、血液成分分
離器3の血液導入口3aより下流側の部分Cを倒立させ
ることにより、分離された気泡はチャンバー5の上方
(連通針側)に溜まり、第3チューブ8、穿刺針81を
経て、回路外へと容易に脱出される。そして、チャンバ
ー5内に一定量の血液が貯留されたら、第3チューブ8
の把持状態を解放して、回路を通常の状態(ずなわち、
血液収容容器2が最も上方で、穿刺針81が最も下方に
なるように重力にそって配置した状態)に復元させ、処
理済血液が穿刺針81の先端まで到達したら、穿刺針8
1を患者の血管に穿刺する。
【0073】これにより、血液成分分離器3から導出さ
れた濾液は、チャンバー5にて気泡が分離、除去され、
第3チューブ8を通じて、患者の血管に導入される。な
お、チャンバー5にて分離、除去された気泡は、チャン
バー5の上部空間に貯留される。
【0074】この操作が、血液収容容器2内の血液がす
べてなくなるまで続けられ、濾液はすべて患者の血管に
導入される。
【0075】血液収容容器2内の血液がなくなったら、
クレンメ42を開放して、クレンメ95を閉塞状態とす
る。
【0076】そして、気体貯留容器10であるシリンジ
の押子を押すことにより、気体貯留容器10内に貯留さ
れた気体を、バイパスチューブ9の気体注入口9aより
上流側部分、第1チューブ4の接続点より下流側部分を
通じて、血液成分分離器3内に導入する。これにより、
第1チューブ4に残存していた血液を血液成分分離器3
に供給してこれを分離処理でき、しかも血液成分分離器
3内に残存する血球成分を含む血液成分を洗い出すこと
ができる。さらには、血液成分分離器3を通過した気体
を、第2チューブ6、チャンバー5、および第3チュー
ブ8に送り込むことにより、第2チューブ6、チャンバ
ー5、および第3チューブ8内に残存していた血球成分
を含む血液成分を、患者の血管に導入することができ
る。
【0077】このようにして、赤血球等の残存成分がな
くなるまで、気体による洗浄操作を継続する。残存成分
がなくなったら、クレンメ42、82を閉塞状態として
操作を終了する。
【0078】このように、血液成分分離器3内などに残
存していた気体を用いて、残血を洗い出すよう構成した
ので、生理食塩水で洗い出す場合に比較して、簡易な操
作で、しかも精度よく血液成分分離操作が行える。
【0079】なお、本使用方法では、回路のプライミン
グ操作を行わずに、血液成分分離操作を行うものとした
が、プライミング操作が必要な場合には、上記と同様の
方法でプライミング液により、血液成分分離器3内など
に残存していた血液を気体貯留容器10内に貯留し、血
液成分分離操作を終えた後に、貯留された気体を用い
て、残血成分の洗い出し操作を行ってもよい。なお、本
実施態様に係る血液成分分離回路1Cは、ベッドサイド
で、患者に直接処理済血液を輸血するために用いられる
回路であるとしたが、赤血球製剤を製造するために使用
してもよい。その場合には、第3チューブ8の先端に連
通針を設け、この連通針を前記赤血球製剤を収容する製
剤容器に連通させればよい。チャンバー5は必ずしも必
須ではなく、また回路の下流側を転倒させて回路内の気
体を回路外へ排出させる操作も必須ではない。
【0080】また、上記の各実施態様に係る回路は、バ
イパスチューブ9の途中にクレンメを配置して、バイパ
スチューブ9の流路を開閉するように構成したが、バイ
パスチューブ9とメインラインとの各接続を三方活栓等
を用いて行い、これによりバイパスチューブ9の流路を
制御してやってもよい。
【0081】次に、実施例を示して、本考案をさらに詳
細に説明する。
【0082】
【実施例】[実施例] 図3に示す血液成分分離回路を作製した。 1.血液収容容器:軟質塩化ビニル製、容量400cc 2.血液成分分離装置:白血球除去フィルター ・ハウジング/(材質)ABS製、容量50cc ・濾材/架橋ポリビニルアルコール製 3.チャンバー:軟質塩化ビニル製、容量7cc 4.処理済血液収容容器(製剤容器):軟質塩化ビニル
製、容量600cc 5.気体貯留容器:シリンジ(先端孔径4.5mm、容
量60cc) 各連結チューブは、内径3.5mmの塩化ビニル製のも
のを用い、第1チューブおよび第3チューブ8の先端に
はプラスチック連通針を取り付けた。また、バイパスチ
ューブ9の気体貯留容器10より上流側および下流側
に、それぞれクレンメ93,94を取り付けた。また、
第1チューブ4の連通針41の直下、および第3チュー
ブ8の連通針81の直前には、それぞれローラークレン
