JPS6336366B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6336366B2
JPS6336366B2 JP56003785A JP378581A JPS6336366B2 JP S6336366 B2 JPS6336366 B2 JP S6336366B2 JP 56003785 A JP56003785 A JP 56003785A JP 378581 A JP378581 A JP 378581A JP S6336366 B2 JPS6336366 B2 JP S6336366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graft
weight
crosslinking
acid
acrylic
Prior art date
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Expired
Application number
JP56003785A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57117615A (en
Inventor
Atsushi Yamaguchi
Yoshiaki Hanada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP378581A priority Critical patent/JPS57117615A/ja
Publication of JPS57117615A publication Critical patent/JPS57117615A/ja
Publication of JPS6336366B2 publication Critical patent/JPS6336366B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なイオン架橋アクリル系繊維に関
する。更に詳しくは、40重量%以上のアクリル系
重合体に、エチレン性不飽和有機酸がグラフト重
合され、かつ、該グラフト共重合体が多価金属イ
オンでイオン架橋されていることを特徴とするイ
オン架橋アクリル系繊維に関するものである。 一般にアクリル系重合体は繊維にすると羊毛に
似た柔らかい、かさ高の、暖か味のある触感を呈
し、発色性が鮮明であるため、これらの特性を生
かして幅広い展開を遂げているが、致命的な欠点
として高温時の物性低下がある。すなわち、高温
時のヤング率は著しく低く、また、極めてクリー
プしやすい。 従来、これらの欠点を改良する方法として数多
くの方法が提案されている。例えば共重合成分を
減らしてアクリロニトリルホモ重合体に近ずける
方法、あるいはホルマリン等の架橋性化合物を添
加し架橋構造とする方法等々である。 しかし、前者の場合は当然のことながら染色性
が著しく低下するため、産業用、例えば濾布等に
は使い得るが衣料用途には適用がむづかしい。 また、後者の場合は架橋性共重合成分あるいは
架橋方法等について数多くの検討がなされて来た
が、これらの架橋方法では共有結合による架橋で
あつたため、架橋することによりいずれも繊維が
もろくなつたり、あるいは着色したり、さらに
は、加熱処理や硫酸等の酸触媒の使用等の苛酷な
反応条件が必要であり、強伸度等基本的な繊維物
性をそこなわずに均一な架橋処理をすることが出
来ない等の多くの問題があつた。 本発明の目的は、アクリル系繊維の強伸度等基
本的な繊維物性を維持しつつ、もろくすることな
く、高温時のヤング率を向上させ、クリープを低
下させることにある。 本発明者らはアクリル系重合体とエチレン性不
飽和有機酸とのグラフト重合について検討中、遇
然にも該グラフト重合体を多価金属イオン化合物
で処理して得られた繊維は、従来のアクリル系重
合体からなる繊維の有する優れた基本繊維物性を
兼ねそなえた上、更に今までアクリル系繊維の最
大の欠点とされて来た高温時の低いヤング率が、
極めて向上し、クリープが極めて低いことを見い
出した。そこで更に詳細について鋭意検討した結
果本発明に達したものである。 すなわち、本発明は40重量%以上のアクリロニ
トリルを含有するアクリル系重合体に、エチレン
性不飽和有機酸がグラフト重合され、かつ、該グ
ラフト重合体が多価金属イオンでイオン架橋され
ていることを特徴とするイオン架橋アクリル系繊
維である。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明におけるアクリル系重合体とは、ポリア
クリロニトリル、およびアクリロニトリル単位の
含有量が40重量%以上の共重合体をいう。 具体的に用いられる共重合単量体の例として
