JPS6336481Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、リニアトラツキングプレーヤのピツ
クアツプ装置に関し、ピツクアツプアームの上
昇、下降ならびに演奏時において常に安定した動
作が得られるようにすることを目的とするもので
ある。

以下、図示の実施例について本考案を詳述する
と、第１図乃至第４図において、１はプレーヤ本
体、２は回転軸、３はターンテーブル、４はレコ
ード盤である。５はピツクアツプアームで、先端
にはホルダー６が着脱自在に装着され、このホル
ダー６にカートリツジスタイラス７を有するカー
トリツジボデイ８が枢着されている。ピツクアツ
プアーム５の基部側には適正なる針圧を与えるた
めのバランスウエイト９が遮光板１０と共にネジ
１１により取付けられている。バランスウエイト
９には後方に突出する棒状突起１２が形成される
と共に、上下一対のネジ１３とナツト１４とによ
りピボツト１７が取付けられている。遮光板１０
はピツクアツプアーム５の偏角揺動を光検知器１
８に伝達するためのものである。ピボツト１７は
ピツクアツプアーム５を箱状の架台１９から突出
した支持腕部２０に上下揺動自在に枢支するため
のもので、一対のネジ２１及びナツト２２を介し
て支持腕部２０に取付けられている。棒状突起１
２はピツクアツプ５の上昇時に、第７図の如く架
台１９の前面壁２３に形成されたＶ字状の切欠き
部２４に上方から係合可能である。架台１９は支
持枠２５を有し、この支持枠２５は揺動部材２
６，２７及びガイドレール２８，２９を介してプ
レーヤ本体１側のベース基板３０に直線移動可能
に支持されている。なお架台１９は支点部３１、
バネ３２及びネジ３３により支持枠２５に角度調
整自在に取付けられている。架台１９の内部には
第６図に示すように昇降装置３４が装着されると
共に、この昇降装置３４にビス３５及び板バネ３
６を介して光検知器１８の基板３７が固着されて
いる。基板３７の上部には光検知器２８の遮光板
１０との相対位置を調整する押しビス３８がホル
ダー３９によつて架台１９に装着されている。昇
降装置３４は外磁枠４０と、この外磁枠４０に収
納されたソレノイド４１と、外磁枠４０に固着さ
れたピストンホルダー４２と、ピストンホルダー
４２の中心孔内に粘性抵抗を有する物質を介して
上下動自在に挿入されたピストン４３と、ピスト
ン４３の下端側に上下動自在に嵌挿され、かつソ
レノイド４１の磁力により上下動されるプランジ
ヤー４４と、プランジヤー４４の内部に収納さ
れ、かつピストン４３を常時上方に付勢するよう
に係止片４５との間に介在された内バネ４６と、
プランジヤー４４のフランジ部４４ａとの間に介
在され、かつ該プランジヤー４４を常時上方に付
勢する外バネ４７を備えて成る。ピストン４３の
上端部にはコの字状の連結腕４８が装着され、こ
の連結腕４８の上端に丸ピン４９が嵌挿されてい
る。丸ピン４９はバランスウエイト９の棒状突起
１２に上方側から係合せしめられている。

次に上記構成における動作を説明すると、ベー
ス基板３０に装着されたガイドレール２８とガイ
ドレール２９に夫々摺動部材２６，２７が直線案
内され、この摺動部材２６，２７及び支持枠２５
を介して架台１９が直線移動する。そこで、支持
枠２５を駆動装置（図示せず）によつて設定位置
に移動させ、昇降装置３４に通電すると、昇降装
置３４の外磁枠４０とピストンホルダー４２で保
持されたソレノイド４１に通電され、プランジヤ
ー４４が磁力により即時に上方へと吸引される。
このとき、プランジヤー４４が内バネ４６と外バ
ネ４７の弾性反力に抗して上昇し、プランジヤー
４４の下端部の係止片４５によつて圧縮された内
バネ４６は、ピストン４３とピストンホルダー４
２の間の粘性抵抗に抗して徐々に蓄力を解放しな
がらピストン４３を上昇させ、その上端部に取付
けた連結腕４８と丸ピン４９とが上昇するので、
架台１９の切欠き部２４からバランスウエイト９
の棒状突起１２が徐々に浮上し、それにつれてピ
ツクアツプアーム５の先端に具備されたカートリ
ツジスタイラス７がレコード盤４の上面に緩やか
に下降する。

