JPS6335378B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、主として車輛用ホイールカバーの如
き皿状に形成された成形品の外表面を研摩すると
ころの成形品の外表面研摩装置に関するものであ
る。

背景技術 従来、この種の研摩装置（第１図参照）はエア
ーシリンダ１のストローク伸縮でガイドバー２に
沿つて上下動するベースフレーム３に研摩ローラ
４と研摩紙の支持ドラム５、送りローラ６とを装
着し、また成形品Ａの受台７を駆動モータ（図示
せず）の回動軸８で一軸回動可能に装着し、その
下降動する研摩ローラ４を受台７上の成形品Ａに
研摩紙を介して押し当てると共に受台７の回動で
成形品を回転研摩するよう構成されている。然
し、この研摩装置では、一軸回動する受台７上の
成形品に波紋状のヘアーライン加工する必要上か
ら、受台７の駆動軸８を中心にして成形品Ａの略
半面に研摩ローラ４を押し当てるようにするた
め、成形品Ａの片面のみに押圧力が加わつて加工
中に成形品を変形する虞れがあるばかりでなく、
研摩ローラ４の周側面が均等に成形品Ａの外表面
に接触できずにヘアーラインにムラが生じ易い欠
点がある。

また、従来の研摩装置は研摩ローラ４をエアー
シリンダ１のストローク伸縮で単に水平に上下動
するのみであつて、車輛用ホイールカバーの如き
中央部分の水平面から周縁側を斜め下方に折曲成
形した外表面の成形品Ａに対しては夫々別工程で
各部分を外表面研摩しなければならない欠点もあ
る。

発明の開示 本発明は、成形品の外表面を安定ししかも均等
に研摩可能にし、また車輛用ホイールカバーの如
き傾斜面部分を持つ成形品でも水平面部分を含め
て研摩可能な成形品の研摩装置を提供すること、
を目的とする。

即ち、本発明に係る成形品の研摩装置において
は、成形品の他半面を押圧支持するガイドローラ
を付設して研摩ローラと共に成形品を受台の回動
軸を介して両側より安定的に押圧するようにし、
またガイドローラを研摩ローラの支持フレームに
取付けて、その支持フレームの傾斜動で研摩ロー
ラ、ガイドローラを成形品の外表面に斜めに当接
可能に取付けしかもガイドローラを支持フレーム
に上下に偏位動自在に装着することにより成形品
の外表面を水平に研摩することに加えて斜面を研
摩するべく支持フレームを傾斜動しても成形品を
安定よく押圧支持し得るよう構成されている。

発明の構成 以下、これを第２〜５図で示す実施例に基づい
て説明すれば、次の通りである。

この研摩装置は、第１図で示すと同様に、エア
ーシリンダ１０のストローク伸縮でガイドバー１
１に沿つて上下動するベースフレーム１２に研摩
ローラ１３と研摩紙Ｐの支持ドラム１４，１５並
びに送りローラ１６，１６を装着し、一方、成形
品Ａの受台１７を駆動モータＭの回動軸１８で一
軸回転可能にするよう構成されている。また、こ
の研摩装置では、ゴムロールでなる研摩ローラ１
３がベースフレーム１２から水平方向に突出装着
した支持フレーム１９で軸受け支承されており、
その支持フレーム１９の突端側には下方で研摩ロ
ーラ１３と同平面上に並べてガイドローラ２０が
装着されている。このガイドローラ２０は、受台
１７の回動軸１８を介して研摩ローラ１３が接触
する成形品の他半面と当接するものであり、その
軸受けホルダー２０ａを支持フレーム１９との間
に介装する伸長スプリング２１をロール支軸２０
ｂに嵌挿配置することにより弾発上下動可能に取
付けられている。また、この研摩装置では、ガイ
ドバー１１の軸線上に嵌合配置した上下のリング
２２，２３との間にステージ板２４を掛渡し固定
し、上側のリング２２にはベースプレート１２の
ブラケツト２５を軸承枢着すると共に、下側のリ
ング２３に相応してステージ板２４には水平方向
にストローク伸縮する駆動シリンダ２６が取付け
られている。この駆動シリンダ２６はロツド先端
がベースプレート１２のブラケツト２７に軸承枢
着されており、その作動でベースプレート１２を
上側リング２２との枢軸を支点にして傾斜回動す
るよう構成されている。なお、ベースプレート１
２を上下動する駆動シリンダ１０はロツド先端を
ステージ板２４に連結することにより取付けられ
ている。

