JPS6335248Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） 本考案は、燃焼芯の降下時、燃焼部を冷却させ
る消火時間を短縮させると共に、気化ガスの発生
を減少せしめて悪臭の発生を防止して快適に使用
させるようにしたものである。

（従来の技術） 従来の石油燃焼器具は芯内筒と芯外筒との環状
透間に燃焼芯を昇降自在に介在させていたが、近
時、消火時間の短縮（JIS 規格で芯降下後10秒
以内と定められている。）のため急速に芯降下さ
せて消火しても芯上端部は高温のまま芯内外筒内
に下降しているため燃料の気化はしばらく継続す
るため悪臭の発生、目の刺激等、好ましいもので
はなかつた。さらに、対震自動消火装置によつて
一層この欠点が顕著である。

（考案の構成） 本考案は芯内筒と芯外筒との環状透間に燃焼芯
を昇降自在に介在させた石油燃焼器具において、
芯外筒の内周面適所に、下端部が燃料中に浸漬さ
せるよう垂下延長させた冷却筒の上部を少許の透
間を設けるよう固着したものである。

本考案の実施例を図面と共に詳述する。１は、
燃焼器具用タンク、２はタンク１底部に立設した
芯内筒、３は、芯外筒で、芯内筒２との間に環状
透間４をあけて、タンク１表面に着脱自在に螺着
している。５は、芯保持筒６に保持された燃焼芯
で、図示していないが芯保持筒６にはラツク板を
付設し、芯昇降軸先端に付設したピニオンを歯合
させて芯昇降軸の回動によつて燃焼芯５を昇降せ
しめるようにしている。７は、冷却筒で下端縁は
燃料８の液面下に浸漬させるよう垂下させ、上部
は、芯外筒３の内周面の適所に若干の透間９をあ
けて固着している。該透間９をあける手段として
芯外筒３または冷却筒７のいずれか一方に適宜箇
所にダボ１０，１０を突設させて、スポツト熔接
等の手段にて固着すればよいものである。なお、
燃焼芯５の降下時、先端部付近が冷却筒７の上端
部７ａに接触するように設けるものである。

（考案の効果） 本案は前述のように構成させたから、燃焼時、
燃焼芯５を上昇させて燃焼させれば芯内外筒２，
３の火皿部及び燃焼芯５の上端が高温になり、過
熱すると燃料の気化が過大して過大燃焼になるの
を冷却筒７によつて防止するものである。即ち冷
却筒７下端は燃料中に浸漬されており、しかも該
冷却筒７は芯外筒３に若干の透間９を設けて固着
されているから熱伝導は遮断されて冷却筒７は低
温を維持され、従来のように火皿部の熱が芯外筒
３よりタンク１内部に伝導され油温を上昇させる
等の欠点があつたのを防止すると共に、消火時、
燃焼芯５を急降下させた場合でも高温になつてい
る芯上端部が冷却筒７の上部７ａに接触して急冷
させられるから瞬時に消火すると共に消火後の燃
料の気化ガスの発生を減少させるから悪臭の発
生、目の刺激等を防止して確実に消火されるもの
である。

さらに冷却筒７の下端は燃料中に浸漬されてい
るからカートリツジ式タンクの場合、燃焼によつ
て油面が下つて給油タンクより流入された場合、
タンク内の燃料波動による立炎があつた従来の欠
点も冷却筒７によつて消波して立炎を防止する効
果も得られる。

なお燃焼芯５を急降下させた場合、冷却筒７内
の空気が芯内外筒間より燃焼筒内に噴出して立炎
させるのを防止するため冷却筒７の周側に適宜の
通気孔を穿設しておけば解消されるものである。
さらに他実施例として芯内筒２の外周面に装着す
ることもでき芯内、外筒２，３共に冷却筒を装着
すれば一層の効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一部切欠縦断面図、第２図は第
１図要部の拡大図、第３図は第２図要部の横断面
図である。 １……燃焼器具用タンク、２……芯内筒、３…
…芯外筒、４……環状透間、５……燃焼芯、７…
…冷却筒、７ａ……冷却筒上部、９……透間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芯内筒と芯外筒との環状透間に燃焼芯を昇降自
   在に介在させた石油燃焼器具において、芯外筒の
   内周面適所に、下端部が燃料中に浸漬させるよう
   垂下延長させた冷却筒の上部を少許の透間を設け
   るよう固着し燃焼芯の降下時、芯上端部が冷却筒
   の上部に当接するように形成した石油燃焼器具。