JPS6336990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ホツトプレートやある種の電気鍋の
ように、高温となる調理体が露出している調理器
に関するものである。

ホツトプレートなどの調理器では、調理中その
他のときに高温の調理体に直接手が触れるのを防
止するため、その周囲を囲繞するごとくガードと
左右一対の把手とを設けたものがある。

しかして、この把手とガードとはビスで固定す
るのが普通であるが、本考案ではこの固定にビス
を用いないで、把手とガードとをスライド嵌合に
より結合し、この把手にカバーを装着し、該カバ
ーと把手とをビスで固定し、このビスにより把手
とガードとカバーとを一体的ならしめたものであ
る。

本考案をホツトプレートに応用した場合の実施
例を、添付の図面に基いて説明する。

図面には、下面に発熱体（図示しない）を備え
た円板状の調理体１を有するホツトプレートを示
し、調理体１の外方には左右一対の合成樹脂製の
調理器本体２，２が定着されている。この調理器
本体２には、脚体３及び把手４が形成されてい
る。即ち、ここにいう調理器本体２とは、脚体あ
るいは把手など、調理体１に直接もしくは間接的
に定着される部材を指す。

左右一対の調理器本体２，２を除く調理体１の
周囲には、調理体１を囲繞するごとくこれに近接
して合成樹脂製のガード５，５を対称的に配し、
調理体１に手指が直接触れるのを防止し得るよう
にする。

この合成樹脂製のガード５はその両端部を対向
する調理器本体２，２に支受せしめる。即ち、調
理器本体２，２の一部である把手４の端部に、左
右方向の溝４ａを形成し、ガード５の端部に設け
た突条５ａを該溝４ａにスライド嵌合させること
により両者を結合する。なお、突条５ａの端部に
凸部５ｂを設け、該凸部５ｂがスライド時に溝４
ａの奥端を一段高くした塞止用の壁４ｄに当り、
これより内側に行くことがないようにしてある。

ガード５との係合部分を除いた把手４には、第
５図に詳示するような略コ字状のカバー６を装着
する。このカバー６の内側中央部には、第６図に
示すように上記装着方向に延びるビス止用のボス
６ａを、また、両端近くにはボス６ａと同じ方向
に延びる細棒状のボス６ｂを設ける。

一方、このカバー６が被せられる把手４には、
第７図に示すように上記ボス６ａと対向する位置
にビス６ｂ挿通用の孔４ｅを、また、ボス６ｂと
対向する位置にボス６ｂ嵌挿用の孔４ｂを設け
る。

そして、把手４にカバー６を装着するに当り、
カバー６を把手４にスライド嵌合させるととも
に、カバー６に設けた左右２つのボス６ｂ，６ｂ
の先端を第１１図に示すように、把手４に設けた
左右２つの孔４ｂに各々嵌挿し、把手４の孔４ｅ
とカバー６のボス６ａとに１本のビス７を螺入し
てカバー６を把手４に固定する。

この固定により、把手４の上下、外側の三方は
カバー６で覆われ、また、把手４の端部に係着せ
しめられたガード５は、このカバー６で押えられ
て抜け落ちることがない。この場合において、カ
バー６に設けた左右２つのボス６ｂ，６ｂの先端
が、カバー６の左右両端近くにおいて、把手４に
設けた左右２つの孔４ｂ，４ｂに嵌挿せしめられ
ているから、ある程度の長さを有するカバー６
が、調理体１からの放射熱あるいは経年変化によ
り変形して把手４から浮いてこれがガタ付くのを
防止することができる。

なお、第７図に示すように、孔４ｂの形状を真
円とすることなく、横長のような長円形としてお
くと、この孔４ｂに嵌挿せしめられるボス６ｂの
形成位置や太さに多少の誤差があつたり、把手４
とカバー６との材質が異なつて熱膨張などによる
変形量に差が出てくるようなことがあつても、そ
の誤差を吸収することができる。

図示例の場合、１本のビス７により把手４とカ
バー６とを固定してあるが、把手４、カバー６の
両端近くにおいて左右２本のビスにより両者を固
定するようにすると、カバー６の内側に左右２本
のボス６ｂ，６ｂを設けなくても、把手４に対し
てカバー６が浮くのを防止することができる。な
お、ビスを２本用いるより１本用いる方が、把手
４とカバー６の固定作業が容易であろうし、コス
ト的にも有利であろう。