メ42、82を取り付けた。さらに、バイパスチューブ
の途中には、ト字管を配設し、シリンジの先端を嵌合し
て連結するとともに、第2チューブ6の中程にバイパス
チューブ9の下端をト字管を用いて接続した。
【0083】以上のような構成を有する回路を用いて以
下のような実験を行った。
【0084】400ccの血液を遠心分離して赤血球濃
厚液1単位を得、この操作を3回繰り返して、得られた
3単位の赤血球濃厚液を混合した後、ほぼ同重量になる
よう3単位に再分配し、1単位ずつを血液収容容器3個
に分配、収容した。
【0085】上記のようにして全血または赤血球濃厚液
が収容された血液収容容器をスタンドに吊り下げ、第1
チューブ4のクレンメ42、およびバイパスチューブ9
のクレンメ93,94を閉塞状態とした。そして、第1
チューブ4の先端に具備された連通針41を、血液収容
容器2排出口に穿刺し、第3チューブ8の先端の連結針
83を、処理済血液収容容器7に連通させた。
【0086】そして、クレンメ42、92を開放し、落
差により、血液収容容器2内の血液または赤血球濃厚液
を第1チューブ4を介して血液成分分離器3内に導入し
た。このとき、クレンメ82は閉塞状態とした。そし
て、濾液が血液成分分離器3の血液導出口3bから流出
し、チャンバー内に半分ほど溜まった時点で、クレンメ
82を開放状態とした。この操作により、前記血液成分
分離器3、第1チューブ4および第2チューブ6に残存
していた気体は、血液または赤血球濃厚液によって押し
出され、さらにバイパスチューブ9を通過し、気体貯留
容器10内に移送、貯留された。貯留された気体は55
ccであった。
【0087】第2チューブ6を通過した濾液は、そのま
まチャンバー5に一旦貯留されて、気泡が分離された。
そして、チャンバー5内から流出した濾液は、第3チュ
ーブ8を通って処理済血液収容容器7に収容された。血
液収容容器2内の血液がすべてなくなったのを確認した
後、クレンメ42を閉塞状態とし、クレンメ93を開放
状態とした。
【0088】そして、気体貯留容器10であるシリンジ
の押子を押すことにより、気体貯留容器10内に貯留さ
れた気体を、バイパスチューブ9の上流側、第1チュー
ブ4の接続点より下流側部分を通じて、血液成分分離器
3に導入した。こうして、第2チューブ6、チャンバー
5、および第3チューブ8内に残存していた血球成分を
含む血液成分を、処理済血液収容容器7に洗い出した。
【0089】そして、赤血球等の残存成分がなくなるま
で、気体による洗浄操作を継続し、残血成分がなくなっ
たら、クレンメ42、82を閉塞状態として操作を終了
した。
【0090】このようにして、処理済血液収容容器7内
に収容された赤血球濃厚液の組成を算定し、以下の式に
よって白血球除去率、血小板除去率、および赤血球回収
率を求めた。なお、1μlあたりの白血球数、血小板
数、赤血球数は、SysmexNE−6000(東洋医
用電子株式会社製)を使用して測定した。その結果を表
1に示す。
【0091】 血球(白血球、赤血球、血小板)数=[容器内の血液重量(g)×μlあたり の血球数×100]/容器内の血液比重(g/ml) 白血球除去率=[(未処理血液中の白血球数−処理血液中の白血球数)×10 0]/未処理血液中の白血球数 血小板除去率=[(未処理血液中の血小板数−処理血液中の血小板数)×10 0]/未処理血液中の血小板数 赤血球回収率=[未処理血液中の赤血球数/処理血液中の赤血球数]/100
【0092】[比較例1] 実施例と同様の回路を用い、気体による洗浄操作を行わ
なわず、血液収容容器からすべての血液が流れ終わって
から10分間放置させて、血液成分分離操作を終了する
以外は実施例と同様にして操作し、実施例と同様にし
て、白血球除去率、血小板除去率、および赤血球回収率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0093】[比較例2] 実施例と同様の回路を用い、血液収容容器2からすべて
の血液が流れ終わったのを確認した後、連結針41を1
00ccの生理食塩水バッグに穿刺して、生理食塩水を
第1チューブ4に導入した。そして、この生理食塩水
を、血液成分分離器3、第2チューブ6、チャンバー
5、第3チューブ8を通過させ、残存する血液成分を、
処理済血液収容容器7に洗い出した。赤血球等の残存成
分が洗い出されなくなったのを確認した後、クレンメ4
2、82を閉塞状態として操作を終了し、実施例と同様
にして、白血球除去率、血小板除去率、および赤血球回
