JPS6334247B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ダム構築コンクリート打設設備に関
する。

従来、ダムコンクリートの打設手段として、ダ
ム構築地点の天端上方の片岸に作業台地となるバ
ンカを造成し、バンカ線上にバツチヤプラントを
立設させ、該バツチヤプラントで練り上げられた
生コンクリートをバケツトに移し、このバケツト
をデイーゼル機関車でダム打設地点まで運搬し、
ケーブルクレーンによつてこのバケツトを吊上
げ、打込み現場までコンクリート運搬を行なう工
法が採用されていた。

この従来工法によると、広いバンカ線の造成、
ケーブルクレーン走行路の開設に莫大な費用がか
かり、又、デイーゼル機関車、ケーブルクレーン
などの非常に高価な機械設備を必要とする等の問
題点があつた。

そこで、例えば特開昭52−126040号公報で開示
されているように、バツチヤプラントに接続され
たベルトコンベヤ群と、該コンベヤ群の先端部に
機動性を有するスプレツダを接続した一連の装置
を用いて、ダムコンクリートを打設する工法が提
案され、それなりの優位性は認められるも、該コ
ンクリート打設工法は、スプレツダの旋回をして
生コンクリートを打設するものであり、該スプレ
ツダが大型となるという致命的な問題点が残存し
ている。

そこで、本発明者等はベルトコンベヤ群の接続
により、広大なダムコンクリートを打設可能にし
たものである。

即ち、本発明はコンベヤ形ダム構築コンクリー
ト打設設備として、ダム構築地点の対岸間に横断
配置され、コンクリート放出場所をコンベヤ長手
方向任意位置に可変とするトリツパを有し、一端
岸側に駆動装置を有する主コンベヤと、平面視で
前記主コンベヤのトリツパ位置にて交叉方向に配
置され、前記主コンベヤの下側を通過可能でかつ
可逆運転可能にされた第１副コンベヤと、該第１
副コンベヤの反トリツパ側放出端およびトリツパ
側放出端に夫々接続すべき位置において前記第１
副コンベヤに対して平面視にて交叉方向に配置さ
れているとともに、第１副コンベヤの長手方向に
走行自在な２組の第２副コンベヤと、を備え、前
記第１副コンベヤにはそれぞれの第２副コンベヤ
に対してコンクリートを案内落下させるシユート
が設けられ、第２副コンベヤにはその長手方向に
可変自在とされコンベヤ幅方向にコンクリートを
案内落下させるコンクリート放出体が備えられて
いることを特徴とする。

以下、図面を参照して本発明の実施例を詳述す
る。

全体構成の概略を立面で示す第１図および平面
で示す第２図において、１は俯仰コンベヤであ
り、ダム構築地点の一方の対岸に据付けられたバ
ツチヤプラント７にその基端１Ａを支点として俯
仰自在に設けられている。

即ち、第８図に示す如く供給コンベヤ８を介し
て搬送されてきたコンクリート材料はバツチヤプ
ラント７によつて計量、配合、練上げられて俯仰
コンベヤ１に生コンクリートが供給可能とされて
いる。

２は主コンベヤであり、その一端は前記俯仰コ
ンベヤ１に接続されてダム構築地点の対岸間に横
断配置されており、該主コンベヤ２はコンクリー
ト放出場所をコンベヤ長手方向任意に可変とする
トリツパ９を有し、一端対岸に駆動装置１０を有
する。即ち、第５図で示す如く主コンベヤガータ
２Ａに駆動装置１０を介して循環回走されるベル
ト２Ｂが掛けられており、該ベルト２Ｂにトリツ
パ９がギヤードモータで例示されるトリツパ駆動
装置９Ａによつて走行自在とされ、ここに、ダム
構築地点の対岸間の全域、つまり、ダム横幅長全
体にわたつて生コンクリートを移送・放出可能と
されている。

４は第１副コンベヤであり、前記主コンベヤ２
のトリツパ９位置にて平面視で交叉方向に配置さ
れている。

該第１副コンベヤ４は第４図で示す如くコンベ
ヤフレームが分割されて組立てられており、主コ
ンベヤ２の下側を通過不能にされており、モータ
ープーリで示す可逆駆動体１１、巻取ドラム１
２、テンシヨンプーリー群１３等にベルト１４が
巻掛けられている。

更に、コンベヤフレーム４Ａにはレール１５が
設けられ、該レール１５に沿つて往復移動自在な
走行台１６が２組設けられており、該走行台１６
にはベルト１４の上面を斜め方向に横切るスクレ
ーパ１７と該スクレーパ１７の先端下方において
対応してシユート１８が設けられている。

５，６は２組の第２副コンベヤであり、第１副
コンベヤ４の反トリツパ側放出端およびトリツパ
側放出端に夫々前記シユート１８を介して接続さ
れており、該接続位置にて第１副コンベヤ４に対
して平面視で交叉方向に配置されている。