は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミ
ド、マレイミド、アリルアルコール、メタリルア
ルコール、β−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、メタリルアミン、β−アミノエチルメタクリ
レート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、α−メチルアクリロ
ニトリル、α−シアノアクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン等
があげられるが、これらに限定されるものではな
い。 アクリロニトリルの共重合量が40重量%未満で
は従来のアクリル系繊維の有する優れた耐光性、
機械的性質あるいは染色性を充分に発揮すること
は出来ず、好ましくない。 エチレン性不飽和有機酸をアクリル系重合体に
グラフト重合する方法は、従来種々の方法が知ら
れており、例えば放射線照射による方法、イオン
放電による方法、光照射による方法、熱酸化やオ
ゾン酸化による方法、触媒による連鎖移動法等々
いずれの方法を用いてもよいが、更に上記の方法
等によるグラフト重合は、繊維に形成される前の
アクリル系重合体の溶液、粉末、あるいは繊維に
形成された後のいずれの段階であつてもよく、本
発明の効果をそこなうものではない。 本発明においては、式(1)で表わされるグラフト
率は1〜60重量%が好ましい。さらに好ましくは
5〜40重量%である。 式(1); (グラフト重合したエチレン性不飽和有機酸の
重量/グラフト重合に用いられたアクリル系重合
体の重量)×100 グラフト率が1重量%未満だと金属イオン架橋
を導入しても充分な補強効果は期待出来ない。ま
た、グラフト率が60重量%をこえると、得られる
イオン架橋アクリル系繊維は、アクリル系繊維と
しての望ましい耐光性、機械的性質あるいは染色
性を備えたものとすることが難しい。 グラフト重合すべきアクリル系重合体の形態と
しては、粉末、フレーク等の粒状物、あるいは繊
維のいずれでもよい。また、グラフト重合の重合
系としては、均一系、不均一系いずれでもよい。
なお、グラフト共重合体を分別する方法は、通常
の分別溶解法等が用いられる。 本発明でいうエチレン性不飽和有機酸とは、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸、α
−アクリロイルヒドロキシ酢酸、ブテントリカル
ボン酸等であるが、特にアクリル酸およびメタク
リル酸が好ましい。 グラフト共重合体の金属イオン架橋化に用いら
れる多価金属イオンとしては、2価以上の金属イ
オンであつて、かつ、グラフト共重合体中の有機
酸がイオン結合出来る金属イオンであればいずれ
でもよく、具体的には、マグネシウム、カルシウ
ム、ニツケル、亜鉛等の2価の金属イオン、アル
ミニウム、鉄等の3価の金属イオン等々が使用さ
れるが、特に、マグネシウムおよびカルシウムイ
オンが好ましい。なお、これらの金属イオンは2
種類以上の混合物として用いてもよい。 本発明においては、式(2)で表わされるイオン架
橋度は0.01〜0.2、更に好ましくは0.03〜0.1であ
る。 式(2); (多価金属イオンのモル数/イオン架橋アクリ
ル系繊維100g) 架橋度が0.01未満だと、架橋による補強効果が
充分発揮されず、高温時のヤング率を向上させク
リープを低下させることが困難である。架橋度が
0.2をこえると、繊維がもろくなり、アクリル系
繊維の基本的物性を維持することが困難となる。 グラフト共重合体を金属イオン架橋処理する方
法は特に限定されるものではないが、一般には、
有機酸の金属塩または金属水酸化物を含む水溶液
に、100℃以下、好ましくは80℃以下の温度で浸
積処理することによつて達成される。また、架橋
処理時間、架橋処理に供される上記金属塩および
水酸化物の水溶液濃度は、エチレン性不飽和有機
酸のグラフト率により選択決定される。なお架橋
すべきグラフト共重合体の形態は、粉末、フレー
ク等の粒状物、繊維いずれでもよい。また、所望
によつてはエチレン性不飽和有機酸をグラフト重
合し、その後金属イオン架橋する代りに、直接エ
チレン性不飽和有機酸の金属塩をグラフト重合し
イオン架橋アクリル系繊維を得ることも出来る。
更にはまた、グラフト重合体の溶液に有機酸の金
属塩あるいは金属水酸化物を溶解させ架橋処理す
ることも出来る。前者の方法では、刺激性のある
エチレン性不飽和有機酸の使用をさけることのみ
ならず、二つの工程を一つに簡略化できる利点が
ある。この様にして得られたイオン架橋後の重合
体から繊維を製造するには、通常慣用に行なわれ
る湿式紡糸、乾式紡糸あるいは半乾半湿式紡糸法
等により紡糸口金を通して押し出し未延伸糸条を
得、その後水洗、延伸、乾燥、熱セツト等の工程