発明の作用 このように構成する研摩装置では、例えば車輛
用ホイールカバーの如き成形品Ａの外表面を研摩
するものとして用いることができる。そのホイー
ルカバーは外表面が中央部分の水平部分a₁と周縁
の斜めに折曲した斜面部分a₂とからなり、その表
面には波紋状のヘアーラインを付形成形しつつ表
面研摩する加工を施すものである。

まず、成形品Ａは受台１７上に被着して載置
し、駆動モータＭの作動で回動駆動する。その成
形品Ａに対してはエアシリンダ１０をストローク
伸長し、ガイドバー１１に沿つてリング２２，２
３を下降動してステージ板２４と共にベースプレ
ート１２を降下することにより、ベースプレート
１２に装着した研摩ローラ１３を押し当て接触す
る。その押し当て接触では、受台１７の回動で回
転している成形品Ａの水平面部a₁に研摩処理を加
えるようになり、また研摩ローラ１３の支持フレ
ーム１９に装着したガイドローラ２０が成形品Ａ
の他半面に接触して成形品Ａを押圧支持するよう
になる。従つて、成形品Ａは受台１７上に安定的
に支持され、研摩紙Ｐを介して成形品の表面に当
接する研摩ローラ１３を全長に亘つて均等に押し
当てることができるようになる。

この水平面部a₁の加工が終了したならば、駆動
シリンダ２６をストローク伸長し、リング２２の
枢軸を中心にしてベースプレート１２を下側が突
き出るように傾斜回動する。その傾斜回動では、
ベースプレート１２の水平方向に突出装着した支
持フレーム１９が傾斜動し、それに取付けた研摩
ローラ１３、ガイドローラ２０を共に斜め姿勢に
移動する。この斜角度は成形品Ａの斜面部分a₂の
角度と相応するようにし、今度は斜面部分a₂に研
摩ローラ１３の側面を押し当て接触して研摩処理
を加えるようにする。その際には、ガイドローラ
２０がスプリング２１の伸長で突出偏位動し、研
摩ローラ１３で成形品Ａの斜面部分a₂を研摩する
と共に他半面をガイドローラ２０で押圧支持する
ことができるようになる。

発明の効果 以上の如く、本発明に係る成形品の研摩装置に
依れば、成形品を研摩ローラとガイドローラで安
定的に押圧支持するため成形品に歪み変形を生ず
ることなしに研摩ロールで成形品の外表面を均等
に研摩できるものであり、また成形品の水平部分
のみならず斜めな折曲部分も同一工程で研摩でき
しかも水平部分と同様にガイドカーラで押圧支持
することにより研摩できるため安定的で能率のよ
い研摩作業を行うことができる。なお、この研摩
装置は金属成形品以外に合成樹脂のインジクシヨ
ン成形品にクローム等の金属メツキを施す工程中
でも適用するようにできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例に係る研摩装置の側面図、第２
図ａは本発明に係る研摩装置の側面図、第２図ｂ
は同正面図、第３図ａは本発明に係る研摩装置で
研摩する成形品の断面図、第３図ｂは同平面図、
第４図は本発明に係る研摩装置で成形品の水平部
分を研摩する工程の動作説明図、第５図は同研摩
装置で成形品の斜面部分を研摩する工程の動作説
明図である、 １３：研摩ローラ、１７：受台、１９：支持フ
レーム、２０：ガイドローラ、Ａ：成形品、Ｐ：
研摩紙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一軸回動する受台上で支持する成形品の回転
   軸を中心にした略半面に当接して外表面研摩を行
   う研摩ローラを備え、この研摩ローラの支持フレ
   ームに成形品の他半面を押圧支持するガイドロー
   ラを付設し、それら研摩ローラ、ガイドローラを
   成形品の外表面に水平に当接可能に装備するに加
   えて支持フレームの傾斜動で成形品の外表面に斜
   めに当接可能に取付けると共に、ガイドローラを
   支持フレームの傾斜動に伴つて上下に偏位動自在
   に装着したことを特徴とする成形品の外表面研摩
   装置。 ２ 上記研摩ローラが、研摩紙を介して成形品の
   外表面に押し当てるようにされているところの特
   許請求の範囲第１項記載の研摩装置。 ３ 上記研摩ローラ、ガイドローラが上下動可能
   に装着されているところの特許請求の範囲第１項
   記載の研摩装置。