更に、第２副コンベヤ５，６のそれぞれは第５
図第６図に示す如くコンベヤフレーム１９は走行
台２０に支持されており、ギヤードモータで示す
可逆駆動体２１によつて第３図の矢示Ｃ方向、即
ち、第１副コンベヤ４の長手方向に移動自在であ
る。

第２副コンベヤ５，６のそれぞれには長手方向
に可変自在とされコンベヤ幅方向にコンクリート
を案内落下させるコンクリート放出体２２が設け
られるが、第３図、第７図ではその一方５につい
てのみ図示している。なお、他方６は同じ構成で
ある。

即ち、コンベヤフレーム１９にモータープーリ
等の可変可逆駆動体２４を介して巻掛けられたベ
ルト２５には、コンベヤフレーム１９のレール２
６に沿つて往復走行自在な走行台２７に取付けら
れた放出体２２が具備されており、該放出体２２
はベルト２５上を第３図のＶ字状に横切るスクレ
ーパ２８とスクレーパ２８の両端に設けられたシ
ユート２９とから構成されている。

なお、第３図、第５図の符号３は旋回コンベヤ
であり、主コンベヤ２と第１副コンベヤ４との交
叉点において、トリツパ架台に着脱自在に設けら
れその取付位置を中心として旋回自在でかつ仰伏
可能に設けられ、これによつて、該交叉点付近で
のコンクリート打設を可能としている。

次に作用を説明する。

バツチヤプラント７からの生コンクリートは俯
仰コンベヤ１を介して主コンベヤ２に移送され、
該コンベヤ２の移送力を受けて対岸方向、即ち、
第３図の矢示Ａ方向に移送される。

主コンベヤ２にはトリツパ９が設けられてお
り、該トリツパ９はコンベヤ長手方向に位置変更
自在であり、これと対向する下方には第１副コン
ベヤ４が設けてあることから、トリツパ９からの
放出生コンクリートは第１副コンベヤ４に移載さ
れる。

第１副コンベヤ４は主コンベヤ２に対して交叉
配置され、第３図の矢示Ｂで示すように正逆転自
在であることから、第２副コンベヤ５又は６のい
ずれかにスクレーパ１７とシユート１８を介して
生コンクリートを移載することになる。

第２副コンベヤ５又は６はいずれも矢示Ｃ方向
に走行自在であり、矢示Ｄ方向に移送中の生コン
クリートはスクレーパ２８とシユート２９よりな
る放出体２２によつて散布され、ここに、生コン
クリートは広大な範囲で打設される。

以上、要するに本発明はダム構築地点の対岸間
に横断配置された主コンベヤは、コンベヤ長手方
向に可変自在なトリツパを有しているので、コン
クリートの放出場所を対岸間の任意の地点に選ぶ
ことができる。

そして、トリツパの下方で主コンベヤと交叉し
て第１副コンベヤが正逆転自在に設けられ、該第
１副コンベヤにはトリツパ側、反トリツパ側にお
いて第２副コンベヤが接続されているので、該第
２副コンベヤを介して最終の打設地点がうること
ができる。

そして、更に、第２副コンベヤは第１副コンベ
ヤに対して交叉しかつ該コンベヤに沿つて走行自
在であるとともに、放出体を備えていることから
広範囲にわたつてバラ散き状にコンクリートを打
設することができる。

従つて、本発明によればベルト形打設設備とし
てより簡易な構成でありながら広範囲なコンクリ
ート打設が可能で、ダム構築用として実益大であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一例を示し、第１図は全体概略
の立面図、第２図は同平面図、第３図は要部の平
面図、第４図は同正面図、第５図は同側面図、第
６図は第３図Ａ−Ａ矢示図、第７図は第３図Ｂ−
Ｂ矢示図、第８図はバツチヤプラントと主コンベ
ヤの取合い立面図である。 ２……主コンベヤ、４……第１副コンベヤ、
５，６……第２副コンベヤ、９……トリツパ、１
８……シユート、２２……コンクリート放出体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ダム構築地点の対岸間に横断配置され、コン
   クリート放出場所をコンベヤ長手方向任意位置に
   可変とするトリツパを有し、一端岸側に駆動装置
   を有する主コンベヤと、平面視で前記主コンベヤ
   のトリツパ位置にて交叉方向に配置され前記主コ
   ンベヤの下側を通過可能でかつ可逆運転可能にさ
   れた第１副コンベヤと、該第１副コンベヤの反ト
   リツパ側放出端およびトリツパ側放出端に夫々接
   続すべき位置において前記第１副コンベヤに対し
   て平面視にて交叉方向に配置されているととも
   に、第１副コンベヤの長手方向に走行自在な２組
   の第２副コンベヤと、を備え、前記第１副コンベ
   ヤにはそれぞれの第２副コンベヤに対してコンク
   リートを案内落下させるシユートが設けられ、第
   ２副コンベヤにはその長手方向に可変自在とされ
   コンベヤ幅方向にコンクリートを案内落下させる
   コンクリート放出体が備えられていることを特徴
   とするダム構築コンクリート打設設備。