を経て行なわれる。 本発明によつて得られるイオン架橋アクリル系
繊維は、従来のアクリル系繊維が架橋処理を行な
うことで繊維がもろくなつたり、あるいは強度が
低下したりする様なアクリル系繊維の基本的物性
を損うことなく、また、架橋処理を行なうことで
繊維が着色することもなく高温時のクリープを低
下することが出来る。 この様にして得られた耐熱性に優れたイオン架
橋アクリル系繊維は、例えば高温状態に暴露され
るバツクフイルター、衣料用などに利用できる。 以下実施例をあげるが、本発明は実施例の内容
に限定されるものではない。なお、実施例中の部
とは重量部を表わし、高温時のクリープとは、
130℃の空気中で約20cmのフイラメントに0.05g/
dの荷重をかけて1時間後の糸の伸びより式(3)で
求めた。 式(3); ((1時間後の単糸長−最初の単糸長)/最初
の単糸長)×100 実施例 1 アクリロニトリル95重量%、アクリル酸メチル
5重量%のアクリル系重合体にアクリル酸がグラ
フト率5重量%グラフト重合した重合体粉末10部
を1.0重量%の酢酸カルシウム水溶液1000部に加
え、湯浴によつて外部から温めて60℃とし4時間
スラリー状態で撹拌した。 架橋処理終了したスラリー液を濾過、水洗、乾
燥してイオン架橋アクリル系重合体粉末を得た。 この重合体粉末20部をジメチルホルムアミド80
部に溶解して通常の湿式紡糸法により紡糸し繊維
とした。 この繊維の架橋度は0.016であり、クリープ、
繊度、引張り強度(DS)、引張り伸度(DE)、引
掛け強度(LS)と引掛け伸度(LE)との積を表
1に示した。 なお、比較例1としてアクリロニトリル95重量
%、アクリル酸メチル5重量%のアクリル系繊維
の各物性について、また、比較例2として、比較
例1の繊維にアクリル酸をグラフト率5重量%グ
ラフト重合した繊維の各物性を示した。 表1の結果で明らかなように、カルシウムイオ
ン架橋を行なつても引張り強度、および引張り伸
度は変化せず、クリープが大幅に低下した。ま
た、カルシウムイオン架橋を行なつても引掛け強
度と引掛け伸度との積は比較例1に比べ増加し、
繊維はもろくなつていない。また、架橋処理によ
る繊維の着色は全くなかつた。
【表】 実施例 2 市販のアクリル系繊維にメタクリル酸がグラフ
ト率12重量%グラフト重合した繊維を酢酸カルシ
ウム、酢酸マグネシウムおよび酢酸亜鉛を用いて
実施例1と同じ様にしてイオン架橋処理をした。
また、比較例3として市販のアクリル系繊維の物
性を示す。 カルシウムイオン架橋、マグネシウムイオン架
橋、および亜鉛イオン架橋のいずれのイオン架橋
繊維共、市販のアクリル繊維に比べクリープが大
幅に低下し耐熱性が向上した。
【表】 実施例 3 実施例2で使用した市販のアクリル繊維にアク
リル酸がグラフト率40重量%グラフト重合した繊
維10部を1.0重量%の酢酸カルシウム水溶液1000
部に加え、湯浴によつて外部から温めて60℃とし
10分間撹拌後、多量の水で洗浄し60℃で24時間真
空乾燥を行なつた。また、同様にして4時間、24
時間、48時間それぞれ架橋処理した結果を表3に
示す。 表3の結果で明らかなように架橋度が大きくな
るに従つてLSとLEとの積が小さくなり繊維はも
ろくなつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 40重量%以上のアクリロニトリルを含有する
    アクリル系重合体に、エチレン性不飽和有機酸が
    グラフト重合され、かつ、該グラフト共重合体が
    多価金属イオンでイオン架橋されていることを特
    徴とするイオン架橋アクリル系繊維。 2 エチレン性不飽和有機酸がアクリル酸およ
    び/またはメタクリル酸である特許請求の範囲第
    1項記載のイオン架橋アクリル系繊維。 3 多価金属イオンがマグネシウムおよび/また
    はカルシウムである特許請求の範囲第1項記載の
    イオン架橋アクリル系繊維。 4 下記式(1)で表わされるグラフト率が1〜60重
    量%である特許請求の範囲第2項記載のイオン架
    橋アクリル系繊維。 式(1); (グラフト重合したエチレン性不飽和有機酸の
    重量/グラフト重合に用いられたアクリル系重合
    体の重量)×100 5 下記、式(2)で表わされる架橋度が0.01〜0.2
    である特許請求の範囲第3項記載のイオン架橋ア
    クリル系繊維 式(2); (多価金属イオンのモル数/イオン架橋アクリ
    ル系繊維100g)。
JP378581A 1981-01-16 1981-01-16 Ionic crosslinked acrylic fiber Granted JPS57117615A (en)

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