レコードスタイラス７がレコード盤４の上面に
当接してから後は、ピツクアツプアーム５の下降
が停止すると同時に、バランスウエイト９の棒状
突起１２の上昇を停止するが、昇降装置３４のピ
ストン４３はプランジヤー４４の上部に達するま
で上昇し続けるため、連結腕４８と丸ピン４９も
上昇し、バランスウエイト９の棒状突起１２との
当接が解放され、第５図のようにピツクアツプア
ーム５の揺動が自在となる。

演奏状態において微かな追従誤差を生ずれば、
ピツクアツプアーム５に装着した遮光板１０が光
検知器１８に誤差を伝達し、駆動装置（図示せ
ず）へ誤差が帰還され修正される。ピツクアツプ
アーム５の上昇は昇降装置３４への通電を解除す
ることで可能となり、ソレノイド４０への通電が
断たれると、プランジヤー４４の吸着が解放さ
れ、ソレノイド４１とプランジヤー４４との間で
圧縮蓄力された外バネ４７がピストン４３とピス
トンホルダー４２の間の粘性抵抗に抗して蓄力を
解放し、プランジヤー４４、ピストン４３を徐々
に下降させ、同時に連結腕４８、丸ピン４９を下
降させる。丸ピン４９が下降してバランスウエイ
ト９の棒状突起１２に当接すると、これによつて
ピツクアツプアーム５が上昇して、該ピツクアツ
プアーム５に枢着したカートリツジスタイラス７
がレコード面との当接を離れ、再び第４図の状態
に戻る。このときピツクアツプアーム５が微少角
水平方向に振れていても、棒状突起１２が架台１
９の切欠き部２４のＶ字の斜面に当接し、斜面に
沿いながら中心位置へと引き込まれ、振れの角度
が“０”修正される。

本考案は、昇降装置によりピツクアツプアーム
を緩慢に動作させるようにしており、また演奏時
におけるピツクアツプアームの偏角を遮光板と光
検知器とを介して検知するようにしているので、
ピツクアツプアームの上昇及び下降時並びに演奏
時において常に安定した動作を得ることができ
る。またＶ字状の切欠き部を形成し、ピツクアツ
プアームの上昇時に、バランスウエイトの棒状突
起がこの切欠き部に上方側から係合するようにし
ているので、これによつて水平方向のずれを修正
することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すもので第１
図はレコードプレーヤの斜視図、第２図は要部の
斜視図、第３図は側面図、第４図及び第５図は側
断面図、第６図は昇降装置の斜視図、第７図はそ
の要部の拡大斜視図である。 １……プレーヤ本体、５……ピツクアツプアー
ム、９……バランスウエイト、１０……遮光板、
１２……棒状突起、１８……光検知器、１９……
架台、２０……支持腕部、２４……切欠き部、２
５……支持枠、３４……昇降装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレーヤ本体に直線移動可能に架台を設け、こ
   の架台の支持腕部に、ピツクアツプアームを上下
   揺動自在に枢支して成るリニアトラツキングプレ
   ーヤにおいて、ピツクアツプアームの基部側に装
   着したバランスウエイトに棒状突起を形成し、ピ
   ツクアツプアームの上昇時に該棒状突起が上方側
   から係合するＶ字状の切欠き部を前記架台に設
   け、該架台の内部に前記棒状突起と該棒状突起に
   上方側から係合するピンを介してピツクアツプア
   ームを緩慢に昇降させる昇降装置を設け、ピツク
   アツプアームに遮光板を設け、ピツクアツプアー
   ムの演奏時における偏角を遮光板を介して検出す
   る光検知器を設けたことを特徴とするリニアトラ
   ツキングプレーヤのピツクアツプ装置。