JPS6332924B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ダム建設用コンクリートの打設方
法および装置に関するものである。

従来のダム建設用コンクリートの打設方法は、
まずバツチヤプラントからホツパーにコンクリー
トを供給したのち、ケーブルクレーンにより打設
箇所まで上記ホツパーを移動させ、次いでホツパ
ーのゲートを開放させてコンクリートを打設して
いる。

このような方法によると、ケーブルクレーンの
設置費用が高くなり、また、打設距離が長くなる
とケーブルクレーンを使用することができず、さ
らに著しく能率が低下する問題があつた。

また、ケーブルクレーンの運転とホツパーゲー
トの開閉操作とを別々の作業者により行なうの
で、安全性の確認等で作業者の操作が煩雑になる
等の問題もあつた。

この発明は、連続的にコンクリートを打設する
ことができるようにして、上述の問題を解消する
ことを目的としている。

この発明は、バツチヤプラントから供給された
コンクリートをダム構築ラインの両端間に敷設し
たベルトコンベヤのテール上に移送したのち、上
記ベルトコンベヤ上の移動トリツパの走行と、こ
の移動トリツパに設けてあるシヤツトルコンベヤ
の走行とによりコンクリートを平面的連続打設し
て、大巾に工期を短縮するようにした建設用コン
クリートの打設方法および装置を提供する。

以下、この発明のコンクリート打設方法および
装置を添付図面に基づいて説明する。

図において、Ａはダム構築ラインの両端間に設
けたコンクリートを平面的連続打設するコンベヤ
である。

上記のコンベヤＡは、ジヤツキ１を有するフレ
ーム単体２と、このフレーム単体２を自在継手３
を介し直列状に多数連結して形成したコンベヤフ
レーム４と、このコンベヤフレーム４に張設した
コンベヤベルト５と、フレーム単体２の両側上辺
に設けてあるガイドレール６に車輪７をのせて走
行させる移動トリツパ８とキヤリヤ側の走行方向
を切り換えることができると共に、コンベヤフレ
ーム４の両側に出没するよう上記移動トリツパー
８に設けたシヤツトルコンベヤ９とによつて構成
されている。

上記のシヤツトルコンベヤ９は、移動トリツパ
ー８の両側から延びる水平フレーム１０によりガ
イドされると共に、ワイヤの巻取り、巻戻し等に
よりスライドさせるようになつている。

このとき、図示のように移動トリツパー８の両
側水平フレーム１０にそれぞれバランスウエイト
１１，１１′を設けると共に、シヤツトルコンベ
ヤ９の前進にともない反対方向にバランスウエイ
ト１１，１１′を移動させるようにしておくこと
により、重心の移動によるコンベヤフレーム４の
傾きをなくすることができる。

また、図示のように複合車輪７を用いることに
より、フレーム単体２のレール６から次のフレー
ム単体２のレール６に車輪７を容易に乗り移らせ
ることができる。

１２はダム構築天端の一方にパツチヤプラント
から供給されたコンクリートを搬送する搬送路で
ある。

上記の搬送路１２は、図示の場合ベルトコンベ
ヤを用いたが、スクリユーコンベヤ等であつても
よい。

また、上記搬送路１２から供給されるコンクリ
ートは、昇降ホツパー１３によりコンベヤＡのテ
ールに向け移送されるようになつている。

上記の昇降ホツパー１３は、図示の場合搬送路
１２とコンベヤＡのテールとの間にレール１４を
敷設すると共に、このレール１４に上記昇降ホツ
パー１３を据え付けた台車１５の車輪１６をの
せ、そしてワイヤ１７の巻取り、巻戻しにより上
記台車１５を昇降させるようにしたが、その他の
方法によつて昇降させるようにしてもよい。

さらに、コンベヤＡのテール部分には、フレー
ム単体２に沿つて進退移動する移動フレーム１８
と、フレーム単体２に交差して出没スライドする
よう移動フレーム１８に設けたシヤツトルコンベ
ヤ１９と、昇降ホツパー１３からのコンクリート
を受取ると共に、シヤツトルコンベヤ１９及びコ
ンベヤベルト５上にコンクリートを移送するよう
移動フレーム１８に設けた移動ホツパー２０とが
設けられている。

上記の移動ホツパー２０は、移動フレーム１８
に設けたレール２１に車輪２２をのせてガイドす
ると共に、ラツクに噛み合うピニオンの駆動、或
はチエンの走行等により移動させるようになつて
いる。

この発明の方法を実施する装置は、以上の構成
であつて、次に打設方法を説明する。

まず、定められた幅をもち、かつ所定の間隔毎
にコンクリートを打設する部分内のジヤツキ１を
収縮作用させて（第５図で示したように）引き上
げておく。

次に、バツチヤプラントから搬送路１２をへて
上昇停止している昇降ホツパー１３にコンクリー
トを供給したのち、所定位置まで昇降ホツパー１
３を降下させると共に、上記昇降ホツパー１３か
ら移動ホツパー２０にコンクリートを移す。

その後にコンベヤベルト５のテール部分まで移
動ホツパー２０を前進させると共に、上記移動ホ
ツパー２０からコンベヤベルト５上にコンクリー
トを供給する。

上記の受ホツパ２０は、コンクリートの供給後
に後退させると共に、昇降ホツパー１３からコン
クリートの供給を受ける。

以上の繰り返しによりコンベヤベルト５にコン
クリートを供給する。

上記コンベヤベルト５上に供給されたコンクリ
ートは、移動トリツパ８からシヤツトルコンベヤ
９をへて打設（第６図で示したように）される。

このとき、移動トリツパ８の走行と、シヤツト
ルコンベヤ９の走行とを組み合せて平面的に連続
打設する。

なお、コンベヤＡ片側のコンクリート打設終了
後に上記コンベヤＡの残る片側にシヤツトルコン
ベヤ９を移動させると共に、上記シヤツトルコン
ベヤ９の走行方向を切換えてコンクリートを打設
する。

