JPS6334285B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は温度センサを構成するスイツチングモ
ジユールによる暗電流を無くした車両用エンジン
冷却フアンの制御回路に関する。

従来の車両用エンジン冷却フアンの制御回路と
して、例えば、第１図に示すものがあり、バツテ
リ１にヒユーズ２を介して電源端子＋Ｂが接続さ
れるタイマー３と、ヒユーズ２の出力側とタイマ
ー３の制御端子Ｌとの間に接続される冷却フアン
用モータ４（直流電動機）と、タイマー３の信号
入力端子Ｓとアース間に接続されエンジン冷却水
の温度が設定値を越えるときに接点オンとなる温
度スイツチ５と、ヒユージブルリンク６およびヒ
ユーズ７を介してバツテリ１の非アース側端子と
タイマー３のキースイツチ端子Igとの間に接続さ
れるキースイツチ８より構成される。

以上の構成において、その動作を第２図の動作
タイムチヤートに基づき説明する。

キースイツチ８がオン、すなわちエンジンが駆
動中であれば、エンジン冷却水は運転状態に応じ
た温度を有し、その温度が温度スイツチ５の設定
温度以下であれば、冷却フアンは作動しないが、
エンジンが高負荷等になりエンジン冷却水の温度
が上昇し、温度スイツチ５の設定温度を越えた場
合には、温度スイツチ５が第２図のようにオンと
なり、タイマー３を作動させる（キースイツチ８
のオン時およびキースイツチ８がオフになつてか
ら計時するタイマー時間）。タイマー３は端子Ｌ
とアース間を短絡状態に回路を形成し、冷却フア
ン用モータ４にバツテリ１の電流を通電し、フア
ンを回転させる。（例えば、実開昭54−149053号
を参照。） 以上はエンジンの運転中の冷却フアン用モータ
の制御であるが、イグニツシヨンスイツチ８をオ
フ、すなわちエンジンが停止した後でも、一定の
タイマー時間においてモータ４は回転駆動され
る。このようなエンジン停止後のフアン駆動は、
高速走行直後等ではエンジン温度が急上昇する恐
れがあり、このような事態を回避するために一定
時間の冷却を行なうものである。この制御は、イ
グニツシヨンスイツチ８のオフを、タイマー３が
端子Igの電圧が零レベルになつたことをもつて検
知し、直ちにタイマー時間を設定し、このタイマ
ー時間内は温度スイツチ５が途中でオフになるま
でモータ４に通電を継続させるものである。しか
し、タイマー時間が終了してもまだ温度スイツチ
５がオンであつても、モータ４への通電は第２図
に示すようにタイマー時間の終了をもつて断たれ
る。

しかし、従来の車両用エンジン冷却フアンの制
御回路にあつては、エンジン冷却水温（排気温で
もよい）を検知する温度センサとしてスイツチン
グモジユール（サーミスタ等の検出素子と基準抵
抗の直列回路を用い、半導体増幅素子を用いて検
出素子の抵抗変化によるアナログ出力信号が或る
レベルに達したときにスイツチ信号を出力する機
能を有するもの）を使用し、キースイツチ８のオ
フ後も温度センサーによるモータ４の駆動制御を
行うためにスイツチングモジユールに電源供給を
行つている。このためスイツチングモジユールに
よる消費電流がキースイツチオフ後の暗電流とな
るため、バツテリ上がりを生じる恐れがある。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、
温度スイツチによる暗電流を無くすため、該温度
スイツチへの電源供給をイグニツシヨンスイツチ
のオフから一定のエンジン冷却時間までとした車
両用エンジン冷却フアンの制御回路を提供するも
のである。

以下、本発明による車両用エンジン冷却フアン
の制御回路を詳細に説明する。

第３図は本発明の一実施例を示すと共に、第４
図は該実施例の各部の動作タイムチヤートを示
し、第３図においては第１図と同一部分に同一の
引用数字を用いている。本実施例は、第１図の構
成に対し、排気温を検出するスイツチングモジユ
ールによる温度スイツチ１０および該温度スイツ
チ１０への電源供給を制御する第２のタイマー１
１を追加したものである。従つて、第１図と重複
する構成については説明を省略する。タイマー３
と同様の構成を有するタイマー１１の電源端子＋
Ｂおよび端子igを、タイマー３の電源端子＋Ｂお
よび端子Igに接続すると共に、制御端子ｌは温度
スイツチ１０の電源端子＋Ｖに接続する。なお、
温度スイツチ１０のスイツチ信号出力端子はタイ
マー３の端子Ｓに接続される。

以上の構成において、タイマー１１は第４図の
ようにキースイツチ８のオンと同時に作動し、ス
イツチングモジユールが用いられた温度スイツチ
１０にバツテリよりの電源を供給する。これによ
り温度スイツチ１０はエンジン冷却水の温度を検
知しうる状態となる。例えば、エンジン回転中の
t₁時点において、排気温が温度スイツチ１０の設
定値を越えた場合には、温度スイツチ１０が作動
し、これに基づいてタイマー３が作動することに
よつてモータ４が回転し、排気温が所定温度に下
がるまで回転を継続する。

また、キースイツチ８がオフにされると同時
に、タイマー３および１１は計時を開始し、各各
予め設定されたタイマー時間の間、負荷として接
続されるモータ４を作動可能な状態にすると共
に、温度スイツチ１０への電源供給を行なう。従
つて、タイマー時間内に温度スイツチ１０が作動
すればモータ４を回転させることができると共
に、タイマー時間経過後においては温度スイツチ
１０に対する電源供給を断ち、暗電流を無くすこ
とができる。

なお、第３図の実施例では温度スイツチの検知
対象を排気温としたが、エンジン冷却水温であつ
てもよいことが勿論である。

以上説明した通り、本発明の車両用エンジン冷
却フアンの制御回路によれば、温度スイツチに対
する電源供給をキースイツチのオフ時点から一定
のエンジン冷却時間までとしたため、温度スイツ
チの消費電流による暗電流を無くすことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車両用エンジン冷却フアンの制
御回路を示す回路図、第２図は第１図の回路の各
部の動作タイムチヤート、第３図は本発明の実施
例を示す回路図、第４図は本発明の実施例の各部
動作タイムチヤートである。 １……バツテリ、３，１１……タイマー、４…
…冷却フアン用モータ、８……キースイツチ、１
０……温度スイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バツテリから電源を供給され、エンジン冷却
   水温度または排気温度が設定値以上であるときに
   エンジン冷却フアンモータ駆動信号を出力する温
   度スイツチと、 キースイツチがオフになつてから予め定めたタ
   イマー時間を計時し、前記駆動信号が出力された
   とき前記フアンモータを駆動し、前記タイマー時
   間が経過したときあるいは該タイマー時間の経過
   前に前記駆動信号の出力がなくなつたとき前記フ
   アンモータの駆動を停止させる手段と、 キースイツチがオフになつてから前記タイマー
   時間が経過したとき前記温度スイツチへの電源の
   供給を遮断する手段を備えたことを特徴とする車
   両用エンジン冷却フアンの制御回路。