カバー６の上壁及び前壁の一部を第５図に示す
ように切除し、該部分６ｃにフツク８を装着す
る。このフツク８がカバー６から妄りに外れない
よう把手４には段部４ｃを形成しておき、把手４
にカバー６を装着したとき、該段部４ｃでフツク
８を塞止めるようにする。

フツク８の左右両端には軸８ａ，８ａを突設
し、両軸８ａ，８ａをカバー６の内側に設けた左
右一対の軸受用の溝６ｄ，６ｄにそれぞれ嵌入す
ることにより、フツク８が軸８ａを中心として第
４図の実線の位置から同図鎖線のように回動し得
るようにする。フツク８が蓋体９の取つ手９ａに
係合すると、蓋体９を押えることができる。

このフツク８は、把手４にカバー６を装着する
前に予じめカバー６に装着しておくが、把手４と
カバー６とがビス７で一旦固定されると、カバー
６に設けた上記段部４ｃによりカバー６から抜け
落ちることはない。

なお、カバー６の切除部分６ｃの下方に舌片６
ｅを形成し、該舌片６ｅの弾発力に逆つてフツク
８を強制的に挿入するようにしておくと、カバー
６を把手４に固定する前であつても、該舌片６ｅ
の弾発力によりフツク８が切除部分６ｃの裏側の
開口部分から抜け落ちることがない。

本考案によれば、高温となる調理体の周囲を囲
繞するごとく配された把手４とガード５とを、ビ
スを用いることなく嵌合により結合し、この把手
４に略コ字状のカバー６を装着したうえで把手４
とカバー６とをビスで固定するようにしたから、
ビスを定着するだけで少くとも把手４、ガード
５、カバー６の三部品を同時に固定することがで
き、また、ビスにより固定されていないガード５
が外れるようなことがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案をホツトプレートに応用した
場合の実施例を示すもので、第１図は全体の平面
図、第２図はその正面図、第３図、第４図は、第
１図の−線、−線部分の拡大縦断面図、
第５図は把手付近の拡大分解斜視図、第６図は把
手に装着するカバーのみの背面図で拡大して示
す、第７図は調理器本体のみの正面図で拡大して
示す、第８図、第９図、第１０図は、第６図の
−線、−線、−線部分の縦断面図、第
１１図はカバーに設けたボスが把手に設けた孔に
嵌挿せしめられた状態を示す縦断面図、である。 １…調理体、２…調理器本体、３…脚体、４…
把手、４ｂ，４ｅ…孔、４ｃ…段部、５…ガー
ド、６…カバー、６ａ，６ｂ…ボス、６ｄ…溝、
６ｅ…舌片、７…ビス、８…フツク、９…蓋体、
９ａ…取つ手。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 調理体１に近接してその外方を囲繞するごと
   くガードと左右一対の把手とを設けた調理器に
   おいて、ガード５の端部と把手４の端部とをス
   ライド嵌合により結合するとともに、該把手４
   にスライド方向であるその外方から略コ字状の
   カバー６を装着し、該カバー６と把手４とをビ
   ス７で固定し、このビス７により把手４とガー
   ド５とカバー６とを一体的ならしめたことを特
   徴とする調理器。 ２ カバー６の内面にビス７の取付位置に対して
   ほぼ対称的に左右２本のボス６ｂ，６ｂを突設
   し、該カバー６を装着するべき把手４の一部に
   設けた孔４ｂに上記ボス６ｂをそれぞれ嵌挿し
   てなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の調
   理器。 ３ 調理体１に被せる蓋体９の一部である取つ手
   ９ａに係合し、これを調理体１側に固定させる
   ためのフツク８が、カバー６に装着されている
   実用新案登録請求の範囲第１項もしくは第２項
   記載の調理器。 ４ 孔４ｂの形状を真円とすることなく長円形と
   してなる実用新案登録請求の範囲第２項記載の
   調理器。 ５ フツク８はカバー６の内方開口部分から装着
   され、把手４へのカバー装着後フツク８が把手
   ４に設けた段部４ｃにより内側に抜け出ないよ
   う塞止められている実用新案登録請求の範囲第
   ３項記載の調理器。