所定位置の全面積のコンクリート打設終了後に
次の打設位置まで移動トリツパー８を前進させ
る。

以上の繰り返しによりコンベヤＡのテール部分
からヘツド側に順次コンクリートを打設する。移
動トリツパー８とシヤツトルコンベヤ９とを用い
てコンクリートを打設することができないコンベ
ヤＡのテール部分にあつては、移動フレーム１８
の移動と、シヤツトルコンベヤ１９の移動とを組
み合せて行なう。

次に、打設されたコンクリートＢの硬化後に、
この各コンクリートＢの直上のジヤツキ１を伸長
作用させて上記コンクリートＢ上でコンベヤフレ
ーム４を支持させたのち、残る（コンクリートＢ
間）ジヤツキ１を収縮させる。

そして、コンクリートＢ間にコンクリートを打
設（第６図で示したように）する。

以上の繰り返しにより第７図から第９図で示し
たように順次コンクリートを打設する。

なお、打設コンクリートの段数が多くなるにと
もないフレーム単体２及びコンベヤベルト５を継
ぎ足してコンベヤＡの機長を長くし、かつレール
１４の下端部を徹去する。

また、図示の場合、コンクリートの打設幅と等
しい長さのフレーム単体２と、コンクリート打設
幅の２倍の長さのフレーム単体２とを組み合せた
が、コンクリート打設幅と等しい長さのフレーム
単体２のみを継ぎ足してもよい。

以上のように、この発明に係るダム建設用コン
クリートの打設方法および装置によれば、ダム天
端の片方からダム構築ライン上のコンベヤに打設
用コンクリートを供給すると共に、このコンベヤ
によつて搬送されるコンクリートを移動トリツパ
の走行とシヤツトルコンベヤの走行とを組み合せ
て打設するようにしてあるので、平面的に連続打
設することができる。

このため、ケーブルクレーンを用いる方法と異
なり工期を大巾に短縮することができる。

また、移動トリツパとシヤツトルコンベヤを用
いて打設することができないコンベヤのテール部
分にあつては、移動台車の受ホツパーからシヤツ
トルコンベヤにコンクリートを供給して打設する
ことができる。

さらに、機械的な作業のため安全となり、かつ
作業人員を削減することができる。

また、フレーム単体を継ぎ足してコンベヤフレ
ームを構成すると共に、上記フレーム単体にジヤ
ツキを設けてあるので、打設箇所以外のジヤツキ
を伸長させてコンベヤフレームを支持させること
ができる。

このため、千鳥状にコンクリートを打設するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明に係る方法および装置の実施例
を示すもので、第１図は正面図、第２図は同平面
図、第３図は同上の拡大正面図、第４図は同上の
要部を示す縦断拡大側面図、第５図から第９図ま
では打設工程を示す拡大正面図である。 Ａ……コンベヤ、１……ジヤツキ、２……フレ
ーム単体、３……自在継手、４……コンベヤフレ
ーム、５……コンベヤベルト、６……ガイドレー
ル、７……車輪、８……移動トリツパ、９……シ
ヤツトルコンベヤ、１０……水平フレーム、１１
……バランスウエイト、１１′……バランスウエ
イト、１２……搬送路、１３……昇降ホツパー、
１４……レール、１５……台車、１６……車輪、
１７……ワイヤ、１８……移動フレーム、１９…
…シヤツトルコンベヤ、２０……移動ホツパー
２１……レール、２２……車輪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ダム天端の片方打設コンクリートの搬送路か
   ら昇降ホツパー、水平方向の移動ホツパーを経て
   ダム構築ライン上に点在的配置のジヤツキ等の支
   持手段を介し敷設したベルトコンベヤにコンクリ
   ートを供給すると共に、このコンベヤのフレーム
   に塔載してある移動トリツパの走行と、上記コン
   ベヤの両サイドに出没するよう移動トリツパに設
   けてあるシヤツトルコンベヤの走行とによつて平
   面的にコンクリートを連続打設し、また、コンベ
   ヤのテール部分に設けてある移動フレームの走行
   と、コンベヤの両側に出没するよう上記移動フレ
   ームに設けてあるシヤツトルコンベヤの走行とに
   よつて平面的にコンクリートを連続打設するダム
   建設用コンクリートの打設方法。 ２ ジヤツキを有するフレーム単体と、このフレ
   ーム単体を自在継手を介し直列状に多数連結して
   形成したコンベヤフレームと、このコンベヤフレ
   ームに張設したコンベヤベルトと、上記コンベヤ
   フレームに塔載した移動トリツパと、コンベヤフ
   レームの両側に出没するよう上記移動トリツパに
   設けたシヤツトルコンベヤとでダム構築ラインに
   敷設するコンベヤを構成し、また、上記コンベヤ
   テール部分のフレーム単体に進退自在の移動フレ
   ームを塔載すると共に、この移動フレームに上記
   移動フレームの走行方向にスライドする受ホツパ
   ーと、フレーム単体の両サイドにスライドするシ
   ヤツトルコンベヤとを設け、さらにダム天端の片
   方に設けた打設コンクリートの搬送路と、上記受
   ホツパーとの間に昇降ホツパーを設けたダム建設
   用コンクリートの打設装置。