収率を求めた。その結果を表1に示す。
【0094】 表1 実施例 比較例1 比較例2 白血球除去率(%) 98.3 98.8 98.3 血小板除去率(%) 73.8 73.4 62.1 赤血球回収率(%) 93.3 88.6 94.6 濾過時間(min) 10.51 8.77 9.45
【0095】表1の結果より、本考案に係る血液成分分
離回路を用い、気体により残血成分の洗いだしを行うこ
とにより、洗い出しを行わない比較例1に比べて、赤血
球回収率が大幅に向上した。また、生理食塩水により洗
い出しを行う比較例2は、赤血球回収率においては実施
例とほぼ同程度の結果が得られたが、血小板除去率は実
施例よりかなり低く、血小板が漏れ出していることが確
認された。
【0096】
【考案の効果】以上、詳述したように、本考案に係る血
液成分分離回路は、内部に処理されるべき血液成分を収
容するための血液収容容器と、当該血液収容容器から供
給された血液成分より特定成分を捕捉、分離する血液成
分分離器と、当該血液成分分離器より上流側の特定部分
と下流側の特定部分とを、血液成分分離器を経由するこ
となく連通するバイパス手段と、当該バイパス手段の途
中に設けられ、前記血液成分分離器内に存在する気体成
分を貯留可能な気体貯留容器と、前記バイパス手段への
前記血液収容容器からの血液成分および前記血液成分分
離器から流出する濾液の流入を阻止する流入阻止手段と
を備えることを特徴とするものであるから、簡易な操作
で、分離された血球等の血液成分を高い収率で回収する
ことを可能とする。
【0097】また、本考案に係る他の血液成分分離回路
は、内部に処理されるべき血液成分を収容するための血
液収容容器と、当該血液収容容器から供給された血液成
分より特定成分を捕捉、分離する血液成分分離器と、一
端が前記血液収容容器の上部に無菌的に連通可能に構成
され、他端が前記血液成分分離器の下流側の特定部分に
連通されたバイパス手段と、当該バイパス手段への前記
血液収容容器からの血液成分および前記血液成分分離器
から流出する濾液の流入を阻止する流入阻止手段とを備
えるものであるから、簡易な操作で、分離された血球等
の血液成分を高い収率で回収することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施態様に係る血液成分分離回路の
回路構成を示す図である。
【図2】本考案の他の実施態様に係る血液成分分離回路
の回路構成を示す図である。
【図3】本考案の他の実施態様に係る血液成分分離回路
の回路構成を示す図である。
【図4】本考案の他の実施態様に係る血液成分分離回路
の回路構成を示す図である。
【図5】従来の血液成分分離回路の回路構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 血液成分分離回路 2 血液収容容器 3 血液成分分離器 4 第1チューブ 5 チャンバー 6 第2チューブ 7 処理済血液収容容器 8 第3チューブ 9 バイパスチューブ 10 気体貯留容器

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に処理されるべき血液成分を収容する
    ための血液収容容器と、前記 血液収容容器から供給された血液成分より特定成分
    を捕捉、分離する血液成分分離器と、前記 血液成分分離器より上流側の特定部分と下流側の特
    定部分とを、血液成分分離器を迂回して連通するバイパ
    ス手段と、 前記バイパス手段の途中に設けられ、前記血液成分分離
    器内に存在する気体成分を貯留、移送可能な気体貯留容
    器と、前記 バイパス手段への前記血液収容容器からの血液成分
    および前記血液成分分離器から流出する濾液の流入を阻
    止する流入阻止手段からなり、 前記流入防止手段はバイパス手段の途中の前記気体貯留
    容器の上流側および下流側に配置される ことを特徴とす
    る血液成分分離回路。
  2. 【請求項2】前記気体貯留手段はバッグ等の可撓性容器
    である請求項1に記載の血液成分分離回路。
  3. 【請求項3】前記血液成分分離器の下流側には、処理血
    液中の気泡を除去するチャンバーが鉛直方向に配置さ
    れ、当該チャンバーの上部に前記バイパス手段が接続さ
    れている請求項1または2に記載の血液成分分離回路。
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