JPS6334101Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、静止画像とこれを説明する音声又は
音楽を対で記録再生する円板状記録媒体（ビデオ
デイスク）に関するもので、静止画像を記録した
ビデオトラツクと音声信号を記録した音声トラツ
クの配置に特徴を有するものである。

ビデオデイスクは、別名絵の出るレコードと言
われ、動画，音楽などが記録再生できるが、これ
以外に種々の用途があり、その一つに静止画情報
を記録再生する用途がある。この場合、テレビジ
ヨン信号による静止画は、１周のトラツクに１フ
レーム又は２フレーム記録されるが、１フレーム
の時間は1/30秒であるので、音声信号を同時に含
ませることは困難である。従つて、従来、静止画
を再生しながら、その説明のための音声又は音楽
を再生することは困難であつて、静止画の記録さ
れたデイスクとは全く別の系、例えば、オーデイ
オカセツト等より音声を取り出し、デイスクの静
止画と組み合わせるという方法しか無かつた。

本考案は、一枚のデイスクにより、静止画とこ
れを説明する音声又は音楽を含ませたデイスクの
トラツク構造を提供するものである。

ビデオデイスクは大別して２種に分かれる。そ
の一は、再生専用のものであつて、細かい凹凸の
信号が同心円状またはスパイラル状に複製された
ものである。他の一は、記録も可能なものであ
り、例えば、あらかじめ、溝状のトラツクが同心
円状またはスパイラル状に複製されており、記録
に際してはこのトラツク上に信号を書き込んでゆ
くものである。本考案は、この両方の場合に共用
できるものである。

第１図は、上記問題点を解決するために考えら
れるデイスクのトラツク配置の１例を示す。１は
デイスク、２は音声用のスパイラルトラツク、３
は静止画用トラツクを示す。４は音声トラツクの
終端に付与された終端位置信号である。記録及び
再生は、デイスクの内側より外径方向に向つて行
なわれる。前記音声用トラツク２と静止画用トラ
ツク３は常に１組となり、このような組が全面に
亘つて形成される。記録は、先づ音声信号がトラ
ツク２の内側から行われる。トラツク２の終端に
は位置信号４が記録され、この位置信号が記録さ
れるとヘツドは隣接する次のトラツク３に飛び、
環状トラツクとして画像の記録が行なわれる。再
生は、先づトラツク２の内側から行われ、検出さ
れた音声信号は一たんメモリに貯えられる。この
メモリとしてはLSIまたは小型磁気デイスク等が
用いられる。トラツク２の終端まで読みとると、
終端の位置信号４を検出したヘツドはトラツク３
に飛び、この映像信号を繰返し読み取り、デイス
プレイに静止映像を表示する。ヘツドはトラツク
３上を走行し続け、表示完了の信号入力を得て、
次の動作を行う。すなわち、映像を表示している
間に、前記メモリに貯えられた音声信号が、音声
として出力される。この動作により、静止画の映
像と音声が同時に表現される。

第２図は、本考案にかかるデイスクのトラツク
配置例を示す。１０はスパイラル状の音声用トラ
ツク、１１は前記音声用トラツク１０に連続して
１回転分だけスパイラル状に設けられた静止画用
トラツクである。すなわち、各トラツク１０，１
１はスパイラル状で連続している。この場合、静
止画用トラツクの終端に位置信号１２があり、再
生時に、これを検出すると、ヘツドは内側のトラ
ツクに飛ぶように設計されている。これにより静
止画のテレビジヨン信号は、１フレーム分が繰り
返して再生される。音声及び静止画を記録再生す
る動作は前例と同様である。

次に、このようなトラツクを有するデイスクの
具体的な製作法についての実施例を述べる。

先づ、第１の例として、光学式の再生用デイス
クの例を説明する。ガラス円板にフオトレジスト
層を薄く塗布し、これに映像又は音声信号で変調
されたレーザー光を照射する。照射は、前述した
トラツクの様式になるように行う。この原盤をエ
ツチングすると光照射されたところに凹部を生じ
信号のパターンが刻まれる。前述したトラツクの
終点信号もこのプロセスで含ませておく。この原
盤から複製盤を作成するが、この工程は一般によ
く知られているので省略する。

第２の例として、記録再生用デイスクの例を説
明する。先づ、前述した複製盤の製作方法によつ
て信号を含まない空溝のトラツクを形成したデイ
スクを作る。この空溝は0.4ないし0.8ミクロンの
巾で深さが0.07ないし0.1ミクロン程度のもので
ある。この空溝トラツクの様式は前述したもの
で、終端信号も複製しておく。この盤面にレーザ
ー光によつてヒートモード記録が可能な蒸着膜、
例えば、Teの低酸化物薄膜等、を形成する。更
に、この上に被覆を形成するとデイスクは出来上
る。これに充分集束された半導体レーザーの光を
照射すると照射部位の反射率が変り、信号が記録
される。記録及び再生は、先に形成した空溝トラ
ツクに沿つて行われる。

静止画デイスクの特長は、記録画像の検索が容
易で速いという点にあるが、反面、大きな欠点と
して音声を含ませることが困難であつた。ところ
が以上のような本考案によれば、スパイラル状の
音声信号トラツクとこの音声トラツクの後方に連
設した繰り返し再生用の映像信号トラツクとこの
映像信号トラツクの終端にのみ付与したトラツク
切換用の位置信号とよりなる記録帯を複数帯有し
ており、トラツクはスパイラル状であるから、多
種類の位置信号を要せずとも一種類の位置信号の
検出によつて、一義的にトラツクの切換えを行
い、この切換え制御を簡略化でき、再生位置の信
頼性を高めることの可能な静止画デイスクを得る
ことができる。さらに、音声及び静止画を再生す
る場合には、映像信号をデイスクから直接反複再
生するために、常時高画質の静止画を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に先立ち考えられたデイスクの
トラツク配置例を示す平面図、第２図は本考案の
一実施例のデイスクのトラツク配置を示す平面図
である。 １……デイスク、２，６，１０……音声トラツ
ク、３，７，１１……映像トラツク、４，８，１
２……終端信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スパイラル状の音声信号トラツクとこの音声信
   号トラツクの後方に連設した繰り返し再生用の映
   像信号トラツクとこの映像信号トラツクの終端に
   のみ付与したトラツク切換用の位置信号とよりな
   る記録帯を複数帯設けたことを特徴とする静止画
   デイスク。